韓ドラ時代劇と朝鮮史年表
韓国ドラマの時代劇は本当に歴史と朝鮮の勉強になります。話の内容は無茶苦茶なのですが、朝鮮の歴史を日本人が覚えるにはちょうどよい強烈な印象を伴うので覚えやすいです。今回は韓国ドラマの時代劇と朝鮮の歴史の年表を照合してみることにしました。朝鮮の歴史は意外と単純で高句麗と百済と新羅の三国時代の後は渤海〜高麗時代、そして李氏朝鮮時代だけです。日本史のようにあれこれと時代の区切りがあるわけではありません。
目次
1.古朝鮮の時代
紀元前108年までの檀君朝鮮・箕子朝鮮・衛氏朝鮮の三朝鮮の総称です。この時代の韓国ドラマは存在しないみたいです。
2.元三国の時代
漢により四郡が朝鮮半島に設置された時代です。玄莬(ヒョント)郡、楽浪(ナンナン)郡、真番(チンボン)郡・臨屯(イムドゥン)郡。
朱蒙(チュモン)-紀元前58年~紀元前19年頃
朱蒙(チュモン)は東明聖王といい、扶余の国王金蛙(クムワ)と中国の河伯(ファベク)の娘柳花(ユファ)の子とされます。扶余の7人の王子と対立したと伝えられ、卒本(チョルボン)に亡命し高句麗を建国したツングース系の初代国王です。解慕漱(ヘモス)や烏伊(オイ)・摩離(マリ)・陝父(ヒョッポ)、類利(ユリ)、礼氏夫人、温祚(オンジョ)、沸流(ピリュ)、卒本扶余の王女召西奴(ソソノ)といった伝説上の人物がドラマの中に出てきます。
最高視聴率40.98%。2006年作。
このドラマがなぜ面白いかというと、このドラマの登場人物が百済と高句麗を建国した人物だからです。歴史の繋がりを感じるドラマです。
家族みんなで楽しめる・・・と思います。
恋愛模様は正直微妙ですが、男主人公が二人の令嬢から慕われます。
風の国-4年~44年頃
高句麗第三代国王大武神王(テムジンワン)無恤(ムヒュル)を主人公としたドラマです。
2008年作。
幻の王女チャミョンゴ(自鳴鼓)-18年~29年頃
自鳴(チャミョン)と好童(ホドン)の恋愛を描いたファンタジードラマです。舞台は紀元18年、漢の支配下にある楽浪郡。時代は高句麗第三代国王大武神王(だいぶしんおう/テムジンワン)の治世です。
王の長男の好童(ホドン)は朱蒙(チュモン)の曾孫で大武神王はチュモンの孫と言われますが、実在したかどうかは自分にはわかりません。
役者さんは現代系で演技がつまらなかったのですが、ストーリーは衝撃的で今でも記憶に残っています。ワン・ホル将軍という登場人物が一番聖人的でした。
最高視聴率12.1%。2009年作。
暴力的な場面もあり内容がかなり残酷なので成人以降の視聴がおすすめです。もしかしいたら最後は思わず泣いてしまうかもしれません。
恋愛面はもう無茶苦茶です!ものすごく激しいです!
鉄の王キム・スロ-不明~199年頃
伽耶(かや)の初代王キム・スロ(首露王/スロワン)を描いた歴史ファンタジーです。妃はサータヴァーハナ朝の王女と伝わる許黄玉(ホ・ファンオク)。神鬼干(シングィガン)という称号を持つ男や異母兄イジンアシ、ソク・タレ(脱解尼師今、在位50-80年)がキム・スロをことごとく邪魔をします。当時の新羅は斯盧(サロ)を名乗っており二代目の国王(南解次次雄)の治世(在位4年-24年)だがキム・スロの伝説と年代が一致しません。となるとドラマキム・スロの時代はおおよそ西暦49年までのいずれかとなります。アヒョ(阿孝)王女など歴史上の人物が登場します。ちなみに当時の百済はまだ南下しておらず、半島の中腹あたりにいたのではないかと思います。このキム・スロに出てくるスロのお母さんが鬼みたいに怖いです!
最高視聴率12.3%。2010年作。
恋愛は比較的穏やかなお話です。
3.三国時代
新羅、伽耶、百済、高句麗の国が朝鮮半島に併存している時代です。紀元後数十年くらいから668年くらいまでのことをいいます。
百済の王 クンチョゴワン-~375年
近肖古王の生涯を描いたドラマです。新羅と同盟を結び高句麗と戦い故国原王を破りました。東晋に朝貢して鎮東将軍領楽浪太守の称号を与えられました。倭国に対しては
七支刀を贈り和親を結んでいたと考えられます。石上神宮にある七支刀はまさか近肖古王が贈ったものなのでしょうか!?
2010年-2011年作。視聴率10%程度。
太王四神記(たいおうししんき/태왕사신기)-374年~412年頃
高句麗19代国王の広開土大王(好太王)を描いたファンタジードラマです。高談徳(コ・タムドク)が主人公。朱雀・青龍・白虎・玄武が登場します。久石譲が音楽を担当。17代国王小獣林王(ソスリムワン)、18代国王故国譲王、百済の関彌城(クァンミソン)、絶奴氏(高句麗五部族のひとつ)も登場します。
最高視聴率36%。2007年作。
私も視聴しましたが、随分と前の話なので内容のほとんどを忘れてしまいました。ラストが意味わかりません。泣けるかどうかといいますと、微妙なところですね。キハという人物にどれくらい感情移入できるかで決まると思います。
メイキングなど多数の関連グッズが販売され日本でも人気が高かったことが伺えます。
私も当時視聴しましたが今では恋愛要素以外の内容のほとんどを忘れてしまいました。
主人公のタムドクと彼を慕う二人の女性の恋愛模様が描かれておりました。
広開土太王(クァンゲドテワン)-374年~412年頃
高句麗19代国王の広開土太王(好太王)を描いた歴史ドラマです。
主人公のタムドク(談徳)が慕容垂(ぼようすい)とその息子、慕容宝(ぼようほう/ボヨンボ)、慕容熙(ボヨンギ)と策士馮跋(フウバツ)と戦争するドラマです。靺鞨(マルガル)族や倭国の大王(おおきみ)も登場します。
特に恋愛要素はなく戦争がメインでたいへん面白かったです。
最高視聴率22.2%。2011年作。
家族みんなで楽しめる健全なドラマです。
スベクヒャン -462年~523年の間
スベクヒャンはまったく架空のお話です。詳しい説明は以下のページをご覧ください。70話とかなり長い間を一人の娘に苦しめられますので、視聴者も根気がいるドラマです。
韓国ドラマスベクヒャンについて
花郎(ファラン)-549年~540年頃
