「王と妃」 第62話 浄業院の一夜とネタバレ感想
62話 浄業院の一夜 あらすじ
首陽大君「ネイノーン!殿下の叔父である私の顔を真っすぐ見よ!私が幼い殿下を補佐しこの国を正しく導いてみせる。お前は粛清の功臣であったが殿下に正しく仕えなかった。よってお前を殺すことに私は少しの迷いもない!お前だけでない。たとえ議政府の政丞であっても決して容赦はしない!何をしている!もっと痛めつけろー!」
チョン内官は意識を失いました。
チョン・インジ「大君、もうこのくらいに・・・殿下がチョンオボンに行ったことで内官を罰するのは筋違いです。」
首陽大君「ならばだれの責任だと?この問題を決して軽視すべきではない。恵嬪は罪人ですぞ。では殿下に罪を問いますか?後始末は左相(チャサン、左議政)に任せます。」
左議政チョン・インジ「一体どうすればよいのですか?」
(汚点になるところは他人任せでせこいっw)
ハン・ミョンフェ「(首陽大君)今夜のところは殿下の勇気に敬意を表して一歩引かれてはどうですか?」
首陽大君「・・・・・・。」
シン・スクチュは端宗とともに浄業院(チョンオボン)に来ていました。
端宗は恵嬪に覚悟を決めました、今後は君主の威厳を示し国のために尽くす、命乞いはしません、ですからご安心くださいと言いました。恵嬪は泣いて立派な殿下ですと端宗を抱きしめました。
ソン・ヒョンスは娘に韓信の股くぐりをご存知ですか?殿下と王妃様はそれ以上の屈辱に耐えなければなりません、浄業院からすぐに戻らねばなりませんと言いました。王妃は考えてみると錦城大君や恵嬪を首陽大君に差し出したことは間違いでした、殿下に命乞いをすすめたことはなんと浅はかなことだったのでしょう、もっと誇り高く生きねばならないと反省していました。「私も実に浅はかでした」ソン・ヒョンスは扉の外で王妃に手をついて謝りました。
左議政チョン・インジは死にそうなチョン内官をどうすればよいかわかりませんでした。「大君が席を立ったのは処刑せよという意味です」と吏曹判書は言いました。「わたしにはできない、それは吏曹判書がすればいい」と言い争い始めました。殿下(端宗)に処罰を決めてもらおうと右議政は言いましたら皆は罪のない者に罪を着せなくて済むので安心しました。
ファン舎人は首陽大君に判断を知らせると大君は黙っていたと言いました。
チョン・インジ「殿下に正しく仕えなかった罪は殿下に問うべきです。老いた内官の肉が酒骨が折れるのを見て冷静になれるか!首陽大君は残酷すぎる。私はこの国の左議政だぞ!言いたいこともいえんのか!」チョン・チャンソンは首陽大君への批判ですかとインジに言いました。
ファンは首陽大君とハン・ミョンフェにありのまま伝えました。ハン・ミョンフェは左相(チャサン、左議政)大監は威厳を示したいのだろうと笑い、真の罪人はチョン内官ではなくオム・ジャチでは?と首陽大君にささやきました。
永豊君が浄業院に駆けつけました。部屋からは端宗と恵嬪の笑い声がしました。永豊君は殿下はなんと心の広いお方と地面にひれ伏しました。シン・スクチュとオム・ジャチはそれをきいて涙ぐみました。
恵嬪はもう死んでも悔いはないと布団に横になっている端宗に言いました。端宗はおばあさまのためならどこにでも行きますと恵嬪に言いました。
ハン・ミョンフェ「もうすぐ、夜が明けます大君大監。どうするおつもりですか。」
首陽大君「兵判大監を呼べ。」
兵判大監はハン・ミョンフェに浄業院に行き殿下を大殿(テジョン)に連れ帰るように命じました。「わけがわらん。なんということだ。」
首陽大君はハン・ミョンフェに宮殿に行こうと言いました。
(首陽大君はひどいことをしやがります。悪いことだけ部下にさせて・・・)
殿下を起こせと兵判はシン・スクチュに言いました。無礼者め!永豊君は怒りました。恵嬪は騒ぎで目覚めた端宗に宮殿に帰るように言いました。たった一晩も過ごすことができないのか!端宗は怒りました。恵嬪は私のためだと思って帰ってくださいと涙を流しました。端宗も涙を流しました。「まさか首陽大君も私を殺しはしないでしょう。しかし宮殿から遠くに追いやられるのではないかと不安なのです。ですからお帰りください殿下、今夜のことは決して忘れません。死んでも忘れません。」端宗と恵嬪は涙を流して抱き合いました。
(´;ω;`)
端宗は夜も明けぬ暗がりの中、浄業院を後にしました。
永豊君は殿下を強引に引き離すとは、首陽大君は残酷すぎますと恵嬪に言いました。
首陽大君は大殿で待っていました。
(こわーっ)
端宗「徹夜で私をお待ちに?恵嬪が吐血したときき見舞いに行きました。いけなかったのですか?」
