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イニョプの道9話あらすじ「下女の悲哀」


韓国ドラマイニョプの道9話

イニョプの道
韓国ドラマイニョプの道-ストーリーの理解を深める原語表記、たまに注釈つき。

イニョプの道キャスト

主人公イニョプ・・・チョン・ユミ
ムミョン・・・オ・ジホ
キム・ウンギ・・・キム・ドンウク
監督・・・チョ・ヒョンタク

あらすじ

ホ家の下女のイニョプとタンジはチョン参議の性奴隷として売り渡される危機に直面していました。下男のムミョンは渋い表情でイニョプの背中を見つめていました。

ホ家の厨房。
下女たちはそれぞれの部屋に戻りました。
イニョプとタンジとサウォルとケットンとサウォルの母は土間と部屋の段差に腰かけました。
「裏切者!何が私たちに罪はないよ!」
タンジは下女たちに罵声を浴びせました。
「巻き添えになりたくないだけよ。」
タンジの母は言いました。
「落ち着いて。この話自体が間違っているのだから。」
イニョプは言いました。
「そうです。仲間割れはだめです。」
サウォルは言いました。
「子供を産まされるために喜んで行く人なんていないわ・・・。」
ケットンは言いました。
「でも誰かが行かないと。」
タンジは言いました。
「まさか私たちのお嬢様に行けっていうの?」
サウォルはタンジに言いました。
「そうは言ってない。だけど誰かが行かなきゃ。」
タンジはサウォルに言いました。
「同じことじゃない。」
サウォルはタンジに言いました。
「じゃあ、二人とも行かずに済むの?いいえ。私に行けというの?考えてみてよ。二人で行くより一人で行ったほうがいいじゃない。」
タンジは立ち上がると去りました。タンジの母もタンジを追いかけて行きました。

ホ家のキム・ウンギの部屋。
「どちらかが行かされるのか。」
キム・ウンギはパウに尋ねました。
「誰が行くかは自分で決めろと。サウォルもイニョプお嬢様を心配しています。イニョプお嬢様に決まったらどうしようと。」
パウは答えました。
「イニョプが行くべきだ。」
ウンギは言いました。
ホ家の庭。
下男たちは野菜や魚などの食材を運び入れていました。
「イニョプが行くよな。女たちはイニョプに容赦しないぞ。」
ヨンチュンは言いました。
「苦労してきたタンジのお母さんからタンジを奪うと天罰が下る。」
トクセは言いました。
「奥様に?イニョプに?」
プンイは言いました。
「両方だ。」
トクセは答えました。
「じゃあイニョプが行ったらタンジに罰が?」
プンイは言いました。
「それは違う。」
トクセは言いました。
「でもムミョンが黙っちゃいないぞ。婚姻を約束した女が子供を産むためによそへ売られるんだから。」
プンイは食材を台の上に運んできたムミョンを見ながら言いました。
「兄貴、どうするんですか?ほっとくのですか?」
トクセはムミョンに言いました。

ホ家の庭の一角。
ムミョンは甕を頭の上に乗せて運んでいるイニョプの後を追いました。
「何?どいて。」
イニョプは言いました。
屈するな。道は自分で選べ。人の言うことに流されるな。気を強く持て。弱気になれば奈落に落ちる。
ムミョンはそれだけを言うと仕事に戻りました。
「・・・・・・。」
イニョプはムミョンの背中を見つめました。

チョン参議の家。
キム・ウンギは門を叩きました。
「戸判大監のご子息です。お話があります。」
パウはチョン参議の下男に言いました。
下男は扉を開けてウンギを中に入れました。

