オクニョ6話のあらすじと感想
あらすじ詳細
オクニョは探体人(チェタミン)の試験に合格しました。捕盗大将(ポドテジャン)に扮してオクニョを殴った男はバツが悪そうに顔を背けました。オクニョを鍛えたチュ・チョルギは優しそうに二度頷きました。オクニョはわんわんと泣きました。「最後の試験は合格だ。そなたは探体人(チェタミン)だ。いかに周到に準備しようとも任務はうまくいかぬこともある。その時に備えてすべてのチェタミンは毒薬を持ち歩く。しかしこの毒を飲み自害できるということはまだお前に少し運がある。問題は毒薬を飲む隙もなく捕らえられ拷問を受けた時だ。今お前は正体を明かすことなく拷問に耐えられたが、本物の拷問はあれしきではすまぬ。拷問に耐えるすべはないのだ。どれほど強い心を備えていようとも白状してしまう。拷問に耐える唯一のすべとはどんな手を使ってでも自害することだ。」
カン・ソノはオクニョに言いました。
日中の典獄署(チョノクソ)。
パク・テスは地下牢から解放されました。チ・チョンドクは見たことも無い囚人に驚きました。
大妃の部屋。
ユン・ウォニョンは姉の文定大妃(ムンジョンテビ)にパク・テスの釈放はとんでもないと抗議しました。大妃はパク・テスのほかに悪事の証拠を握っている明の使臣を殺す任務をこなせる者はいないと言いました。
典獄署(チョノクソ)。
オクニョは典獄署(チョノクソ)に戻ってきました。おじさんのチ・チョンドクは自分も知らない囚人が20年も開けてはならぬ東門近くの扉の中にいたことをオクニョに話しました。チョンドクはイ・ヒョソンと署長しか存在を知らないすごい男の釈放を見て鳥肌が立ったのでした。
地下牢。
オクニョが地下牢に行くと扉は開かれパク・テスはいませんでした。牢の中の机の上に置手紙がありました。
オクニョ。そなたに会うこともできぬまま典獄署(チョノクソ)を去ることとなり寂しい限りだ。いずれ会う機会もあるだろう。そう嘆くな。会う事があれば母親の死にまつわることを明らかにできるので手を貸そう。そなたに会えたことは私の人生の中でいちばんの喜びだ。
両班の身なりを整えたパク・テスは茶を飲みました。武官のキ・チュンスが部屋に入って来て任務をともにする探体人(チェタミン)カン・ソノを紹介しました。
「ナウリはお忘れかと思いますが私がチェタミンになりたての頃に遠くから旦那様を拝見しました。当時チェタミンの長であらせられました旦那様はわれらにとって伝説のようなお方です。そのような方と任務を共にできることは光栄です。」
カン・ソノは恭しくパク・テスに挨拶しました。パク・テスは任務を尋ねると、カン・ソノは明に帰国する使節団の暗殺が任務であると言いました。パク・テスはカン・ソノに理由を尋ねましたがカン・ソノは理由は知らずただ単に野営地で任務を遂行するとだけ言いました。
夜。
探体人(チェタミン)の服に着替えたオクニョはカン・ソノに呼び出されました。カン・ソノは武人の装束を着てオクニョに茶を淹れ最初の任務を与えました。
日中の山。
ユン・テウォンはトチと荷物を背負って林道を走っていいました。トチは息を切らしてしまったのでテウォンは握り飯を食べて休憩することにしました。トチはイ・ソジョンという妓生の美しさに惚れたと話しました。再び行脚していると馬に乗った黒装束の兵が忙しそうに道を通りすぎました。
典獄署(チョノクソ)。
署長のチョン・デシクはオクニョに門で待っている尚宮に付いて行くように命じました。
門。
オクニョは尚宮とともに行きました。
コン・ジェミョンの店。
人々は忙しそうに荷物を積んでいました。チャクトは明の使臣がする出発するとコン・ジェミョンに言いました。ユン・テウォンとトチは走って帰ってきました。そこにイ・ジョンシクがオクニョを連れてきて頼まれていた通訳をする者だと紹介しました。
「あ!お前!どういうことだ!典獄署(チョノクソ)の茶母じゃないのか?」
ユン・テウォンはオクニョを見て言いました。コン・ジェミョンは皆に急ぐように言いました。オクニョ商人たちは荷物を背負って使節団のところに向かいました。
