オクニョ27話のあらすじと感想
あらすじ
昭格署(ソギョクソ)の提調(長官)ソ・ジェウンはチョン・ナンジョンに呼ばれてユン・ウォニョンの屋敷のナンジョンの部屋に行きました。チョン・ナンジョンと兄のチョン・マッケは提調の隣にいるオクニョを見て驚きました。
「奥様。ご無沙汰しております。」
ソ・ジェウンはチョン・ナンジョンに挨拶しました。
「なぜお前がここにいるのだ。」
「奥様どうなさいましたか?この子をご存知で?」
「どういうことだ。なぜ連れて来た。」
「この者は昭格署の道流(トリュ)でオクニョと申します。」
「昭格署の道流?」
「はい奥様。この者は周易に通じ占いに関し道流の中で最も優れています。奥様のお力になれると思い連れて来ました。」
「私の四柱は見なくてよい。お前は外に出ておれ。」
チョン・ナンジョンはオクニョに言いました。
「はい。」
オクニョはチョン・ナンジョンとソ・ジェウンに礼をすると部屋の外に出て行きました。
四柱の占いは提調を呼ぶ口実だと言ったチョン・ナンジョンはソ・ジェウンを座らせ本題に入りました。
庭に出たオクニョはチョングムとスングムから官婢(カンビ)になったのではと話しかけられました。そこにユン・ウォニョンの娘ユン・シネが現れて海州(ヘジュ)の官婢になったのはどういうことかと尋ねました。するとスングムは「奥様があの者を官婢にしたのです」とシネに耳打ちしました。オクニョは昭格署の道流になったとシネに挨拶をしました。
「海州の役所にいたのならソン従事官旦那様(チョンサガンナウリ)に会ったのでは?」
「はい。役所で判官(パングァン)様としてお見掛けしました。」
「従事官様はどんな様子だった?」
「先日お父さまを亡くされました。」
「それは知っている。。ほかに知ってることはない?」
「判官様は海州の役所をお辞めになり野に下ったと聞きました。」
オクニョが答えるとチョングムは漢陽(ハニャン)でソン・ジホンを見かけたと言いました。
オクニョはソン・ジホンの住まいはわからないと答えました。
昭格署の提調ソ・ジェウンが庭に出てきてシネに挨拶するとオクニョを連れて帰りました。
シネはチョングムとスングムにどんな手を使ってでもソン・ジホンを捜すように命じました。
昭格署。
「たいへんなことになった。どうしてか昭格署まで操るつもりのようだ。どうすればよいのだ。」
提調のソ・ジェウンはオクニョに問題を打ち明けました。
「どういうことですか?昭格署を意のままに動かすとは?」
「大妃様とチョン・ナンジョンが民心を思い通りにするためにこの昭格署を利用するつもりだ。」
「え?」
「はあ。命令に逆らえばこちらの命も危うくなる。どうしたものか。」
チョン・ナンジョンはミン・ドンジュにオクニョが昭格署(ソギョクソ)の道流(トリュ)になったと言い、オクニョの一挙一動を見張り報告するように命じました。
ミン・ドンジュはトンチャンを呼びオクニョを監視するように命じました。
夜の素素樓(ソソル)。
ユン・テウォンは泥棒のチョンドンを呼ぶとオクニョが明宗(国王)に会ったことを話したか尋ねました。チョンドンは聞いていないと答えました。
「オクニョは兄貴を誤解しているようですが。大丈夫ですか?」
チョンドンはテウォンを心配しました。
テウォンは自分がユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンと手を組んだと思い失望したことを思いだしました。
イ・ソジョンが部屋に入ってくるとテウォンはチョンドンを下がらせました。
「イ行首に尋ねるが、俺は変わったか?」
「はい。変わりました。私は旦那様はもっと変わるべきだと思います。まだ迷っているようですね。権力を手に入れるためには冷静にならなければなりません。人情に流されていては迷いが生じ何もできなくなります。私は幼いころに妓房(キバン)に連れて来られた時に行首様にこう言われました。戦うつもりなら心を鬼にせよ。相手が立ち上がれぬほど叩きのめせ。半端なことをすれば後で災いを招くだけだと。戦いをはじめたらとことんやらねばなりません。大きな力を得るには迷いを捨てるのです。」