チョン参議の部屋。
チョン参議はもりもりと食事を平らげていました。
キム・ウンギは食卓の前に座してチョン参議が話を始めるのを待っていました。
「あ~。もぐもぐ。あ~。」
チョン参議は絹の手ぬぐいで口を拭いました。
「私に、売ってください。」
キム・ウンギはチョン参議に言いました。
「酒はまだか~!」
チョン参議が声を上げるとすぐに下女が青磁の酒瓶を差し入れました。
チョン参議は盃を飲みほしました。
「それで、そなたはどこの息子だと?戸判か?」
チョン参議は言いました。
「今は下女の身ですがかつては私と婚礼を上げた女人です。」
キム・ウンギは言いました。
「戸判が嫁として認めたのか。では子を産むのに申し分ない。金なら私にも十分あるし美女にもこれまで不自由したことがない。だがどういうわけか家門を継ぐ者がおらぬ。」
チョン参議は言いました
「あの者はすでに私のおなごです。ふさわしくありません。」
キム・ウンギは言いました。
「私は構わぬ。息子が欲しいだけだ。おなごが要るわけではない。気を付けて帰れ。」
チョン参議は言うと盃に手を伸ばしました。しかしキム・ウンギはそれよりも早くチョン参議の盃を取り酒を酌むと飲み干しました。
「失礼しました。今度、来るときは、珍しい酒を持ってまいります。」
キム・ウンギは言いました。
「へっへ。それは、楽しみだ。へっへ。」
チョン参議は言いました。

ホ家のホ・ユンソの部屋。
ホ・ユンソの前でトクセが正座していました。
「子供を産まされるだと?なんということだ。」
ホ・ユンソは話を聞いて驚きました。
「お止めしてください。」
トクセはユンソに頼みました。
「私も止めたいよ。だが母上は頑固で妻はわめいているし。」
ホ・ユンソは言いました。
「この私でよければなんでもいたします。」
トクセは必死で頼みました。
「トクセよ。お前がなぜそこまでするのだ?もしかして・・・。あ。どうりで、妙にやきもきしてると思ったら。ん?」
ホ・ユンソは言いました。
「とにかくここで何もしなかったから男じゃありません。」
トクセは言いました。
「ならお前が何とかしろ。お前も男だろ?」
ホ・ユンソは言いました。
「ご主人様!」
トクセは心で悲鳴を上げました。
「なんだい?」
「この家からタンジがいなくなってもいいのですか?タンジなしで生きていけるのですか?」

ホ・ユノクの部屋。
タンジとケットンはホ・ユノクの前で正座してどちらが行くか決められないことを報告していました。
ホ・ユノクは「運は作ればいいの」とくじびきを命じました。
ホ家の庭。
タンジとケットンは仕事をしながら話し合っていました。タンジは一人が生きるには一人が死ぬしかないとケットンに言いました。
「やろう。」
「うん・・・。」
「やるからにはしっかりやってよ。」
タンジは何か思いついたようでした。

カン氏夫人はケットンを呼び止めました。ケットンは「何か」を話すと「それは名案だ」とカン氏夫人は言いました。誰が行くべきかカン氏はケットンに尋ねるとケットンはイニョプだと答え、カン氏夫人にが睨むとタンジだと答えました。
「お前にかかってるのよ。あ~ん。タンジを追い出したらお前によい縁談を持ってくるから。もしイニョプに決まったらお母さまに言ってやるから。トクセもいい男だけとパウもなかなかいいわね。」
カン氏夫人はケットンの口に米おこしを入れました。ケットンはいい男と聞いてよろこびました。

ホ家の厨房。
ケットンは皆が見守る中、インチキくじ引きを披露しました。「不」の文字が出たほうがチャン参議の家に行くことに「可」が出たらホ家に残ることになりました。サウォルは先にくじを引くようにイニョプにすすめました。

