オクニョ36話のあらすじと感想
あらすじ
オクニョは外知部(ウェジブ)となって養父のチ・チョンドクを弁護して助ける覚悟を決めたとチョン・ウチとコ・テギルとチャン・ソンプンに話しました。
ユン・ウォニョンの家。
チョン・ナンジョンはユン・ウォニョンに文定大妃(ムンジョンテビ)が先王の毒殺を息子の明宗に知られたので大妃を慰めてくるように言いました。チョン・ナンジョンはチョングムに今夜の大事な約束のために準備をするように命じました。ユン・ウォニョンは自宅を出る際に密かにチョングムにウィンクをしました。
チョングムの態度はいつになく尊大になっていました。スングムはもしや大監(テガム)と懇ろになったのではないかとチョングムに尋ねました。
「見てなさい。私も奥様と呼ばれる日が来るから。特別に教えたからあんたも励みなさい!」
平市署(ピョンシソ)。
ユン・テウォンは部下のファン・ミョンゴルとチョ・セホに外知部(ウェジブ)を知ってるか尋ねました。ファン・ミョンゴルは外知部(ウェジブ)が都から追い出されたことも知っていると答えました。テウォンは二人に外知部(ウェジブ)を探してくるように命じました。
王宮の一角。
チョン・サンホはユン・ウォニョンに新しい情報(昭格署の廃止の決定)を教えました。
大妃の部屋。
ユン・ウォニョンは昭格署(ソギョクソ)の廃止を明宗が命じたことを案じました。
「廃止は口実にすぎない。本当の標的はそちと私だ。昭格署(ソギョクソ)を排しすれば私と小尹(ソユン)の力が弱まると知っているようだ。」
「媽媽(マーマー)。これは大尹(テユン)の差し金に違いありません!殿下のお気持ちを逆なでしてはと静観するうちに大尹(テユン)のさばったのです。今のうちに叩いておかねば。」
「そうだ。主上と大尹(テユン)を必ず抑えるのだ。」
大臣らの会議室。
ユン・ウォニョンは小尹(ソユン)の大臣らを集め昭格署(ソギョクソ)の廃止決定を阻もうと話し合いました。ユン・ウォニョンは吏曹正郎(イジョチョンナン)ソン・ジホンが大尹(テユン)を要職に就けていると言いました。
王宮の門前。
城門前に多数の儒者が集まり座り込みを行っていました。
「殿下。昭格署(ソギョクソ)は廃止にすべきです。殿下。朝鮮は儒学の国です。昭格署(ソギョクソ)の祭儀はそれに反します。民の心を惑わし国庫を蝕む昭格署(ソギョクソ)を廃止してください。」
ソン・ジホンはその様子を見て納得しました。
王の執務室。
明宗は大臣らが昭格署(ソギョクソ)廃止の決定を覆さぬ限り出仕しないと言われて困っていました。ソン・ジホンは各地から儒者と大尹(テユン)の高官を集めて廃止を訴えているので安心するようにと言いました。
王宮の庭。
小尹(ソユン)の大臣たちは座り込みを行っていました。
「昭格署(ソギョクソ)の廃止などあってはなりません。もしもお聞き入れられないならこの斧で私の命をお取りください。」
ユン・ウォニョンは斧を持ち出し明宗に訴えました。
「国の安泰を天に任せるつもりか!余は昭格署(ソギョクソ)が浪費する金を民のために使いたいだけだ!恥を知るがよい!これ以上民を欺くことは許さぬ!!!」
明宗は小尹(ソユン)に怒りました。
昭格署(ソギョクソ)。
オクニョは提調のソ・ジェウンに騒ぎについて尋ねました。ソ・ジェウンは大妃が準備をするように言っているので準備に万全を尽くすようにとオクニョに言いました。
「令監(ヨンガム)。申し上げたいことがあります。私は昭格署(ソギョクソ)道流(トリュ)を辞めなければなりません。どうかお許しください。私の養父が無実の罪で捕盗庁(ポドチョン)に捕まり裁きを待っているのです。私が無実を証明せねば。」
「辞めるのは認めぬ。道流(トリュ)になる条件で官婢の身分を解いた。お前が昭格署(ソギョクソ)を辞めることなど許されるはずがないだろう。」
「提調令監(よんがむ)。ご理解ください。養父の命がかかってます。このままでは養父が処刑されてしまいます。」
