チュノ15話 -推奴-仕掛けられた罠のあらすじ
目次
あらすじ詳細
ワンソンを殺したファン・チョルンは花火を打ち上げチェ将軍をおびき寄せました。
「誰かと思えばそちたちだったとは。私はそちらに聞きたいことがたくさんある。」
「俺の弟をどこへやった。」
「質問するのは私だ。そちは答えろ。」
ファン・チョルンはワンソンの弓を番えるとチェ将軍に放ちました。
チェ将軍は襲い掛かってくるファン・チョルンと戦いましたが胸を刺されて槍を折られてしまいました。
「誰の命令だ。」
「弟はどこにいる!」
「わからぬのか。質問は私がする。貴様は答えろ。」
ファン・チョルンはチェ将軍の顔を蹴りました。
「ワンソン!ワンソン!どうしてだ。目を開けてくれ。ワンソン!ワンソン!」
チェ将軍は倒れた拍子に岩陰に置かれていたワンソンを見つけ這って抱きかかえました。背後からファン・チョルンの刀がチェ将軍を切り裂きました。
テギルは暗い山の中に入り家族の名前を呼びました。
「チェ将軍ーーー!ワンソーン!チェ将軍ーー!ワンソーン!」
書院の部屋。
「実は私・・・本当は・・・・。」
寝間着姿のオンニョンはテハに自分が奴婢であったことを告白しようとしていました。
「今は無理に言わなくても構いません。夫婦でも秘めている言葉はあるものです。」
テハが優しく言うとオンニョンは目から涙をこぼしました。
「私という人を知らないから言えるのです。」
「私が夫人(プイン)を知らないのと同じで夫人もまた私の過去を知りません。それに私たちの将来もわからない。王孫様をお救いするまではすべてが明確でした。でもこれからどうすればいいか・・・霧の中にいるようです。今気づきました。私が過去の義理と忠誠にしがみついていることに。なんの準備もしないで未来を作ろうとしてます。私の愚かさを夫人や部下たちにも・・・。今まで隠していました。」
「愚かさに気づかない人が、本当に愚かなのです。私から見ると旦那様は愚かさのかけらもありません。」
「私は旦那様(ナウリ)ではなく、夫(ナンピョン、남편)です。」
深夜の山中。
テギルは花火が打ちあがった場所にたどり着きました。そこには折れた槍が立てられていました。テギルはチェ将軍の槍を抜いてワンソンの弓を拾いました。
「チェ将軍ー!ワンソンーーー!何者だーーー!出てこーーい!ソン・テハーーー貴様か?出てこい!ソン・テハーー!出てこいーー!チェ将軍ーー!ワンソーン!」
テギルが叫ぶ様子をファン・チョルンは隠れて見ていました。
男奴婢の部屋。
オッポクは帰りが遅いことを奴婢頭にとがめられていました。オッポクは縄を編んでいたと見せましたが奴婢頭の怒りは収まりませんでした。仲間の話によると奴婢頭の娘が主人に捧げられた(性奴隷になった)ということでした。
主人の部屋。
「いっひっひっひっひ。酒を飲め。孫にも衣装というやつだなかなかきれいだぞ。うっひっひっひ。」
両班の主人は湯あみを済ませきれいな服に着替させられた娘を見て喜びました。
女奴婢の部屋。
女たちは縫物をしていました。娘の母は針で縫いながら涙をぬぐい部屋から出ていきました。女たちの話によるとパンチャクという娘は友人に牝牛一頭と交換に売り渡す前に手を付けられるところでした。
奴婢の仕える家の庭。
オッポクは奴婢頭に謝りました。泣き晴らした奴婢頭はオッポクに奴隷として従順に生きろと言いました。
書院。
夜が明けました。
「何の御用ですか?」
「王孫様がなぜここに?」
「母親は子どもと一緒にいるべきですし。皆が旅立てばお世話をするだけです。」
石堅(ソッキョン)王子はオンニョンになついていました。
書院のチョ先生の部屋。
先生の部下が王孫が卑しい者の働き場所である厨房にいると報告しました。
チョ先生は今日中に決着が付くと部下に我慢するようになだめました。
厨房。
「再会してすぐに別れるのは残念ですね。」