イニョプは壺をタンジに押し返しました。タンジはイニョプに壺を押してくじを引くようすすめました。壺はケットンの前にいったん返されましたがタンジの母は壺を開いてくじを取ると「不」という文字を食べて腹の中に隠しました。サウォルは「出ていく文字を引いたから食べたに決まってる!」と言いました。タンジは何の文字が出たか知らなかったわ~と壺を手に「やり直し」と取りくじを引こうとしました。サウォルは怒るとイニョプは「残ったくじの中身を見てみよう。さっき引いたのは不だったから可だし可だったら不のはずだから」と言いました。タンジも正々堂々としようと同意しました。イニョプは壺の蓋を開けると「不」という文字が出てきました。
「ちょっと、あんたたち、二枚不を入れといてうちのお嬢様に先に引けと言ったんでしょう。そのくせ正々堂々だって?」
サウォルは言いました。
「あんた、母さんが不を引いたとこ見たの?」
タンジは言い返しました。
「じゃあなんで食べたの?みんな見てたでしょ。」
サウォルは騒ぎました。
「俺は見てた。不の文字。行くほう。」
プンイは舌を出しました。
サウォルは不の紙をくしゃくしゃにしました。タンジはウンギのせいだと言いました。サウォルはユンソ様のせいでもあるとタンジを女狐と呼びました。タンジとサウォルは机の上に乗って食材を投げつけて喧嘩をはじめました。喧嘩はイニョプ派とタンジ派とその他に別れ下僕たちは騒ぎました。
何をしているのだ!なんというざまだ。こんなことじゃ二人とも追い出されるぞ。」
ムミョンは下僕たちを怒りました。
「けっ・・・ご主人様の犬が吠えてら。腹の減った猫はネズミに優しくするけど次の獲物は?」
プンイはムミョンに意地悪く言いました。
「次は誰を追い出す気かい?」
タンジの母も言いました。
「ムミョン兄さんはほんとうにオギに何かしたの?」
ケットンは言いました。
「私たちはあんたがそこまでするとは思わなかった・・・・・・。」
下僕たちは白い眼でムミョンを見ました。
ムミョンは黙って引き下がりました。

イニョプは壺を抱えて地下に降りると父の遺言とマヌォル党の偽造された身分札を壺から取り出し足袋の中に入れて袋をの口を縫うと足袋の中に隠し草鞋を履きました。

夜のマヌォル党の砦。
ムミョンは下女長ヘサンにイニョプとタンジを放っておくのかと尋ねました。ヘサンはどちらが行くのかはわかっていることだと言いました。
「あの家を出たらあの子をすぐに始末する。とうに決まっていたことではないか。その時期が来ただけだ。チボクに任せてある。お前は関わらなくてよい。」
ヘサンは言いました。
ムミョンは「わかりました」と下がりました。入れ替わりチボクが現れ輿を用意したと策の準備ができたことをヘサンに報告しました。

妓房。
キム・ウンギと友人のチュチャンとチョンデは集まって話し合っていました。キム・ウンギはチュチャンにイニョプを匿ってほしいと言いました。チュチャンはイニョプは謀反人の娘だからと嫌がりました。
「下女なら手を付けるのは至極簡単なんだ。今もきれいな体だと思うか?まったく、そんなに恋しいならたまに会って金でもやれ。まったく。結婚したのにうじうじと・・・両班の恥さらしはやめろ。」
チョンデはイニョプのことは忘れろと言いました。
「両班の恥さらしは下女に次々を手を付けて責任もとらないお前のようなやつだ!」
するとキム・ウンギはチョンデの襟首を掴んで怒りました。
「下女に責任とってどうする。家畜ようにどんどん子を産ませて下僕を増やそうか。」
キム・ウンギはチョンデを殴りました。カヒアはウンギとチョンデが喧嘩する様子を障子を細く開けてみていました。
「今何と言った。もう一度言って見ろ!」
キム・ウンギは頭に血がのぼってしまいました。
「そなたは女にうつつを抜かしてどうかしてしまったな。両班の恥さらしだよ。」
チョンデはウンギを逆上させました。
「何!」
キム・ウンギはチュチャンの制止も効きませんでした。
「両班の士大夫が妓房で何の騒ぎですか!妓房は楽しむための場所です。」
カヒアが仲裁に入りました。

カヒアは居残ったキム・ウンギの相手をしました。
「お酒をお持ちしましょうか?」
「もうよい。酒にも飽きた。帰るとしよう。」
「ご主人様は何かお困りのようですが私でもお力になれますか?」
「ふ・・・友人に冷たくされたからとお前まで私を侮るのか?」
「めっそうもございません。卑しい妓生がご主人様にそのようなことを・・・。」
「そうだ。卑しいそなたに用はない。」