真興王(チヌンワン)が王位に就く前までのファンタジードラマです。時代設定は549年~540年頃です。実在の登場人物、只召太后(チソテフ)、叔明公主(スンミョンコンジュ)、金魏花(キム・ウィファ)、ミジンブ、朴英失(パク・ヨンシル)、昌(チャン)太子(威徳王)が登場します。主な舞台は仙門(ソンムン)と王京(ワンギョン、徐羅伐)です。
コミカルで笑いを誘うタイプの恋愛系の時代劇で濃厚なキスシーンや男色まであります。
2016年作。平均視聴率8.4%。最高視聴率13.1%。
恥ずかしい場面もあるので一人での視聴や恋人同士での視聴がおすすめです。
花郎(ファラン)のDVDは全2巻です。「チェオクの剣」で主役をしていたキム・ミンジュンが百済の王様役で出ています。
恋愛での胸キュンシーンというより、視聴者が美男子の所作のひとつひとつに胸キュンさせられる場面が多いです。
薯童謠(ソドンヨ)-580年~681年頃
百済の薯童(ソドン)という若者と新羅の善花(ソンファ)公主(姫)の恋愛を描いた歴史ファンタジードラマです。百済の制度について詳しく描かれています。木羅須(モンナス)という百済の太学舎(テハクサ)の技術者や沙宅己樓(サテッキル)、阿佐太子(アジャテジャ)、威徳王(ウィドクワン)、法王、恵王といった実在の王が登場します。新羅の王女天明(チョンミョン)公主、徳曼(トンマン)公主も後半から登場します。
基本的にほのぼのしていて面白かったです。
最高視聴率26.7%。2005年-2006年作。
家族みんなで楽しめる健全なドラマです。
恋愛面については健全に描かれています。
善徳女王(ソンドクニョワン)~647年2月17日
新羅の第27代国王、善徳女王(そんどくじょうおう)徳曼(トンマン)の生涯を描いた歴史ファンタジードラマです。実在した金庾信(キム・ユシン)やピダムとの恋愛を描いています。美室(ミシル)、天明(チョンミョン)公主、ムンノ(文努)という王族や父である真平王と摩耶夫人、王族のソルォン(薛原)、セジョン(世宗)、ミセン(美生)などが登場します。キム・チュンチュ(金春秋)やピダム(毗曇)という魅力的な登場人物がドラマを盛り上げています。
女性が苦労して自立していく様子が詳しく描かれており、最後まで楽しめました。色恋の描写は控え目で、ミシルとの戦いがほとんどでした。BGMは励まされるような曲が多めで前向きになれそうです。唯一色気があるのはピダムだけです。このドラマで韓国に勇敢で最前線に立ち愛国心あふれる偽の花郎(ファラン)のイメージが定着してしまったようです。本当の花郎は最前線に立たないみたいですよ。
最高視聴率43.6%。2009年~2011年作。
家族みんなで楽しめる健全なドラマです。泣けるかどうかはピダムをどれだけ好きになれるか次第です。最終回はジーンとした感動がありました。
恋愛面では耐え忍ぶ硬派な恋が描かれていました。
大王の夢-602年~661年頃
武烈王金春秋(キム・チュンチュ)と金庾信(キム・ユシン)を中心に描いた歴史ファンタジーです。キム・チュンチュは善徳女王の親戚で真興王(チヌンワン)の曾孫、真智王の孫です。キム・チュンチュは645年の即位直後に新羅王と楽浪郡王に封ぜられました。つまりは唐の支配下にあったということです。日本では大化の改新があり、ドラマの中でも少しだけ倭国の登場人物が出てくるようです。
詳しいあらすじは見ていないのでわかりませんが、私はどうもキム・ユシンを演じている俳優さん(キム・ユソク)が気に入らなかったので視聴を途中でやめてしまいました。家族が楽しんで見ていたのでチェ・スジョンの暑苦しい演技や歴史好きの男性は面白いと思えるかもしれません。
このキム・ユシン(金庾信)は最終的に太角干(テカッカン)に昇進するという、異例の展開を遂げます。新羅にとって角干の位は聖骨(ソンゴル)という両親ともに王族の者しかなれないのです。金官伽倻王と新羅王の血を引くキム・ユシンの活躍ぶりはそれほどすごかったということですね。キム・ユシンはキム・チュンチュの妃に妹を輿入れさせ、キム・チュンチュもまたキム・ユシンに娘を側室に与えていることから血で結びついていたことがわかります。
階伯(ケベク)-613年~660年頃
百済の将軍階伯(ケベク)の生涯を描いたドラマです。主人公階伯(ケベク)を演じたのはイ・サンの主役を演じたイ・ソジンです。百済(ペクチェ)最後の王の義慈王(ウィジャワン)や砂宅妃(サテクビ)といった曲者(くせもの)揃いで百済が崩壊していく様子が描かれています。木恩古(モク・ウンゴ)と階伯との恋愛があり、時折新羅(シルラ)の金庾信(キム・ユシン)が登場します。
私は面白いとは思いませんでしたが年配の家族が楽しんで視聴していましたので歴史に興味のある男性が見たら面白いのかもしれません。泣けるかどうかというと、主人公が好きなら絶対泣けるドラマです。
最高視聴率14.3%。2011年作。
淵蓋蘇文(ヨンゲソムン)~665年
高句麗末期の大莫離支(テマクリジ)淵蓋蘇文(ヨンゲソムン)を描いたドラマです。ヨン・ゲソムンは高句麗語でイリカスミ(伊梨柯須彌)と発音したのではないかと考えられています。
淵蓋蘇文(ヨンゲソムン)は千里長城を北に築城し、栄留王と180人もの穏健派貴族を殺害、同じ高句麗の将軍ヤン・マンチュンが守る安市城を攻撃して、楊萬春(ヤン・マンチュン)に執政権を認めさせました。淵蓋蘇文は新羅から援軍を求めに来た金春秋(キム・チュンチュ)を一時監禁し党項城(当時は新羅が占領していた)を占領し、和睦を拒絶したため唐の太宗から高句麗に攻め込まれ、ヤン・マンチュンが幾度もこれを撃退しました。
淵蓋蘇文は道教の道士8人と道徳経を高句麗に持ち込んだとされます。
剣と花-642年頃
高句麗が舞台で淵蓋蘇文(ヨンゲソムン)の庶子ヨン・チュン(架空の人物)と栄留王の娘(架空の人物)が主人公。栄留王とその甥、宝蔵王(高句麗最後の王)が登場します。高句麗が滅びたのはまさにこの男、淵蓋蘇文(ヨンゲソムン)のせいだといえます。
写真中央と右の二名の大根役者の演技に気持ちが動かされず、私は面白いとは思わなかったので早々に視聴をやめてしまいました。
4.南北国の時代
