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客主-객주ケクチュ11話の詳しいあらすじ


韓国ドラマ客主-ケクチュ-商売の神11話のあらすじと感想

韓国ドラマ客主-ケクチュ-商売の神

目次


あらすじ

キル・ソゲが小屋に忍び込むとチョ・ソンジュンにあそこを切られたソン・マンチと踵を切られたパングムが気を失っていました。キル・ソゲはソン・マンチから三百両ほどの金を盗みパングムに餞別と薬代を投げました。

シン・ソクチュは夜中に趙家客主チョ・スンドゥクの家を訪ねました。チョ・スンドゥクと息子のチョ・ハングはすぐに庭に出て来てシン・ソクチュに挨拶しました。行首のメン・グボムはチョ・スンドクに麻の売買禁止の取り締まりに来たと来訪の目的を告げました。
「私はそちの娘が見たい。」
シン・ソクチュは勝手にチョ・スンドゥクの屋敷に上がりました。

美女ソリンは喪服姿でシン・ソクチュの前に膳を差し出しました。
「何だこれは。老人食ではないか。」
シン・ソクチュは匙で膳を叩くとソリンに言いがかりをつけました。
「これは豚骨の煮汁に豆を加えた料理です。舅様がお好きだった健康食です。」
ソリンはシン・ソクチュに言いました。
「そうか。嫁ぎ先だった張家は長生きで知られた一族だ。食べてみよう。だめだ(動くな)。目上の者の食事中に席を立ってはならぬ。」
シン・ソクチュは立ち上がろうとしたソリンに言うと食事を食べました。シン・ソクチュはソリンをちらちらと眺めると、ソリンは卑猥な視線に戸惑いました。

シン・ソクチュは食事を終えるとソリンに褒美を与えました。
「たかが食事で褒美など・・・困ります。」
ソリンは帰ろうとするシン・ソクチュに言いました。
「実にうまかった。礼がしたいのだ。持ってこい。」
シン・ソクチュが命じると部下の男は荷をほどきました。すると荷物が地面に落ちてソリンの見合いのために何枚も描かれた肖像画がチョ・スンドゥクの前に投げ出されました。
「ええ!?これは大行首(テヘンス)様。これは高い金を払って有名な絵師に描かせた娘の似顔絵です。」
チョ・スンドゥクは驚きました。
「すみませんが、これのどこが褒美ですか?」
ソリンも戸惑いました。
「さあ。燃やせ。」
メン・グボムは部下に命じました。
「はい。」
部下の男は肖像画を火にくべました。
「だめだ!」
チョ・スンドゥクは慌てて叫ぶと火の中に手を入れようとしました。
「アイゴ!父上!これは父上の、これは趙家客主の飯の種なんです。これで妹の夫を捜すんです!」
ソリンの兄は泣きました。
「お兄様。」
ソリンは兄を制しました。
「この女は、私が連れ帰る。」
シン・ソクチュは言いました。
「どういう、意味ですか?」
ソリンは戸惑いました。
「そちを、私シン・ソクチュの正室に迎える。」
シン・ソクチュは言うとチョ・スンドゥクは押し黙ってソクチュの顔色を伺いました。

深夜の山中。
チョン・ボンサムはチョ・ソンジュンとワンバル、チェ・ドリと焚火を囲んで野営していました。
「二万両。二万両とは。約束手形をキム・ハクチュンが大人しく権利書と交換するでしょうか。」
ワンバルは言いました。
「損は覚悟のうえだ。金を上乗せしてでも馬房(マバン)を取り戻す。」
チョ・ソンジュンは言いました。
「アイゴ。アイゴっ。アイゴっ。」
チェ・ドリは小便が近くなり、林のほうに行こうとしました。するとチェ・ドリの後頭部を何者かが殴り、ドリは気を失いました。オ・ドゥッケを含む五人ほどの男がボンサムたちを取り囲みました。
「山賊だ。」
ワンバルが言うと皆は立ち上がりました。
「私は松坡馬房(ソンパマバン)の客主チョ・ソンジュンだ。帰れ!」
「牛商人には手を出さぬのが、盗賊の暗黙の了解だ!よし、かかって来い。俺がお前たちを成敗してやる!」
チョン・ボンサムはオ・ドゥッケたちを挑発しました。オ・ドゥッケと手下の男たちはボンサムたちに襲い掛かりました。ボンサムとワンバルとソンジュンは戦いました。ソンジュンは手に深手を負っているため賊の刀がかすりました。
「奴らの刀に気を付けて下さい。」
ボンサムとワンバルはチョ・ソンジュンを守りました。
「牛商人を甘く見るなよ!いえ〜っ!」
ワンバルは吠えると賊に襲い掛かりました。ワンバルはオ・ドゥッケに殴られて気を失いました。
「貴様ら〜!」
チョ・ソンジュンは刀で戦いましたがオ・ドゥッケに殴られ気を失いました。オ・ドゥッケはチョ・ソンジュンからキム・ハクチュンの手形を奪いました。
「貴様ら俺たちを知ってるな?それを渡せ!それは・・・ただの手形じゃない・・・返せ・・・あ・・・・。」
チョン・ボンサムはオ・ドゥッケに怒鳴りました。オ・ドゥッケはボンサムを見ました。ボンサムはオ・ドゥッケの部下に殴られて地面に倒れました。ボンサムは力を振り絞り石を掴むとオ・ドゥッケの足を殴り手形を奪いました。
「追え!」
尻もちをついて転んだオ・ドゥッケは手下に命じました。
チョン・ボンサムは力の限り逃げました。