オンニョンはテハに言いました。
「申し訳ない気持ちです。それでも行かねばなりません。」
「意志がないと進めません。はじめから進む道だと信じて行ってきてください。」
書院の中。
同志たちは集いました。
「私に従ってくれて感謝する。皆で朝鮮の新しい運命を切り開こう。大業へと踏み出すにあたり将帥の挨拶をお願いしたい。」
先生はテハに促しました。
「・・・・・・。」
テハは沈黙しました。
「沈黙の言葉がよく伝わった。さあ、行きなさい。」
「一言。申し上げます。」
皆が腰を上げかけたとき、テハが口を開きました。
「方法は違えど志は同じゆえ従うべきだと考えていましたが手遅れになる前にお伝えしします。我々の任務は国王を変えることではなく世の中を変えることです。」
「イボゲソン将軍!」
先生が声を張り上げました。
「それがソヒョン世子邸下のご意志でした。」
「何を言うのだ。王を変えるのだ。」
「いいえ。変えるべきですがそれを目標にすべきではありません。」
「言葉に気を付けろ。」
「大業へ出征する将帥の言葉を遮るのですか?」
「・・・・・・。」
王宮の庭。
イ・ギョンシクは仁祖に交易の禁止令を出せば角の値段があがるので国庫の金を使ってでも買いあさるべきだと助言しました。
「この先あの子は苦労するだろう。」
仁祖は誰かのことを心配していました。
「朝廷で騒ぎにならぬよう収めます。」
王宮の一室。
イ・ギョンシクは部下パク・ジョンスに角(つの)の状況を尋ねました。部下は先代が商人で官職を得たホンの息子が噂を聞きつけて角を確保していると報告しました。イ・ギョンシクは角のことはパク・ジョンスに任せました。そして仁祖は済州島で石堅(ソッキョン)の暗殺が図られたことをすでに知っていたとパク・ジョンスに漏らしました。
雪の積もる山。
オッポクたちは待ち伏せをしていました。
回想シーン
チェボクは暗殺の依頼書を読み上げました。
「商売を営んでいるホンという者がいる。その息子は民の生活に必要な物まで買い占めている。貧しい者の暮らしをさらに苦しめているのだ。」
「クッポン。我々は両班だけでなく商人たちも殺さなければいけないのか。」
オッポクは言いました。
「それがどうした?商人も職人も俺たちより上の身分だ。」
「近くに悪人の両班がいるのに遠くの人間まで殺せというのか?」
「何を気にしてるんだ。誰も殺さないよりいいだろ。そなたは奴婢にしては立派だが考えすぎはよくないぞ。」
するとチョボクが二人に合図しました。
「く・・・来るのか?」
クッポンは緊張しました。
「クッポン。焦らずに落ち着いて深呼吸しろ。標的は二人だけだ。」
オッポクが言うと雪道を二人の男が歩いてきました。
オッポクとクッポンは男に狙いを定めて撃ち殺しました。すると彼らの後をつけていた二人の男がオッポクとクッポンの首に剣を突きつけました。
「水牛の角に関わる者が次々と死んでいるが犯人は貴様らか?まさかと思い身代わりを立てたのだ。誰の指図か言え!」
「うわーー!」
チョボクは叫び声で振り返りました。
書院。
「今回は兵力を把握する程度で終わらせます。そのあと範囲を広めましょう。清国や西域を見て回るのもひとつの方法です。先生方は国の百年の計を立てる方です。」
テハは発言しました。
「挨拶が長いぞ。」
先生は言いました。
「私が命令を下します。怪しまれないように時間差で発ちます。武官は先生方と対になり道(ド)の境まで護衛を。一か月以内に戻ってこい。」
「はい。将軍!」
テハの部下たちは声を揃えました。
宿屋。
ソルファは慣れない縫物が嫌になりつつがんばっていました。
テギルは疲れ果てた姿で戻ってきました。
「あいつらは・・・いないのか?山を捜しまわったがいなかった。痕跡も途絶えた・・・。」
テギルは疲れて座り込みました。
「お兄さま大丈夫!?」
ソルファはテギルを支えようとしましたが振り払われてしまいました。