「ナウリ。ユン・ウォニョン大監がこられました。」
執事のソン・チャフムはテウォンに報告しました。
ユン・ウォニョンは礼曹判書(イェジョパンソ)のチョン・サンホと酒と食事を楽しんでいました。チョン・サンホはテウォンに会う機会を得て嬉しいと言いました。
「今朝廷の大臣は皆そなたに会おうとやっきになっている。その機会を私が真っ先に得られて果報者だ。あはははは。そなたが私に会いたいと頼んだとか。何か話でもあるのか?」
「はい。大監。大監にお伺いしたいことがあります。ちかぢか科挙があると伺いました。」
「それは限られた者しか知らぬ秘密だが?大監がおおしえになったのか?」
チョン・サンホはユン・ウォニョンから科挙のことを聞いたのか尋ねました。
テウォンはそうではなく自分が探り出したと答えました。
「主上殿下の決済はまだだが大妃様がお決めになったゆえ確定したも同然だな。」
「大監にお願いがあります。科挙を受ける者には試験用紙を買い求めたうえで会場入りをさせてください。ご存知のように凶作続きで国の財政はひっ迫しています。科挙に多額の金を費やすのは大妃様にも大監にも負担が大きいでしょう。」
「よい考えだ。そうすることにしよう。やはり大監の息子様ですな。」
ある日。
オクニョはソン・ジホンと手に入れた商家に入りました。部屋にはチョン・ウチとコ・テギル、海州(ヘジュ)の元吏房(イバン)のチャン・ソンプン、そして捕盗庁(ポドチョン)のヤン・ドングがいました。
「まず志を共にしてくれた皆に感謝する。皆は相手が強大なユン・ウォニョンとチョン・ナンジョンと知っても賛同してくれた。礼を言う。」
「俺たちはうまい話に乗っただけですよ。礼なんてとんでもない。」
チョン・ウチは言いました。
「私もそう深くは考えてません。イバンより稼げると思っただけですよ。」
チャン・ソンプンは言いました。
「私は捕盗庁(ポドチョン)をやめる気はありませんが、できる範囲で力になるだけでお力になりますので。」
ヤン・ドングは言いました。
「わかってる。商団として動き出す前に皆に約束してほしい。商団のことは秘密にしてほしい。正体を知られるようなことはあってはならぬ。今後進める話も秘密で頼む。」
ソン・ジホンは皆に言いました。
ソン・ジホンは皆に言いました。
「商団ですよね。人と会うのに秘密にできますか?」
コ・テギルは言いました。
「難しくても商団が軌道に乗るまでは正体を隠さねばなりません。バレたらあっという間につぶされてしまいます。」
オクニョは言いました。
「それで、我々が最初にする仕事は何だ?」
チョン・ウチは言いました。
「楮を買い集めてください。」
オクニョは言いました。
「楮?紙のもとになる木だよな?」
チャン・ソンプンは言いました。
「そうだ。金に糸目はつけない。とにかく楮(こうぞ)を買い集めるんだ。」
ソン・ジホンは言いました。
「コン・ジェミョン商団とチョン・ナンジョン商団が紙を買い占めます。その前に楮を買い占め紙の価格を釣り上げます。」
オクニョは説明しました。
チョン・ナンジョンは王宮に行き文定大妃(ムンジョンテビ)に謁見しました。
大妃は昭格署(ソギョクソ)の提調に会ったかと尋ねると、チョン・ナンジョンは協力の約束を得たと言いました。文定大妃(ムンジョンテビ)はチョン・ナンジョンを信頼しました。チョン・ナンジョンは土産といって包みを大妃に渡しました。大妃は桃色の包みを開けると螺鈿の小箱が出てきました。大妃は小箱を開けると見覚えのある簪(オクニョの母の形見)が出てきました。
「そなたこれをどこで手に入れたのだ?」
文定大妃(ムンジョンテビ)に戦慄が走りました。