「それでもならぬ。このような時に私を困らせるな。今は宮中の目が昭格署(ソギョクソ)に集まっておる。お前は大妃様が特別に目をかけていらっしゃる。勝手に道流(トリュ)を辞めるなど許さぬ。」
ミン・ドンジュの商店。
「兄貴!兄貴に会いたかったです!」
ゴロツキのヨンベとチョンスはトンチャンに声を掛けました。
トンチャンは機嫌良くヨンベとチョンスを連れて酒を飲みに行きました。
酒場。
ヨンベとチョンスは殺されたチン・スミョンがなぜ典獄署の書吏(ソリ)に恨まれていたのか尋ねました。
トンチャンはチン・スミョンがチョン・ナンジョンのカネをかすめていたと口をすべらせました。トンチャンは上機嫌で素素樓(ソソル)に行こうと二人に言いました。
夜のミン・ドンジュとチョン・マッケの家。
ミン・ドンジュは夫のチョン・マッケからチ・チョンドクがもうじき死刑になることを知りました。
「チン・スミョンに預けたお金は奥様に知れぬようにしましょう。裁きが終われば我々の物です。奥様もチン・スミョンのことなど忘れてしまうでしょう。」
ソン・ジホンの商家。
オクニョはチャン・ソンプンからチ・チョンドクがチン・スミョンを殺したところを目撃した証人が怪しいと聞きました。チョン・ウチとコ・テギルが戻って来て外知部(ウェジブ)は都城(トソン)にいなかったとうなだれました。オクニョは外知部(ウェジブ)になると言うとチョン・ウチは官婢(クァンビ)に落とされるので道流(トリュ)を辞めてはいけないと忠告しました。
平市署(ピョンシソ)。
ユン・テウォンは外知部(ウェジブ)をしていた男がナム山のふもとにいたとファン・ミョンゴルとチョ・セホから報告を受けました。
ナム山のあばら家。
ユン・テウォンは外知部(ウェジブ)をしていたという男に会いました。男は怯えた様子でテウォンを見ていました。テウォンは男にもう一度外知部(ウェジブ)になってほしいと頼みました。男は都を追われて家も財産も失ったので二度とやらないと答えました。
朝の捕盗庁。
チ・チョンドクは拷問されてぐったりしていました。
チョン・デシクはチ・チョンドクと面会すると自分が命じたことは言わないように頼みました。チ・チョンドクはチョン・デシクがチン・スミョンの放免を命じたことは秘密にすると約束しました。チョン・デシクが去るとチ・チョンドクはオクニョが無実を証明するので罪を認めないように言われたことを思いだしていました。
ソン・ジホンの商家。
オクニョとチャン・ソンプンは文書を急いで調べていました。するとヤン・ドングが現れ二日後に裁きが下されると言いました。オクニョは初検と覆検と三検の三度の検視して死因を明らかにするのが法医学の決まりなのに事件のときにそれをしなかったと指摘しました。そこにチョンドンが現れミン・ドンジュとチョン・マッケが捕盗庁(ポドチョン)の従事官に隠れて会っているのを見たと報告しました。オクニョはヤン・ドングにチン・スミョンの遺体を検視したいと言いました。
夜の捕盗庁(ポドチョン)。
オクニョは黒装束の姿で捕盗庁(ポドチョン)に侵入しチン・スミョンの遺体を調べました。オクニョはヤン・ドングに遺体の指先が黒く変色していると示しました。オクニョは遺体の口の中を調べ二人は驚きました。
典獄署(チョノクソ)前の酒場。
ヨンベはオクニョのもとにチャンドという男を連れて来ました。オクニョは検視していたというヨンベに遺体の爪先が黒く変色して舌が引っ込んでいたのはなぜかと尋ねました。ヨンベは毒殺だとすぐに答えました。
ナム山のあばら家。
ユン・テウォンは男に外知部(ウェジブ)のやり方を尋ねました。
平市署(ピョンシソ)。
役所に戻ったテウォンは法医学書などの書物を一晩中読み漁りました。朝になり巳の刻に刑曹の裁きが出るとテウォンは部下から聞きました。
文定大妃(ムンジョンテビ)はユン・ウォニョンと大臣らと勝手に醮祭(チョジェ)をするためにマニ山に出かけました。
報告を受けた明宗は昭格署(ソギョクソ)に行きました。
昭格署(ソギョクソ)では醮祭(チョジェ)の準備が進められていました。オクニョは焦りました。
