オクニョ42話のあらすじと感想
あらすじ
夜の王宮でオクニョと明宗(ミョンジョン)は出会いました。オクニョは明宗が国王の服を着ていることに驚きました。
「ナウリ・・・殿下。」
オクニョは明宗が国王であることを悟り頭を下げました。
「ハン尚宮(サングン)。どうしてこの者がいる。どういうことだ。」
明宗は戸惑った様子でハン尚宮(サングン)に尋ねました。
「申し訳ありません。殿下。オクニョが殿下にお話があるというので、私が殿下にお伝えに行っている間、ここで待たせておいたのです。」
ハン尚宮(サングン)は小さくなって王様に釈明しました。
「私に会いに来た?」
「はい殿下。」
明宗の執務室。
明宗は部屋にオクニョを案内しました。
「お掛けなさい。」
明宗は嬉しそうにオクニョに言いました。
「はい殿下。」
オクニョは顔を俯けたまま椅子に座りました。
「顔を上げよ。」
明宗ほ口元がほころびました。
「ですが殿下。」
「おほう。そうかしこまるでない。」
「はい殿下。」
オクニョは顔を上げました。
「それで、傷は大丈夫か?」
「はい。ご心配をおかけしまして申し訳ありません。」
「回復何よりだ。私こそ身分を隠してすまなかった。」
「・・・・・・。」
「オクニョや。顔を見せてくれ。早く正体を明かすべきだった。私がそなたから世の中のことを聞くのが楽しくてつい言いそびれてしまった。申し訳ない限りだ。一日も早く謝りたかったが国の大事な問題で会いに行くことができなかった。」
「殿下。重要な問題とは明国の使臣のことではありませんか?」
「あれ。なぜそれを知っておる。ああ。そうだそうだ。そなたはカン・ソノという者の知り合いだったな。」
「はい殿下。それだけでなく吏曹正郎(イジョチョンナン)のソン・ジホン様のお世話になっていました。」
「吏曹正郎とも知り合いか?」
「お二方は今、義禁府で拷問を受けているとか。」
「そうだ。明国の使臣が朝鮮の国境を越えたのは明国に戦(いくさ)を仕掛けたと聞かぬのだ。」
「殿下。実は私はカン・ソノ様とソン・ジホン様をお救いするために殿下に拝謁をお願いしました。」
「どういうことだ?」
「殿下。今回の状況を打開する策がございます。」
「何?」
王宮の庭。
ハン・ジェソはハン尚宮(サングン)にどうしてオクニョを王様に会わせたのか尋ねました。ハン尚宮(サングン)は事情を説明しました。
王の執務室。
オクニョは明国の皇帝がパク・テスに宛てた勅書(チキソ)を明宗に渡しました。
明宗は勅書を見てどこで手に入れたのかと驚きました。オクニョは探体人(チェタミン)パク・テスが女真族(ヨジンジョク)討伐の功績を認められて皇帝から賜った遺品であることを明宗に教えました。明宗はオクニョを誉めると連絡するまで待っているように言いました。二人の話を尚膳(サンソン)が盗み聞いていました。
ハン・ジェソはオクニョを見送りました。
オクニョは典獄署で初めて明宗と出合い、明宗に遠慮なく苦言を呈した時のことを思いだしていました。オクニョは明宗の手を引き暴漢から逃げて国王を抱いてかばったときのことを思いだしました。
「ナウリ。私は殿下への無礼をどう償えばよいですか。」
オクニョは恥ずかしそうにハン・ジェソに言いました。
「気にするな。殿下がご身分を隠しておられたのだから。」
「ナウリ。私は帰る前にハン尚宮(サングン)様にお会いしていいですか?」
オクニョが言うとハン・ジェソはハン尚宮(サングン)の部屋にオクニョを案内しました。
ハン尚宮(サングン)はオクニョを翁主(オンジュ)として迎え翁主であることを王様に言わなかったことを謝りました。
オクニョはハン尚宮(サングン)に今まで見守ってくれたことを嬉しく思っていると礼を言いました。
「私が翁主(腹違いの妹)だとは殿下にまだ言わないでください。私の母を殺したのは大妃様です。殿下のお生まれになったいきさつや母の死の真相を知ればきっと殿下もお心を痛めるでしょう。」
「はい。媽媽がそうお思いならそういたします。」
「ありがとうございます。ママニム(尚宮様)。」
オクニョは街の途中で素素樓(ソソル)に寄るのでとハン・ジェソと別れました。
夜の素素樓(ソソル)。