典獄署のユ・ジョンフェはコ・テギルにカネを渡しました。
「今日はこれだけしかありません。何としても工面しますのでお待ちください。」
「もうよい。五百両で勘弁してやる。そなたは改心したようだからな。もう許すとしよう。」
「感謝します旦那様ああああああ。この御恩は一生忘れません。」
ユ・ジョンフェはコ・テギルの脚にしがみつきました。
典獄署。
チ・チョンドクたちは仕事をしていました。
「てれってて。てれれってって♪」
ユ・ジョンフェは上機嫌で執務室に戻ってきました。
「どうしましたか?」
チョン・デシクは言いました。
「今日は私のおごりだ。ヨジュの店で飲もう。」
「何があったのですか?」
イ・ソンジェは言いました。
「そなたに教えてやるものか。最高だ。」
ユ・ジョンフェが笑うと皆は顔を見合わせました。
「たいへんです!それが・・・。」
ユグムが部屋に入ってきました。
「私は内禁衛(ネグミ)の従事官キ・チュンスだ。典獄署のユ・ジョンフェはどこだ?お前はチョン・ナンジョンにに簪を渡しただろう。すぐにこの者を捕縛しろ!」
「あばばばば〜。私が何をしたというんだ〜。」
ユ・ジョンフェは連行されました。
ユ・ジョンフェは取調室の椅子に縛られていました。
キ・チュンスは帽子を外すとユ・ジョンフェを何度も殴りました。
ユ・ジョンフェは偶然典獄署で見つけたと泣きました。
典獄署ではユグムがチ・チョンドクを引っ張り簪を見なかったか慌てて尋ねました。
「そなた何でしってる?」
チ・チョンドクも慌てました。
ユグムは簪をユ・ジョンフェに渡したせいで捕らわれたのだと言いました。
昭格署(ソギョクソ)。
オクニョは庭に腰掛けて考えていました。
回想シーン。
ソ・ジェウンは漢陽(ハニャン)で疫病の噂による民の混乱があったとき、昭格署(ソギョクソ)で祭事を行ったが民心を鎮めるどころか混乱し、実はチョン・ナンジョンが政治のために疫病をでっちあげて民を煽ったのだとオクニョに悩みを打ち明けていました。
オクニョは王に用があるときはチェソを訪ねよと明宗に言われていたことを思いだしました。
ヨンジはオクニョにもう長官が帰るように言っていたと伝えました。
オクニョはヨンジにしばらく出かけると言いました。
オクニョが昭格署(ソギョクソ)の外に出るとトンチャンが部下にオクニョを負わせました。
オクニョはハン・ジェソに連絡したいと薬売りの男に話しました。男はわかったと答えました。
カン・ソノは通りでオクニョに声を掛けました。
「オクニョ。久しぶりだ。少し付き合ってくれ。」
「ナウリ!」
カン・ソノはオクニョをイ・ジョンミョンの屋敷に連れて行きました。その様子をトンチャンの部下が見ていました。
庭ではミン尚宮がハン尚宮(サングン)が待っているとオクニョに言いました。
「お二人はお知り合いだったのですか?」
「それは後で話す。中に入れ。」
カン・ソノは言いました。
「ついて来なさい。」
ミン尚宮(サングン)はハン尚宮(サングン)の部屋にオクニョを案内しました。
オクニョはハン尚宮(サングン)に会いました。
「大殿尚宮(サングン)様だ。」
ミン尚宮(サングン)はオクニョに言いました。
「ええ?」
オクニョは戸惑いながらハン尚宮(サングン)に挨拶しました。
「座りなさい。」
「はい。」
「お前に聞きたいことがある。お前の母親のことだ。」
ハン尚宮(サングン)は言いました。
「恐れ入りますが、どうしてお訪ねか教えていただけますか?」
「カビという名は覚えているか?」
ミン尚宮(サングン)はオクニョに言いました。
「はい。東宮殿にお仕えしていた頃に突然姿を消したのがカビという娘と聞きました。」
「カビは私の無二の友であった。お前がカビの娘か確かめたくて来た。」
ハン尚宮(サングン)は言いました。
「私の母は刀傷を受け典獄署の前に倒れました。そこを養父に助けられ私を産んだ後に死にました。」
