韓国ドラマ-イニョプの道
韓国ドラマ「イニョプの道」。今から3年ほど前にNHK BSプレミアムで放送していました(2016年に)。懐かしくなったので過去のストーリーを再確認してみました。
概要
「イニョプの道」は韓国語題「하녀들(ハニョドゥル)」、英語タイトルを「Maids(メイズ)」といい、原題を和訳にすると「下女たち」「メイドたち」と訳します。このドラマは2014年の12月12日から2015年の3月28日にわたり、韓国のJTBCチャンネル(http://jtbc.joins.com/)で金曜日と土曜日の21時45分より放送された全20話の朝鮮時代劇です。
作家の조현경(チョ・ヒョンギョン, Jo Hyun Kyung)の小説が原作・脚本を執筆しています。
既存の宮中の外史的時代劇ではなく、朝鮮時代の閨房(けいぼう, 夫人の居間)の女性と下女(하녀=ハニョ)たちの会話を通し、身分と階級を超える運命の克服を描くことがこのドラマの目的です。
特に1話から4話までが好評で、脚本の足りないところを演出と俳優の演技力がカバーしています。
視聴率
「イニョプの道」の最高視聴率は最終回の4.73%です。最低視聴率は3話の1.57%です。初回視聴率は2.14%です。後半に行くほど視聴率が上昇しています。
主なキャスト
チョン・ユミ / イニョプ役
このドラマの主人公で名前はクク・イニョプ。父はクク・ユ。父は功臣で高い身分。イニョプは名家の貴族に生まれたため高慢な性格で序列が第一で奴婢に対して冷酷でした。許嫁のキム・ウンギとは結婚を約束した仲でした。ある日、父のクク・ユが陥れられイニョプは連座して私奴婢に身分を落とします。イニョプは仕え先のホ・ウンチャムの家でも高邁な態度を取り続け、父の汚名をそそぐ機会を伺います。
チョン・ユミは1983年生まれの女優で「トンイ」で監察府(カムチャルブ)の女官として登場していました。「屋根部屋のプリンス」ではヒロインのライバル役を演じています。「大王世宗(テワンセジョン)」ではチャン・ヨンシルの恋人役を演じています。「六龍が飛ぶ」など。
オ・ジホ / ムミョン(無名)役
ムミョン(無名)は兵曹判書(ピョンジョパンソ)ホ・ウンチャムの家の私奴婢で使用人を管理する仕事に就いています。
オ・ジホは1986年生まれの俳優で、時代劇「推奴(チュノ)(2010年)」でヒーローの一人を演じています。現代劇への出演がほとんどです。「マイ・リトル・ベイビー(2016年)」や「幽霊が見える刑事チョヨン2(2015年)」で主役の刑事を演じています。「第三病院(2012年)」でも主役の韓方医を演じています。
キム・ドンウク / キム・ウンギ役
キム・ウンギは戸曹判書(ホジョパンソ)キム・チグォンの息子です。イニョプとの婚礼の日にクク・ユが逆賊となってしまったため、別の女性、ホ・ユノクと結婚します。
キム・ドンウクは1983年生まれの俳優です。「客 The Guest(2018年)」では主人公を演じています。
イ・シア / ホ・ユノク役
ホ・ウンチャムのわがまま娘。
イ・シアは1990年生まれの歌手です。「彼女はといえば(2018年)」で主人公を演じています。「ホ・ジュン(許浚)(2013年)」にも出ています。
あらすじ
イニョプの道を簡単に解説します。時代は太宗(テジョン)が国王の李氏朝鮮、第三代国王の治世です。イニョプは朝鮮の開国功臣、正一品で府院君(プウォングン)の称号を持っているクク・ユの娘です。つまりは勲旧派(フングハ)に属する権力者のお嬢様です。イニョプは戸曹判書(ホジョパンソ)キム・チグォンの息子キム・ウンギと結婚するはずでした。しかし、ある日、何者かにクク・ユが陥れられて、イニョプは私奴婢になってしまいます。高邁な性格のイニョプは、その自由奔放な性格を直すことのないまま、兵曹判書ホ・ウンチャムの家で下女として働くことを強制されました。
ホ・ウンチャムの家にはムミョンというホ家の私奴婢を管理する奴婢や、下女長のヘサン、令嬢つきのタンジなど、多くの奴婢が下男下女として働いていました。
イニョプは下女となっても気が強く物事をはっきりという性格そのままに、何としてでも父の無実を証明したいと行動するうちに事件に巻き込まれていきました。
あまりネタバレすると面白くありませんので、このページではこのくらいにしておきます。
各話あらすじ
1話から最終回までの詳しいあらすじを解説しています。われながら詳しくやりすぎて後悔しています。- イニョプの道 全話あらすじと感想(総合)
- イニョプの道 1話説 波乱の幕開け
- イニョプの道 2話 父と娘
- イニョプの道 3話 非情な現実
- イニョプの道 4話 裏切りの連鎖
- イニョプの道 5話 悲しき決意
- イニョプの道 6話 懐かしき再会
- イニョプの道 7話 無実を信じて
- イニョプの道 8話 迫られる選択
- イニョプの道 9話 下女の悲哀
- イニョプの道 10話 深まる謎
- イニョプの道 11話 明かされた謎
- イニョプの道 12話 告発の代償
- イニョプの道 13話 苦悩の果てに
- イニョプの道 14話 新たな陰謀
- イニョプの道 15話 驚きの事実
- イニョプの道 16話 反逆のはじまり
- イニョプの道 17話 最後の決戦へ
- イニョプの道 18話 別れ再び
- イニョプの道 19話 変わらぬ心
- イニョプの道【最終回】 20話 新しき人生
感想
イニョプの道を全話視聴した感想です。従来の韓国時代劇には無い主人公でした。気が強くてわがままで、しかも正義感が強い未婚の女性イニョプ。イニョプが両班の令嬢という視点を通して、有力な両班の屋敷で働く奴婢の姿を客観視して描かれています。その光景はまさにイギリスドラマの「ダウントン・アビー」にそっくりです。ホ・ウンチャムの家で働く多数の奴隷たち。奴婢は生涯奴婢であり、その子も奴婢で、結婚の自由もほぼありません。奴婢は売り買いされる両班の財産であり、生殺与奪の権利は主人が握っています。そんな奴隷たちは、御主人様の言いなりになることでしか生き延びることができなかったのです。
このドラマには「マヌォル党」という怪しい地下組織が出て来ます。
ここからは本筋のネタバレですので、まだ見てない人は見ないようにしてください。
ムミョンが最初に属していたマヌォル党とは、党の実行部隊をまとめていたのはヘサンという女性で、組織の正体は高麗(コリョ)の残党でその狙いはイ・ソンゲの暗殺でした。そしてマヌォル党の指導者は何と!!あの人、キム・チグォンだったのです!(やっぱり)。
ムミョンとイニョプは国が覆る陰謀を止めたのですが・・・何とムミョンの正体はイ・バンウォンの息子!
しかしムミョンは王子になることを拒否して別れたイニョプを捜し続けるのでした・・・。
こんな感じのあらすじですが、いろいろややこしかったように思います。
お話は、結構無茶苦茶なので、わかりにくかったです。
私も当時はあまり朝鮮の歴史に詳しくありませんでしたので、解説もイマイチだったと思います。