チョン・ボンサムは崖に追い詰められました。ボンサムは追いついたオ・ドゥッケに刀の鞘で首を押されました。
「これは・・・お前らに・・・・渡さない!お前らどこからつけてきた。なぜ手形のことを・・・・江景(カンギョン)の、キム・ハクチュンの差し金か?」
チョン・ボンサムは言うとオ・ドゥッケは手形を奪いました。オ・ドゥッケはボンサムを蹴ると、ボンサムは崖から落ちました。
「ボンサム!」
チェ・ドリは思わず声を上げ掛けて藪の中に隠れました。
「帰るぞ。江景(カンギョン)へ。」
オ・ドゥッケは覆面を取ると手下に命じました。
「この悪党!あわわわわ見つかった。俺は違う!」
チェ・ドリは通りすがりの商人を演じて逃げました。

夜が明けました。
キル・ソゲはケトンと重い荷物を背負い山の中を歩いていました。
「や〜ケトンどこへ行く!引き返す気か。このまま行けば忠州(チュンジュ)はすぐだ。やいケトン!や〜!あんたの行く道は遠回りだぞ。時間と体力の無駄だろ?」
「行くぞ。来いよ。」
ケトンは別の道を行きました。
「あ〜。頑固な奴め。だがケトンは勘だけはいいよな。」
キル・ソゲはケトンの行く道を行きました。

崖の下。
「遠いな・・・。」
キル・ソゲは先を歩いていました。
「お〜っ。」
突然ケトンが叫ぶとケトンの足を何者かが掴んでいました。
「何だどうした?」
キル・ソゲは振り返りました。
「おお・・・。」
ケトンは足を見ました。
「おお。何だ?離しやがれ。動けないだろ。なんで人が?」
キル・ソゲはケトンの足を掴む手を外そうとしましたが外れませんでした。ソゲが落ち葉をかきわけるとボンサムの姿が現れました。ケトンはボンサムを見て愕然としました。
「何をしてる。助けるか置いてくか決めよう。」
「おお・・・そうだな。」
ケトンは荷物を降ろすとボンサムに近寄りました。
「ダメだ!その手形はダメだ!」
ボンサムはケトンを引き寄せると気を失いました。
「お前さん。しっかりしろ!」
ケトンはボンサムを揺すりました。
「松坡馬房(ソンパマバン)の商人?」
キル・ソゲはボンサムを見て首をかしげました。
「そうか?」
「違いない。なぜこいつが?」
「あ〜っ。あ〜っ。」
ケトンはボンサムを抱き起しました。

山小屋。
ケトンはボンサムの背中にお灸をたっぷりと据えました。
「こいついい体してるな。強運の持ち主だぜ。こいつの持ち物を探ってみよう。何だこれ?」
身分証が布団の上に落ちました。
「開城(ケソン)任房(イムバン)。」
ケトンはそれを拾い上げて読みました。
「松坡馬房(ソンパマバン)の商人が開城(ケソン)の籍を?」
「お。義州の石塚で見ただろ?千家客主(チョンガケクチュ)だ。」
「馬鹿な!」
「開城(ケソン)任房(イムバン)。千家客主(チョンガケクチュ)。チョン・オス。」
「まさか。あり得ぬ。チョン・オスの奴?違う。なぜチョン・オスの身分証を持ってる!」
キル・ソゲはボンサムの首を絞めようとしました。
「ちょっと待ちな。本人のはこれだ。」
ケトンはボンサムの身分証をソゲに差し出しました。ソゲは手を振わせました。
「京畿任房(イムバン)。松坡馬房(ソンパマバン)。チョン・・・チョン・・・チョン・ボンサム。」
ケトンは身分証を読みました。
キル・ソゲは蒼白になりました。