統一新羅と安東都護府、渤海が併存する時代区分です。668年~926年くらいまでのことをいいます。
大祚栄(テジョヨン)
大祚栄(テジョヨン)が渤海国を築くまでのドラマです。たびたびBSでも放送しています。とにかくドラマが熱い!恋愛要素~息子の誕生まであります。
家族みんなで楽しめる健全なドラマです。最後らへんは思わず涙してしまう泣けるドラマです。
海神(ヘシン)-790年~846年頃
海賊を平定し奴隷貿易を禁圧し広く交易をした鎮海将軍張保皐(チャン・ボゴ)の生涯を描いたドラマです。仁義厚い張保皐(チャン・ボゴ)と閻長(ヨムジャン)の人間的なやり取りが魅力的で忘れられない名作ドラマです。物語は新羅と唐で興徳王の治世です。金祐徴(キム・ウジン)や金陽(キム・ヤン)などの実在した人物も登場します。
主人公が勇気があり情も厚く、人としてもたいへん立派で感動できるドラマなのでおすすめです。
家族みんなで楽しめる健全なドラマです。泣ける場面もあるので、涙もろい人はイケると思います。二人の主人公の男心を読解すると切なくなるドラマです。
恋の様子も細かいところまでしっかりと描かれており、なかなか渋くていいお話でした。
5.後三国の時代
新羅、後高句麗、後百済、遼、女真が併存する時代区分です。892年~936年くらいまでの時代です。
6.高麗王朝の時代
王建が高麗を建国し、金および元の侵入により半島が元の遼陽行省となる時期が含まれる時代区分です。918年~1312年までの期間です。
麗〈レイ〉〜花萌ゆる8人の皇子たち〜 推定950年前後
王建(ワンゴン)の息子たちと高麗時代にタイムスリップした若い女性のドラマです\(^o^)/内容はバカバカしい系のドラマで中二病のイ・ジュンギが第四皇子ワン・ソという
光宗になる前の皇子を演じています。王建には数十人の子どもたちがいて、ドラマではそのうちの11人の皇子と皇女が登場します。
日本語吹替版の声優さんも登場人物にマッチしていて面白いです。女性向かと思いますが、ウチのオジサンでも楽しいと言ってました。
主な登場人物はワン・ソ(光宗)、ワン・ウク(王旭)、ワン・ウク(王郁)、定宗、恵宗、仁愛君、寿命太子、王建など。
2016年作の
胸キュン時代劇。
最終回では切なくなり涙が目から流れてしまいますよ!悲しくて泣きたいときにおすすめのドラマです。泣けるドラマです。
女性視聴者がよりどりみどりのイケメン皇族を見てヨダレを垂らす、そんな感じのドラマでした。
輝くか、狂うか 943年~949年頃
「輝くか、狂うか(2015年)」はチャン・ヒョク主演の時代劇です。時は高麗王朝、建国者で初代皇帝の王建(ワンゴン)が崩御する年からスタートします。金剛山(クムガンサン)で育った王昭(ワン・ソ)皇子は母に捨てられたと傷つき、虎や獣を相手にたくましく育っていました。ワン・ソは皇帝暗殺の犯人を追っていくうちに事件に巻き込まれていきます。
このドラマは37歳ごろのオジサンであるチャン・ヒョクたちが20歳前後の役柄を演じています。若々しくて世の中も知らない年頃の皇子なのに、哀愁ただよいかけたオジサンが皇子様や皇帝を演じているので、違和感ありまくりですが、役者さんからにじみ出て来る大人の魅力が年齢の事を忘れさせてくれます。特に王旭(ワン・ウク)皇子は設定ではあまりいい心ではないのですが、演じている俳優のイム・ジュファンさんがとても素敵で、愚か者の役なのに、成熟した男の魅力をお出しになるものですから、ついうっとりして視聴者のほうが見境がなくなってしまいそうになります。
ワン・ソ皇子が田舎臭い、どこまでいってもチャン・ヒョク兄貴でしかないというデメリットはあるものの、ドラマの内容はそこそこ面白いです。イム・ジュファンの演じるワン・ウク皇子の姿が若い頃の京本政樹を連想してしまいます。渤海姫と渤海皇子も出て来るので、悠久のロマンを感じます。男性でも楽しめますが、女性のほうがもっと楽しめると思います。
どちらかというと、胸キュン時代劇です。
面白かったのであらすじも解説してみました。チャン・ヒョクのキスシーンがあります。ある人の入浴シーンもあります。泣けるかどうかというと、どうでしょうね・・・田舎臭い主人公と大根役者のヒロインのことがどれだけ好きになれるか次第ですね。
千秋太后(チョンチュテフ)980年頃~1029年
献哀王后 皇甫(ファンボ)氏と奸臣金致陽(キム・チヤン)との恋愛を描いたドラマです。千秋太后は「麗」にも登場したワン・ウク(王旭)の娘です。
はっきりいって主人公とキム・チヤンの関係は面白くないのですが、大沢たかおに似た皇族ワン・ウク(王郁)の恋愛シーンがちょっとしたみどころになっています。ワン・ウク(王郁)とワン・ウク(王旭)は前に紹介したドラマ「麗」にも登場しています。
2009年作。
武人時代-1170年~1219年
武新政権を描いた長編ドラマです。実在した李義方(イ・ウィバン)、鄭仲夫(チョン・ジュンブ)、慶大升(キョン・デスン)、李義旼(イ・ウィミン)、崔忠献(チェ・チュンホン)らの政権を描きます。崔瑀(チェ・ウ)の政権は出てなかったように思います。高麗の国王は仁宗から高宗まで登場します。
古臭いですが、そこがまた良かったです。長すぎてあらすじを思い出せません!
2003年-2004年作の硬派な時代劇。
公式サイト:http://www.kbs.co.kr/drama/mooin/
武神(ブシン)-1210年代~1268年頃
金俊(キム・ジュン、김준)という高麗時代の武人政権で活躍した武人がチェ氏の奴隷からのし上がる主人公のドラマです。二代目の武人政権の崔瑀(チェ・ウ)との濃厚な駆け引きが見どころです。崔忠献(チェ・チュンホン)、高宗(コジョン)、林衍(イム・ヨン)といった実在の人物やダルガチ、徒房(トバン)、三別抄といった制度が登場します。
やたら激しい撃毬(キョック)や、「ハッパ(閤下)!」と武新政権の首領を呼ぶところや、強烈な印象の時代劇で忘れられません!何よりも主人公のキム・ジュンを演じているキム・ジュヒョクの反抗的な眼差しと不屈の闘争心が一度見ると二度と忘れられなくなりました!
