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客主-객주ケクチュ20話の詳しいあらすじ

韓国ドラマ客主-ケクチュ-商売の神20話のあらすじと感想

韓国ドラマ客主-ケクチュ-商売の神

目次


あらすじ

「早くお逃げなさい。出航したら間違いなく死ぬわ。シン・ソクチュもキル・ソゲも強敵よ。勝てるわけがない。」
メウォル(ケトン)は崖上から港を見下ろしチョン・ボンサムの身を案じていました。

港。
宣恵庁(ソネチョン)監察官キル・ソゲは部下を引き連れて船団長のチョン・ボンサムと合流しました。
「紹介したい者がいる。書記と補佐役だ。」
キル・ソゲは親し気にボンサムに話しかけました。
「あれ?あんた換銭客主(ファンジョンケクチュ)の・・・。」
ボンサムは見覚えのある男(書記)を指さしました。
「はい。その通りです。最近宣恵庁(ソネチョン)の大監に雇われました。」
「私はトチュルです。」
二人は挨拶しました。
「そうか。よろしくな。」
ボンサムは二人を歓迎しました。
「さあ。行こう。」
キル・ソゲたちは先に船に乗りました。
「俺たちも行こう。」
ボンサムはソンドルとドリとコムベとマクボン、パンデに言いました。
「目つきがおかしかったぞ。随行している奴らは絶対怪しい。」
チェ・ドリは桟橋でボンサムに言いました。
「気を付けろ。ソゲと言う奴は何か企んでいる。」
ソンドルもボンサムに言いました。
「行こう。行こう。」
ボンサムたちは船に乗りました。

船室。
「待ってたぞ。」
キル・ソゲの部屋にボンサムが来ました。
「アイゴ。もう船酔いした。」
ボンサムは椅子に座りました。
「お前も生姜をかじれ。船酔いに効くらしい。」
「兄貴。俺は税穀船に命を懸けてる。」
「話は聞いた。年貢米を奪われたらシン・ソクチュに殺されるんだろ?」
「心配なのは海賊じゃなくキム・ボヒョンだ。」
「俺が米を奪うと思ってるのか?」
「年貢米が国の物だから俺は必死に税穀船を守るわけじゃない。役人たちの利権争いにも俺は興味はない。俺が船団長でいる限り税穀船の米を奪われるわけにはいかないんだ。」
「ボンサムや。ボンサムや。俺は兄貴だぞ。昔俺の背中で小便もらしたろ。俺たちは千家客主(チョンガケクチュ)で同じ釜の飯を食った家族だぞ。俺を疑うのか?どうして俺を信じない。チョン・ボンサムは兄貴同然の俺をなぜ信じぬのだ!」
キル・ソゲは声を荒げると机を拳で叩きました。
「・・・・・・。ふ・・・信じてるさ。キル・ソゲがキム・ボヒョンの手下でなくこのチョン・ボンサムを可愛がってくれた兄貴を信じてる。」
ボンサムは表情を緩めました。
「そうだ。キム・ボヒョンが何と言おうとお前を見捨てるものか。」
「ありがとう。」
ボンサムは生姜をかじりました。
「何も考えるな。俺は、お前の兄貴だ。」

群山の役所。
チョン・ボンサムとキル・ソゲは年貢米を運んで役所に到着しました。
宣恵庁(ソネチョン)堂上のキム・ボヒョンは役所の門前に現れました。
「待っておったぞ。」
「群山までお越しですか?」
ボンサムはキム・ボヒョンに言いました。
「もちろんだ。この年貢米の倉庫には全羅道(チョルラド)の米が集まる朝鮮最大の穀物庫だからな。私がいないと困る。さあ。入られよ。」
キム・ボヒョンはボンサムとキル・ソゲを部屋に呼びました。
「米を移すぞ。」
部下は人足に命じました。