文定大妃(ムンジョンテビ)とユン・ウォニョンと大臣らが行列をなしていると・・・
「ただちに輿を止めよ!どこへ行く気だ!」
明宗が厳しい口調で輿を止めさせました。
文定大妃(ムンジョンテビ)は輿から降り明宗に醮祭(チョジェ)はやめずに昭格署(ソギョクソ)を守ると言いました。
「主上は主上の好きになさいませ。私も好きにします。」
「これ以上勝手なことをしたら国法で裁きます。」
「まさか母を牢に入れるおつもりですか?」
「私が、できぬとお思いか?」
「行くぞ。」
大妃は命じました。
「何をしておる!止めよ!」
明宗が命じると義禁府の兵が大妃と大臣らを取り囲みました。
「主上!今なにをなさいますか。どかぬか!」
「行くのであれば大臣を捕らえます!」
「主上!」
昭格署(ソギョクソ)。
提調のソ・ジェウンはヨジンからオクニョの手紙を受け取りました。ソ・ジェウンはすぐにオクニョを探すようにヨジンに命じました。
刑曹。
刑曹参議(チャミ)キム・テジョンはチ・チョンドクの裁きをはじめました。チン・スミョンの遺族はチ・チョンドクを憎みました。捕盗庁の従事官はチ・チョンドクがどうやってチン・スミョンを殺したか言いました。検視官のチェはチン・スミョンは斬り殺されたと言いました。キム・テジョンは死刑が妥当で王様に命令書を書いてもらう必要があるので用意した報告書を読み上げるように従事官に命じました。従事官はチ・チョンドクがチン・スミョンを出所させ借金を踏み倒すために殺したと言いました。
「令監(ヨンガム)。違います。輪w他紙はカネのため出所させただけです。」
チ・チョンドクは震えながら言いました。
従事官はチ・チョンドクには動機があり目撃者もいると言いました。目撃者の男チャン・マンボンはチ・チョンドクを見たと言いました。チ・チョンドクは一度もチン・スミョンの家に言ってないと泣きました。従事官は血の付いた刀がチ・チョンドクの家のそばに落ちていたと刀を見せました。
「私は殺してなどいません・・・。」
チ・チョンドクは震えました。
チョン・マッケとミン・ドンジュとトンチャンは死刑に違いないとほくそ笑みました。
オクニョはユン・テウォンと道端で会いました。テウォンは外知部(ウェジブ)をやってみると言うと、オクニョは官職にある者はできないと言いました。
「ナウリ。私がやります。」
キム・テジョンは従事官の証言を受け入れチ・チョンドクを死罪にすると言いかけました。そこにオクニョが外知部(ウェジブ)として現れました。
「参議(チャミ)令監(ヨンガム)。わたしは罪人チ・チョンドクの弁護をする外知部(ウェジブ)のオクニョと言います。」
オクニョが言うと、キム・テジョンは外知部(ウェジブ)の弁護を許しました。
「外知部(ウェジブ)オクニョ。言い分を述べてみよ。」
「参議(チャミ)令監(ヨンガム)。私は捕盗庁(ポドチョン)従事官の証言は受け入れられません。一からの捜査を求めます。この捜査は隠蔽とねつ造に満ちています。事実とかけ離れた従事官様の調査結果のどこが間違いか証明します。私が調べた事を聞いてください。借金はすべて帳消しとなっています。チン・スミョンは典獄署から出してもらった礼に借金を帳消しにしたのです。」
オクニョが言うと、従事官はトンチャンから耳打ちを受け、オクニョは養父を救いたいために外知部(ウェジブ)をやっているのでふさわしくないと問題視しました。オクニョはそれを認めたうえで外知部(ウェジブ)を認めてほしいとキム・テジョンに言いました。キム・テジョンはオクニョの言い分を認めました。オクニョはチン・スミョンの裏帳簿をキム・テジョンに差し出しチ・チョンドクの借金が帳消しとなった証拠を見せました。オクニョはもう一度目撃者を出廷させると、月は隠れ雲が空を覆っていたのにどうしてチ・チョンドクを見ることができたのだと尋ね男が糖尿病を患っているので目が悪く、目の薬を買うほどだと言いました。男は本当に見たと言いました。キム・テジョンは病気は事実かときつい調子で男に尋ねました。男は病を認めました。キム・テジョンは男を証人と認めませんでした。オクニョはチン・スミョンは刺されたのではないと言い、チェという検視人とヤン・ドングを出廷させました。オクニョが質問するとチェは遺体に傷が四つあったので視察されたと言いました。ヤン・ドングは震えながら「違う!刺し傷はあったものの手足の爪が黒く変色しており舌が中に引っ込んでいた」と証言しました。