恋愛要素は主人公が恋人を抱きしめる程度だったように思いますが暴力的な描写もありました。
最高視聴率14.9%。2012年作。
武神のDVDは全2巻です。暴力的な場面が多いので注意してください。
韓国ドラマの中でもかなり暴力的です。
王は愛する 忠烈王 1274年~1298年
高麗時代、第25第忠烈王の時代の恋愛ドラマです。忠烈王の息子ウォン(謜、忠宣王)をイム・シワンが演じる。ヒロインを少女時代のユナが演じる。忠烈王はクビライの娘と結婚し、その息子がウォンである。忠烈王は元に日本侵攻(元寇)を進言し国内を疲弊させて廃位されたが元の力で復位した。
2017年作の胸キュン時代劇。
奇皇后(きこうごう/キファンフ)-1315年頃 - 1369年もしくは1370年以降
奇皇后は実在した高麗出身の元の国の皇后です。実在した人物にトゴン・テムル(ドラマではタファンと呼ばれる)と、皇太后ブダシリ(ドラマでは単に皇太后と呼ばれる)、エム・テムル(ドラマではヨンチョル丞相と呼ばれる、燕鉄木児)皇后ダナシリ(韓国語でタナシルリ、答納失里)、左丞相タンキシ(韓国語ではタンギセとしてドラマに登場)、バヤン(ドラマではペガン、伯顔)、トクト(ドラマではタルタルと呼ばれる)奇皇后の息子アユルシリダラがいます。
このドラマでは恋愛~出産まで描かれています。長編ドラマで知らないうちに登場人物の熱い想いに思わぬところで涙することがあります。音楽を坂本龍一が手掛けているそうですよ。スケールの大きなBGMも魅力的ですね!
最高視聴率33.9%。2013年作。
女性主人公を慕う二人の男の奉公ぶりに泣ける恋愛ドラマです。
胸キュンといえるかどうか、微妙なところですが、確かに泣きました!
大風水-1351年頃~1398年-恭愍王-禑王-昌王-恭譲王-李成桂(太祖)
韓国ドラマ「大風水」の時代は恭愍王(コンミンワン)の在位~李成桂(イ・ソンゲ)即位頃までの時代です。恭愍王(バヤン・テムル)、般若(パニャ)や辛旽(シン・ドン)、李成桂や李芳遠(イ・バンウォン)、李仁任(イ・イニム)、無学(ムハク)、李之蘭(イ・ジラン、ドラン・ティムール)、魯国大長公主、崔瑩(チェ・ヨン)、鄭道伝(チョン・ドジョン)、鄭夢周(チョン・モンジュ)、李穡(イ・セク)といった実在した歴史上の人物が登場します。
シリアス系ながらもサクサクと軽い時代劇です。恋愛様子は主人公の親が一夜を共にする場面はあっても、主人公はキスシーンすらなかったように思います。
最高視聴率10.8%。
2012年作のフュージョン時代劇。
チョン・ドジョン(鄭道伝)-1351年頃~1398年8月26日まで-恭愍王-禑王-昌王-恭譲王-李成桂(太祖)
時代背景は「大風水」と同じです。登場人物は鄭道伝(チョン・ドジョン)と親友の鄭夢周(チョン・モンジュ)、その師匠李穡(イ・セク)を中心に李成桂と李芳遠、李仁任(イ・イニム)、崔瑩(チェ・ヨン)、南誾(ナム・ウン)などが登場します。威化島回軍という歴史上の出来事も登場します。田制改革に懸けるチョン・ドジョンの人生を描いたドラマです。
主人公は硬派な儒学者のチョン・ドジョン(鄭道伝)でド真面目です。登場するチョン・モンジュ(鄭夢周)も生真面目なうえ頑固者で、彼らの政治主張の衝突が見どころです。
完全なまでに硬派な時代劇です!!!恋愛要素無し!
最高視聴率19.8%。
2014年作のたいへん硬派な時代劇。
チョン・ドジョン(鄭道伝)のDVDは全5巻と長編です。
恋愛要素はありません。
六龍が飛ぶ 1392年前後
イ・ソンゲ、イ・バンウォン、チョン・ドジョンという実在の人物と架空の登場人物が織りなす時代劇です。かなり史実と違うことが予想されたので見てません。教養を深める目的なら「鄭道伝」がおすすめです。
7.李氏朝鮮の時代
初代国王李成桂が即位した1392年~高宗の1897年までの期間です。
7.1 李氏朝鮮初期~成宗
建国初期~世祖が端宗(タンジョン)を殺し王位に就いた世祖とその息子、成宗までの時代です。一応初期に区分できると思います。兄が弟を、叔父が甥を殺して王位を奪った時期なので、王権を固めるために関係者への粛正も残酷なものでした。
龍の涙-1388年~1422年頃-太祖から太宗の時代
李成桂の太祖(テジョ)が李氏朝鮮を建国する前の江華島回軍から太宗(テジョン)の時代までを描いた時代劇です。世宗(セジョン)をアン・ジェモが演じています。
オープニングから見ごたえがあるドラマです。続編の王と妃のほうがドラマとしては波乱万丈で楽しめます。
1996年~1998年のドラマです。最高視聴率49%。
イニョプの道-1400年~1418年の間 太宗李芳遠の時代
韓国ドラマ「イニョプの道」の時代背景は第三代国王太祖(テジョ)、つまり李芳遠(イ・バンウォン)が国王の時の時代です。
暗い恋愛ドラマで時代劇一濃厚なキスシーンがあります。韓ドラ時代劇の中でも一、二を争うくらいいやらしいのではないでしょうか(笑)
恥ずかしい場面もあるので一人か恋人同士の視聴をおすすめします。
最高視聴率4.7%。
2015年作の胸キュン!?時代劇。
好みはあるかもしれませんが、濃厚な胸キュンシーンがありました。
大王世宗(テワンセジョン)--太宗~世宗の時代
「大王世宗(대왕 세종)」は世宗(セジョン)の生涯を描いた歴史ドラマです。長兄の譲寧大君が世子だった時代からはじまります。ドラマの中では譲寧大君は聡明で何かと正しい忠寧大君(チュンニョンテグン、世宗)に嫉妬しています。太宗(テジョン)も忠寧が自分の思い通りになるかどうか目を光らせています。このドラマでの世宗(セジョン)はたいへん美麗にロマンティックに描かれています。
チャン・ヨンシル(蒋英実)の架空のエピソードや対馬の倭寇というか島津氏がカタコトの日本語で登場します。対馬との戦いが描かれており面白かったです。
まるで夢のようなたいへん美化された歴史ドラマでした。チョ・ソンハ演じる世宗(セジョン)の師匠イ・ス(李隨、1374年~1430年)がいい人すぎて信じられないくらいかっこよかったです。イ・スは文系の大臣で王子の教育係で最後に兵判になりましたが、運動に不慣れで武人系の仕事は得意ではなかったのかもしれませんね。
大王世宗は2008年の作品ですが、脚本に盗作が含まれています。最高視聴率23%。
家族みんなで楽しめる健全なドラマです。
恋愛要素は主人公の兄とその愛人の様子や、脇役の恋が描かれています。
泣けるドラマです。
根の深い木-1447年-世宗大王の時代
世宗(セジョン)が崩御する3年前の訓民正音を配布する直前の7日間を描いたサスペンスドラマです。
根の深い木(뿌리깊은 나무)は世宗(セジョン)がカン・チェユンという兼司僕(キョムサボク)とともに集賢殿(チッピョンジョン)学士殺人事件を捜査します。カン・チェユンを演じるのはチャン・ヒョクで、この人が主人公といってもよいでしょう。まさにチャン・ヒョクのためにあるようなドラマでした。
刀でのアクションシーンもあり娯楽性が高くて面白かったです。
キム・ヨンヒョン 、 パク・サンヨンは善徳女王の脚本家です。
武侠やワンピースが好きな人なら楽しめると思います。暴力シーンがありますので未成年にはおすすめできません。
2011年の作品です。
チャン・ヨンシル -1383年~1450年
実在したチャン・ヨンシル(蒋英実)を描いたファンタジードラマです。ヨンシルの少年時代から朝廷を追われるまでの人生を空想的に描いています。チュモンを演じたソン・イルグクがチャン・ヨンシルを演じているので、やたらタフガイになっています。世宗(セジョン)とそのお父さん太宗(テジョン)を演じているのは「大王世宗(セジョン)」のキム・サンミンとキム・ヨンチョルの二人です。ファンタジーといっても水時計はリアルに再現されているのでとても驚きでした。
正直いって演出や脚本はつまらないのですが、からくり時計の素晴らしさは一目の価値があります!
