チュノ7話 -推奴-向けられた刃
あらすじ詳細
テハの師イム・ヨンホはファン・チョルンに暗殺されました。テハは三つ巴の戦いから逃げてオンニョンを助けに向かいました。テギルもまたテハを追いかけました。チェ将軍はファン・チョルンと戦いを続けて足止めをしていました。街中で、ペッコは主(あるじ)の妹であるオンニョンを捕まえました。
「助けてください。助けてください。」
オンニョンは周囲の人々に助けを求めました。
「身内の問題だ。我々には関わるな。」
ペッコと二人の手下は剣を人々に向けました。
テハは連れ去られようとしているオンニョンを見つけると駆け寄ろうとしました。テハは地を蹴り飛び上がりテギルの剣をかわして走りました。剣をかわされたテギルは果物屋のリンゴの上に転がりテハに剣をぶつけました。オンニョンは後ろを振り返るとまさに二人が戦っていました。テギルとテハは互いの腕を握って力で剣を押し合い地面に転がりました。
「どうした。女が捕らえられて焦っているようだな。」
テギルはテハを挑発しました。テハは走るとペッコの手下の背中を蹴りペッコに襲い掛かりました。ペッコはテハの剣を受け止め応戦しました。
「虎は二人いたのね。」
チェ司果が放った刺客のユンジは市場の屋根の上に立ちテハの戦いを見下ろしていました。テハとペッコはしばらく剣を交えた姿勢で力比べをしていましたが、ペッコはユンジが短刀を放った瞬間、オンニョンをかばい胸に短刀を受けて倒れました。オンニョンは口を手で覆い驚きました。テハも剣を降ろしました。
「大丈夫ですか?大丈夫ですか?」
テハはオンニョンの手を引き馬に乗って逃げました。
「お嬢様ーーー!!!!お嬢様ーーーーー!!!」
手負いのペッコは叫ぶことしかできませんでした。
イム・ヨンホの屋敷。
「その歩き方はなんだ。」
チェ将軍は股間を押さえながら現れたワンソンを見て言いました。
「やっぱり女は信じられない。」
「行くぞ。テギルが心配だ。」
竹林。
テハは後ろ手にオンニョンの腕を支えながら馬を歩かせていましたがとうとうオンニョンは落馬してしまいました。テハはオンニョンの背中から刀を抜くと馬を置いて彼女を背負って逃げました。
市場。
テギルは倒れたまま放心していました。
「テギルや!」
チェ将軍とワンソンがテギルを見つけると、テギルは胸に仕込んだ革のおかげで命が助かりました。
「どいてくれ。」
チェ将軍とワンソンはテギルを引きずって行きました。
どこかの手入れされた庭のような場所。
手下はペッコの傷を手当していました。
「追手(テギル)が一人いた。別の男(ファン・チョルン)と朝鮮の者ではない女(ユンジ)もいた。全部で四人だ。」
ペッコは部下に言いました。
「皆チェ司果が雇った者では?」
「戦い方からしてあの女は違う。明国の滅亡後に剣客が朝鮮に流れて来た。おそらく宮中の兵だったのだろう。」
「チェ司果(サガ)ごときが明の刺客を雇えるというのですか?」
「チェ司果は商売で財をなして両班の家計図を買った。先代が関わっていればあり得るだろう。」
竹林。
ユンジは血がついたテギルの手刀を拾うとテハとオンニョンの後を追いました。
イム・ヨンホの家の塀の外。
「兄貴ぃーーー!大変だぁーー。みんな殺されちまってる!!!殺しに巻き込まれたら逃げられるわけがない。」
松の木の下で休んでいるチョン・ジホのもとに子分が駆け寄ってきました。
「風の吹く方に向かうのが人生だ。せっかくだから金儲けしようぜ。」
子分に肩を揉んでもらっているチョン・ジホは言いました。
「俺たちが関わる仕事じゃない。」
「危険が大きいほど稼ぎもデカい。千両を超える価値がありそうだな。」
ジホが言うとファン・チョルンが現れました。
「死体を片付けろ。」
ファン・チョルンはジホに命じました。
「仰せの通りにいたしますナウリ。」
ジホは腰をあげませんでした。
「どうした。早く行かぬか。」
「はっはっは。まだ頂いておりません。」
「前に払っただろう。」
「あれは道案内の代金です。死体の後始末をさせるならもっと頂かないと。」
「今殺されたいのか。」
「タダでは引き受けないのが俺たちの掟です。」
ジホが言うとファン・チョルンは剣を抜きました。
「そなたたちではなく武人の掟に従え。従わない者は首を斬る。」
「はっはっはっは。かしこまりましたナウリ。」
ジホたちは立ち上がり頭を下げました。