ユン・ウォニョンはオ・ジャンヒョンを引き留めようとしました。オ・ジャンヒョンは朝鮮の王様に感謝していると伝えてくれと言いました。二人は腹の中でそれぞれ別のことを考えていましたがお互いを褒め合い心にもない事を言い合って笑い合いました。
ファン・ギョハはユン・テウォンに長旅なので疲れがとれる薬を渡し、明のかんざしなどをおみやげに希望しました。イ・ソジョンもテウォンを見送りました。
コン・ジェミョンはオ・ジャンヒョンにごまをすりました。オクニョはカン・ソノにオ・ジャンヒョンの行動を監視し報告して明の使節が明国に入り山海関に行ったところで暗殺するように命じられたことを思い出しました。
明の使節団は旅立ちました。ユン・テウォンはオクニョに話しかけました。
「すっかり大人になっちまったな。典獄署(チョノクソ)の茶母はどうして辞めたんだ?捕盗庁の茶母になりたいと言ってたよな。」
「試験に落ちたから。通訳でもやって商売を覚えようかと。」
「とにかく会えてよかった。困ったことがあればいつでも俺に言えよな。」
ナンジョンの商団の客間。
チョン・ナンジョンは大行首のミン・ドンジュ(夫の執事の妻)に一行の暗殺計画を嬉しそうに漏らしました。ナンジョンの娘のユン・シネが部屋に入って来て結婚するなら捕盗庁の従事官よりもお金持ちのほうがいいと言いました。
捕盗庁(ポドチョン)の武官のヤン・ドングと部下のユン・トファンは飯屋で食事をしていました。トファンは俸禄が少なすぎて妻子を養えないと不平を言いました。ヤン・ドングは世の中から金を搾り取る方法は儲かってる妓房(キバン)からちょっとずつ弱味を握って搾り取るのだと教えました。二人の話を若い町人風の男(捕盗庁の従事官のソン・ジホン)が聴いていました。
「本当に囚人の罰を受ける身代わりを立てられるのですか?聞こえてしまいまして。兄貴を助ける方法があるのですか?あの、お助けください。」
ソン・ジホンは二人の会話に口を挟みました。二人はジホンを無視して行きました。
夜の野営地。
武人服のパク・テスとカン・ソノとチュ・チョルギは明の使節団の見張りの兵士を斬り殺して侵入しました。
「柵門に着いたら爆薬を使う。野営地ごと爆発させる。」
パク・テスは二人に言いました。
「中にチェタミンが紛れています。」
カン・ソノとチョルギはオクニョの心配をしました。
「任務を果たすからには犠牲はやむを得ん。」
パク・テスは言いました。カン・ソノはユン・ウォニョンが任務に国の命運がかかっている、任務を果たしたらやってもらいたいこと(おそらくパク・テスの暗殺)があると密命を受けたことを思い出していました。
義州(ウィジュ)の夜の宿屋。
コン・ジェミョンの商団は荷物を降ろしてほっこりしていました。そこに明の使節がやって来てオクニョはユン・テウォンにも夜の宴に出るようにと通訳をしました。テウォンは辞退しました。
「行ったところで末席で気を遣うだけだ。」
宿屋の部屋。
部下たちが横になって寝ている間、テウォンは念には念を期して品目を確かめていました。テウォンは貿易が失敗することを怖れていました。
義州の長官の屋敷。
オクニョは黒装束に着替えて皇帝への密書を奪うため屋根に上り見張りをかいくぐって屋敷に侵入しました。オクニョはオ・ジャンヒョンの部屋の戸棚を開けて密書が無いか調べました。すると扉が開く音がしたのでオクニョはベッドの脇に隠れました。明国の兵士は寝所の用意をするよう部下に命じました。
宿屋の庭。
「あ~。」
テウォンは伸びをしていました。オクニョが宿に駆け込んできました。オクニョは自然を装い夜食を頼みユン・テウォンの酒の相手をしました。オクニョは明との交易は法で禁じられているのになぜできるのか尋ねました。テウォンは特別な配慮があったと言い、この機会は人生で三つしかないチャンスのうちの一度目だと言いました。
「通訳ってのは大事な仕事だ。明の都に着くまで体だけは大事にな。何かあったらすぐに俺に話せよ?な?」
翌日。
パク・テスとカン・ソノとチュ・チョルギは酒場の二階にいました。
「アタイという者を知ってるか?捜してくれ。」