「なぜここにいる。自分の道を行け。俺はまた捜しに行く。これから二人を・・・捜さないと・・・。もう一度・・・捜しに行く。」
テギルは眠り込んでしまいました。
「私。お兄さまの服を作ってるの。針仕事をして雑巾がけもしてる。一度くらい・・・私を見てよ・・・。」
ソルファは悲しそうにつぶやきテギルの額をなでました。
雪山。
推奴(チュノ)師のチョン・ジホはオ捕校(ポギョ)といっしょに子分が捨てられた場所を捜していました。
「死に顔が土色だったから普通の死に方じゃない。疫病だから始末しろと言われたら捨てるしかないだろ。処分したのは私じゃないぞ。」
オ捕校(ポギョ)はいいました。
「それじゃあどうしてここに死体が無いんだよ!」
「虎や犬が持ち去ったかもしれない。僧侶が見つけて火葬したかも。」
「両班の手先になったせいで弟たちを失った。生き恥さらして仲間に顔向けできないぞ。ひっひっひ。前たちーーーすまないな。お前たちの兄貴が来たぞーー。お前らはこの酒を飲んで安らかに成仏してくれ。他のやつが兄貴なら酒など振舞ってくれないぞーー!ここに来る奴なんていないぞーー!ひゃひゃっひゃひゃ。」
チョン・ジホは酒を地面に垂らしました。オ捕校(ポギョ)の手下たちが雪道を駆けていました。
「ところで左議政大監(テガム)の婿殿が関わっていたという話は本当か?」
「いい加減舌が乾いてしまいますよ。何度言わせるんですかー。」
「本当ならたいへんだ。」
「左議政の婿だろうが父親だろうがただじゃおかない。」
「そうだ。私も見逃せない。今すぐ捕盗庁(ポドチョン)へ行こう!」
「はっはっはっは。昼間から酒を飲ませたら王様に指図できると思ったのか?いい度胸しているな。」
「貴様その言葉遣いはなんだ!おとなしく私に従い捕盗庁(ポドチョン)へ来い!」
「俺はですね、この雪のようにきれいで澄んだ心を持つ男です。自信があるなら連行してみてください。」
チョン・ジホは短剣を抜きました。
「ではそうしよう。捕らえよ!」
「ずる賢い人間がこの世で一番たちが悪い。どうぞ連行してくださいなー。」
チョン・ジホは剣を捨てました。
宿屋。
テギルは暗闇の中で夢を見ていました。テギルは自害しようと血の付いた短剣を首に突きつけていました。ワンソンがテギルに手を伸ばしましたが殺されてしまいました。チェ将軍もワンソンの隣でテギルを見守っていました。
「あーーーーーー!」
「お兄さま大丈夫?私も一緒に行くわ。」
ソルファが言うとテギルは金を投げました。
「これは?何なの?」
「行け。もう俺についてくるな。」
「私も一緒にいたい。何でもするわ。昨日は掃除もした。お兄様の服も塗ったのよ。これよ。」
ソルファはテギルの服を見せました。
「反物を買ったし旅費もやった。もうやるものはない。」
テギルはソルファが縫った服を掴みました。
「お金がいると言った?反物とかそんなものいらない。」
「つべこべ言うなーー!おこぼれでも狙ってるのか?」
テギルは出かけようとしました。
「お兄様!」
テギルが振り返るとソルファは涙を流していました。
「どうした。」
「最低ね。どうしたなんて聞かれても何も言えないわ。最初は行くところがなくてついてきたけど、今は・・・・・・お兄様が好きだから一緒にいるのよ。でもそんな聞き方なら好きだなんて言えないわ。」
ソルファは真剣に告白しました。
テギルはソルファの涙を少し拭い、そしてソルファの頬を叩きました。
「どうかしてるぞ。お前にやれる涙も情もない。やりたくてもな、涙や情は枯れ果てた。一歩でも近づいたらサダンにのしをつけて返してやる。・・・・・・去れ。」
テギルはワンソンの腕の紐で結ばれた手紙を見つけました。チェ将軍の髪留めもありました。
「あとをつければ死ぬ(追即死)。ソン・テハ(宋太河)。」
テギルは紙を握りしめると駆けだしました。
「お兄様!お兄様!」
書院。
ファン・チョルンは書院を見張っていました。