ユン・ウォニヨンは明国の使臣チュ・オンジンを接待していました。ユン・ウォニョンはチュ・オンジンに出兵すると明宗を脅して欲しいと頼みました。チュ・ウォンジンはそのような命令は受けていないと戸惑いましたが頼みを聞き入れました。
マノクは妓楼に来たオクニョにこのことを伝えました。
オクニョはテウォンに会いました。テウォンはオクニョに家まで送ろうというと丁寧に断りました。オクニョは御史(オサ)様が王様だったと言おうとすると、テウォンは知っていたが黙っていたと謝りました。オクニョはソン・ジホンとカン・ソノを助けるために策を講じたので心配しないでいいとテウォンに言いました。テウォンは話があったとオクニョに打ち明けました。
「実は、お前と話がしたかった。」
「ええ。おっしゃってください。」
「この前の言葉に救われた。だが俺の父との悪縁を忘れてくれとは言わない。俺にはどうしようもないことだ。」
テウォンが言うと、オクニョは父親の罪を償うことはないとテウォンを慰めました。
翌日のユン・ウォニョンの家。
チョン・ナンジョンはユン・ウォニョンの着替えを手伝いながら大尹(テユン)の排除は順調か尋ねました。ユン・ウォニョンはイ・ジョンミョンは明国に連行されその部下は処刑か流刑になると答えました。チョン・ナンジョンは今回の件で配下の商団からかき集めた五万両を使ったので抜かりなくするように言いました。
チョングムは与えられた小さな部屋でチョン・ナンジョンに無事出産した者がいないと脅されたことを思い出してため息をつきました。スングムが膳を持って部屋に入って来ました。チョングムはスングムに優しく座るようにすすめました。
「さあ。お前も食べてみなさい。先に食べろといってるの。」
「まさか私に毒見をしろと?奥様に毒を入れる人がいるとでも?」
「ここは敵ばかりよ。若様を守らないと~。さあ~。」
チョングムが言うとスングムは一口食べました。
「息できる?まだよまだ。これも食べてみて。」
「ん~もぐもぐ。本当においしい。」
チョングムの食事が終わるとスングムは使用人に膳を運びださせました。
「中殿媽媽(チュンジョンママ)のつもりなの?あ~腹が立つ!」
スングムは腹を立てました。
「何事だ。」
チョン・ナンジョンがスングムの前に現れました。
「奥様。チョングムはどうかしてます。私に毒見をさせたんです。中殿媽媽じゃあるまいし毒見なんてまともじゃありません。」
「脅しが効いたようだな。いい気味だ。せいぜい気をもんで死ぬがよい。」
「ええ?」
大妃殿。
ユン・ウォニョン は文定大妃(ムンジョンテビ)に会いに来ました。
大妃の部屋。
大妃はイ・ジョンミョンらの拷問の進み具合を尋ねました。ユン・ウォニョンは今日中に王様の前で決着をつけると約束しました。大妃はす大尹(テユン)と王様から引きはがす事をすめるように言いました。
国王と大臣の部屋。
明国の使臣団と朝鮮の大臣が部屋に揃いました。
明宗が現れると使臣団と大臣たちは頭を下げました。
明宗は領府使(ヨンブサ)ユン・ウォニョンにイ・ジョンミョンらの自白が得られない理由を尋ねました。ユン・ウォニョンは大尹(テユン)が明国との関係修復より保身のために自白しないのだと答えました。チョン・サンホンが加勢しました。
「無実ゆえ認めぬのでは?最初から罪など無い者を尋問しているのでは?」
明宗は厳しい口調で臣下に言いました。
「殿下。これ以上我が明国を貶めるご発言をご容認できません。殿下が罪人をおかばいなさるお姿は明国を侮っていると思われても仕方ありません。そのような態度なら仕方ありません。すぐに明国へ帰り皇帝陛下に朝鮮への出兵を請う事になります。」
チュ・オンジンは明宗に言うと、皆はざわめきました。
「今、出兵すると言ったな?」
明宗はチュ・オンジンに言いました。
「これは殿下が仕掛けられた事です。」
チュ・オンジンは明宗に責任を押し付けました。
すると明宗は官僚に勅書を運ばせました。
「殿下。」
「開けてみよ。」
明宗が言うとチュ・オンジンは勅書を読み口を大きく開けて驚きました。
「殿下。」
「それが何か言ってみよ。」
「これは、先代の皇帝陛下が朝鮮の臣下に下された勅書ではありませんか。」
チュ・オンジンの手が震えました。
「読んでみよ。」
「殿下。」
「よいから早く読まぬか!」