部屋。
「扶安(プアン)、谷山(コクサン)、法聖(ホプソン)の倉庫から二千四百俵。その他合わせて二千俵。最後に群山の倉庫から四千二百俵積めば・・・。」
ボンサムはキム・ボヒョンに説明しました。
「ああよい。あとで目録と照合すればよい。税穀の運搬作業は順調か?」
キム・ボヒョンはボンサムに尋ねました。
「海賊の襲撃はありましたが・・・。」
「松坡水夫の船団長の指揮のもと見事に追い返しました。」
キル・ソゲは続きを述べました。
「そうか。ご苦労だった。あとは漢陽(ハニャン)へ戻るだけだ。酒でも飲もう。そちたちを歓迎する。」
キム・ボヒョンは言いました。
「感謝します。」
キル・ソゲはキム・ボヒョンに頭を下げました。
「少しお待ちください。大監様。酒は西江の港に戻り宣恵庁(ソネチョン)の倉庫に年貢米を納めてから頂きます。」
チョン・ボンサムはキム・ボヒョンに言いました。
「・・・・・・。」
「船団長。」
キル・ソゲはボンサムに言いました。
「まだ我々は税穀船の任務を果たしていません。」
ボンサムは続けました。

回想シーン。
キム・ボヒョンはチョン・ウスに酒をすすめましたが、チョン・ウスは商いを終えてからとそれを拒みました。

「はっはっは。そうかそうか。父を思い出した。千家客主(チョンガケクチュ)チョン・オスと同じだ。我々だけで飲もう。」
キム・ボヒョンはキル・ソゲを連れて行きました。

「ここは群山(クンサン)だ。そちは私との約束を忘れるなよ。」
キム・ボヒョンはキル・ソゲに言いました。
「日本の商人はすでに来ており米二千俵を運ぶ船は小島の陰に隠してあるそうです。」
キル・ソゲはキム・ボヒョンに言いました。
「この地の長官と水軍の長には話しておいた。そちの指示に従うから自由にやれ。」
「内密にやります。」
「それからチョン・ボンサムの奴だが早く始末しろ。」
「機会を見てやります。」
「先延ばししては危険だ。」
「わかりました大監さま。チョン・ボンサムは、群山(クンサン)の港に沈めます。」

チョ・ソンジュンとワンバルは家から出てきました。
「大きな船はよい。小さな船を狙って二百俵奪え。わかったな?」
チョ・ソンジュンは子分たちに命じました。
「はい。頭領。」
「ソンドゥは米を奪い、フミはオ・ドゥッケと行動を共にしろ。出航は、日没後だ。」
「はい。頭領。」
「ドゥッケや。」
チョ・ソンジュンはワンバルとドゥッケと四人の子分を連れて部屋に入りました。

部屋。
「今回の税穀船の船員は松坡のならず者だそうです。」
ワンバルはチョ・ソンジュンに言いました。
「もしやお頭の顔を知る者が・・・。」
子分の一人が言いました。
「私と、ワンバルの二人は・・・既に死んだ存在だ。心配ない。」
チョ・ソンジュンは子分に言いました。
「キム・ボヒョンが送った監察官はキルという男です。」
子分はソンジュンに言いました。
「キルだと?」
「船団長は誰だ。」
ワンバルは子分に言いました。
「辛家大客主(シンガテケクチュ)の行首では?」
子分は言いました。

夜の群山(クンサン)。
チョン・ボンサムは崖上から港を見下ろしていました。そこにコムベが石を握ってボンサムを殴ろうとしました。
「みんなはどうした。税穀船に誰もいないぞ。」
ボンサムは振り返るとコムベに言いました。
「全員空き地で飲んだくれてます。」
コムベは手を後ろに隠しました。
「誰が何だと?まだ税穀を積んでないのに?案内しろ!」
ボンサムは怒鳴りました。

宴会場。
「見てみろ。豚がうまそうに切れたぞ。切ったやつはあるか?」
チェ・ドリは松坡(ソンパ)の水夫の機嫌をとっていました。
そこにボンサムとコムベが現れました。
鳴り物が鳴らされ楽団の男たちが踊っていました。
ボンサムは黙って会場の中に入ると酒を地面に叩きつけて机をひっくり返しました。
「何をしているのだ。ここは西江(ソガン)の港か?宣恵庁(ソネチョン)に税穀を納めたのか?まだ俺たちの任務は終わってない!なぜここで遊んでいるんだ!」
ボンサムは皆を叱りました。
「船員にも息抜きは必要だ。堂上大監の命令ではない。」
キル・ソゲと書記たちが現れました。
「まだ任務の途中だぞ。」
ボンサムはソゲに言いました。
「原則を貫きたければ商人をやめて士大夫(サデブ)になれ。書を友にすればよい。群山(クンサン)の水軍はかかしか?それとも銃を抱えた人形なのか?」
キル・ソゲはボンサムに言いました。
「米の警備は俺たちの仕事だ。水軍には任せない。」
ボンサムはソゲに言い返しました。
「運搬だけが仕事か?キム・ボヒョン大監様を怒らせるな。米に砂が混じっていた。米を湿らせ増量したと難癖をつけられ宣恵庁(ソネチョン)で受け取りを拒否されたらどうする。」
「税穀を守るのは俺の役目だ。監察官は口出ししないでください。何をしている。早く船に戻れ!」
「チョン・ボンサム。お前はお前の父と同じように原則を守るのだな。俺の父キル・サンムンは原則に固執したからお前の父に殺されたのだ。」
キル・ソゲはボンサムを睨みました。