王と妃-1452年~1506年-端宗~燕山君の時代
王と妃(왕과 비)は龍の涙の続編です。端宗(タンジョン)、世祖、成宗、睿宗、燕山君、中宗(チュンジョン)反正までの時代を描いています。
このドラマは名作でなかなか面白かったです。武人時代や龍の涙が楽しめるなら間違いありません。世祖や仏教に篤い貞熹王后の演技も似合ってて特に端宗(チョン・テウ演)が怯えている演技が名演でした。死六臣の一人、ソン・サンムンが世祖に立ち向かう雄姿が気の毒なほどでした。仁粋大妃をチェ・シラが、燕山君をアン・ジェモが演じています。
途中からカメラが良い物に変わり映像がきれいになったので最高視聴率44.8%を記録しました。1998年~2000年の作品です。
歴史に興味のある成人なら誰でも楽しめます。
王女の男 1455年~首陽大君(スヤンテグン)即位前後の時代
首陽大君(スヤンテグン)が甥から王座を奪って国王となった話がモチーフの時代劇です。主人公は実在したキム・ジョンソの架空の孫キム・スンウ(パク・シフ演)と首陽大君(スヤンテグン)の架空の長女イ・セリョンの恋愛ドラマです。民話を改変して作られています。国王の世祖(セジョ)が完全に悪役として描かれている作品が珍しく、当時話題になりました。パク・シフはこのドラマでスターとなった出世作です。当時(2011年)はこのような恋愛ドラマはとても珍しかったです。最高視聴率は24.9%。
日本人の私が初めて視聴した時に世祖はとても「悪い奴だったんだ!」というイメージが定着しました。主人公のキム・スンウとイ・セリョンの「親が敵同士」というあり得ない状況での恋がドラマチックに燃え上がる!最初から最期まで目が離せないドラマでした。
親が敵同士の恋愛がテーマの時代劇です。
7.2 燕山君~光海君の時代
仁粋大妃の息子、成宗の即位から、燕山君、中宗反正を経て日本の豊臣秀吉が朝鮮を侵略した光海君(クァンへグン)までの時期です。王座をめぐって身内同士で骨肉の争いが繰り広げられた時期です。
不滅の恋人 1550年前後 文宗の時代
「不滅の恋人(2018年)」は文宗の時代の安平大君(アンピョンテグン)が主人公のモデルでイ・フィ(ウンソン大君)という架空の人物が主人公です。世祖をモデルとした登場人物は悪役イ・ガン(晋陽大君)として描かれています。「オクニョ」の主人公を演じたチン・セヨンが今回ヒロイン、ソン・ジャヒョンとして登場します。
恋愛時代劇です。
終盤で床を共にする場面があります。
インス大妃(インステビ)-1437年~1504年-世祖~燕山君の時代
仁粋大妃(インステビ、인수대비)は懿敬世子(ウィギョンセジャ)の夫です。懿敬世子は世祖(セジョ)と貞熹王后(チョンヒワンフ)の長男です。ドラマでは仁粋大妃の少女時代から始まります。仁粋大妃は韓確(ファン・カク)という朝鮮の外交官の末娘で叔母が明の永楽帝の側室です。仁粋大妃の次男は成宗で、大妃の孫が燕山君です。後に即位する中宗は燕山君の弟です。
なかなか陰険なドラマで音楽もなんとも言えない暗い感じが見ていて陰鬱な気分にさせられます。面白いというより、インス大妃の意地の悪いところの描写がメインなので、そういうドラマです。意地悪な人が主人公でも楽しめる人向けです。
陰湿ですが、Hな場面は無いので家族で楽しめるドラマです。
2011年-2012年の作品で最高視聴率は2.927%です。
王と私-1455年頃~1505年-成宗と燕山君の時代
実在した金処善(キム・チョソン)という内侍府長の生涯を描いたドラマです。嫉妬うずまくドロドロの暗黒世界と廃妃尹氏を描いています。成宗には於干同(オウドン)という悪女が、燕山君にはチャン・ノクスという悪女、そして王の取り巻く奸臣たちが物語を真っ黒に染めています。
2007年-2008年作。最高視聴率25.5%。
キム・チョソンが生まれたのはおそらく1430年前後だと思いますので、廃妃尹氏が生まれた年は1455年ですから、時代と登場人物の年齢が合いません。
ご夫婦で視聴することができますが、暴力シーンや下半身についてのエピソードがありますので未成年にはおすすめできません。
七日の王妃 1506年前後
「ドクターJIN」でヒロインを演じたパク・ミニョンが中宗の王妃、端敬王后 慎氏(タンギョンワンフ シンシ)を演じた恋愛ドラマです。2017年作。
師任堂(サイムダン)、色の日記-1520年~1551年頃-中宗の時代
実在した申師任堂(シン・サイムダン)という女性画家を描いたドラマです。このドラマで実在する登場人物は師任堂(サイムダン)とその夫、李元秀(イ・ウォンス)、当時の国王だった中宗(チュンジョン)。鳥竹軒(オジュッコン)という現存する建築物。金剛山(クムガンサン)という現在も北朝鮮に存在する山や安堅(アン・ギョン)という画家の作品が登場します。
たいへん濃厚な30代後半~40第前半あたりの大人の恋愛ドラマですが間接表現多くいやらしい場面はありません。恋愛面においてあまりの涙ぐましさに、見ているほうも泣けてきます。若い頃のサイムダン(師任堂)と宜城君(ウィソングン)のキスシーンは最初のほうにありましたよ!