オンニョンは石堅(ソッキョン)を抱きながら庭でテハを見送りました。
「皆発ちました。私は別の船で発ちます。」
クァク・ハンソムはテハに報告しました。
「そうか。次は私が発つ番だな。」
「お気を付けください。・・・兄貴(ヒョンニィ)。」
クァク・ハンソムはテハに言うと発ちました。
「一か月後に会おう。」
町。
「お兄様ーー!」
ソルファは泣きながらテギルを捜していました。
枯草の中。
テギルはワンソンの紐で髪を縛りチェ将軍の簪で髷を留めワンソンとチェ将軍を想いました。
書院。
「すぐに戻ります。王孫様をよろしくお願いします。・・・・・・寂しくなります。」
テハはオンニョンに言いました。
「急がないでください。いくら時間がかかっても心配無用です。私は最後まで見守ります。抱いてあげてください。」
オンニョンが言うとテハは石堅(ソッキョン)を抱き上げました。
枯草の中。
テギルは涙を指で拭うとオンニョンの似顔絵を焚火の中に投げ入れました。テギルはチェ将軍の折れた槍を削って整えました。
書院。
仲睦まじくしているテハとオンニョンと石堅(ソッキョン)を先生は見下していました。
テハは旅立ちました。
書院。
「何か御用ですか。」
「王孫様に昼の挨拶をしたい。」
先生はオンニョンに言いました。
「どうぞ。」
王孫の部屋。
「邸下。ご挨拶に参りました。」
先生は石堅(ソッキョン)に拝礼しました。
山中。
「グァンジェ。久しぶりだな。」
ファン・チョルンは二人の男を待ち伏せしていました。
「済州島へ行ったそうですね。」
グァンジェと呼ばれた男(テハの部下)は先生の部下(儒者なので戦えない)を逃がそうとしました。
「蹴り技は顕在か?」
ファン・チョルンはグァンジェに言うと飛び上がり先に行こうとする男の背中を刺しました。
「時間をかければそちは私に勝てるとでもいうのですか?私が負けたのはソン将軍だけだ。」
グァンジェは剣を抜きファン・チョルンと戦いました。
「腕を上げたな。」
ファン・チョルンは言いました。
「あなたも上達しましたね。」
「お前の仲間も皆言っていた。だが皆死んだ。」
ファン・チョルンがグァンジェを挑発しました。グァンジェは必死に戦いましたが凶刃に倒れてしまいました。
別の山中。
「やーーーー。」
オッポクとクッポンが斬られそうになると、若い剣士がホンの息子を斬り殺しました。
「グァンジェ。グァンジェや。グァンジェ!何があった!」
テハは瀕死のグァンジェを抱き起しました。グァンジェは目を開きました。
「将軍・・・・・・。」
グァンジェは息絶えました。
「グァンジェや・・・。」
テハはグァンジェの胸に剣を抱かせて涙をこぼし怒りに震えました。
書院の庭。
オンニョンは胸騒ぎがしていました。オンニョンが振り替ええるとそこにはテギルがいました。
テハは抜刀したまま書院に向かっていました。
書院の庭。
「逃亡した奴婢が幸せになれるとでも?」
テギルはオンニョンに言いました。
「私を・・・捜していたのですか?」
「奴婢には主人に尋ねる資格はない。」
「もしや・・・。私のことを・・・一度でも思い出しましたか?」
オンニョンは涙ぐみました。
「はは。はは。お前のような卑しい使用人を思い続けるとでも?答えてくれ。厳格な身分の区別があるのになぜ天の意志に反して主人の俺を裏切った。」
「身分の区別は・・・誰が作ったのですか?誰が・・・主従を定めたのですか?人として・・・人らしく生きること・・・これが天の意志では?」
「いまだに自分を人だと思っているのか!お前らは・・・ただの奴婢だ。」
テギルは短剣をオンニョンの首に突きつけました。
「ソン・テハは、どこだ?」
「夫の危険を承知で・・・行先は言えません。私を見つけたのでしょう。主人に背いた罰として・・・殺してください。」
オンニョンは涙を流して跪きました。
テハが書院に戻りました。