「すぐに始末に取り掛かるのだ。」
「わかりました。・・・ところでお金はいつ頂けるので?」
ジホが食い下がるとファン・チョルンはジホの首に剣を突き付け斬るふりをした後にジホの頬を拳で殴りました。
チョン・ジホと子分たちはイム・ヨンホの遺体を焼きました。
「貴様たちは明日の午の刻(うまのこく、正午)までに狎鴎亭(アプクジョン)に行け。少しでも遅れたらそなたたちの命はないぞ。三人(ジホたち)は私とともに来い。」
ファン・チョルンはジホを連れて行きました。
「チッ・・・偉そうにしやがって。」
ジホはつぶやきました。
「兄貴。あいつに従って本当に大丈夫なんですか?」
「従うつもりはないが、とりあえずついて行こう。」
川のほとり。
チェ将軍とワンソンはテギルの革鎧を外していました。
「もうちょっとであの世行きだったな。」
チェ将軍は背中の革当ての傷を見て言いました。
「兄貴、早く追いかけようぜ。」
ワンソンはテギルに言いました。
テギルは無言で考えていました。
「見たんだ。オンニョンだ。間違いないオンニョンだ。」
「オンニョンだとしてもどうしてソン・テハと一緒に逃げるんだ。」
チェ将軍は言いました。
「怪我をさせてしまった。」
テギルはまだ放心していました。
「誰が?ソン・テハが?」
「オンニョンだ。」
「兄貴はどうかしてるぜ。」
ワンソンはあきれました。
「刺さったんだ。」
「負傷したからもう帰ろう。」
チェ将軍は立ち上がりました。
「ちょっと待てよ。五百両の獲物をあきらめろっていうのか?」
ワンソンは岩に手を突きながら振り返りました。
「訓練院(フルリョンウォン)で鍛えられた者だ。しかも役人たちも関わってる。」
チェ将軍は言いました。
「またかよ!どうして兄貴は役人を恐れる!俺たち推奴師にかなう奴はいない。」
「口答えはするな。」
「今までの稼ぎを分け合って別れようぜ!」
「俺たちの義理に反するような事は言うな!」
チェ将軍は怒りました。
「何が義理だよ。金で義理も買える世の中だ。」
ワンソンが言うとチェ将軍はワンソンを叩きました。
「あっ・・・。」
ワンソンはせき込みました。
「確かなのか?」
チェ将軍は我がままを言うワンソンを無視してテギルの横にしゃがみました。
「横顔を見た。」
「横顔を見ただけか?」
「あれはオンニョンだった・・・。」
「一年前も二年前も同じことを言っていた。三年前もだ。人の目には自分が見たいように見えるものだ。考えてみろ。オンニョンだと信じたいだけじゃないのか?オンニョンだとしてもなぜ奴と一緒にいる。逃げた奴婢が逃亡した武官と一緒にいるはずがない。」
「考えてみたらその通りだな。行くぞ。」
テギルは立ち上がりました。
「漢陽に戻ろう。」
「いや。ソン・テハを追って女がオンニョンか確かめる。」
「やめろ。もう見失った。」
「先回りすればいい。」
ワンソンが戻ってきました。
「兄貴のせいで声が出ない。勝負しよう。町では喧嘩が強い者が勝つに決まってる。あぅっ・・・・。また同じところをっ・・・。」
ワンソンはチェ将軍に股間を蹴られました。
「行こう。・・・何か忘れてる気がするな。」
テギルはつぶやきました。
「いつまで待たせる気なのよ!」
馬を守っているソルファはふてくされました。
テギルとチェ将軍とワンソンはソルファの所に向かいました。
「なぜ置き去りにした!」
テギルは言いました。
「馬を見張らせとけと言ったのは兄貴だろ?」
「連れてくるべきだ。」
テギルは怒りました。
「うっかりしてた。」
チェ将軍は言いました。
「あいつを連れて行っても役に立たないだろう?」
ワンソンはソルファが下半身の役に立たないと言いたげでした。
「馬に金と食糧を積んでるだろう。」
テギルは立ち止まって言いました。
「まずいな。捕まえに行かなきゃ。」
ワンソンはやる気を出して歩みを早めました。
「イム・ヨンホの死が伝われば検問がはじまるだろう。夜まで待とう。前の左議政だから兵士も多いはず。」
ワンソンはテギルに言いました。
「通行証と馬牌(マぺ)があれば大丈夫だ。」
「年長者の言う事を聞け。巻き込まれたらおしまいだぞ。」
左議政のイ・ギョンシク(左議政の割に身分が低いのかなぜか緑色の官服を着ている)は部下の官僚に水牛の角を集めるように命じていました。部下は理由を尋ねました。