「明国の皇帝は朝鮮の探体人(チェタミン)パク・テスが国境において明国に侵入した女真族(ヨジンジョク)を討伐した功績を認める。また明国の皇帝はパク・テスの望みを聞き入れ女真族(ヨジンジョク)討伐のためならいつでも国境の越境を認める。」
チュ・オンジンは勅書を読みました。
大臣たちはどよめきました。
「殿下。そのような勅書をどこで入手なさいましたか。」
ユン・ウォニョンは反論しようとしました。
「それは問題ではない。」
「出どころは確かですか?」
「大監はどうなのだ?」
明宗はチュ・オンジンに言いました。
「間違いなく先の皇帝陛下の勅書です。」
チュ・オンジンは認めました。
「これが国境問題の明国の見解だ。大監はどうして朝鮮を責めるのだ。まさか今上皇帝は考えを改めたというのか?」
明宗は厳しい口調でチュ・オンジンに言いました。
「そ、そ、それは、そうではありません。」
チュ・オンジンは慌てました。
「違うならば、大監はなぜ皇帝陛下の許しもなく我が国に宣戦布告したのだ!」
「決してそのような・・・。」
「大監(テガム)!立場を明言せよ!先の皇帝陛下の勅書を軽んじ立場をたがえる理由は何だ!」
「殿下。どうか私をお許しくださいませ!」
明国の使臣団は土下座しました。
「下がれ!下がれと言っている!」
明宗は明国の使臣団を追い出しました。使臣団は慌てて部屋を出て行きました。
「何かいう事はないか?」
明宗は残った大臣たちに言いました。
「殿下ーーー!」
大臣たちは頭を下げて謝りました。
「この件をうやむやにするつもりはない。明国の使臣団と裏取引をした大臣がいないか、明らかにするつもりだ!覚悟せよ!」
「殿下ーーーー!」
義禁府の牢獄。
イ・ジョンミョンとカン・ソノ、ソン・ジホンたちは無罪放免となりました。
王宮の一角。
イ・ジョンミョンとカン・ソノとソン・ジホンは血まみれの姿のまま明宗の前で土下座しました。
「大監。立ってください。お前たちも立て。苦労をかけたな。無事で何よりだ大監。すべて解決した。大監に非が無いことが署名された。」
明宗はイ・ジョンミョンに言いました。
「殿下。私が至らずに殿下にたいへんなご迷惑を・・・。」
ユン・ウォニョンは言いました。
「殿下。私めを助けていただいた御恩は忘れません。」
カン・ソノは言いました。
「ご厚恩の極みにございます。」
ソン・ジホンは言いました。
小尹(ソユン)の部屋。
小尹(ソユン)の大臣たちは慌てふためいていました。
文定大妃(ムンジョンテビ)の部屋。
内禁衛(ネグミ)の従事官キ・チュンスは大妃に事の次第を報告しました。
大妃はすぐにユン・ウォニョンを部屋に連れてくるように命じました。
ユン・ウォニョンの家。
ユン・ウォニョンは内侍府長(ネシブサ)を呼び勅書を渡した者が誰か尋ねました。内侍府長(ネシブサ)はオクニョだと答えました。ユン・ウォニョンはチョン・ナンジョンの部屋に行き何もかも水の泡になったと言い自分の首が危ういと危機感を現わしました。チョン・ナンジョンは五万両が帰って来ないしオクニョを早く殺すように言ったのにと恨み言を言いました。するとスングムが現れて二人を大妃が呼んでいると言いました。
大妃の寝殿。
ユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンは大妃に会いました。
文定大妃(ムンジョンテビ)は怒った様子でわざわざ庭まで降りて来ました。
ユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンはその場に土下座して謝りました。
「オクニョが陰で主上殿下(チュサンチョナ)を操っているのです。殿下が宮殿の外で会った者はオクニョだったのです。オクニョは主上殿下(チュサンチョナ)を操り私たちを邪魔してきたのです!!!」
チョン・ナンジョンは大きな声で言いました。
その様子をヨンジは目撃しました。
大妃の部屋。
文定大妃(ムンジョンテビ)は事情をユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンに尋ねました。二人はオクニョが大尹(テユン)と内通して邪魔をしたのだと言いました。
素素樓(ソソル)。