「ボンサム〜。ボンサム〜!どこだ〜。ボンサム〜!」
チェ・ドリは叫びました。
ソンジュンはボンサムが額に巻いていた布を拾いました。
「ボンサムは生きてる。崖の上に戻ったんだ。」
チェ・ドリは喜びました。
「そんなわけないだろ。崖から落ちた奴が無事なはずか。」
ワンバルはドリに言いました。
「なんて薄情な奴だ。ボンサムが死んだと思ってるのか?ソレともボンサムは猪に食われたとでも?」
ドリはワンバルの襟を掴んで揺さぶりました。
「ボンサムは生きてる。背負子(しょいこ)の足跡だ。行商人が通った!」
チョ・ソンジュンはしゃがむと言いました。
「まさに不幸中の幸いです!」
ワンバルは言いました。
「我々は江景(カンギョン)へ行くからそなたはボンサムを捜してくれ。怪我の回復を待って江景(カンギョン)の宿屋へ来い。クソッ!手形を奪わせボンサムまで殺そうとするとは。キム・ハクチュンの奴め。許さぬ。」
ソンジュンはドリにボンサムの捜索を命じました。

キム・ハクチュンの家。
オ・ドゥッケはソホン(チョン・ソレ)に手形を渡しチョ・ソンジュンが向かってきていることを報告しました。
「チョ・ソンジュンがキム・ハクチュンを殺せば本懐を遂げられる。失敗すれば・・・。」
「私がやります。」
「いずれにしてもキム・ハクチュン殺しの犯人を、チョ・ソンジュンに仕立てるのよ。」

山小屋。
「お前は死んだと聞いたが。どういうことだ。生きていることは間違いない。ボンサム。ソレは、ソレとなぜ生き別れた。キム・ハクチュンに開城(ケソン)を追われたと聞いたが、本当か?今更、知っても遅いか。皆お前を、置き去りにしたが、借りは返したぞ。」
キル・ソゲはボンサムの身分証を手に持ってつぶやきました。
「冷たい手ぬぐいで冷やさないと。重湯も飲ませなきゃ。でも麦しかない。ふもとの村で米を買ってきてくれ。」
ケトンが湯を持って部屋に入って来ました。
「楽しそうだな。」
「どういう意味だ?骨が折れてるところを固定しないと。外に行って添え木を探してきてくれ。」
「行こう。」
「兄貴一人で行ってくれ。こいつを置き去りにできるか?」
「命を救っただけで十分だろ?」
キル・ソゲはケトンの腕を引っ張りました。
「何をする!」
「運よく枯れ木で助かったんだ。ここで死ぬような奴じゃない。行くぞ。」
「俺は行かない。」
「俺の父さんを殺した奴の息子だ!奴の傍に残るということは俺との縁を切ることだ。」
「あんたたちの縁は知らないが、行けよ。」
「千家客主(チョンガケクチュ)のことにお前を関わらせたくない。お前は俺の義兄弟だぞ。」
ソゲはケトンの肩に手を置いて説得しました。
「アイゴ・・・。」
ケトンは頭を掻きました。
「わかった。目が覚めるまでだぞ。奴が目覚めたらここを出よう。」
「・・・六牟塵(ユギジョン)の大行首(テヘンス)になるなら今行くべきだ兄貴。忠州(チュンジュ)に行くんじゃなくて江景(カンギョン)へ。」
「どういう意味だ?」
「ソン・マンチと言う奴のところに手形はなかった。多分チョという人も持ってないだろう。ゆえに、答えは一つしかない。」
「そうか。キム・ハクチュン。すべてキム・ハクチュンの指示だったのか。」
キル・ソゲは先に江景(カンギョン)へ発つことにしました。
「兄貴!」
「あいつが目を覚ましたら江景(カンギョン)へ来い。しっかり聞け。適当に相槌打つな。傍にいると巻き込まれる。疫病神に近づくな。待ってるから早く来い。」
「兄貴。」
「何だ?」
「一度ことを起こしたら、元には戻れない。一線を越えたら取返しが付かなくなる。いくら戻りたくても、もう手遅れなんだ。」
「何の話だ?手形か?」
「すべてだ。一線を越える時は、俺の話を思い出してくれ。」
ケトンはソゲに忠告しました。
「ああ。わかったよ。じゃあな。」
ソゲは発ちました。