「普通、そのような遺体はどう判断しますか?」
オクニョはチェに尋ねました。
「そそそれは・・・・。」
チェは顔をそむけました。
「それはヒ素で殺された時に出る特徴です。」
ヤン・ドングは答えました。
「遺体を検視する者が見落としやすい特徴ですか?」
オクニョはヤン・ドングに質問しました。
「いいや。見落とすはずがない。」
ヤン・ドングは答えました。
「どうだ。検視人は見落としたのか?答えよ!」
キム・テジョンはチェに尋問しました。
「そ・・・そ・・・それは・・・・・・・気づいていました!」
チェは震えながら言いました。
「気づいたならなぜ死因を刺し傷などと申した。」
キム・テジョンは怒りました。
「私は、従事官様から刺し傷だけ調べればよいと命じられ・・・・。そのご命令に従ったまでです。」
チェはすっかり怯えていました。
従事官は否定しました。チェは従事官が形だけ検視したら部屋を出るように命じられたと答えました。
「令監(ヨンガム)。捕盗庁による検視は隠蔽されねつ造されたものです。もう一度検視をお願いします。」
オクニョはキム・テジョンに言いました。
従事官はヤン・ドングとチ・チョンドクが知り合いだと言いました。
キム・テジョンは検視のやり直しを命じると、チェはチン・スミョンの遺体は遺族に引き渡され既に埋葬されたと言いました。
キム・テジョンはどういうことかと従事官に尋ねました。従事官は家族に頼まれたので仕方なかったと言いました。
オクニョはチン・スミョンの遺体を墓から掘り起こし検視し直すことを申請しました。
その場は騒然として、キム・テジョンは裁きを中断し王に報告すると言いました。
王の執務室。
刑曹参議キム・テジョンは明宗に謁見し経緯を報告し検視の必要性を述べ指示を仰ぎました。
ハン尚宮(サングン)とミン尚宮(サングン)は会いカン・ソノを捜していました。
カン・ソノはイ・ミョンホンの消息を尋ね回っていました。
「オクニョや。立派だ。オクニョは本当に賢い子だ。お前が私にここまでしてくれただけで十分だ。参議(チャミ)令監(ヨンガム)に言ったことは取り下げるんだ。あまりにもむごい。やっちゃいけないんだ。」
チ・チョンドクは疲れた様子でオクニョに言いました。
「おじさん。うまくいくから。」
オクニョはチ・チョンドクを励ましました。
従事官は必ずオクニョを捕らえると脅しました。
「主上殿下(チュサンチョナ)からご指示を賜った。私も迷うことはなくなった。チン・スミョンの墓を掘り起こし遺体を取り出せ!遺体を、再度検視せよ!」
キム・テジョンは戻ってくると命じました。
ユン・テウォンは励ますようにチ・チョンドクに頷きました。
感想
オクニョ36話の感想です。チ・チョンドクに殺人の罪が着せられてオクニョが外知部(ウェジブ)となり養父を弁護し検視がやり直されることになりました。おかしなことにこの段階で従事官は何のお咎めもありません。明宗は母の文定大妃(ムンジョンテビ)と政治的に対立して敵同士になってしまいました。
今回はチョン・ナンジョンとユン・ウォニョンの出番がほとんどなくてやけに大人しかったですね。ソン・ジホンも脇に引っ込んでしまった感じです。
面白いかというと、今回はそれほど面白いとは思いませんでしたが、つまらないわけではなく、展開が慌ただしくて感想を抱いている暇もありません。
オクニョも話がすすんできて、終盤に差し掛かって来ましたね。オクニョの正体と、パク・テスがどうなったかについて、その謎を明かしつつ最終回に向かっていくことでしょう。
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