家族と一緒に見ると気恥ずかしいので一人で見たほうが無難です。
最高視聴率は16.3%か?2017年作。
実のところ、このドラマが韓国ドラマの時代劇の中で一番好きです!!!
胸キュンするかも!?
ソン・スンホン演じる王族の求愛が女性視聴者にはたまりません!
チャングムの誓い-1510年~1544年頃-中宗時代
チャングム(大長今、テ・ジャングム)という女性が苦難を乗り越えて王宮で身分を授かるサクセスストーリーです。サクセスというにはあまりにもお邪魔虫が強敵すぎて、憧れるには波乱万丈すぎるドラマです。チャングムという人は実在しましたが、ドラマのように水刺間(スラッカン)で宮廷料理を作っていたわけではありません。このドラマは日本のNHKでも放送されて女性だけでなく、何と当時50代の男性にも好評でした。香港での最高視聴率は50%にも達し、文化圏が似ているので漢字の文化圏で理解されやすかったといえましょう。中国では政治的にアウトとなってしまい政権に忖度してメディアに作品が叩かれたようです。テ・ジャングムは「天命」というドラマにも登場します。信非(シンビ)という女性も実在したようです。
チャングムを演じていたイ・ヨンエはこの作品でスターとなり、後に「師任堂(サイムダン)、色の日記」で復帰を果たしました。チェ尚宮(サングン)を熱演していたキョン・ミリという女優も韓国国内で人気を博しました。中宗(チュンジョン)はイム・ホが演じています。
ドラマは完全架空のストーリーです。
2003年~2004年の作品です。
ドラマの初期の舞台は水刺間(スラッカン)という私たちには聞きなれない珍しい部署でした。チャングムが料理を作りライバルと競争する様子が「料理の鉄人」みたいだったので日本人にも受けたのかもしれません。
中盤以降のドラマの舞台は意外なことに、水刺間じゃなくなってしまいます。私もチャングムの料理を楽しみにしていたので、チャングムの本来の専門が医術だとはまったくもって驚きでした。
火の女神ジョンイ-1592年前後
朝鮮で沙器匠(サギジャン)という地位まで登り詰め日本に拉致され和歌山に来た伝説の女性の物語です。主人公の名前はユ・ジョンといいジョンイと呼ばれます。ムン・グニョンがジョンイを愛らしく演じています。余談ですが、
ムン・グニョンは韓国の時代劇を演じた主人公の中で一番かわいいと思います。
20代~30代前半の方におすすめです。
終わり方が悲しいです。
火の女神ジョンイを最後まで見た感想を書いてます。
王の顔 1598年前後
もうどんな話か忘れてしまいましたが、人相占いをテーマにしたファンタジーです。実在する人物(宣祖、光海君、カヒ)が登場します。カヒ(嘉嬉)が宣祖の女(特別尚宮)になり愛する光海君(クァンへグン)様をお助けするというあらすじで、至る所に人相占いが出てきます。男性目線で描かれているので、女性が見ても、そんなに面白くなかったです。おじさんが宣祖目線で見たら楽しそうですね。
医心伝心~脈あり!恋あり?~名不虚伝(ミョンブルホジョン, 명불허전)~1650年あたり
許任(ホ・イム)は宣祖(ソンジョ)~光海君(クァンへグン)の時代に活躍した鍼医です。龜巖(クアム)ホ・ジュン(許浚)と同時期にいた伝説の名医で当代最高鍼医です。この許任(ホ・イム)をキム・ナムギルが演じています。このドラマは現代から女医が朝鮮時代にタイムスリップするメディカルドラマです。
2017年作。平均視聴率5.4%。
もしかしたら胸キュンしちゃうかも!
私は最終回で泣きました!
笑いも感動もあって本当にいいドラマでしたよ!
王の女 -1608年~1623年(仁祖反正)
カヒ(嘉嬉)ことキム尚宮という歴史上の悪女が光海君(クァンへグン)を愛し支える壮絶なドラマです。どんな内容か忘れてしまいましたがたいへんよくできたドラマで男性でも楽しめると思います。きっとこのような愛人がいたらなぁ、なんて思われるのではないでしょうか(笑)チソンとカヒ(嘉嬉)役のパク・ソニョンが好演しています。一応、床を共にする関係が明確に(間接的に)描かれています。
華政(ファジョン)-1608年~1623年前後
光海君(クァンへグン)の時代(1608年~1623年)とその前後を描いた王女貞明公主(チョンミョンコンジュ)の活躍劇です。面白いかどうかは、何も考えずに見たら面白いと思います。イ・イチョムとキム尚宮(サングン)という実在の人物が出てきます。火器都監(ファギトガム)という役所が舞台の中心になります。貞明公主は日本でしばらく過ごすので、武士とかもでてきます。
恋愛要素が少な目の女性活劇でした!
7.3 清の属国の時代
仁祖反正から清(満州族の国家)の属国となり、景宗(キョンジョン)までの時代です。高麗のように王室に満州族の血が入ることはありませんでしたが、清の支配下にありました。
チェオクの剣-1660年代-粛宗の時代
「チェオクの剣(다모)」はNHKで2005年に放送された韓国ドラマです。「痛むか?私も痛む」というセリフが視聴者に受けた武侠(ぶきょう)ドラマです。このドラマでキム・ミンジュンはスターとなり(その後はちょい役しか見てませんが)多くのファンを獲得しました。ハ・ジウォン、イ・ソジンの出世作です。
主人公のチャン・チェオク(張彩玉、ハ・ジウォン演)は捕盗庁(ポドチョン)の茶母(タモ)として働いている場面から物語はスタートします。チェオクが茶母をしているのには深い理由があって・・・そのあたりがあれこれと物語を面白くさせています。チェオクを好いているファンボ・ユン(皇甫允)、ユンに心を寄せている令嬢ナニ。謎の男、ソンベク。それぞれの恋心が物語を大きく動かします。
このドラマの見どころは若い男女の恋愛とアクションシーンです。目のやり場に困る場面が時々あるので一人での視聴がおすすめです。
中国映画の「グリーンディスティニー(2000年)」に影響を受けたと見られ、私としては、たいへん面白かったドラマです。
チェオクの剣は2003年の作品です。
二人の殿方の熱い想いに胸キュンシーン満載のドラマでした!