ケトンはボンサムの背中に鍼を打ち汗を手ぬぐいで拭ってやりました。

回想シーン。
「こやつめ。両班の娘がムーダン(巫女)にでもなるつもりか。」
(父親の声)
「お母さま。お母さま!助けてください!」
ケトンの母は一生懸命埋められているケトンを捜しました。ケトンの悲鳴を聞いた母は地面を掘り返すとケトンを救い出して背中の土を叩き落としました。
「逃げて。夜が明ける前にこの町を出るのよ。でないとお父さまやお兄さまに殺されるわよ。」
母はケトンに言いました。
ケトンは手で土を掘っていた母の手を取りました。
「巫女だと蔑まされ、一族の恥となりお兄様の出世を妨げるより死んだほうが・・・。」
「私も最初はそう思ったわ。でも病があれば、それを治す薬がある。海州(ヘジュ)に行き気運を変える殿方と出合い結婚すれば、普通の女人(にょにん)に生まれ変われるわ。」
「でもどうやって探すの?出会っただけで、運命の人と分かるのお母さま・・・。」
「おのずとわかるわ。縁とはそういうものなの。お互いが相手を呼び寄せるものなの。会えばきっとわかるわ。運命の人に出合ったら何か感じるはず。」

「十年もの間、朝鮮全土を巡りやっと会えたわ。運命が人を、逢わせたのね。お母さまは正しかった。」
ケトンはボンサムを見て涙を拭いました。

朝の山小屋。
「よかった。人がいた。すみませんがちょっとお尋ねしま・・・。」
チェ・ドリが部屋に入るとボンサムの背中にケトンが覆いかぶさるようにして眠っていました。
「ボンサムや!」
「お。」
ケトンは目を覚ましました。
「まるで女房みたいだな。」
ドリはケトンに言いました。
「このボンサムって人の知り合いなの?」
「ああ。俺はこいつの兄貴だ。お前はなぜボンサムを抱いて泣いてる。近づくな。ボンサム。起きろ。もう四日だ。目覚めてもいいだろ?おお気が付いたか!」
ドリはボンサムの頬を叩いて起こしました。
「だめだ渡さぬ!兄貴。手形は・・・。」
ボンサムは目を覚ましました。
「奴らは江景(カンギョン)のキム・ハクチュンの手下だ。わかったか?」
「起こして・・・起こして・・・客主様は?」
「ワンバルと旦那様は江景(カンギョン)へ向かった。二人でキム・ハクチュンの奴を殺すつもりだ。」
「ダメだ。」

キム・ハクチュンの家。
チョ・ソンジュンとワンバルは武器を振り回してキム・ハクチュンの家に乗り込みました。商人と使用人たちが慌てて二人を取り押さえようとしました。
「キム・ハクチュンを出せ〜!どこにいる。すぐに出て来い!キム・ハクチュンイノーン!」
「来るのは予想していたが、随分と早いな。」
キム・ハクチュンはソホンを伴い屋敷の廊下にいるチョ・ソンジュンとワンバルに会いました。
「松坡馬房(ソンパマバン)かお前の首か、どちらか一つを差し出せ。」
「断る。盗賊みたいな言い方だな。」
「おのれ〜!」
チョ・ソンジュンはキム・ハクチュンに斬りかかりました。
「ドゥッケや〜!ドゥッケや〜!」
刃をかわしたキム・ハクチュンは慌てて使用人の名を呼びました。オ・ドゥッケは障子の影に隠れて様子を伺っていました。
「動いたら殺す。何をしている。貴様らの主人が、松坡馬房(ソンパマバン)を返すまで、屋敷から外に出てはならん!わかったか!」
ワンバルはソホンの首に鎌を突きつけました。
「や〜!」
チョ・ソンジュンはキム・ハクチュンに斧で襲い掛かりました。
「かかって来い!」
キム・ハクチュンは刀を抜きました。
「そうか。貴様の太い首を切り取ってやろう!や〜!」
チョ・ソンジュンは怒りで正気を失っていました。
「悔しかろうとも、これが商売だ。商人が聖人君主を気取る必要は無い。松坡馬房(ソンパマバン)を亡ぼしたのはお前だろう。俺はこれを機に商人らしく若干の利を得ただけだ。」
「何だと!商人らしくだと?」
チョ・ソンジュンは激高しました。
「女房を寝取られた腹いせか。少しは体面も考えろ。斧を振り回すのは山賊のすることだ。」
「ならば!刺客を放つのは商人のすることか?盗まれた馬房(マバン)の権利書をタダ同然で買っただけでは飽き足らず、刺客を放ち手形を奪っただろう!!!」
「何?ちょっと待て。手形を奪っただと?俺は手形など奪わん!商いの手段は選ばずとも盗賊のようなことはせぬ!」
「黙れ!つべこべ言わずにかかってこい!や〜!」
チョ・ソンジュンはキム・ハクチュンに襲い掛かりました。キム・ハクチュンは刀で応戦しました。キム・ハクチュンは布で滑って転び、刀を落としました。
「はあ。はあ。私は知らぬ。私は刺客を送るような汚い真似はせぬ。」
「ならば昔見た光景は何だ。」
「開城(ケソン)のチョン・オス、千家客主(チョンガケクチュ)のことか?」
「そうだ。柵門(チェンムン)で千家客主(チョンガケクチュ)のキル行首が殺され、禁門ではチョン・オスが殺された。お前が陥れたのだろう?」
「違う違う。千家客主(チョンガケクチュ)に私は手を下してない。きっかけは作ったが最期の手は下してない。チョン・オスの死と私は無関係だ!」
「嘘つくなー!」
チョ・ソンジュンは斧を振り上げました。