パク・テスは金を渡しました。アタイはかつてパク・テスと仕事をした猟師でした。しばらくしてパク・テスは一人になりました。チュ・チョルギは心配しましたが、カン・ソノは「あの方」とパク・テスを信用していました。
パク・テスは明国の人々が集まる怪しげな賭博場(麻雀する場所)に行きました。パク・テスは麻雀に勝つと常連の明語を話す男たちは出て行けと怒りました。男たちが無理やり追い出そうとするとパク・テスはひと暴れしてゴロツキたちを倒しました。
「兄貴!」
アタイが出てきました。
「はっはっはっは。こでもしないとお前には会えないからな。久しぶりだなアタイ。」
「兄貴ーーーーー!」
アタイは喜びました。
賭博場の屋上。
パク・テスとアタイは酒を交わしました。
「ここへは探体人(チェタミン)の仕事で?」
「そなたに頼みたいことがある。」
「なんなりと言ってください。」
「弓を作ってくれ。そなたが作れる弓矢は正確に当たる。」
捕盗庁。
ヤン・ドングと部下のユン・トファンが妓房にたかって来たという話をしているとソン・ジホンが部屋に現れました。
「従事官のソン・ジホンだ。」
「私は武官のヤン・ドングです。よろしくな!」
ヤン・ドングはソン・ジホンに抱き着こうとするとジホンはそれを払いのけました。
「妓楼や賭場から金をせしめてさらに身代わりからせしめた典獄署(チョノクソ)の役人から上前をはねるとは。俸禄が低ければ許されるとでも?捕盗庁の秩序はどうなっておる!その服装は何だ!ここはお前の家か?それがお前の上官に対する態度か!」
ソン・ジホンは机を蹴ると部下たちは縮こまりました。
「くそ~。あの世間知らずの若造め。手なずけてやる。見てろ。」
ヤン・ドングとユン・トファンは悔しがりました。
署長は妻の甥の身代わりの囚人を連れてくるよう部下に命じました。すると捕盗庁の従事官が直々に罪人を護送してきたという報告が入りました。チョン・デシクはソン・ジホンを出迎えました。
「典獄署(チョノクソ)の秩序が乱れているようだ。囚人から金をとって外に出し囚人にかわって罰を受ける者を探していると聞いたぞ。真偽のほどは調べればわかるはずだ。私はそのような者を見つけ、決して容赦しない。」
「あいつの後ろ盾がユン・ウォニョン様だそうで娘婿になるそうだ。」
ヤン・ドングは典獄署(チョノクソ)の役人たちに教えました。
ユン・ウォニョンの家。
チョン・マッケはソン・ジホンに自己紹介しました。使用人の女たちはソン・ジホンの麗しいお姿に見とれました。娘のユン・シネは使用人から噂を聞いて嬉しくなりました。
ソン・ジホンは混乱した政局を安定させたユン・ウォニョンに尊敬していると答えました。ソン・ジホンの父はお金が大事と両班が嫌う商売に手を出し財をなしたと話すとチョン・ナンジョンは立派な志だと喜びました。ユン・シネはお金を持っていてイケメンのソン・ジホンが婿になることをたいへん喜びました。
野営地。
使節団の一行は野営地に着きました。テウォンはトチに荷ほどきするように指示を出しました。
「おい娘。天幕が少ない。みんなと一緒に使ってくれ。」
テウォンはオクニョに言いました。
「気にしないでください。ふふ。」
オクニョは適当にテウォンをあしらいました。
しばらくしてオクニョは目印がつけられた木の下を掘り返して手紙を読みました。
夜の野営地。
オクニョは抜け出してカン・ソノに会い密書がオ・ジャンヒョンの懐にあるのではないかと報告しました。
「今回の指揮官が作戦について説明する。行こう。」
カン・ソノはオクニョを連れて行きました。
「ナウリ。連れてきました。」
カン・ソノはオクニョをパク・テスに合わせました。
「・・・オクニョ?」
「師匠。どうして。」
「なぜここにそなたがいるのだ。」
「旦那様(オルシ)こそどうしてここに?」
二人は顔を見合わせました。
「オクニョをお知りですか?」
カン・ソノは不思議に思いました。
「オクニョが作戦に加わるなら私は任務を降りる。お前に言ったはずだ。チェタミンにはなってはならぬと。」
パク・テスはやる気をなくしました。
「捕盗庁の茶母になれないならチェタミンになっても意思を貫きます。」
「ダメだダメだ。ならぬ!」