推奴(チュノ)-1645年頃-仁祖の時代
推奴(チュノ)はちょうど昭顕世子(ソヒョンセジャ)が仁祖に暗殺された直後の時代が舞台です。推奴(チュノ)とは逃亡した奴婢を捕まえる職業のことをいうらしく、主人公の李大吉(イ・テギル)は兄貴分と弟分のトリオで奴婢を捕まえて捕校(ポギョ)に売って賞金を稼いでいました。テギルが推奴(チュノ)になったのには理由があって・・・。一方で奴婢のソン・テハにも事情があり官奴として馬の世話係になっていました。
この推奴(チュノ)というドラマはたいへん面白くてアクションもストーリーも良かったです。チャン・ヒョクとオ・ジホが役柄にとっても似合っていました!!!音楽も今風なんですが、不思議と登場人物に似合ってます。
本来の朝鮮に近いのではないかと思うほどリアルでした。敵と味方が明確に分かれており、単純明快です。
2010年の作品です。最高視聴率は36.7%。
ラストは思わず涙しました。
推奴(チュノ)は暴力的なシーンが多く含まれておりますので未成年の方にはおすすめできません。
筋骨隆々の男たちが繰り広げる壮絶な戦いにラストは涙しました。
三銃士-1628年頃-仁祖の時代
ダルヒャンという架空の登場人物が主人公の活躍劇です。昭顕世子(ソヒョンセジャ)とその護衛であるホ・スンポ、アン・ミンソをアトス、ポルトス、アラミスになぞらえています。
おそらく昭顕世子(ソヒョンセジャ)が人質になる前の時代のエピソードではないかと思います。時期としては1628年、昭顕世子(ソヒョンセジャ)は16歳のはずなんですが、ドラマなので歪曲されています。
昭顕世子(ソヒョンセジャ)と世子嬪、主人公、そして謎の女性の微妙な恋愛模様が描かれていました。
トンイ-1670年~1718年-粛宗の時代
トンイ(淑嬪崔氏)の生涯を描いたドラマです。NHKでも放送されて女性に高い人気がありました。王室に輿入りしたというわけでなく、粛宗の側室になった女官です。
2003年の作品です。
家族みんなで楽しめる健全なドラマです。
私の感想はパク・テスと一緒になったほうが絶対幸せだったと思います。
ヘチ 王座への道 晩年の粛宗の時代 ~1720年頃
このドラマに登場する人物は、晩年の粛宗の治世に息子の延礽君(ヨニングン=英祖)が活躍するドラマです。基本的に雰囲気は真っ暗で夜のシーンが多いです。主人公たちも陰気で現実をくだらないものと捉えています。主人公ヨニングンを演じているのはチョン・イルという「太陽を抱く月」で陽明君(ヤンミョングン)を、「夜警備日誌」で主人公を演じた俳優さんです。ヒロインを演じているのは「花郎(ファラン)」で主演女優をつとめたコ・アラという女優さんです。キム・ガプスが粛宗役で出演しています。
ヘチ 王座への道 1話あらすじと感想
ヘチ 王座への道 日本語版声優一覧
このドラマは韓国にて2019年の2月22日から4月30日まで放送され、日本ではNHKが2019年の11月よりBSプレミアムで放送されました。韓国での視聴率はおおむね6%から8%の間です。
恋愛面では主人公と戦う女性、見守る男の三角関係が描かれていました。
7.4 英祖(ヨンジョ)~高宗までの時代
李氏朝鮮の後半~大韓帝国になるまでの時代です。この時代の前半は隣国が安定しており朝鮮国内も平和でした。そのため老論派の「安東金氏(アンドンキムシ)」が台頭して国王の姻戚関係となることで勢力を強めます。後半になると列強と日本が朝鮮に干渉してきて大英帝国はアヘンという麻薬を清の貴族や官僚に普及させて政治を腑抜けにし、中国が衰退した影響で、李氏朝鮮も日本の侵略によって終わりになりました。
キム・マンドク~美しき伝説の商人-1739年~1812年-英祖~正祖~純祖の時代
妓生から客主(ケクチュ、商団の主人)となり、済州島を飢餓から救った金萬徳(キム・マンドク)の物語です。キム・マンドクは幼い頃に両親を失い12歳で妓生となりました。大人になり妓生が差別される身分であったことを知ったマンドクはシン・グァンイクに頼み良人と身分を変えてもらい商売に励みました。キム・マンドクは決して奢らず質素に暮らしていました。
ドラマではキム・マンドクはライバルの女性に陥れられて妓生へと転落します。
当時はいったん済州島に流刑になると、そこから出るには特別な許しが必要でキム・マンドクも例外ではありませんでした。飢饉で民を救い、正祖に謁見しました。後に正祖から褒美が何がよいか尋ねられるとキム・マンドクは「漢陽(ハニャン)で宮殿を見て、金剛山(クムガンサン)を見たい」と答え、その願いは叶ったそうです。
ドラマのほとんどが、キム・マンドクとライバルの妓生の対立です。正直いって曲が朝鮮の舞踊の旋律(主人公が妓生という理由で)なので、BGMがうっとおしいです。音楽を好きになれるかどうかで楽しさが変わってしまう珍しいドラマです。
大王の道-1735年-1762年-英祖の時代
思悼世子(サドセジャ)の生涯を描いたドラマです。思悼世子(サドセジャ)をイム・ホが演じています。イム・ホは「広開土大王」や「オクニョ」「チャングムの誓い」にも出ています。ドラマの中で思悼世子(サドセジャ)は実父である英祖に死ぬまで虐待されています。大王の道は1988年に放送された「天よ、天よ」のリメイクです。
当初はイ・サン(正祖)の時代までの放送を予定していましたが平均視聴率14%で早期終了し視聴者から抗議が殺到しました。大王の道は1998年の作品です。
秘密の扉-1755年頃~1762年-英祖の時代
秘密の扉はイ・ソンという思悼世子(サドセジャ、追尊名は荘献世子、イ・ジェフン演)が主人公のドラマです。このドラマで思悼世子の父、英祖(ヨンジョ、ハン・ソッキュ演)は嫡男である息子を信じず疑い虐待する極めてひねくれた男として描かれています。もう一人の曲者(くせもの)にキム・テク(キム・チャンワン演)という老論(ノロン)派の首長が主人公の敵としてどこまでも嫌がらせをしてきます。
このドラマの見どころは思悼世子と英祖、イ・テクの知的な対立関係です。ドラマの雰囲気を和らげるため町娘のソ・ジダム(キム・ユジョン演)という愛らしく活発で聡明な娘が登場します。チェ・ジェゴン(チェ・ウォニョン演)という脇役たちも魅力的でドラマを引き立てています。
話の筋は「根の深い木」に似ていて宮中のミステリー作品となっています。
残酷ですが、特にいやらしい場面はないので(大人の)家族みんなで楽しめます。
最高視聴率12.7%。2014年作。
イ・サン-1752年~1800年-正祖の時代
イ・サン(이산、李祘)とを主人公としたソンヨンとの関係を中心に描かれた時代劇です。「チャングムの誓い」のイ・ビョンフン監督です。
2007年~2008年の作品です。最高視聴率38.6%。