「ほかに分かることは?」
「あの。これを私の母が持っていました。」
オクニョは玉の指輪をハン尚宮(サングン)に見せました。
「東宮殿で賜った指輪に違いません。」
ミン尚宮(サングン)はハン尚宮(サングン)に言いました。
「カビは私の母なのでしょうか?」
オクニョは尚宮(サングン)との話を終えて庭に出ました。
カン・ソノはオクニョに道流(トリュ)の仕事はどうだと尋ねました。
オクニョはどうして知っているのかと驚くとカン・ソノは探体人(チェタミン)だから当然だと言いました。
「私に何でも相談するがよい。力になってやろう。パク・テス様が亡くなられた後私がお前にした仕打ちは許し難いだろう。あの時はユン・ウォニョン大監に逆らえなかった。だが今は違う。少しずつお前に借りを返す。行こう。」
カン・ソノはオクニョを連れて街に出ました。
ミン尚宮(サングン)はハン尚宮(サングン)にオクニョはどうかと尋ねました。ハン尚宮(サングン)はオクニョはカビの面影があると言いました。
「ところでたの娘の父親は誰ですか?」
「心当たりがある。カビが宮中にいた時に内禁衛(ネグミ)の従事官に想いを寄せていた。その娘ではなかろうか。」
トンチャンはオクニョがイ・ジョンミョン兵判の家にいたと報告を受けました。トンチャンはミン・ドンジュにこのことを教えました。ミン・ドンジュはオクニョが誰に会ったか調べるようにトンチャンに命じました。
チョングムはユン・シネに漢陽(ハニャン)のソン・ジホンの屋敷は没収されなかったと、そこにソン・ジホンが住んでいると教えました。
ユン・シネは「私がかわりに謝ります。」とソン・ジホンに言いました。
「お嬢様との縁談は終わりました。帰ってください。」
ソン・ジホンはユン・シネを振りました。シネはその場で泣きました。チョングムとスングムはシネに同情しました。
王宮。
部下のファン・ミョンゴルはテウォンに大妃が呼んでいると報告しました。
大妃の部屋。
文定大妃(ムンジョンテビ)はキ・チュンスから簪は典獄署にあり誰の物かわからないと報告しました。大妃はキ・チュンスに簪の持ち主を突き止めるように命じました。
テウォンは文定大妃(ムンジョンテビ)に謁見しました。
大妃は金を調達する手はどのようなものかとテウォンに尋ねました。
テウォンは今度の科挙で受験生に試験用紙を買わせ、前もって二つの商団に紙を買い集めさせ紙の値段を釣り上げさせ紙を売った利益から三割を税として国に納めると言いました。
大妃は奇抜な考えだと誉めました。
「必要とあらば力になろう。必ず成功させよ。」
「はい大妃様。」
オクニョは典獄署前の酒場に行きました。女将はオクニョに自分の四柱も見てまた結婚できるか知りたいと言いました。オクニョは女将の周りに男性の影がたくさん見えると言いました。
「ヤン武将が気になってるのでしょ?」
「正直ヤン武将が気になって夜も寝付けないんだ。おかげでこんなにやつれてしまった。」
「わかりました。私が橋渡ししますから。」
「ありがとう。ありがとう。」
女将は喜びました。
オクニョは酒場の個室に入りチョンドンに会いました。チョンドンはテウォンはオクニョにぞっこんだと言いました。
「その話はもういい。今日はお兄さんに頼みたいことがあって来たの。マノクとマンスに私を手伝ってほしいの。」
チョンドンは街でマンスを捕まえました。マンスは今度の仕事に殺されるのではと怯えていました。
「兄貴。許してください!」
チョンドンとマンスはトンチャンの前で土下座しました。
「こいつ。何の真似だ。殺されたいか!」
「何でも言う通りにしますから見逃してください。」
「こいつめ。悪いと思ってるなら死んで償え!」
「何でも言う通りにしますからお見逃しください!これからは兄貴についていきます!」
「本当か?」
「はい。こいつと一緒に。」
チョンドンとマンスはトンチャンに取り入りました。