「清国は朝鮮の角牛の威力を恐れている。角牛を作るには水牛が必要だが清国の使臣が水牛の角の交易を禁止するだろう。世子邸下が王になられたら北伐が行われるだろう。その時最も売れる物が水牛の角だ。それさえあれば世の中を手中に収められる。すべては皆の利益のためだ。その後私の地位をそなたに譲れば老後は国の心配をせずに済む。これからはそなたが国を背負うのだ。私には息子がいないからな。」
「恐悦至極に存じます。明日から商人に手配して牛の角を集めさせます。」
無能そうな官僚は両手を床に突きました。
「今すぐ取り掛かるのだ。」
両班の家。
三人の両班は銅器に盛られた食事を囲み酒をかわしました。
「あ~。月高く水面(みなも)に風が渡る時 このさやけさを誰が知ろうか。」
水色の服を着たリーダー格の両班の男(ドラマでは説明がないが、パク進士)はホッとため息をつき詩を吟じました。
「いっひひ。"清夜吟"を連想されましたね。さすがオルシ。ささやかですが二人で工面しました。お国のためにお役立てください。」
銀色の絹を着た両班の男はおだてました。
「おお。もう噂が拡がったのか。」
パク進士は腕を上げて両袖を広げました。二人の両班の男はそれぞれに近い袖の下に賄賂を入れました。
「左議政イ・ギョンシク大監にお呼ばれなさったとか。」
「ただの挨拶だろう。」
パク進士は楊枝をついばみました。
「謙遜なさって。旦那様に出世の道を開いてくださったのでは?」
「官職に就いた覚えはないし幸運がめぐってくるかもわからない。」
「旦那様(オルシ)のご出世はどう見ても明らかです。」
「オルシ(ご主人様)が参判(チャンパン)になられたらどうか我らをお導きください。」
「何を言うのだ。まだ気が早い!」
パク進士は声を荒げると二人の男は縮こまりました。
「・・・・あーっはっはっはっは!私が参判になったらそなたらと酒三昧の生活を送ってやる(笑)」
「あーっはっはっはっは!」
三人の両班は大笑いしました。
使用人の部屋。
テギルを殺そうとした猟師をはじめ、奴婢たちは飯を食べていました。猟師は飯の中に入っていた竹の異物を手で取り除きました。
「日が沈むまで稗(ひえ)を脱穀してくれ。一株でも残したら収穫が減っちまう。返事どうした。」
奴婢の頭の男が子分たちに言いました。奴婢たちは「はい」と返事をしました。
「その態度はなんだ。身分をわきまえろ。」
頭の奴婢は猟師に言いました。
「腹が立つならせめてノビ(奴婢)と言ってください。」
猟師の男は立ち上がりました。
「あいつ、学があるのか?」
猟師のオッポクは仲間の奴婢のクッポンと元奴婢の両班の男ケノムを待っていました。二人が雑談していると突然矢文(やぶみ)が刺さりました。猟師は手紙を読もうとしましたが文字が読めませんでした。漁師はチョボクという女に手紙を読んでもらいました。
「世の中が乱れている。会いに行けなくて申し訳ない。パク・ピョンギという両班を殺せと書いてある。過去に進士(チンサ、しんし)の試験を受けた。パク進士は奴婢を平民に変えてその証書を保管している。元奴婢が裕福になった頃にチュノ師を使って家を訪ね奴婢文書を見せて再び奴婢に戻して彼らの財産はパク進士のものになる。増やした額はかなりのものみたい。今夜亥の刻から奴が千両の手形を持って西小門(ソソムン)に行く。それを戦(いくさ)の費用にするのだ。」
(映像のチュノ師にテギルが映ってました。)
「酷い奴だな!」
猟師は怒りに震えました。
チョボクは進士に二人の護衛がいると付け加えました。
オッポクは自分に任せるように言いました。
(あえぐオンニョン、なぜか胸にモザイクかかってます^^;)
テギルとチェ将軍とワンソンはソルファのことについて話しながら日没を待っていました。ワンソンはソルファを体ひとつで稼げると見下していました。
ソルファは泣きべそをかきながら三頭の馬を引いて歩いていました。
夜の妓楼。
イ・ギョンシクはパク進士を招きました。パク進士は父が買い付けた水牛の角の値が上がらず五万両の角倉庫に眠っていると言いました。
「早いうちにそなたは官職に就きなさい。十年後には参判かそれ以上になってるだろう。立派な官僚になりなさい。」
「忠節を尽くし御恩に報います。」
パク進士は水牛の角の取引の署名を求められました。父と相談するという男に千両で売れとイ・ギョンシクは命じ妓生を与え立ち去りました。妓生と二人きりになったパク進士は女に「官職に就いたら五万両どころか五十万両は手に入りますのに」と説得されました。パク進士は文書に署名しました。