テウォンのもとに平市署(ピョンシソ)の胥吏ファン・ミョンゴルが現れチョン・ナンジョンが五万両を仕立てて明の国の使臣団を買収していたと報告しました。
オクニョの商団(ソン・ジホンの家)。
テウォンはオクニョに会いに行きました。オクニョはチョヒにヨンジを連れてくるように命じました。
商団の部屋。
テウォンはチョン・ナンジョンが配下の商団から五万両をかき集めた今が倒すチャンスだと言い包みを渡しました。オクニョが包みを開けると何冊もの文書が入っていました。
「これは外知部(ウェジブ)を必要とする事件をまとめた物だ。重要な事件だけに絞った。外知部(ウェジブ)で取り組もうと思っている。」
テウォンはオクニョに言いました。オクニョも考えてみると答えました。
ソン・ジホンの家。
「ナウリ。私の父のせいで酷い目にあったと聞きました。申し訳ありませんナウリ。この先もずっとご苦労とかけると思うと言いようもなく申し訳なくて。」
ユン・シネはソン・ジホンに土下座しました。
「お帰り下さいお嬢様。」
「いいえ私が謝ります。こうしても旦那様の傷は癒えませんが私の気がすみません。」
「お嬢様に恨みはありません。ですがお嬢様が謝ってもお父上との悪縁は消えません。ですからお帰りください。」
ソン・ジホンは去りました。
「ナウリ。スングム。私はどうすれば。どうしたらいいの。」
ユン・シネはスングムに言いました。
ソン・ジホンの家の庭。
オクニョはソン・ジホンに声を掛けました。ソン・ジホンは勅書を見つけて王様に渡してくれて助かったがオクニョが目立ってしまったと身を案じました。
「お前が王様にじかに勅書を渡したのは無謀だったな。これでかえってお前が目立ってしまった。刺客に襲われたばかりなのにこれで奴らの標的になる。」
「心配いりませんナウリ。もうこれ以上私とナウリがやられることはありません。これからは私たちから仕掛けていく番です。」
夜の商団。
チャン・ソンプンはチョン・ナンジョンの商団が弱っている今がやり返す機会だとオクニョに言いました。ヨンジが現れオクニョが勅書を渡したことが大妃に知られたと言いました。チャン・ソンプンはオクニョに身を隠すように言いました。オクニョは心配いらないとチャン・ソンプンに言いましたがチャン・ソンプンは落ち着かない様子でした。オクニョが庭で考えているとハン・ジェソが現れ王様が呼んでいると言いました。
密会の場所。
オクニョはお忍び姿の明宗と会いました。
「勅書のおかげで解決した。すべてオクニョの手柄だ。褒美を取らせたいが望みはあるか?」
「あの・・・でしたら・・・。」
「遠慮はいらぬ。」
「私は昭格署(ソギョクソ)を辞めどこにも所属しておりません。外知部(ウェジブ)に専念できるよう私を典獄署の茶母(タモ)にしてください。」
「典獄署の茶母(タモ)・・・そうしよう。」
「ありがとうございます殿下。」
「そうだ。勅書の出どころについては明かさぬつもりだが小尹(ソユン)は探りを入れるだろう。」
「そのことについてですが、ユン・ウォニョン大監は無論、大妃様が私が勅書を入手したことは御存じのようです。私にお会いになることで殿下が窮地に陥らぬか心配です。」
「オクニョや。母上にまで知られたとなるとそなたの身はさらに危険だ。ゆえに、そなたを、宮中の女官にしたい。そしてそなたを側室に迎え私のそばでしかと守りたいのだ。」
「・・・!」
「そなたのユン・テウォンへの気持ちを知りながら心苦しく思うのだがこれ以上ほうっておくことはできぬ。この話、受け入れてくれ。」
「・・・・・・。殿下。殿下が私のことを思ってくださるのは嬉しいのですが、あまりに急なことでどうお答えしてよいかわかりません。」
「すぐに答える必要は無い。すぐにでも呼び寄せたいところだが決断するのは難しいだろう。しばらく待つゆえ考えてほしいはい殿下。」
夜の大妃の部屋。
文定大妃(ムンジョンテビ)はキ・チュンスにオクニョから目を離さず監視し大尹(テユン)と何を企んでいるか監視するように命じました。
日中の典獄署(チョノクソ)。
オクニョは典獄署(チョノクソ)の茶母(タモ)に復帰しました。チョン・デシクやユ・ジョンフェ、イ・ヒョソン、ユグムとチ・チョンドクは温かくオクニョを歓迎しました。囚人たちもオクニョを温かく歓迎しました。