部屋。
ボンサムはドリとソンドルと三人で部屋に入りました。
「船の修理まで数日かかる。それまで宣恵庁(ソネチョン)の役所に泊まれってさ。」
ソンドルはボンサムに状況を説明しました。
「さっきの話は本当か?お前の父が監察官の父親を・・・。」
ドリはボンサムに尋ねました。
「あれは兄貴の勘違いだ。」
ボンサムは悔しそうに机を叩きました。
「そうだよな。そうだと思ってたんだ。」
ドリはボンサムに合わせました。
「監察官の話も一理ある。みんな苦労したんだ。海賊に殺された者もいる。労いも必要だ。」
ソンドルはボンサムに言いました。
「ソンドル。ここ群山(クンサン)の沖にはたくさんの島があるようだ。いつも厚い霧が群山(クンサン)の海に垂れこめている。海賊どもにはここはうってつけの場所なんだ。」
ボンサムは地図を見て言いました。
「でも監察官が大丈夫だと言っただろ。宣恵庁(ソネチョン)の倉庫は軍が守り、港には水軍がいる。海賊だって近寄れないさ。」
ソンドルはボンサムに言いました。
ボンサムは部屋から出て行きました。

ボンサムは役所の庭で仰向けになって休んでいました。
コムベは大きな箱を持ち上げるとボンサムの前に立ちました。

回想シーン。
コムベはソン・マンチ兄貴のためにボンサムを殺す誓いを立てました。

「や~!」
コムベは叫ぶと箱をボンサムの頭に叩きつけようとしました。
「何をする!」
ボンサムは横に転がって箱をかわしました。
「すみません。あなたを尊敬しています。あなたに恨みはないけど死んでください!や~!」
コムベはボンサムに言いました。コムベは突然箱を落としてしまいました。
「おいお前さん!(脚は)大丈夫か?」
ボンサムが呼びかけるとコムベは緊張した様子で海を指さしました。
「あれは何です?」
コムベが示した先には何人もの男たちが崖を駆けのぼっていました。
「海賊!海賊だ!」

「ワンバル。」
チョ・ソンジュンはワンバルに命じました。
「はい。」
ワンバルは火の玉を回して合図しました。

「海賊だ~!」
水夫たちは騒ぎ出しました。
海賊は船から年貢米を奪いました。
「海賊だ~!」
チェ・ドリとソンドルたちは泥酔した水夫を叩き起こしました。
「早く水軍を呼んで来い!」
「お前たちいつまで寝てるんだ~!」

「私が合図したら日本の船が来る。トチュル。お前が先導しろ。」
キル・ソゲは部下に命じました。
「こりゃすごい。あいつら花火で遊んでいます。」
書記のパク・ソギは言いました。
「違う。盗賊だ!くそっ!」
キル・ソゲは松明の灯かりを消しました。

「水軍の反撃です。」
ワンバルはチョ・ソンジュンに言いました。
「急いで米を奪い島陰に隠れるぞ。正面から戦うな。攻撃を防ぎつつ米を守りながら逃げるんだ!」
チョ・ソンジュンはワンバルに命じました。
「はい。」
ワンバルは刀を抜いてチョ・ソンジュンの後に続きました。

「溺れて死んだはずなのに。トチュル。お前は水軍長のところへ行き見て見ぬふりをしろと伝えろ。お前たちはあの二人の後を追え!」
キル・ソゲたちはチョ・ソンジュンとワンバルの後ろ姿を目撃しました。トチュルは水軍のもとへ行き、パク・ソギとその部下はチョ・ソンジュンを追いました。

