韓国ドラマ客主-ケクチュ-商売の神のあらすじ概要
目次
あらすじ
客主とは、朝鮮後期において港(ポと言われる浦のこと)や都市で商業や金融業をしていた人々です。韓国ドラマでは商団などと日本語に訳していることもあるようですね。港湾での取引業、運送業、倉庫業、宿泊業、金融業、販売代行や仲介業などを手掛けていました。客主は中央官庁に納入する物資や王室や大官(テグァン)の預金も扱っていました。
序盤のあらすじ
中盤のあらすじ
ボンサムを一途に想っているケトンはユスを取り上げた後にソリンに毒薬を飲ませて殺すはずが、侍女のウォルが毒薬(妊娠していない人には無害)を飲み干して計画は失敗します。六矣廛(ユギジョン)の大行首(テヘンス)シン・スクチュはソリンが借胎であることを知ってもユスを自分の嫡子として育てようとしましたが、ソン・マンチやウォルがユスとソリンをボンサムのもとへ届けました。
ボンサムはしばし妻子と短い家庭生活を送りましたが、それに嫉妬したケトンがキル・ソゲにソリンの謀殺を頼みます。
ボンサムは馬房を取り戻す資金を作るため、シン・ソクチュが峠を山賊に閉ざさせて利益を独占している雪花紙の運搬を引き受け、山賊の頭を殺して峠道を開拓しました。次にチョ・ソンジュンとともに鱈の生産販売に取り組み30万両規模の商売を達成します。キル・ソゲは干し鱈の製造工場を焼き討ちにしケトンの願いでソリンの暗殺を企てます。パングムはソリンの身代わりとなってソゲの手下に銃殺されました。パングムは息絶える前にチョ・ソンジュンへ自らの想いを告白します。チョ・ソンジュンはキル・ソゲを殺すため自ら崖から身を投げて死にました。チョ・ソンジュンは死ぬ前にソン・マンチに密命を下して隠していた干し鱈をボンサムのもとへ運ばせました。鱈の販売の成功によりチョン・ボンサムは松坡馬房(ソンパマバン)を取り戻すことができました。
終盤のあらすじ
ケトンと結婚したいキル・ソゲはケトンの頼みでソリンのもとに毒蛇を放ち、ソリンを殺してしまいました。ケトンはソリンを介抱する振りをしながらへびの毒を飲ませてとどめを刺しました。ボンサムはソリンはキル・ソゲが殺したものと思い込んでキル・ソゲを行商人の裁判に掛け毒をあおらせ自害させました。ユスに全財産を遺そうとしたシン・ソクチュもまた閔泳翊(ミン・ヨンイク)らに罪人に仕立て上げられ自宅に軟禁されたまま寂しく天寿をまっとうしました。
閔妃に絶大な信頼を寄せられたケトンは堂号も持たないまま異例の真霊君(チルリョングン)に封じられました。真霊君(チルリョングン)となったケトンはソンドルとともに閔泳翊(ミン・ヨンイク)に気に入られ、ソンドルは閔泳翊(ミン・ヨンイク)の力添えで六矣廛(ユギジョン)の大行首(テヘンス)になりボンサムを裏切ります。
日本や西欧列強の侵入、大院君による政変などが起こり、朝鮮の世情は不安定になっていました。
閔泳翊(ミン・ヨンイク)はソンドルが政変で没落した両班であることを調べ上げ、ソンドルを復権させ味方に引き入れます。
日本が米などを買いあさり、民の生活が危ぶまれた時、ボンサムは立ち上がり味方の商人たちから米を買い入れようとしましてソンドルら閔妃側と対立しました。ボンサムはソンドルの企みにより処刑されるところを、チェ・ドリが身代わりになったことにより生き延びます。ボンサムを助けたのはソンドルとケトンで、閔泳翊(ミン・ヨンイク)もまたボンサムを見逃したのでした。
それから十五年が経ち、ソンドルは大商人になって海東紹介を率いていました。ケトンもまた罪を償うかのごとく貧しい人に食事を分け与えて自らも病で死期が迫っていました。ケトンが持つ土地を買うために現れたソンドル。同じくしてケトンのもとにボンサムが現れ海東商会に土地を売らないように言いました。ケトンはユスとその母のウォルに会いたいとボンサムに頼み、ウォルに土地の権利書を渡します。ケトンは去っていくボンサムとユスとウォルの背を見て涙します。ボンサムは子どもたちを教育して朝鮮の商業を担える行商人の精神を持った人材を育成していました。
感想
客主(ケクチュ)を最終回まで見終えたネタバレ感想です。結論から言うと、酷い台本でした。チャン・ヒョクは出演作を選ぶタイプと思って信頼していたのですが、今回は見事に裏切られました。表現方法がとにかく酷い、汚い、えげつない。朝鮮人の価値観からすればそれが普通なのかどうかはわかりませんが、下半身ネタがとにかく酷かったです。ソン・マンチは大事な物を主人公サイドに斬られて敵になったくせに、ボンサムの兄貴分を気取ってユスを「甥っ子」と呼ぶのです。あの強欲で頭の悪いソン・マンチ、しかもボンサムを殺そうとしたほどの男がボンサムの保護者のような味方になるとはまったくもってその心理は理解できません。チョ・ソンジュンも主人公サイドにいましたが、過激で暴力的な性格はどう見ても善人には見えません。ソン・マンチの大事なところをや妻の大事な体をあんな風にしてしまうなんて、現代の価値観では犯罪者です。それでもボンサムはチョ・ソンジュンを義父のように慕っており、少なくともチョ・ソンジュンは自分にはあのような仕打ちをしないという確信があって信頼していたようです。ボンサムのおかしいところはまだあります。チェ・ドリは自分の父ほど年上であり、ドリはボンサムの親といってもよいほどの保護者でした。ところがドリはボンサムをボン先生と呼び、ボンサムはドリのことを単に兄貴と呼んでいただけです。ボンサムにとってドリも養父であるにもかかわらず。このドリの待遇は私にはまったくもって理解不能な関係でした。そしてボンサムはソリンのことを「ユスオンマ(ユスのお母さん)」と呼び続けているところも何だか気持ちはわからなくもないけど、絶世の美女もその程度の女性だったのか?と女性としてソリンを呼んでいないことがおかしいなと思いました。