パク・テスとカン・ソノは二人きりになりました。
「ナウリがオクニョの師匠でしたか。」
「あの子が幼い頃に出会った。オクニョは私の生きる希望だ。長い間地下牢に囚われ生きる理由を見失った私に希望を与えてくれたのはオクニョだ。オクニョを危険にさらすなら私は任務を降りる。」
「オクニョは優れています。オクニョをチェタミンにしたのはあなたです。心配せずともあの娘なら大丈夫です。いまさら任務をやめられません。」
カン・ソノが言うとオクニョが来て二人に言いました。
「オルシ。やらせてください。私は、必ずやり遂げます。オルシ。」
野営地。
ユン・テウォンとトチたちはいびきをかいて眠っていました。同じ天幕でオクニョは寝たふりをしていました。
回想シーン。
「使節団を護衛する明の兵士が多くなっている。どういうことだ。」
チュ・チョルギはオクニョに尋ねました。
「柵門を発つときは20人ほどで山海関で国境警備隊が数十人加わりました。」
オクニョは使節団の兵力を報告しました。カン・ソノは今の状況では野営地を爆破するという案は中止せざるを得ないと言いました。パク・テスは新たな作戦をオクニョに伝えました。
「オ・ジャンヒョンが寝入った頃に野営地からチョルギが合図を送る。あちこちに置い赤い印に火矢を当てれば埋めておいた火薬が爆発する。皆が騒いでいる時にカン・ソノとチュ・チョルギがオ・ジャンヒョンを始末する。その時オクニョは天幕に忍び込んで密書を奪うのだ。」
パク・テスの言葉を思い出してオクニョは寝ているユン・テウォンを見つめました。
カン・ソノとチュ・チョルギはあちらこちらに仕掛けを設置しパク・テスに合図を送りました。
パク・テスは火矢を放つと爆発が起きました。
「なんなんだ?テウォン。どういうことだ?テウォン、置いてかないでくれー!」
トチは混乱してテウォンに捕まりました。テウォンは走り出しました。人々は混乱して走り回りました。中には火に包まれる者もいました。パク・テスは次々と矢を目印に命中させました。
オクニョは黒い戦闘服に着替えました。
白い寝間着姿のオ・ジャンヒョンが天幕を飛び出すとオクニョは幕の中に忍び込みました。
地面を這いつくばるオ・ジャンヒョン。
「これはいったい何事だ。」
「まだわかりませんが旦那様は安全な所へ。」
テウォンはオ・ジャンヒョンを支えました。トチも一緒になってジャンヒョンをかばいました。
するとチュ・チョルギが飛び掛かってきいました。テウォンは剣でチョルギと戦いました。
「貴様は何者だ!」
オクニョは宝箱の中を開けて小さな袋を取り出しました。
「お前は何者だ!」
兵士の剣がオクニョの腕をかすめました。オクニョは左腕を押さえました。
感想
なんとパク・テスはあっさりチェタミンになることを引き受けてさっそく任務に加わりました。パク・テスは文定大妃(ムンジョンテビ)の命令であることは知ってはいるものの、そこにユン・ウォニョンも関わっていることは知らないみたいですね。でもそれって賢いチェタミンが大妃との恋慕の情で命令に従ったというにはあまりに浅はかすぎると思いませんか?大妃とユン・ウォニョンが横暴になっていることをパク・テスはまったく知らないのでしょうか。カン・ソノもユン・ウォニョンの腹黒さを知らないという設定はあまりに純粋すぎると思います。チェタミンのような要員はそういった政治の闇について詳しいはずなんですけどね。このオクニョのドラマの諜報員の男衆は三人とも仕事の内容に似合わず純粋すぎる気がしますねぇ。テウォンはそんなチェタミンの武人チュ・チョルギと対等に剣術で渡り合うというのもあり得ない設定です。論理的な破たんは韓ドラでは当たり前だから気にしないとして、パク・テスもカン・ソノもチュ・チョルギもオクニョに対して愛情ともいえる気持ちを抱いていて優しいですね!そういえば「チェタミン」の発音、日本語だとチェのトーンが高いのです。韓国語ではチェッタミンというような感じで小さなッが入ってチェは低いトーンで言ってますね。
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