カン氏夫人はプンイとヨンチュンと賭け事をしていました。ヨンチュンはツイていました。カン氏夫人は苛立ちプンイは掛け金が小さい「昔俺が仕切ってた頃はご主人様の土地の権利書だって掛けたんだ。」と部屋を出ようとしました。ヨンチュンも懐から草鞋を取り出し帰ろうと立ち上がるとカン氏夫人は「あと一回だけ」と木箱をひっくり返しありったけの髪飾りなどの宝飾品を布団にぶちまけました。

しばらくして・・・
ア~!なんでぇ~!!
カン氏夫人の絶叫が部屋の外まで漏れ聞こえました。タンジとタンジの母は扉の外で盗み聞きしていました。
カン氏夫人は待ってくれと二人に言いました。
「私とヨンチュンは全財産掛けたんです。悔しいならまた明日勝負すましょうか?」
プンイは言いました。ヨンチュンは勝負するなら実家から工面しては?と夫人に言いました。
「私だって全財産かけたのよ・・・。」
カン氏夫人は気を落とし、次に罠にはめたんでしょと怒りました。するとタンジとタンジの母が世話道具を持って部屋に入るとカン氏夫人は何事もなかったように振る舞いプンイとヨンチュンは逃げることができました。

プンイはムミョンが外衣をかぶった女性を案内しているのを目撃しました。

ムミョンは兵曹判書ホ・ウンチャムの部屋に女性を連れてきました。女性はおなかが大きく妊娠しているようでした。女性はホ・ウンチャムに両班のあいさつを行いました。プンイはムミョンのことを観察していました。ムミョンはプンイに気づきませんでした。

「久しぶりだな。もう産み月だな。」
ホ・ウンチャムは元下女のオギに言いました。
「気がかりではありませんでしたか?私が生きているか?奥様方に見つかったら命はないかもしれません。せめてお子の名前だけつけていただきたいと・・・。」
オギは答えました。
「戻ってきたいか?戻ったところでその子は奴婢だ。子の運命は父親ではなく母親で決まる。私の子であろうと母親は奴婢だ。要らぬ欲は捨てよ。そうするべきだと思わぬか?帰れ。」
ホ・ウンチャムが冷たく言うと、オギは泣きました。
「それはあんまりです。この子は紛れもなく大監のお子なのに。」

カン氏夫人の部屋。
タンジはホ・ユンソと縁を切るから助けてくれと博打をしていることを隠すかわりにと交渉しました。カン氏夫人が酒瓶に口をつけて飲むとタンジも勝手に酒瓶をラッパ飲みしました。

ホ・ユンソの部屋。
ホ・ユンソの寝床にカン氏夫人が現れユンソは恐れました。カン氏夫人は酔っぱらっていました。
「あの女を、タンジを・・・許します。もう二度と会わないと誓ってくださるなら。」
カン氏夫人はホ・ユンソに言いました。
「誓うとも。母上によ~く話してください。」
「それはあなたが言うのですよ。この私の口で助けてくれと?」
「夫人、力を貸してください。」
「私が懐妊するまで努力してくださいますか?それなら考えてみます。」
「では母上に言ってください。」
「もちろんです。」
「あ・・・・明かりを・・・消してください。」
「あ~っ。あっあ~っプインっ。」
ホ・ユンソは夫人の餌食になりました。
扉の向こうで盗み聞きしていたタンジは腹を立てるもタンジの母に連れて行かれました。

ムミョンはオギを見送りました。プンイはオギの後をつけて行きました。
朝になりました。
ムミョンはホ・ウンチャムにオギは無事に帰ったと報告しました。
ホ・ウンチャムは二人の命が救われたとムミョンに礼を述べると今後も世話を頼むと命じました。
「何か訳があってオギを連れてきたのか。言ってみよ。」
ホ・ウンチャムは取引の交渉に応じました。
「奥様はイニョプかタンジをよそへ売るそうです。タンジはこの家で生まれ育ちましたがイニョプは何か理由があってここに置いたはずです。」
ムミョンはホ・ウンチャムに言いました。