海賊たちは水夫と乱闘していました。
「お前たちの本拠地はどこだ?米をどこへ隠すつもりだ。」
ボンサムは海賊の一人に尋ねました。覆面をしたオ・ドゥッケはボンサムの後頭部を蹴りました。
「ボンサム!ボンサム!」
ソンドルとドリはボンサムに駆け寄りました。
オ・ドゥッケが笛を吹くと海賊たちは引き上げました。

「意外な展開になった。チョ・ソンジュンが海賊として現れたことが吉と出るか凶と出るか。凶なら吉にかえるまでだ。人というのはつまづいた石に再びつまづくものだ。一度俺にやられたよな。チョ・ソンジュンは絶対俺にかなわない。」
キル・ソゲはつぶやくと焚火に手を当てました。

夜が明けました。
「荷を取られたのはこの船だけだ。修理中で船積み前だったのが幸いした。」
チェ・ドリはボンサムに説明しました。
「どれほど取られた?」
キル・ソゲはチェ・ドリに尋ねました。
「二百俵です。」
チェ・ドリは答えました。
「二百両となると一万両か。あ~。」
ソンドルがつぶやきました。
「監察官様。見逃してもらえませんか?」
チェ・ドリはキル・ソゲに言いました。
「兄貴。」
ボンサムはドリを怒りました。
「このままじゃシン・ソクチュに殺される。手はありませんか?米に砂を混ぜるとか、水を吸わせて目分量を増やすとか。」
ドリは言いました。
「おほう。」
キル・ソゲは唸りました。
「海賊から米を取り返せば済むことだ!それから水軍はなぜ海賊を追わなかった。追跡すれば捕まえられたのに!」
ボンサムは怒りました。
「そちらは外してくれ。」
キル・ソゲは人払いしました。

「ソンドル。ソンドル。ソンドル。本当か?水軍は動かなかったのか?」
ドリはソンドルに尋ねました。
「俺はキル・ソゲが怪しいと思ってる。何度も言ったろ兄貴。」

「何だと?あり得ない。チョ客主様は間違いなく亡くなられた。」
ボンサムはソゲに言いました。
「あの時お前が言ったじゃないか。泳ぎが達者だから絶対死なないと。」
ソゲはボンサムに言いました。
「いや。いや。死んだならともかく海賊になるなんて信じられない。」
「俺と(チョ・ソンジュン)は義兄弟の間柄だ。見間違えるものか。さあ。人足に後を追わせて行方を突き止めた。取り返して来い。」
キル・ソゲは袖の中から紙きれを取り出しボンサムに渡しました。

夜の辛家大客主(シンガテケクチュ)。
メウォル(ケトン)はシン・ソクチュに会い税穀船の様子を尋ねました。
シン・ソクチュは書簡によると群山(クンサン)で船積みをして明日出航すると言いました。
「七日後には西江(ソガン)に着きますね。チョン船団長のおかげです。」
メウォル(ケトン)はシン・ソクチュに言いました。
シン・ソクチュは茶を淹れているソリンに目配せしました。
「奥様も一緒にどうですか?」
メウォル(ケトン)はソリンに言いました。
「大丈夫です。お二人でどうぞ。」
ソリンは遠慮しました。
「両班の奥方でもあるまいし、ぜひご一緒に。」
メウォル(ケトン)は会食をすすめました。
「胸がむかむかして・・・うっ。」
ソリンは吐き気をもよおしました。
「これはいかんな。医員を呼ばねば・・・。食あたりであろう。」
シン・ソクチュは言いました。
ソリンは何度も吐き気をもよおしました。
「大行首(テヘンス)様。お祝い申し上げます。」
「何の話だ。そち・・・。」
「いいえ。なんでもありません。大主様(テジュオルシ)。」
ソリンは逃げ出しました。
メウォル(ケトン)は子気味良い笑みを浮かべました。

ソリンの部屋。
「荷づくりして。」
ソリンは部屋に戻るなり逃亡の準備を始めました。
「松坡馬房(ソンパマバン)へ行かれるのですか?ではどこに行くんです?」
ウォルはソリンに尋ねました。
「とにかく出て行かないと。こうなった以上、ここにはいられないわ。」