「逃げた奴婢は命乞いはしません。私を・・・殺して。あなた様がご無事で・・・私は幸せです。」
「幸せだと?はっ・・・何が幸せなんだ。生きていることか?それともこの姿で会えたことが?一日が一年のように長いことが幸せだと?何が幸せなのか答えろ!!!」
「ああ・・・。」
オンニョンは泣きました。
テギルの首にテハの剣が突きつけられました。
感想
今回もとっても面白かったです。ワンソンとチェ将軍のファンだった人は可哀そうですね。がっかりしたでしょう。ファン・チョルンはテハの手下をすべて殺したと言ってましたね。あの機動力は一体何なのでしょうか。どうしてすべての部下の行方がわかったのかな。別の船で行ったというクァク・ハンソムはまだ生きているのでしょうか。私、クァク・ハンソムのことは結構気に入ってます。そしてテハは使命を果たして戻ってきたかどうかもあの描写だけではわかりませんね。イケメンだったグァンジェ君、せっかく見せ場があったのに惜しかった!
テギルは兄と弟を失いソルファに冷たくします。今は愛だの恋だのと言っていられない状況でソルファを突き放さなければいけない危険な状況ですものね。ソルファはほんとうに可哀そう。でもあの子がどのような決断をするのか気になります。
テギルはオンニョンへの想いを一時封印しました。テギルの言葉から、やはりテギルはまだ両班の身分があると思っていいかもしれませんが・・・主人が十何年も実家にいないとなると家門はやはり無くなってしまったのか、それともテギルに兄がいたのかテギルの父に兄弟がいたのかどうかドラマではわかりません。
オンニョンのセリフは重いですね。苦しんできたオンニョンはもういつ死んでもいいと思っていました。愛している人が生きているだけでほかに何も望むことはなく幸せ。究極の愛の告白ですが正気を失ったテギルには伝わりません。テギルは幸せの意味を履き違えています。オンニョンが言っている幸せは条件のある幸せとは違います。ただ生きていること自体に本来意味はなく怒ることや恨むことにも意味がないこと、愛すること以外にほんとうの幸福が無いことをもオンニョンは悟っていました。しかしそのようなオンニョンの姿は愛憎への執着という煩悩にまみれたテギルに苦しみを与えます。テギルと、ファン・チョルンの姿は愛憎に固執する苦しみと劣等感と権力に固執するあまり鬼になった姿を表しているのです。
「身分は誰が作ったのか。天の意志は人が人らしく生きることでは?」
歴史では王族とはいえ王権に挑戦した者たちが何度も現れました。それもある意味人間らしいことなのでしょう。下の者は自分が認めたいと思うリーダーを自由に選びます。リーダーや上の者が悪い奴なら下の身分の餌を奪います。ここまでは猿山の猿と同じです。要するに知能が低い動物がすることですね。ですがゴリラやオラウータンなどの世界はこれとは違います(チンパンジーは割と人間に近く卑しいです)。ならば人間は?人が人であるためにはどう生きるべきか。人が高みを目指そうとするのであれば猿みたいなことはやめなければなりません。まだ他の動物たちのほうが人よりもマシ、心では優れていると思います。今はまさに人類が猿のような卑しい生き方を抜け出して進化しつつある時代です。それだけに葛藤も争いも大きく絶滅もあります。しかも他の生き物から学ぶことなしに人間は進化できませんから他の生き物を狩りつくしてはいけないのです。賢いのは何も人だけじゃない。このドラマはそれらの意識が人類の間で明確になる前に作られたものですが、現代に十分通じる内容です。卑しい道を選ぶのか、過去を認めたうえでその生き方を否定して進化するのか、少なくともオンニョンとテハは先に進んでいる人ですが、さてはて、テギルはどんな道を選ぶのでしょうね。
続きが楽しみです。
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