ホ家の庭。
ユン氏夫人とホ・ユノクは下僕を庭に集めました。
イニョプは自らチョン参議の家に行くと言いました。
ホ・ユノクはほくそ笑みました。
キム・ウンギとパウは陰からイニョプを見ていました。
ユン氏夫人は決定を受け入れこれを機に下僕の規律を正すようヘサンに言いました。
要素を見ていたホ・ユンソがタンジの前に現れましたがタンジはユンソを無視して行きました。トクセたちもホ・ユンソを無視して行きました。

ユン氏夫人の部屋。
ホ・ウンチャムは珍しく怒って扉を開けユン氏夫人を非難しました。
「まだ登庁されないのですか?」
ユン氏夫人は夫に言いました。
「下女を売り飛ばすそうですね。私はイニョプを連れてくる時言ったはずです。あの子をそばへ置くのは様子を探らねばならぬと。」
ホ・ウンチャムはユン氏夫人に言いました。
「いくら大監の大事な務めだろうと一人娘の幸せより大事ですか?」
「婿殿には私がよく言っておきます。ですから下女を売るのはおやめなさい。」
「それはできません!」
「主上殿下がいらした家です。それほど信頼を寄せていただいているのに預かった謀反人の娘一人管理できぬようでは面目が立ちません。」
「あの子は罰を今受けるべきです。」
「家の事は夫人(プイン)に任せていますが家長はあくまで私です。最後の決定は私がします。」
「父親も財もない士大夫の端くれを誰がここまでにしたと思ってるの?」
ユン氏夫人は夫を侮辱しました。
「何だと!!!この私に向ってそのような口を聞いたら金輪際許しません!!!」
ホ・ウンチャムは精一杯怒りました。
「この家も、この土地もすべて私のものよ。うちの実家が取り上げたらあなたは座布団一枚置く場所がありますか?」
「不毛な砂漠を!豊かな緑地に変えたのはいったい誰ですか。取り上げるなら取り上げてみなさい・・・。どちらの力が強いか見てみましょうか。」
ホ・ウンチャムは部屋を出ました。ユン氏夫人は拳を握りしめて怒りに震えました。

ホ・ユノクの部屋の扉をイニョプは叩きました。
「お嬢様にご挨拶に伺いました。」
「入りなさい。」
「私が、消えて差し上げます。」
「残りたければそう言ったら?芝居はやめて。」
ユノクが言うとイニョプはおじぎをしました。
「何の真似?」
ホ・ユノクは口を歪めました。
「これまでの事は忘れてご主人様と幸せになってください。それから、最後に言いたいことがあります。使用人はお嬢様のおもちゃじゃありません。日々の暮らしに感謝する素朴な人たちです。つらく当たられたのは私がいるせいなのでしょう。私は消えますからもう苦しめないでください。」
「お前を嫌いなのはね、そういう態度のせいよ。下女なら下女らしくしたらどう?偉そうにお姉さんぶって。」
「私が卑しい身分になったとしてもあなたにつらく当たられたとしても、心のどこかにあなたへの情が残ってる。あなただって同じでしょ?」
「笑わせないで。」
「あのひとを、好きなんでしょう?必ず、幸せにしてあげて。」
イニョプが言うと、ホ・ユノクは口をへの字に曲げて口角をひきつらせました。

キム・ウンギは妓房に来ましたが帰ろうとしたところをカヒアに声をかけられました。
キム・ウンギはカヒアに助けを求めました。
「卑しい妓生でもよいのですか?」
「頼む。」
「まずはお茶をどうぞ。」
カヒアは茶菓子でキム・ウンギをもてなしました。

キム家。
ウンギの母、ハン氏夫人はイニョプをキム家が後ろ指を指されないように引き取ろうと夫の戸曹判書(ホジョパンソ)キム・チグォンに言いました。
「うちのウンギもあの家になじめないようですから嫁と一緒にこちらに連れてきましょう。」
「時期を見よう。」
「約束、ですよ?」
キム・チグォンは言葉を濁しました。