シン・ソクチュの執務室。
「実は昨夜、辛家大客主(シンガテケクチュ)の屋根の上を竜が飛ぶ夢を見まして・・・。息子です。息子を懐妊なさったのです。あははははは。」
メウォル(ケトン)はシン・ソクチュに言いました。
「・・・・・・。」
「お望みだったのに?嬉しくないのですか?」
「もちろん嬉しい。喜んでおる。喜びのあまり放心しておった。シン・ソクチュがこの歳で子を授かるとは。」

メウォル(ケトン)は輿を止めて返させるとメン・グボムの家に歩いて行きました。メウォル(ケトン)がメン・グボムのアジト(あばら家)に行くと、メン・グボムは乞食たちと共に暮らしていました。メン・グボムは書類を身ながら働いていました。
「酒でも飲みなさい。」
メウォル(ケトン)は三人の乞食に金を投げて追い出しました。
「恩人に挨拶もしないの?」
「・・・・・・。」
メン・グボムは顔をそむけました。
「ここで快適に暮らしているのね。顔色もいいみたい。シン・ソクチュの夫人が懐妊したわ。何か知ってるのでは?」
メウォル(ケトン)は真っ赤になったメン・グボムの顔を見て皮肉を言いました。
「くっくっくっくっく。」
「赤子だって敵と味方の区別はつくのにその歳になっても私が敵か味方かまだわからない?いいわ。分からないからシン・ソクチュにやられたのね。そちがここから出るには私の助けが必要よ。」
メウォル(ケトン)が言うとメン・グボムは紙に文字を書いてメウォル(ケトン)に投げました。
「借胎(妻が夫以外の男の子を身ごもること)・・・。」
「(チョン・ボンサムだ!女の腹にいるのはチョン・ボンサム奴の子だ!)」

メウォル(ケトン)は国師堂(ククサダン)に戻って憎しみを募らせました。
「あの男の子なんて許せない。絶対に容赦しない。」

川。
「お尋ねする。ここに空き家があると聞いたが・・・知っていますか?怪しい者じゃないから教えてください。会いたい人がいるんです。もしもし?」
チョン・ボンサムは川で洗濯をしている女に尋ねました。
女はボンサムを見るなり目を丸くして驚きました。
「あの道を・・・ずっと行けば・・・・。」
チョン・ソレは顔を隠してボンサムに言いました。
「あの道ですか?ありがとう。」
ボンサムは走って行きました。
「ボンサム・・・。」

チョン・ボンサムは村に着きました。
村では農民風の男たちが戦いの訓練をしていました。
「何者だ!」
海賊の子分はボンサムに言いました。
「ボンサム?俺たちの敵だ。殺せ!」
男はボンサムにとびかかりました。
ボンサムは海賊の一人を人質にとりました。
ワンバルが家から出て来て驚きました。
ぼんさむぁ~。ぼんさむぁ~。
ワンバルは両手を伸ばしてボンサムを迎えました。
「ワンバルや。生きてたのか?」
ボンサムはワンバルに抱き着きました。
「ああ。会いたかったぞ。」
「あの方は?」
「お元気だ。」

部屋。
ボンサムは部屋に入るなりチョ・ソンジュンに拝礼しました。
「チョ客主様。生きておいでだとは、俺は嬉しいです。」
「死んだと諦めればいいのに。なぜ来た。」
「再開を喜んでください。」
「私はもはや海賊だ。お前や馬房(マバン)に害をなす。客主は冷徹であるべきだ!でないと客主が潰れる!」
チョ・ソンジュンはボンサムに説教しました。
「はははははははは。昔のままだ。変わってない。再会したのに小言とは・・・。」
「ボンサム。さっき庭でお前と争った奴は、金包(キンジェ)馬房(マバン)で働いていて以前からよく知っている奴だが。海賊になってた。俺たちを助けたのも奴だ。請われたので仕方なく頭目になった。」
ワンバルはボンサムに言いました。
「海賊の頭目?」
「ボンサム。税穀米は返せぬ。」
「客主様!」