夜の洞窟。
カン・ソノは小尹(ソユン)の同志を集め皆に言いました。
「今回辛くもイ・ジョンミョン大監と大尹(テユン)の座を守れたがこれ以上小尹(ソユン)の蛮行をすておけぬ。われわれを排除せんがため殿下をも欺いている。横暴ぶりは目に余るものがある。とはいえ政治で奴らと争うのは容易ではない。今後は容赦なく制裁を加える。」
カン・ソノのもとにチェヒがミン尚宮(サングン)を連れて来ました。
カン・ソノは準備してきた例の事を実行すると言いました。カン・ソノはチェヒに何としてもオクニョを守るよう命じました。
日中のユン・ウォニョンの家。
ユン・ウォニョンの家で下女として働いているミン尚宮(サングン)は食事に白い粉を混ぜました。チョングムはその食事を味見しようとするとスングムが現れて奥様の食事に手を出さないようにと忠告しました。
チョン・ナンジョンの部屋。
チョン・ナンジョンは元気がないシネを励ますために部屋で一緒に食事を摂りました。チョン・ナンジョンが白い粉が混ざった大根を一口食べると急に苦しみだしました。シネはすぐにスングムを呼び医員を呼ぶよう命じました。
スングムは帰って来たユン・ウォニョンに事態を伝えました。
医員はチョン・ナンジョンに食べた物を嘔吐させました。ユン・ウォニョンはスングムの頬を叩いて毒を盛ったのかと怒鳴りました。スングムはチョングムが奥様の料理に手を出していたと言いました。チョン・ナンジョンはすぐにチョングムを連れてくるように命じました。
チョングムはチョン・ナンジョンの部屋の前で土下座しながら震えました。チョングムは自分ではないと言いました。チョン・ナンジョンは生かしてはおけないと言いました。チョングムは食事を用意した者が毒を盛ったのだと言うと、使用人は「スオク」だと答えました。スングムがスオクを捜すとスオクがいませんでした。スングムは食事を用意した者が姿を消したと言いました。ユン・ウォニョンはすぐにその者を捜すように私兵に命じました。
路地裏。オクニョの配下、チョンスとヨンベはトンチャンに蹴りを入れて襲い掛かり小屋に閉じ込めました。
小屋。
オクニョがトンチャンの前に現れました。オクニョはチョンスとヨンベに下がるように言いました。
「私の提案を受け入れるなら命だけは助けておこう。」
オクニョはトンチャンに言いました。
夜。
オクニョはカン・ソノと会い、これからはためらうことなくユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンにやり返すのだと戌の刻に会う約束をしました。オクニョの後をキ・チュンスの部下が尾行していました。
感想
オクニョ42話の感想です。いよいよオクニョが最終回に向けて「復讐」を実行するみたいですね!悪党への仕返し、しかも殺すか人間として再起できないところまでやり返すことを描いたドラマはほとんど日本には無いので、朝鮮の定番化した復讐ドラマが民族的な固有の固定観念かどうかは不明ですが、権力を失った元権力者に対する容赦ない姿勢は朴槿恵元大統領への処遇を見ると、明らかです。オクニョは明宗に側室にならないかと誘惑されました。明宗はオクニョを女性として見ています。テウォンと恋仲のオクニョにとっては異母兄の明宗の側室になるわけにはいきません。
そもそも大尹(テユン)と小尹(ソユン)という対立は先祖(尹継謙)を同じくする坡平尹氏(世祖と成宗の功臣)の部族内抗争であり、決して正義の味方と悪の味方というわけではありません。小尹(ソユン)の領袖は既に処刑されてしまったので姓の違うイ・ジョンミョン(実在したか不明)たちが政権を掌握することはなかったと思われます。何派かというと、どうなんでしょうね、詳しいことはわかりませんが、勲旧派に近いのかな?と想像します。
今回久々にソン・ジホンがオクニョと会話するシーンがありましたが、ソン・ジホンにとってオクニョは命の恩人であり、オクニョにとってソン・ジホンは仲間であり小尹(ソユン)であるという範囲内のようですね。そこはもうちょっと何か恋愛要素があってもよかったのではないかと思うのですが。
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