「だめ・・・。」
部屋の外で話を聞いていたソホンは動こうとしましたがワンバルに抑えられていました。オ・ドゥッケ現れワンバルを倒しました。ソホンは部屋に入りました。

「そうか。俺が貴様を殺してやる。これ以上、キム・ハクチュンに殺される客主を見たくない。うりゃ〜!」
チョ・ソンジュンは斧を振り下ろしました。
「きゃ〜っ。ドゥッケや。ドゥッケや!」
ソホン(チョン・ソレ)はキム・ハクチュンに抱き着き斧をかわしました。
キム・ハクチュンは机の角に頭を打ち付けました。

ドゥッケはワンバルを倒すとソホン(チョン・ソレ)のもとに駆け付けました。

チョ・ソンジュンはワンバルに斧を向けました。

「奴を捕らえよ。権利書の話を聞いてやる。」
起き上がったキム・ハクチュンが言うとソホン(チョン・ソレ)は口を開けて驚きました。
「追い出して。早く行かないと役人が来ますよ。」
ソホン(チョン・ソレ)はチョ・ソンジュンを逃がしました。
「ソホンや!」
「盗んだ権利書を買い松坡馬房(ソンパマバン)と刃傷沙汰になったと知ればこの客主は終わりです。」
「そうだな。お前の言う通りだ。」

チョ・ソンジュンとワンバルは怒りも冷めやらぬうちに換銭客主から立ち去りました。
キル・ソゲは換銭客主を去るチョ・ソンジュンとすれ違いになりました。

山小屋。
「こんな体でどこへ行く。客主様なら海千山千で喧嘩慣れした方だ。キム・ハクチュンには負けないよ。」
チェ・ドリは手負いのまま江景(カンギョン)へ向かおうとするボンサムを引き留めようとしました。
「海千山千の旦那様とはいえ準備して待ってる奴には勝てないぞ。」
「考えすぎだ。」
「兄貴。なぜ刺客は兄貴を殺さなかった。」
「あ・・・殺しても意味がなかったのえは。」
「江景(カンギョン)とわざと言い遺して兄貴を逃がしたんだ。客主様を江景(カンギョン)に呼び寄せるために。」
「客主様を江景(カンギョン)へ呼ぶ必要あるか?」
「何かあるんだろ。俺たちの知らない企みが。」

「一人は体中怪我だらけで一人は脚が不自由だ。」
ケトンはボンサムとドリに声を掛けました。
「ガキのくせに口出しするな〜。」
ドリはケトンに言いました。
「必要なら親書を送ればいい。行商人に任せればいい。」
ケトンは言いました。
「手紙・・・。」
ボンサムはつぶやきました