マノクは街で買い物をしているファン・ギョハの懐を狙いました。すると隣にいた執事がマノクの手を掴んで捕盗庁(ポドチョン)に連れて行くと言いました。
ファン・ギョハはマノクを素素樓(ソソル)に連れて行きイ・ソジョンに着飾らせるように命じました。マノクが妓生の身なりになると、とてもかわいらしい女性になりました(イ・ソジョンよりも美しい!)。同じ部屋にいる妓生たちはマノクの美しさに嫉妬しました。
「お姉さん。この娘は誰なんです?」
「荒くれものね。」
「おい。どれくらい荒くれものか見せてやろうか?」
マノクは言いました。
「踊りや歌は?詩や書画は?」
「できません。なにそれ。」
「やっぱり私の見立て通りね。この美貌なら十分妓女(キニョ、妓生の女)になれる。おまえの名前は?」
ファン・ギョハはマノクに言いました。
「マノクです。」
「これからお前の名前はミョンソンだ。妓女になろうと思わぬか?妓女のほうがスリよりもよっぽど稼げるわよ。素素樓(ソソル)の妓生は夜伽をするわけじゃないの。一流の芸で客をもてなす。芸を学ぶ気があるなら漢陽(ハニャン)一の妓楼で一番の妓女になれるよう力になってあげる。」
マノクはオクニョと会いました。
「あたし妓生になれるって。」
「いろいろ苦労はあると思う。でも目立たないように言うことを聞いてね。私が後で指示するからとにかく素素樓(ソソル)になじんでちょうだい。」
チョン・ウチとコ・テギルは山に行き楮を買い紙工房に運びました。工房では職人たちが大量の紙を漉いていました。
ソン・ジホンは紙の質を確かめ紙を自分の商団に納入するように言いました。
トンチャンは大行首のミン・ドンジュに紙の値段が倍になったと報告しました。
「どういうわけか楮の値段が二倍になり紙の値も上がりました。」
「なんだと?」
コン・ジェミョンはチャクトとトチにどうして紙の値段が二倍になったのか尋ねました。チャクトはわからないと答えました。トチは高くても買うしかないと言いました。チャクトはテウォンに指示を仰ぎに行くと言いました。
「そんなこと知るか。勝手にしろ。」
コン・ジェミョンはテウォンのことを怒っていました。
テウォンはミン・ドンジュとトンチャン、チャクトとトチから紙の値段が上がったと報告を受けました。テウォンは高くても必ず売れるので高く売るしかないと言いました。
ユ・ジョンフェはやつれた様子で典獄署に帰ってきました。
「旦那様。何があったのですか?」
チ・チョンドクはユ・ジョンフェに言いました。
「ユグム。あの簪はどこで見つけたのか?チ・チョンドク。そなた何の話かわかるか?」
ユ・ジョンフェが言うとユグムとチ・チョンドクは冷や冷やしながら知らないふりをしました。
ソン・ジホンの商団にオクニョたちが集まりました。ヤン・ドングは高値で売るつもりだろうといいました。
「科挙はとりやめにさせます。」
オクニョは言いました。
「どんな手を使ってでも科挙を中止させる。」
ソン・ジホンは言いました。
テウォンはチョ・セホたちに紙を誰が買い占めているか調べるように命じました。
王宮ではハン・ジェソがオクニョから連絡があったと明宗に言いました。
夜になり明宗はオクニョと会いました。明宗はオクニョに会えてとても嬉しそうでした。
「どうして私に連絡してきたのだ。」
「お話してよいものか・・・。」
「遠慮なく話してくれ。」
「旦那様。科挙があるのは御存じですか?」
「科挙はまだ主上殿下(チュサンチョナ)のお許しがでてないのでは?科挙が何だというのだ?」
「急に科挙を行う理由をご存知ですか?」
「朝廷が人材を募集しているからであろう。」
「聞く所によると実は違うらしいです。大妃様が報恩寺を改修するために儒者の反発が強くてそれをなだめるために科挙を実施するそうです。」
「何だと?どうして知ったのだ。」
