王と妃(왕과 비)61話 深まる溝
あらすじ
錦城大君「左相(チャサン、左議政)大監(チョン・インジ)、みっともないですぞ。天下に名だたる高潔な方が首陽大君の手先になるとは。よほど権力に味をしめたとみえる。」
チョン・インジは錦城大君から視線をそらしました。
錦城大君「ねいのーん!町の無法者同然の卑しい者が手柄も立てずに役人になったと天もお怒りになっている。身の程を知るがよい!いのん、私は殿下の叔父だぞ。宮殿に入る前に貴様を斬り殺してやる!ねいのーん。王様を侮辱した罪だ。私が斬ってやる!」
錦城大君はホン・ユンソンを斬ろうとしましたが、チョン内官がそれを止めました。
チョン・インジ「みなさん、行きましょう」重臣たちは退庁してしまいました。
ホン・ユンソン「大監」
ホン・ユンソンは慌てました。
報告を受けた首陽大君は・・・
首陽大君「殿下は錦城大君を大殿に入れたのか。錦城大君は謀反をたくらんだのだぞ!」
と怒りました。
端宗は「何としても錦城叔父上と恵嬪を守ります」と約束しました。しかし錦城大君は殿下には私を守るお力をお持ちではありません、私の味方をすれば首陽大君は黙っていません、殿下は首陽大君のおっしゃるとおりなさってくださいと言いました。錦城大君は殿下にお会いしたのち自害して潔白を証明するつもりです。これは殿下への私の最後のご挨拶ですと言いました。「この錦城、殿下に最後のご挨拶をします」錦城大君は端宗に拝礼しました。「殿下、私はこれで失礼します。どうかお元気でいてください。ちゅーなーーーーー。」錦城大君と端宗は泣きました。
そこに都承旨のシン・スクチュとハン・ミョンフェとクォン・ラムが揃って謁見を申し出てきました。錦城大君は「彼らは首陽大君の命令で来たのです。決して引き下がりはしないでしょう。」と言いました。端宗は「心を決めましたのでもう首陽大君を恐れていません」と錦城大君に言いました。入室した都承旨たちは錦城大君と会うことは法に外れているので錦城大君を下がらせるべきですと進言しました。「おいスクチュ、そなたは安平兄上の友達ではないのか?安平大君と将来を語り合っていたお前がなぜ首陽大君の手先になった。恥ずかしくないのか?」錦城大君は内官に連れ出されていきました。ハン・ミョンフェは笑いました。「今日のことは忘れぬ。」端宗は涙を流しました。
錦城大君が追い出されたことを確認して首陽大君は退庁しました。「癸酉靖難、あれから月日は流れました。それなのに月の光(王という意味だと思うのですが・・・月は女性を意味することもありますので話の流れを考えると王妃を暗示しているかも)は変わりません。はっはっはっはっは」
ソン王妃は首陽大君に従うように言いました。もうこれ以上肉親は殺せない、安平叔父上の悪夢を見るのだと泣きました。「私には起きていてももっと酷い悪夢が見えます。殿下がお血を吐くお姿が・・・」端宗は王妃に泣きつきました。それをきいていた尚宮たちは部屋の外で涙を流しました。
王妃「殿下、錦城大君に処罰を。首陽大君が求めるなら恵嬪であれ私であれ殺してください。首陽大君の要求通りにすればまさか首陽大君は王位までも望まぬでしょう」
端宗「私にはできぬといっただろう・・・私にはできぬ」
王妃「いつか殿下が親政ができる日が来たら首陽大君に思い知らせましょう。そのとき首陽大君に受けた屈辱を晴らせばよいのです」
端宗「そなたの言う通りだろう。錦城大君を殺し恵嬪を殺し王妃を殺すなら、そうすれば王位は守れるだろう。だがそれでも王といえるのか。そこまでして王位を守れと?」
端宗はキム淑儀のところに向かいました。
首陽大君「つらい一日だった。裏庭に仏堂を建てよう。そうすれば妻も寺まで行かずに済む。」
首陽大君は桃源君に酒を注ごうとしました。しかし「酒を飲むと苦しくなります」と桃源君は酒を拒みました。
首陽大君「兄上は世子になる前から健康に問題があった。そのため世宗は兄上を世子にするのを深くためらわれた。健康でさえあったら兄上は聖君になられただろう。世間では私をどう言っている?」
桃源君「父上の噂は知りません。ですが殿下に同情する声が・・・」
皿が割れる音がしました。桃源君夫人が食事をわざと落としました。首陽大君は怪我はないかと心配しました。
首陽大君夫人は寺で祈っていました。殿下に挑むために家を出た首陽大君にどうすればいいのか仏にきいていました。夫人は端宗を哀れんでいました。
端宗はキム淑儀のところで寝ていました。キム淑儀は起きて端宗を一晩中見守っていました。おかげで夢を見ずに寝られたと端宗は淑儀に感謝しました。
府院君ソン氏は首陽大君の家を訪ねました。ソン・ヒョンスは首陽大君にどうか娘だけは殺さないでくださいと頼みました。首陽大君は笑いながらご心配なくと言いました。「私は王位など狙っていません。甥の妻を殺したりしません。」ソン・ヒョンスが拝礼して見ていないとわかるとソン・ヒョンスを見つめる首陽大君の目が冷たく、殺意のある目になりました。
「府院君には何の罪もないが、娘が王妃になったのが悲運だった(つまりソン・ヒョンスを殺したいという意味)」首陽大君は桃源君夫人に語りました。
家に帰ったソン・ヒョンスは顔が真っ青でした。
(首陽大君の自分への殺気に気づいていたようです。)
(首陽大君の自分への殺気に気づいていたようです。)
ヒャンイはハン・ミョンフェの妻に「もう殿下は名ばかりの王です。覚悟を決めてください」と言いました。ハン・ミョンフェの家に石が投げ入れられました。端宗に同情した民が怒っていたのでした。
「富を得るならそれくらい覚悟しないと」ハン・ミョンフェの妻の実家の母はそう言いました。
ヒャンイは桂陽君夫人に報告しました。ホン・ユンソンの夫人も同様でした。桂陽君夫人が笑っていると桂陽君の家にも石が投げ入れられました。譲寧大君の行列にも石が投げられました。
端宗は恵嬪に会いに行っていました。端宗は恵嬪に拝礼しました。端宗と恵嬪は泣きながら抱き合いました。恵嬪の端宗への愛情は本物でした。
首陽大君はチョン内官を拷問していました。チョン内官は端宗が門を閉めた罪、恵嬪に会いに行くことを止められなかった罪で拷問されていました。
首陽大君「私がお前を殺し、王室の体面を保ち国を守らねばならぬ。恨むでないぞ!覚悟しろ!ねいのん!」
チョン内官は股裂きの刑に処せられました。
(왕과 비)
感想
このドラマで描かれている首陽大君は極悪人ですね。まさに韓国国民の恨みが込められているくらいにw「王女の男」の首陽大君も悪いやつでしたが、最後は温和になっていましたよね。「私は王位を狙っていません」なんて嘘をついてはっはっはと笑ってソンの見ていないところでソンを殺意のある目で睨んでて、何の恨みもないはずが、恨みはなくても敵の親も敵だから殺す!という気持ちになっています。チョン内官は中立で首陽大君の味方もしていたのに拷問されてますから彼はこの先どうなるのでしょうか。またひとり、またひとりと端宗の味方を殺して端宗の首を絞めていく首陽大君の殺意はまさに端宗への殺意そのものです。首陽大君は恐ろしいですね。