夜の酒場。
チョ・ソンジュンはワンバルと飯を食べました。
「いつまで待たせるつもり?そろそろ払ってよ?」
女将はワンバルに言いました。
「踏み倒すわけないだろ。この方をどなたと心得る。」
ワンバルは女将に言いました。
「どなたなの?もしかしてお大臣様?」
「はは〜ん。松坡馬房(ソンパマバン)の客主様だ!」
「ここの換銭客主に金を貸している。受け取り次第払う。」
チョ・ソンジュンは女将に言いました。
「そんな言葉を信じられると思う?払わないとすぐに髷を切るわよ。」
「このアマ・・・。」
ワンバルは憤りました。
「ワンバル!」
「わかった。俺の髷を切れ。」
ワンバルは我慢しました。
「わかった。望み通り切ってやる。」
女将は包丁を取りに戻りました。
「俺が払ってやる。女将に髷は必要ないだろ。冷たい女だ。」
キル・ソゲは酒代を机に置きました。女将は黙って金を受け取って行きました。
「俺は、ワンバルだ。」
「俺は、塩辛商人の、ケトンだ。」
キル・ソゲは名乗りました。
「松坡馬房(ソンパマバン)チョ・ソンジュンだ。」
「松坡馬房(ソンパマバン)・・・。」
「そなたも、あの檄文を見たのだな。」
「そうだ。」
「私が妻を寝取られた、情けない男だ。」
「・・・・・・。」

山中。
「命を助けられた恩は命で返すべきだ。」
ケトンはボンサムとドリに飯を与えて焚火を囲みながら言いました。
「生き返った奴に死ねというのか?」
ドリは腹を立てました。
「俺に恩返ししてくれる?報恩に行って、そこで俺の願いを聞いてくれるか?どうだ?」
「恩返しすると言ったからには約束は絶対守る。」
「そう。誓ってくれ。」
ケトンは小刀をボンサムに差し出しました。
「こいつ!誓うと言ってるのに何をする!」
ドリは怒りました。
「はははははは。天よ〜俺はケトンとの約束を必ず守ります〜。」
ボンサムは天に向かって叫びました。
「俺は本気だ。」
「天よ〜。私チョン・ボンサムめは〜ケトンの望みが何であれ〜報恩寺に行ったら聞き入れることを誓います。」
「“もし誓いに背けば、どんな罰も受けます”。」
「このチョン・ボンサが約束を破ったら、命で償います。」
チョン・ボンサムは竹の盃の中に血を垂らしました。
ケトンも盃の中に血を垂らしました。
「天地n心霊よ。チョン・ボンサムが誓いを守るよう見守りたまえ。」
ケトンは盃を飲みました。
「あ〜。」
ボンサムも盃を飲み干しました。

日中の街道。
ケトンはボンサムを支えながら歩きました。チェ・ドリはケトンの荷物を持ちました。ケトンは石を積んで道祖神に祈りました。
「何で俺が荷物を持たなきゃいけないんだ。」
ドリはぼやきました。
「俺が担ぐ。」
ケトンは言いました。
「いやいやいいんだよ。お前はボンサムの恩人だ。俺が担ぐから。ボンサムに怖いこと言わないでくれよ。」
「忠清道報恩。恩に報いるってことだ。お前の願いは何だ?聞いてやるから言ってみろ。」
ボンサムは道しるべを読むとケトンに言いました。
「昼になったらあの宿屋で会おう。」
ケトンはボンサムに言いました。
「おおそうかそうか。」
「その時俺の願いがわかるはずだ。言わなくても、絶対わかる。」
「言葉にしなくてもわかるのか?なんだよ。」

「必ず来いよ。」
ケトンは自分の荷物を背負い、嬉しそうにボンサムと別れました。

感想

客主11話の感想です。ケトンの正体は父と兄に捨てられた両班の令嬢でした。ケトンは精神の病を患っていたのか運命の人に出合えばその病は治るという不思議なキャラ設定です。治るということはちょっとオツムの回路が混乱していたということなのかな?親に捨てられ女を守るために男装して行商をしているケトン。キル・ソゲはケトンのことがたいへん気に入って店を任せたいと言わせるほど信頼していたのに、ケトンはあっさりとソゲの信頼を裏切っています。そもそもソゲとは何も約束していないので、一方的なソゲの片思いに違いない。