「詳しくは知りませんが、私が知ってるお役人様に聞きました。科挙の受験生に紙を買わせるそうです。ある商団が紙を買い占め科挙をやれば紙の値段が天井知らずに上がるでしょ?民の暮らしが苦しいのにさらに苦しめることになると従事官様は思いませんか?」
「そうだ。そうだ。そうだ。」
「この事は旦那様のお耳に入れたほうがよいと思いお呼び立てしました。」
「そうか。そうか。話はよくわかった。調べてみよう。ほかには?」
「私がいる昭格署(ソギョクソ)にチョン・ナンジョンの使いが来ました。奥様と直接お話した提調令監(よんがむ)のお話によるとあの奥様は民心を動かそうとしているそうです。」
「それはまことか?」
「まだわかりません。」
「それは事実なのか?」
「はい。以前にも提調様は同じ目に遭われたそうです。」
二人が合ってるところをトンチャンの子分が見張っていました。
オクニョと明宗は酒場を出て通りを歩いていました。
明宗は今日聞いた話は必ず王様のお耳に入れて善処するとオクニョに約束しました。
「貴様は何者だ。なぜ後をつける!命が惜しくば今すぐ誰に命じられたか吐け!」
ハン・ジェソはトンチャンの子分の首に刀を突きつけました。
夜の王宮。
明宗は月明りの下で考えていました。ハン・ジェソは尾行していた者はチョン・ナンジョンにオクニョを見張れと命じられていたと報告しました。明宗はオクニョのことが心配になりました。
日中の王の部屋。
ハン尚宮(サングン)はユン・ウォニョンと礼曹のチョン・サンホが来たと伝えました。チョン・サンホは明宗に科挙を行うと言いました。
「科挙は行いません。」
明宗は言いました。
ユン・ウォニョンは大妃の寺の改修の件で儒者の不満が高まっていると言いました。
「寺の改修をやめればよい。科挙は役人を登用するためのものだ。」
明宗は二人に言いました。
ユン・ウォニョンはすぐに文定大妃(ムンジョンテビ)にこのことを報告しました。大妃はキム尚宮(サングン)を呼び大殿へ行く準備をするように命じました。
文定大妃(ムンジョンテビ)は息子の明宗に会おうとしました。しかし明宗は会わないと言いました。
「主上。入りますよ。」
「尚膳は誰も通すな。」
明宗が命じると大妃は尚膳を叱り始めました。
大妃が無理やり部屋に入ろうとすると明宗が部屋から出てきて話を聞くことを断りました。
平市署(ピョンシソ)の役人オ・ダルチュンはテウォンに会うと科挙は中止になったと報告しました。
テウォンは驚きました。
ソン・ジホンの商団でオクニョが待っていました。ソン・ジホンは商団に戻ってくると思惑通り科挙が中止になったと言いました。オクニョは喜び頷きました。
感想
今回はオクニョとソン・ジホンに有利に事が運びました。そしてドラマの中で語られてましたが素素樓(ソソル)は性を売るのではなく芸を売るのだというようなことをファン・ギョハが言ってましたね。そんな事は朝鮮ではあり得ないのではないかと思いますが・・・。着飾ったマノクとイ・ソジョンが並ぶと明らかに松都(ソンド)一の芸妓イ・ソジョンの容貌は見劣りしますよね。イ・ソジョンは悪女であることが今回は明らかになりました。大妃もミン・ドンジュもチョン・ナンジョンも大悪です。お嬢様のユン・シネはまだ酷く汚れてないようですがソン・ジホンは仇の娘なのであっさりとシネを振っています。オクニョもあっさりと自分にぞっこんのテウォンをスルーしています。簪をめぐり、大妃の魔の手がオクニョに忍び寄ろうとしています。
オクニョは明宗とその味方のイ・ジョンミョンという兵曹判書、カン・ソノの守りを得て、ただの弱い人ではなく、大きな背後を得ていますしオクニョの出自もなんだか王宮内の男性との娘であることが今回明らかになりました。
たった1話なのに会話が多くて話のスピードが普通の韓ドラよりも早いです。
続きはまた来週ですね。
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