(文書もなぜかモザイクかかってます・・・)
「見てろよ!五万両どころか五百両稼いでやる!この日の屈辱は倍にして返してやる!貴様!いつまでも左議政でいられると思うなよ!」
水色の服の男(ここでこの男がパク進士であるとわかる)は夜道を自宅に向かいました。すると物陰に隠れていたチョボクは猟師のオッポクに合図を送りました。オッポクは火縄銃をパク進士に向けて引き金を引きました。パク進士の護衛武士が彼を庇って銃弾を受け止めて倒れました。もう一人の護衛武士は剣を抜いてオッポクに向かいました。オッポクは急いで玉を込めて武士に向けて銃を撃ちました。武士はすぐに死んでしまいました。パク進士は逃げ出して角を曲がろうとしましたがこめかみを撃たれて死にました。チョボクはパク進士の懐から千両の手形を盗みました。
「アイゴ~。馬糞しか残っていないようだ。やっぱりあいつは逃げたんだ。」
ソルファが待っていた場所にテギルたち三人は夜陰4に紛れて到着しました。ワンソンはソルファが逃げたと思いました。テギルはチェ将軍とワンソンに二手に分かれてソルファを捜すように命じました。
洞窟。
オンニョンは目が覚めゆっくりと起き上がると衣がはだけてしまいました。オンニョンは上着を着て紐を結びました。たき火の側にはテハがお守りとして置いて行った刀が置かれていました。オンニョンはテハの刀を持って少し離れた場所にいたテハのもとに行きました。
「気が付かれましたか。」
テハはオンニョンを見ずに言いました。
「ナウリが手当を?」
「傷が酷かったので衣を取りました。すみません。」
テハはオンニョンから剣を受け取りました。
「刀を置いて発たれたのかと。」
「刀は武人の命です。置いて去るのはここに戻ることを意味しています。」
「不愛想な方ですね。優しい人とは思っていませんが必要な事しかお話しにならない。距離を感じます。」
「そうですか。」
「ご自覚されてないと?」
「物心ついた時から戦場で命令を受けて行動してきたのでこのような性格になったのです。山のふもとまでお連れします。」
テハは立ち上がりました。二人の様子をペッコが隠れて恨めしそうに見ていました。
「はい。」
オンニョンも立ち上がりましたが痛みで倒れそうになりテハにもたれかかりました。
「・・・・・・。」
二人は無言のまま恥じらいました。
屋台。
「あたしが注いであげる。お金をあげる!ぜんぶ使ってちょうだい!」
酔っぱらったソルファは男と飲んでいました。男たちは金に群がりました。
「腹を立てても仕方ない。ねだっても仕方ない。人生は春の夢のようにむなしい。もっともっと楽しもう。楽しもう。」
ソルファとみすぼらしい男たちは歌いながら踊りました。
山の中。
ペッコは我慢仕切れずテハに襲い掛かりました。テハはオンニョンをかばい抱きしめました。テハは投げられた竹やりを剣で払いのけました。
「お願いだからやめて。お兄様は話せばわかってくださるわ。」
オンニョンはペッコに言いました。
「旦那様は心配なさってます。」
「私たちは家族同然でしょう?わかってください。」
「一緒に帰りましょう。」
「帰れるものなら家を出てないわ。」
「お連れしろ。」
ペッコが言うとテハは剣を地面に置いて竹の棒を拾いました。
「うぬぼれるな。」
ペッコはテハに言いました。
「家族同然なら真剣では勝負できない。男たちの悪ふざけと思ってください。かかって来い。」
テハはペッコを挑発しました。ペッコの部下はテハを斬ろうと飛び掛かってきました。テハは子分をすぐに下してペッコと戦いました。勝負の決着はすぐについてペッコは負けました。
「まだついてくる気か。」
テハはペッコに言いました。
「命令には背けない。」
「ならば仕方ないな。勝負した義理で再開は明日にしてくれ。今夜だけでも静かにしてくれ。」
「いいだろう。剣を交わした義理で名を教えてくれ。私は松都のペッコだ。」
「私は漢陽のソン・テハだ。」
「訓練院の判官だったソン・テハ様?御見それいたしました。」
ペッコたちは頭を下げるとテハも頭を下げました。
「剣の修行を?」
「はい。皆四、五年は学んでいます。」
「その腕なら武科に受かるのに、なぜ私兵をやっているのだ?」