チョ・ソンジュンは闘争心溢れるまさに遊牧民系のキャラ設定ですね。一度決めたことはトコトン貫く頑固おやじです。しかしそれにしてもチョ・ソンジュンは過激で乱暴ですね。普段はその乱暴さを心の中に隠して貯め込んで、爆発したら気が済むまで暴れるタイプ。実に嫌なタイプです!ソン・マンチは見るからに嫌な奴で悪も隠さぬバカなのに対し、ソンジュンは自分の中に悪の矛盾を抱えながらもウスに感化されて表は善き人であろうとする両極端な人。じゃあキム・ハクチュンはというと、キム・ハクチュンは直接手を下さず悪いことをして自分は悪くないを貫く悪い男。キム・ボヒョンとシン・ソクチュはさらにその上を行く悪い男です。

それにしても、今回もまた乱暴なシーンばかりでしたね・・・。

チョン・ソレはどうしてキム・ハクチュンをかばったのかイマイチわかりませんでした。チョン・ソレはキム・ハクチュンの死を望んでいたはずなのに。おそらくチョン・ソレはチョン・ウスの死にキム・ハクチュンが関わっていないと気づいたのかもしれませんね。それで・・・復讐をやめた。でも店を奪われたことに対して死を望んでいなかったということかな?よくわかりませんね。チョン・ソレは父の復讐は大事で、キル行首の敵は討たない方針なのでしょうか。ソレはソンジュンを陥れたりして案外薄情ですね。

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薯童謠(ソドンヨ)1話~最終回あらすじとネタバレ感想まとめ ソドンヨ 1話~66話 あらすじと感想 長文注意。薯童謠はよかったので感想もあらすじもしっかり書いてます!薯童謠とは新羅に伝わる童謡で物語がすすむにつれて意味がわかってきます。百済は三韓のうちのひとつを引き継ぎ前の国の王を倒す際にとある約束をしました。百済の技術師モンナス博士は仲間を連れて新羅に亡命します。そして新羅でしばらく過ごした後に・・・詳しくはソドンヨ各話あらすじをご覧ください。 薯童謠(ソドンヨ) 1話 薯童謠(ソドンヨ) 2話 薯童謠(ソドンヨ) 3話 薯童謠(ソドンヨ) 4話と5話  新羅へ亡命 薯童謠(ソドンヨ) 6話 薯童謠(ソドンヨ) 7話 薯童謠(ソドンヨ) 8話 薯童謠(ソドンヨ) 9話 薯童謠(ソドンヨ) 10話 11話 薯童謠(ソドンヨ) 12話 薯童謠(ソドンヨ) 13話 薯童謠(ソドンヨ) 14話 薯童謠(ソドンヨ) 15話 薯童謠(ソドンヨ) 16話 薯童謠(ソドンヨ) 17話 薯童謠(ソドンヨ) 18話 薯童謠(ソドンヨ) 19話 薯童謠(ソドンヨ) 20話 薯童謠(ソドンヨ) 21話  木羅須百済に帰国 薯童謠(ソドンヨ) 22話 薯童謠(ソドンヨ) 23話 薯童謠(ソドンヨ) 24話 薯童謠(ソドンヨ) 25話 薯童謠(ソドンヨ) 26話 薯童謠(ソドンヨ) 27話 薯童謠(ソドンヨ) 28話 薯童謠(ソドンヨ) 29話 薯童謠(ソドンヨ) 30話 薯童謠(ソドンヨ) 31話 薯童謠(ソドンヨ) 32話 薯童謠(ソドンヨ) 33話 薯童謠(ソドンヨ) 34話 薯童謠(ソドンヨ) 35話 薯童謠(ソドンヨ) 36話 薯童謠(ソドンヨ) 37話 薯童謠(ソドンヨ) 38話 薯童謠(ソドンヨ) 39話 薯童謠(ソドンヨ) 40話  武康太子の誕生 薯童謠(ソドンヨ) 41話 薯童謠(ソドンヨ) 42話 薯童謠(ソドンヨ) 43話  威徳王逝去 薯童謠(ソドンヨ) 44話  惠王即位 薯童謠(ソドンヨ) 45話 薯童謠(ソドンヨ) 46話 薯童謠(ソドンヨ) 47話 薯童謠(ソドンヨ) 48話  法王即位 薯童謠(ソドンヨ) 49話 薯童謠(ソドンヨ) 50話