夜。
身ごもったソリンはウォルと逃亡しようとしました。するとシン・ソクチュが現れソリンを待ち伏せしていました。
「私の子を身ごもったのにどこへ行く!奴の所か?チョン・ボンサムが死んでもいいのか?」
シン・ソクチュは乱暴にソリンの手を引っ張り部屋に押し込みました。
「いいえ。あの場所へは行きません。どうして松坡(ソンパ)へ行けましょうか。」
「お前をどこにも行かせない。」
「旦那様は私が家を出る理由をご存知のはず。お許しを。」
「黙れ。腹にいるのは私の子だ。誰もこの子を奪うことはできぬ。この子は辛家大客主(シンガテケクチュ)の後継者だ。」
「ならば、すべて承知で旦那様は子を・・・。」
「私の子は私の手で六牟塵(ユギジョン)の大行首(テヘンス)にしてみせる。世の商人たちがあがめるような豪商に育ててみる。だから、体をいたわれ。必ず健康な息子を産むのだ。」
「旦那様!」
「だが、屋敷から一歩でも出たらチョン・ボンサムを殺してやる!」
シン・ソクチュは部屋から出て行きました。
ソリンは幽閉の身となり号泣しました。

夜の海賊のアジト。
「話は聞かぬ。帰れ。」
チョ・ソンジュンはボンサムを帰そうとしました。
「松坡馬房(ソンパマバン)の客主が、どうして海賊に?」
「私も正当な方法で世の中を変えたい。だが海賊になってわかった。ここは、貧しい者だらけだ。命の恩人を、見捨てられん。」
チョ・ソンジュンはボンサムに言いました。
「早く米を返してくれ。」
ボンサムは言いました。
「ボンサム。ここに米はない。仲間たちや近隣の飢えた者たちに、分け与えた。」
ワンバルは言いました。
「それで、貧しい人たちのために義賊の真似を?商人がなぜ武器を持って戦うんです。兵は刀で戦い両班や知識で戦います。商人は商いの腕と物で戦うべきです。それが海賊だなんて。」
ボンサムが熱く語るところをチョン・ソレは障子の外で盗み聞いていました。
「そういっても兄貴と俺は世の中から抹殺された存在だ。商人の身分証もない。俺たちに死ねというのか?」
ワンバルは言いました。
「・・・・・・。」
「ボンサムお前はお前の道を行け。ワンバルと俺たちのことは忘れろ。」
「わかったよ。客主とワンバル兄貴が商売できるように俺が何とかします。」
ボンサムは部屋から出て行きました。
チョン・ソレは逃げようとして地面に倒れてしまいました。
「大丈夫か?おい・・・。あなたはキム・ハクチュンの奴の女じゃないか。なぜこの女が?俺が川に沈めて殺したはずです。行商人の掟で裁いたのに。どうしてですか?」
ボンサムはソホン(チョン・ソレ)の顔をのぞき込みました。
「兄貴が助けたんだ。」
ワンバルは言いました。

回想シーン。
川に落ちたチョン・ソレをチョ・ソンジュンがワンバルの制止を振り切り泳いで助けに行きました。

「・・・・・・。」
チョ・ソンジュンは沈黙しました。
「おせっかいにもほどがある。こんな女を救うなんて。」
ボンサムは怒りました。
「俺たちが助かったからこの女に罪はない。」
ワンバルは言いました。
「ならばキム・ハクチュンは?あのあくどい男でもこの女の夫だ。夫を殺したうえ馬房(マバン)に害を与えました。」
「ボンサム。人は罪を犯すが悔い改めることもある。その者を赦すことも人の道理だ。」
チョ・ソンジュンは口を開きました。
「そうか?アイゴ。ははははは。ならばその広い心でマンチ兄貴とパングム姉貴も許すべきでした。はっ。」
ボンサムは行こうとしました。
チョン・ソレはボンサムの手を取りました。
「何の真似だ!」
「すべて、私が悪いんです。客主様は私を助けてくださっただけなのです。」
「離してくれ。離せ!」
ボンサムは乱暴に言いました。

感想

客主20話の感想です。またトンデモ展開になりました。なんとチョ・ソンジュンが海賊になって貧しい人のために貧しい人が必死に作った年貢米を盗んで配っているなんて!!!ちょと信じられない展開になりました。チョン・ソレも都合よく生きていてよかった!