「いまだこの朝鮮の王に仕えたいとは思えません。清い武官は政治の犠牲になります。国王が間違っているからです。」
「官職を避けていては汚れを正せない。汚い世の中で揉まれてこそ誤りを正せるのでは?機会があれば正式に勝負しなさい。」
「望むところです。お嬢様。旦那様にはどう報告を?」
「私は、この方と婚礼を挙げました。」
屋台。
「どうせ捨てられたのだから好きにすればいいわよ。」
ソルファは男の前でうとうとしていました。テギルは男を殴り倒しました。
「ああお兄様!ひどいわよ!」
ソルファはテギルに抱き着きました。テギルは嬉しそうにソルファを抱きしめ背負いました。
「ひろいわね。なぜあたしをすれらのよ~。」
竹林の中。
「数年前出会い慕い合っていたが会えなくなって逃げたと伝えて。時が来たらかならず会いに戻るわ。」
オンニョンはペッコに言いました。
「本当に夫婦の契りを結ばれたのですか?」
「ええ。小さな庵で婚礼の儀式を挙げたの。」
「・・・そういうことだ。」
テハも同意ししました。
「行きましょう。」
オンニョンはテハに自分の腕を無理やり巻きつけました。
「お兄様。汚い体だけどあたしを見て。生娘じゃないからあたしのこと捨てたの?捨てられるつらさがわかる?みんなあたしを捨てて去っていったわ。」
ソルファはテギルに囁きました。
竹林。
「もう私たちを追って来ないと思います。迷惑はかけません。」
そういうとオンニョンは意識を失いました。テハはオンニョンを背負いました。オンニョンはテギルからもらった大切な石を落としてしまいました。
テギルもテハも心が動いた瞬間でした。
感想
あらまぁ~チュノってHなストーリーですねぇ。え?オンニョンが半裸であえぎ声を出すなんて~なんていやらしいのでしょう!これって男性向けのサービスですよね。でも女性に向けた見せ方もしているので、いろんな視聴者を引き付けようとしていることが伺えます。韓国の人ってHなんだからっ。女性から見たオンニョンは嫉妬するくらいおいしい役ですよね。何もしてなくて美しさだけでイケメンでたくましい男を惹きつけて、存在しているだけでお得。テギルにとってソルファも妹として放っておけない女性という位置づけになりました。♂の視聴者さんは今回のえっちなシーンをご覧になってどう思われたのでしょうか(笑)こうなってしまってはオンニョンの体がテギルの物になるのは難しくなりましたね。
そういえば、パク進士が今回限りで登場してさっそくやられていましたね。映像ではテギルがパク進士のもとで推奴師をしていたとして描かれていましたね。初見だったので状況がよくわかりませんでしたけど、パク進士を殺すように命じたのは一体誰だったのでしょうね。5万両の水牛を千両で官職と引き換えに左議政に売って、その千両がチョボクに盗まれて・・・結局死んでしまって、パク進士の家は潰れてしまうのかな?
ペッコはソン・テハのことをかなり尊敬していましたね。ペッコがソン・テハのことを知っているとなると朝廷の人事に詳しいことが伺え諜報活動のスキルも持っているとわかります。ペッコも主人と同じでおそらくは差別される身分出身の人なんですね。
テギルは可哀想なソルファに心動かされていましたね~。生まれが卑しいだけで性奴隷。現代もこの問題について正面から取り組んでいないことが時代の共通点として人々から同情を誘うポイントにもなっているのでしょう。私たちは時として勘違いしやすいのですが、差別される側は決してそういう最下層の身分の人たちだけではなく、中流以下は大体が見下される立場だったんですよね。なので最下層を見下すように強いることで中と下の階層を「上」だと錯覚させて不満を和らげて反乱を防止して従順な犬にして支配する。支配者は子々孫々繁栄を繰り返したいために身分制度を作る。支配層といっても歴史では命に関わる激しい政権交代が何度もあってやられた側は最下層という人生ゲームさながらの事がありましたね。上流階級といえども跡継ぎ以外は転落していく一方ですから骨肉の争いが繰り返されてきました。名のある貴族ですらはじめは海賊とか山賊とか賊をやっていたのですから最初から尊い身分だったわけではありません。どのような統治体制にしろ、これが古代から今も続いている身分制度の本質なんですよね。
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