首陽大君「いいえ、ごりっぱでした。ただ、何としても夜が明ける前にお戻りいただきたかっただけです。(殿下に祖母の愛で気力をつける時間を与えたくなかったのです)恵嬪は幽閉されている身です。殿下が浄業院に出入りされるところを見られて一番お困りになるのは殿下です。幸い殿下はそのことに気づかれ夜明け前に戻られたのです。実に思慮深いご判断です。(おい、甥っ子よ、お前から大切なばあさんを奪ってやったぞ、ざまーみろ!)私はこれで失礼いたします。」
端宗「首陽叔父上。恵嬪の病状が悪化したら再び見舞うつもりです。私を待つのはおやめください。徹夜でお待ちいただいては私も心苦しいので。」
首陽大君「仰せの通りにいたします殿下。(次の機会は二度とないぞ殿下)」
首陽大君が退室したら、王らしく振舞っていた端宗は涙ぐみ震えました。
奏聞使(王妃の承認を受けに)で燕京に発った一行が明の使臣とともに帰国しました。端宗の譲位をめぐり力の抗争が激化する最中での帰京、これにより端宗の立場が多少は強まったのでありました。
譲寧大君は端宗が浄業院に行くことを唆したやつがいるのだと首陽大君に言いました。見舞い以外にほかにも意図があったにに違いない、そう言う譲寧大君に「それはわかっていますが、もうその件は問題にできません。浄業院へ行ったという事実だけを見ると殿下は祖母思いです。殿下を責めたら民がどう思いますか。しかも王妃は明の承認を得ました。」と首陽大君は言いました。
譲寧大君「それがなんだというのだ。殿下を廃位するわけではない。上王になってもらうのだ。だから王妃は大妃になるではないか。」
首陽大君「殿下は譲位する気がないようです。」
譲寧大君「明の使臣も都に来ていることだし承認を得に行く手間も省けてちょうどよいではないか、譲位を受けよ。」
譲寧大君が去った部屋には首陽大君に桃源君ハン氏が酒を注いでいました。ハン氏は首陽大君に首陽大君夫人が宮殿に中殿様のお祝いをしに行きましたと言いました。首陽大君夫人はソン王妃に祝辞を述べました。ホン淑儀もお祝いをしました。ソン王妃は首陽大君夫人に殿下が浄業院に行ったのは他意はないと言いました。しかし首陽大君夫人は私を責めたいのだろうとホン淑儀に解釈しました。
首陽大君は何もせずじっとしていました。そしてはっはっはと笑いました。「私は極楽へは行けそうにないけど夫人のおかげで地獄行きは免れそうだ。はっはっはっはっは。」と首陽大君は笑いました。
(ひーえーっ。おそろしやー。)
首陽大君夫人は寺で祈っていました。
桂陽君婦人は妹から首陽大君の言葉をきいて譲位を受ける意思があるのでは?と笑いました。
首陽大君夫人は「私は王妃様のお顔を直視できませんでした。」と仏に告白しました。
ハン・ミョンフェ「老いた内官を殺して何になりましょう。では誰ですか?オム・ジャチですか?」
桃源君夫人「オム・チャチも恵嬪も錦城大君の仲間です。一人ずつ殿下に処罰を求めるのが道理だと思います。」
ハン・ミョンフェ「オム・ジャチはともかく、恵嬪と錦城大君を殺すのは困難かと。それに二人に死罪をと迫っても殿下は譲位を考えないでしょう。」
桃源君夫人「寧陽尉はどうですか?」
ハン・ミョンフェ「寧陽尉とは文宗の義父ですか?」
桃源君夫人「そうです。」
文宗は生前、一男一女をもうけた。端宗と敬恵公主である。敬恵公主は端宗によって唯一の血縁である。二人は深い姉弟愛で結ばれていた。
ハン・ミョンフェは酒を何倍もあおっていました。そこにホン・ユンソンがやって来ました。
ハン・ミョンフェ「ユンソン、すまんが酒は後だ。」ハン・ミョンフェはこそこそをホン・ユンソンに話しました。「朝飯前です。そんなことに怖気づいていたのか。(何の非もない相手だぞ?)叩けばホコリがでるってやつだ。」とホン・ユンソンは言いました。
端宗は「何をしている。首陽大君を呼べ!首陽大君が知らないはずがない!」といいました。寧陽尉が謀反を企てたという上奏が届きました。寧陽尉が不正蓄財しているという内容でした。
(かわいそう!)
端宗「首陽叔父上、よくもこんな仕打ちを!私の義兄の兄まで差し出せというのですか。返事をしてください叔父上ーーーーっ!」
首陽大君の表情は冷たく凍ったままでした。
感想
ひっどーい!まったくひどい奴らです。首陽大君。端宗の味方を少しずつ殺していって、最後の砦となる端宗の最も親しい身内を殺すのですー!これは残酷すぎます。首陽大君はなんて悪いやつなのでしょうwじわじわと子どもの端宗を苦しめて、気が付いたらもう手遅れという・・・。本当に王族に官職を与えると考えること、やることは一つしかありませんね。明らかな謀反なのに、端宗は無邪気に首陽大君に兵権と領議政の地位を与えたことが間違いでした!そもそも王位が欲しくなかったら全権を掌握したりするはずがありません。