・・・とここまでは私の感想です。

21話からのあらすじ紹介ですが、ちょっと話が詰まらないと言いますか、風流さもないし、お下品で残酷なので、このドラマを支持するのはやめようかと思います。

次回の更新は客主の最終回としたいと思います。

シナリオの解説に時間もかかって毎回キツイので詳しいあらすじの解説は20話で終わりにしたいと思います。

客主、面白いですか?

こういった思いもつかない展開というのは日本でも、特に組織だった企業で求められることとは思うのですが、しかし生きるためとはいえ、いくらなんでも酷いやり方であるように思います。確かに常識の枠をずらして大衆に思想を追従させるという方法は人を扇動する方法としては普通なのかもしれませんが、きれいな言葉でいうと何とかマインドとかよい名前がついていたりもしますけど、現実には汚い手法であるように思います。

そーゆーことで、また最終回に会いましょう!

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薯童謠(ソドンヨ)1話~最終回あらすじとネタバレ感想まとめ ソドンヨ 1話~66話 あらすじと感想 長文注意。薯童謠はよかったので感想もあらすじもしっかり書いてます!薯童謠とは新羅に伝わる童謡で物語がすすむにつれて意味がわかってきます。百済は三韓のうちのひとつを引き継ぎ前の国の王を倒す際にとある約束をしました。百済の技術師モンナス博士は仲間を連れて新羅に亡命します。そして新羅でしばらく過ごした後に・・・詳しくはソドンヨ各話あらすじをご覧ください。 薯童謠(ソドンヨ) 1話 薯童謠(ソドンヨ) 2話 薯童謠(ソドンヨ) 3話 薯童謠(ソドンヨ) 4話と5話  新羅へ亡命 薯童謠(ソドンヨ) 6話 薯童謠(ソドンヨ) 7話 薯童謠(ソドンヨ) 8話 薯童謠(ソドンヨ) 9話 薯童謠(ソドンヨ) 10話 11話 薯童謠(ソドンヨ) 12話 薯童謠(ソドンヨ) 13話 薯童謠(ソドンヨ) 14話 薯童謠(ソドンヨ) 15話 薯童謠(ソドンヨ) 16話 薯童謠(ソドンヨ) 17話 薯童謠(ソドンヨ) 18話 薯童謠(ソドンヨ) 19話 薯童謠(ソドンヨ) 20話 薯童謠(ソドンヨ) 21話  木羅須百済に帰国 薯童謠(ソドンヨ) 22話 薯童謠(ソドンヨ) 23話 薯童謠(ソドンヨ) 24話 薯童謠(ソドンヨ) 25話 薯童謠(ソドンヨ) 26話 薯童謠(ソドンヨ) 27話 薯童謠(ソドンヨ) 28話 薯童謠(ソドンヨ) 29話 薯童謠(ソドンヨ) 30話 薯童謠(ソドンヨ) 31話 薯童謠(ソドンヨ) 32話 薯童謠(ソドンヨ) 33話 薯童謠(ソドンヨ) 34話 薯童謠(ソドンヨ) 35話 薯童謠(ソドンヨ) 36話 薯童謠(ソドンヨ) 37話 薯童謠(ソドンヨ) 38話 薯童謠(ソドンヨ) 39話 薯童謠(ソドンヨ) 40話  武康太子の誕生 薯童謠(ソドンヨ) 41話 薯童謠(ソドンヨ) 42話 薯童謠(ソドンヨ) 43話  威徳王逝去 薯童謠(ソドンヨ) 44話  惠王即位 薯童謠(ソドンヨ) 45話 薯童謠(ソドンヨ) 46話 薯童謠(ソドンヨ) 47話 薯童謠(ソドンヨ) 48話  法王即位 薯童謠(ソドンヨ) 49話 薯童謠(ソドンヨ) 50話