朱蒙(チュモン)全話1から最終回81話までのあらすじと感想

朱蒙(チュモン)のあらすじ一覧 朱蒙(チュモン)の1話から最終回81話までのあらすじを解説し感想も述べています。途中でちょっと面倒になったこともありましたが、何とか最後まで視聴することができました。朱蒙(チュモン)は感情移入するようなドラマではないと侮っていたのですが、最後らへんになると思わず登場人物の結末に涙してしまいました。 チュモンの全話あらすじ詳細とネタバレ感想 チュモン 1話 あらすじネタバレ感想 チュモン 2話 あらすじネタバレ感想 チュモン 3話 あらすじネタバレ感想 チュモン 4話 チュモン 5話 あらすじネタバレ感想 チュモン 6話 チュモン 7話 あらすじネタバレ感想 チュモン 8話 チュモン 9話 あらすじネタバレ感想 チュモン 10話 あらすじネタバレ感想 チュモン 11話 あらすじネタバレ感想 チュモン 12話 あらすじネタバレ感想 チュモン 13話 あらすじネタバレ感想 チュモン 14話 あらすじネタバレ感想 チュモン 15話 あらすじネタバレ感想 チュモン 16話 あらすじネタバレ感想 チュモン 17話 あらすじネタバレ感想 チュモン 18話 あらすじネタバレ感想 チュモン 19話 あらすじネタバレ感想 チュモン 20話 あらすじネタバレ感想 チュモン 21話 あらすじネタバレ感想 チュモン 22話 あらすじネタバレ感想 チュモン 23話 あらすじネタバレ感想 チュモン 24話 あらすじネタバレ感想 チュモン 25話 あらすじネタバレ感想 チュモン 26話 あらすじネタバレ感想 チュモン 27話 あらすじネタバレ感想 チュモン 28話 あらすじネタバレ感想 チュモン 29話 あらすじネタバレ感想 チュモン 30話 あらすじネタバレ感想 チュモン 31話 あらすじネタバレ感想 チュモン 32話 あらすじネタバレ感想 チュモン 33話 チュモン 34話 あらすじネタバレ感想 チュモン 35話 チュモン 36話 チュモン 37話 あらすじネタバレ感想 チュモン 38話 あらすじネタバレ感想 チュモン 39話 あらすじネタバレ感想 チュモン 40話 あらすじネタバレ感想 チュモン 41話 あらすじネタバレ感想 チュモン 42話 あらすじネタバレ感想 チュモ

薯童謠(ソドンヨ)最終回第66話恋の成就のあらすじとネタバレ感想

薯童謠(ソドンヨ)最終回 あらすじ 夜の百済王宮。 女性たちが華やかに舞い、貴族の男とメクトスたちは庭で酒と食事を楽しんでいました。 「こんなに楽しい日は生まれて初めてだ。ははは。」 メクトスは有頂天でした。 「親父、俺も結婚したいよ。」 ポムノはメクトスに言いました。 「何だと。」 「チョギとだよ。陛下がうらやましいよ。」 「父親を片付けてから結婚しろ。」 「あー!ちくしょう。」 「ところで陛下は男女の営みをご存知だろうか。事前に教育するのを忘れてたよ。」 メクトスは卑猥な想像をしていました。 「そんなの心配いりませんよ。(未経験の)俺でも知っています。」 トゥイルはメクトスに言いました。 「そうか?」 「今頃うまくやってますよ。」 「はっはっはっはっはっは。」 男たちは笑いました。 「紙に穴をあけてのぞきたいところだけど、陛下にそれはできないな。」 メクトスは笑いました。 寝所の控室。 「結髪(キョルバル)の用意はできた?」 モジンはウンジンとウスに言いました。三人は桃色に白地の縁取りの刺繍の絹を着て初夜の営みの準備をしていました。 「はい。」 「香油は?」 「用意しました。」 ウンジンはモジンに言いました。 「櫛は?」 「置きました。」 ウスが答えました。 「浄化水は?」 「用意しましたー。」 チョギは明るく言いました。 「分かったわ。」 三人は王の寝所を出ました。 「準備が整いました。」 寝所の前で控えていたボミョンが外に出てきたモジンに言いました。 「はい。では五歩下がるように。」 モジンは侍従と侍女たちに命じました。 ウンジンとチョギとウスは口に手を当てて照れ笑いして顔を見合わせました。 「陛下。初夜の儀式を始める時間です。今から申し上げる順序でなさいませ。」 モジンは寝所の中に向かって話しかけました。 「まず、生涯を共にすると誓う意味の結髪をしてください。」 ベッドの上には白地の縁に金の刺繍が施された衣に着替えたチャンと白い絹に薄桃色の縁取りの絹を着たソンファ公主が腰かけていました。二人の髪が少し切られて絹の敷物の上に赤い紐で結ばれ置かれていました。 チャンは置