見る前からオ・ユソンが出演しているのできっとつまらないだろうなと思っていましたが、やはりくだらないドラマでした。だいたいこの俳優さんとキム・ミョンス(チョ・ソンジュン役)、そしてイ・ドクファ(シン・ソクチュ役)、イ・ダリョン(チェ・ドリ役)、パン・ヒョンジュ(ワンバル役)、キム・ハクチョル(キム・ハクチュン役)が出ているあたりで、内容を察することができたのかもしれません。汚い顔のおじさんたちはすべて大祚栄(テジョヨン)という学芸会ドラマの出演メンバーですね。
序盤のほうの話もソレが娼婦となり父の仇の女となる設定も汚いなぁと思ってみてました。酷いのはソンドルです。ソンドルはボンサムの親友の設定のはずが、ボンサムを出し抜いています。もっとサクサク大きく稼ぐ方法があると閔泳翊(ミン・ヨンイク)の配下となりつつもボンサムへの情だけは残っていたはずが、お金のために冷徹になってしまい最期は銃で撃たれてしまいます。ソンドルを演じているチョン・テウという俳優さんをかわいらしく思っておられるご婦人も少なくないことでしょう。ソンドルがドラマの視聴率稼ぎのために悪に身を落としたことは腹立たしいです。
最終回、ソンドルとケトンがボンサムを救うためにチェ・ドリを生贄にする場面はさすがに酷いなと思いました。ボンサムもドリの死をそれほど悔やんでいる様子もなく、むしろ積極的に送り出していてボンサムも自分の命のためならあっさりとドリとの別れを受け入れられるタイプの人間なんだなと落胆するとともにチャン・ヒョクへの評価が下がりました。ボンサムのためにソリンやドリを殺せるケトンが償いの道を歩んだとしてもそれは自己満足の世界であるといえましょうが、作者はそうは考えていないようです。どれだけボンサムが商道(サンド)という正論を教え子に説いて教育していたとしても、それでボンサムが正しい道を行く人で立派なウスの後継者という風には全然見せません。制作サイドはボンサムが正しいと描いているようですが。ボンサムがチェ・ドリの身代わりを受け入れた時点でケトンに善い人になれという資格もなくソンドルを非難し子どもたちを教育する資格もないように思います。
最後にウォルはまるでボンサムの妻のようになっていましたけど、一応は家政婦ということになるでしょうか。でも使用人ならユスに隣接して一緒に食事をできるはずがありません。ウォルという役にムン・ガヨンという美少女を配役した時点で将来は誰かの女になることは予想されていましたが、まさかウォルがボンサムの嫁となりユスの養母となっているとはソリンへの裏切りも甚だしいものがあるのではないでしょうか(私としてはどうでもいいですけど)。ソリンの忠実な侍女として熱心に振舞っておきながら、ユス(流水)を頼むとのソリンの遺言をもとに最終的になボンサムの女になったのですから、ソリンが許したとしても事実上の女主人への裏切りに笑うしかありません。演出としては、ボンサムとユスとウォルが横並びで並列で歩いてましたから間違いなく家族としての演出でありウォルは男主人の後方を歩く侍女ではありません。もしかしたらおうちにボンサムとウォルの子どもが待っているかもしれませんね(笑)
レビュー
腹立たしさ:★★★★★(5点)
つまらなさ:★★★★★(5点)
作者の人間性:☆☆☆☆☆(0点)
総合:☆☆☆☆☆(0点)
視聴率
主なキャスト
- チャン・ヒョク(主人公のチョン・ボンサム役、장혁)
- 代表作は「推奴(チュノ)」「アイリス2」「根の深い木」です。
- キム・ミンジョン(ヒロインのケットン、メウォル役、 김민)
- 代表作は「カプトンイ」「いばらの鳥」「第3病院」です。時代劇の「王と妃」「王朝の暁~趙光祖伝~」にも出演。
- ユ・オソン(主人公のライバルのキル・ソゲ役、유오성)
- 代表作は「朝鮮ガンマン」「鉄の王キム・スロ」です。
制作
- キム・ジョンソン演出
- 代表作は広開土大王(クァンゲドテワン)、大祚栄(テジョヨン)、王と妃、太祖王建(ワンゴン)です。
- チョン・ソンヒ、イ・ハノ脚本
- チョン・ソンヒの代表作は百済の王-クンチョゴワン-、幻の王女チャミョンゴです。
- イ・ハノの代表作はパンダさんとハリネズミ(演出)と警察特攻隊(脚本)です。
各話あらすじと感想一覧
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