朱蒙(チュモン)全話1から最終回81話までのあらすじと感想

朱蒙(チュモン)のあらすじ一覧 朱蒙(チュモン)の1話から最終回81話までのあらすじを解説し感想も述べています。途中でちょっと面倒になったこともありましたが、何とか最後まで視聴することができました。朱蒙(チュモン)は感情移入するようなドラマではないと侮っていたのですが、最後らへんになると思わず登場人物の結末に涙してしまいました。 チュモンの全話あらすじ詳細とネタバレ感想 チュモン 1話 あらすじネタバレ感想 チュモン 2話 あらすじネタバレ感想 チュモン 3話 あらすじネタバレ感想 チュモン 4話 チュモン 5話 あらすじネタバレ感想 チュモン 6話 チュモン 7話 あらすじネタバレ感想 チュモン 8話 チュモン 9話 あらすじネタバレ感想 チュモン 10話 あらすじネタバレ感想 チュモン 11話 あらすじネタバレ感想 チュモン 12話 あらすじネタバレ感想 チュモン 13話 あらすじネタバレ感想 チュモン 14話 あらすじネタバレ感想 チュモン 15話 あらすじネタバレ感想 チュモン 16話 あらすじネタバレ感想 チュモン 17話 あらすじネタバレ感想 チュモン 18話 あらすじネタバレ感想 チュモン 19話 あらすじネタバレ感想 チュモン 20話 あらすじネタバレ感想 チュモン 21話 あらすじネタバレ感想 チュモン 22話 あらすじネタバレ感想 チュモン 23話 あらすじネタバレ感想 チュモン 24話 あらすじネタバレ感想 チュモン 25話 あらすじネタバレ感想 チュモン 26話 あらすじネタバレ感想 チュモン 27話 あらすじネタバレ感想 チュモン 28話 あらすじネタバレ感想 チュモン 29話 あらすじネタバレ感想 チュモン 30話 あらすじネタバレ感想 チュモン 31話 あらすじネタバレ感想 チュモン 32話 あらすじネタバレ感想 チュモン 33話 チュモン 34話 あらすじネタバレ感想 チュモン 35話 チュモン 36話 チュモン 37話 あらすじネタバレ感想 チュモン 38話 あらすじネタバレ感想 チュモン 39話 あらすじネタバレ感想 チュモン 40話 あらすじネタバレ感想 チュモン 41話 あらすじネタバレ感想 チュモン 42話 あらすじネタバレ感想 チュモ

薯童謠(ソドンヨ)最終回第66話恋の成就のあらすじとネタバレ感想

薯童謠(ソドンヨ)最終回 あらすじ 夜の百済王宮。 女性たちが華やかに舞い、貴族の男とメクトスたちは庭で酒と食事を楽しんでいました。 「こんなに楽しい日は生まれて初めてだ。ははは。」 メクトスは有頂天でした。 「親父、俺も結婚したいよ。」 ポムノはメクトスに言いました。 「何だと。」 「チョギとだよ。陛下がうらやましいよ。」 「父親を片付けてから結婚しろ。」 「あー!ちくしょう。」 「ところで陛下は男女の営みをご存知だろうか。事前に教育するのを忘れてたよ。」 メクトスは卑猥な想像をしていました。 「そんなの心配いりませんよ。(未経験の)俺でも知っています。」 トゥイルはメクトスに言いました。 「そうか?」 「今頃うまくやってますよ。」 「はっはっはっはっはっは。」 男たちは笑いました。 「紙に穴をあけてのぞきたいところだけど、陛下にそれはできないな。」 メクトスは笑いました。 寝所の控室。 「結髪(キョルバル)の用意はできた?」 モジンはウンジンとウスに言いました。三人は桃色に白地の縁取りの刺繍の絹を着て初夜の営みの準備をしていました。 「はい。」 「香油は?」 「用意しました。」 ウンジンはモジンに言いました。 「櫛は?」 「置きました。」 ウスが答えました。 「浄化水は?」 「用意しましたー。」 チョギは明るく言いました。 「分かったわ。」 三人は王の寝所を出ました。 「準備が整いました。」 寝所の前で控えていたボミョンが外に出てきたモジンに言いました。 「はい。では五歩下がるように。」 モジンは侍従と侍女たちに命じました。 ウンジンとチョギとウスは口に手を当てて照れ笑いして顔を見合わせました。 「陛下。初夜の儀式を始める時間です。今から申し上げる順序でなさいませ。」 モジンは寝所の中に向かって話しかけました。 「まず、生涯を共にすると誓う意味の結髪をしてください。」 ベッドの上には白地の縁に金の刺繍が施された衣に着替えたチャンと白い絹に薄桃色の縁取りの絹を着たソンファ公主が腰かけていました。二人の髪が少し切られて絹の敷物の上に赤い紐で結ばれ置かれていました。 チャンは置