正統派時代劇といった感じで終始イ・ソジン演じるイ・サンが爽やかな好青年、ソンヨンが明るく美しく友達のような女性として描かれています。物語をホン・グギョンなどが盛り上げています。女優のキョン・ミリも出ています。
面白いかどうかというと、どうでしょうね。健全なドラマを見ている感じです。目のやり場に困る場面はないので家族みんなで見ることができます。
ペク・ドンス-1780年頃~-英祖~正祖の時代
朝鮮に実在した絵師申潤福(シン・ユンボク、1758年生まれ)と金弘道(キム・ホンド、1745年生まれ)が主人公のドラマ。ドラマでユンボクは女性となっています。このドラマは面白くて暴力シーンは控えめです。おじさんと若い娘の組み合わせに納得できる方は受け入れられるドラマだと思います。女x女の場面もあるのでドキドキします。ムン・グニョンのぶりっこが好きな方も楽しめます。
恥ずかしい場面があるので一人で見ることをおすすめします。
恋愛ドラマで胸キュンシーンもたくさんあって面白かったですよ。
2008年のドラマです。
ペク・ドンス 正祖(チョンジョ)の時代 1752年~1800年
正祖(チョンジョ)の護衛武士ペク・ドンスが秘密結社と戦うドラマ。「奇皇后」のチ・チャンウクがペク・ドンス(白東脩、백동수)を演じ、「仮面の王イ・ソン」のユ・スンホがライバルの剣客を演じます。ペク・ドンスは実在した朝鮮の武官です。ペク・ドンスを一度見ましたが、正直いってあまり面白くありませんでした。ファンタジー様子が強いので、ストーリーよりも雰囲気を楽しむドラマです。男の子向けといった感じです。
雲が描いた月明かり 純祖の時代 1820年あたり
純祖の子、孝明世子と少女のラブコメです。まだ視聴していないので詳しいことはわかりませんが、内官に男装した少女が王子様とドタバタ劇を繰り広げるドラマです。
「チュモン」で帯素(テソ)王子を演じていたキム・スンスが純祖役で出演しています。
商道-1779年~1855年-純祖~憲宗~哲宗の時代
商道(サンド、상도)は朝鮮に実在した林尚沃(イム・サンオク)の物語です。朝鮮の文化がよくわかるドラマです。
健全な内容なのでご家族みんなで楽しめます。
おすすめのドラマです。
恋愛面では主人公のサンオクが慕う女性、サンオクを想う女性、そしてもう一人の女性が出て来ます。主人公が三人の女性に慕われます。
ドクターJIN 1850年あたり
ソン・スンホン、キム・ジェジュン、イ・ボムス、パク・ミニョンが出演しているドラマです。現代から興宣大院君(フンソンテウォングン)の時代に外科医のジン先生がタイムスリップします。人体の内部が描写される気持ち悪いシーンが多いですが、そこは見ないようにしていれば割と面白いドラマです。
客主(ケクチュ)-1800年代末(おそらく最終の哲宗~高宗あたり)
朝鮮後期19世紀頃を舞台とした時代劇です。客主(ケクチュ)という名前や馬房(マバン)、国師堂(ククサダン)、宣恵庁(ソネチョン)といった聞きなれない言葉が出てきますが、それらは実在した名称のようです。
主人公は千奉三(チョン・ボンサム)。
時代設定からおそらくは・・・哲宗~高宗(コジョン)の治世ではないかと思います。
恋愛要素は主人公が愛する女性と一夜を過ごす場面(ベッドシーンらしきもの)があります。しかし主人公が女性に恵まれないドラマです。
最高視聴率13.0%。2015年作。
朝鮮ガンマン
このドラマは朝鮮王朝とはほとんど関係ないのですが、民族衣装と洋服の境目の時代が描かれています。父をやられた主人公が敵に復讐するドラマで、幼くてかわいい彼女も出て来ます。このドラマはスリルを楽しむドラマであり、ストーリーなどはおまけみたいな感じでした。
恋愛面では戦う男主人公と貞淑な若い両班のお嬢様の写真通りの展開が期待できますよ!
ガッツのある主人公とその敵と、まだあどけなさの残るヒロインが好みの人におすすめです。
李氏朝鮮時代の架空の時代劇
ここでは、歴史上の王朝ではなく、李氏朝鮮時代に似せた架空の王朝物の時代劇をいくつか紹介したいと思います。
100日の郎君様 首陽大君(スヤンテグン)の時代を模倣
主人公の父が臣下と共謀してクーデターを起こし兄王を倒して即位するという設定です。主人公の父を世祖になぞらえ、登場する左議政はハン・ミョンフェを彷彿とさせるような、でも違うような感じになっています。そんな状況で運よく世子(セジャ)となった不機嫌な王子イ・ユルは幼馴染と奇跡的に再会するストーリーです。主人公ユルを演じるのはディオというポップスターです。ヒロインのユン・イソを演じるのはナム・ジヒョンという女優さんです。若い二人と見守るイケメン男が苦難を乗り越えて出世するサクセスストーリーです。「花郎(ファラン)」にも出演したイケメンのト・ジハンが武人役で登場しています。「輝くか、狂うか」でヒロインの兄を演じたホ・ジョンミンがいい役を演じています。悪役を「大王世宗」のチョ・ソンハが演じています。ちなみに郎君は韓国語でナングンと発音し、夫という意味です。
このドラマはNHKBSプレミアムで2019年の7月22日から11月3まで放送されました。明るい雰囲気なのでおすすめです。
恋愛はキスシーンまでの描写です。泣ける場面はありませんが、見守るイケメン男役の胸キュンシーンが多いです!
太陽を抱く月
このドラマは2012年に韓国MBCで放送されたドラマです。このドラマはNHKでも何度か放送され、主人公を演じるハン・ガインの見た目がたいへん可愛らしかったため日本女性に好評を得ました。ファンタジー要素のある恋愛時代劇です。
世子(セジャ)と恋愛関係になり結婚する予定だった主人公が、敵対する勢力に陥れられて巫女となるところから話が進みます。主人公の許・煙雨(ホ・ヨヌ、子役キム・ユジョン演 本編ハン・ガイン演)は記憶喪失となり、物語が進む中で本来の自分を取り戻していくドラマです。神秘的で幻想的な雰囲気の中で魅力的なイケメン男性が何人も登場します。世子(セジャ)のイ・フォン(キム・スヒョン演)だけでなく、見守る男、陽明君(ヤンミョングン、チョン・イル演)や護衛武士の雲(ウン、ソン・ジェリム)の演技が好評でした。ライバルとなる女性たちの嫉妬も細部まで描写されており揺れる女心が視聴者の胸を締め付けます。終わり方も清々しく尾を引かないタイプのドラマでした。
最高視聴率42.2%(最終回)。
もう何回もNHKBSで再放送されています。
2020年にも放送されました。
実は、このドラマには原作があって日本語訳も販売されていました。設定がかなり違うので、原作を知らないほうが楽しめます。
恋愛がテーマの時代劇で男女の愛憎をしっかり描いている名作です。
更新履歴
- 2020年5月28日 画像を軽量化しました。
- 2019年11月15日 王女の男を追加しました。
- 2019年11月14日 ヘチと100日の郎君様を追加しました。