ホ家のユン氏夫人の家。
ユン氏夫人はホ・ウンチャムの機嫌が悪い理由をムミョンに尋ねました。ムミョンは王様の信頼が厚いから気が張っているのだろうというとユン氏夫人は納得しました。ユン氏夫人はムミョンにイニョプをチョン参議の家に連れて行くように言うとムミョンは大監が・・・と言いかけるとユン氏夫人は命令を押し付けました。

「そう偉そうにしていられるのも今のうちだ。」
プンイは部屋を出たムミョンに言うと、ユン氏夫人の部屋に入りオギについて居場所を報告しました。

夜になりサウォルはイニョプが運ぶべき用便の壺を持って運んであげました。
「太上王(テサワン)殿下に会いに咸興へ行くわ。」
イニョプはサウォルに言いました。

ヘサンはチボクにイニョプをチョン参議の家で殺して責任をチョン参議に押し付ける際にムミョンから目を離すなと命令を下していたことを思い出しました。

サウォルは「お別れのあいさつはしませんよ、(もとの身分に)戻られるのだから」とイニョプに言いました。
「なぜ真冬でも尿瓶が温かいのかわかったわ。あなたたちが温めてくれていたのね。」
イニョプは尿瓶を拭いているサウォルに言いました。サウォルはイニョプの手に息を吐いて温めて抱きしめました。
「元気でいてね。」
イニョプもサウォルを抱きました。

キム・ウンギは部屋でひとり思い悩んでいました。

イニョプはキム・ウンギの部屋の前でこっそり別れのあいさつをしました。気配を感じたキム・ウンギが扉を開けるとイニョプは隠れました。イニョプはキム・ウンギを思い一筋の涙をこぼしました。

ムミョンはイニョプを連れて夜道を歩いていました。ムミョンはなぜイニョプに行くと決めたのか尋ねました。
「思わぬ危険が待っているやも。」
ムミョンはイニョプの手を握りました。チボクは二人の様子を見張っていました。ムミョンはチボクの気配に気づいていました。

チョン参議の家の門。
ムミョンは下男に紙を渡しました。その隙にイニョプは逃げました。ムミョンはすぐにイニョプに追いつきました。
「見逃して。離して。やることがあるの。行かなきゃならないの。」
「何の真似だ。このためだったのか。」
「どうしても私をあの家に売る気?」
「いったん家に入れ。」

チョン参議の家の中。
イニョプは下女に身なりを整えられていました。髪をとかされ肩にまでおしろいを塗られてチョン参議の部屋に入りました。
「大監マーニー。お酒をお持ちしました。」
なぜかパウが酒と肴を持ってきました。
「婚姻したことがあるそうだな。」
チョン参議はイニョプに言いました。
「婚姻はしましたが、殿方に接したことはありません。」
「なぜだ。」
「私の運勢は夫を滅ぼすようで。婚礼の日、父が謀反人とみなされ全てが流れました。幸薄い運勢ですでに奈落に落ちた身です。そのせいで大監に害が及ばぬか心配でなりません。」
「ふ・・・ふっふっふ。何だ?体に漆でも塗ればよかったではないか。身体を洗わぬ女、発作を起こす女、泣いて訴える女、ありとあらゆる女を経験したが運勢で脅す女は初めてだ。婿だったという男が来てお前をくれと言った。あの男はなぜ生きている。」
「既に他の方と婚姻されました。だから無事なのです。」
「私たちの相性はどうかな。私の運がお前の運に打ち勝つのか試してみようではないか。」
「まずはお酒を一杯おつぎします。」
イニョプはチョン参議に酒を飲ませました。

ムミョンは塀の外からチョン参議の家の中を気にしてあきらめようと去りかけていました。

するとチョン参議の屋敷の中に黒ずくめの男が輿をかついで入るの下僕の男は見ていました。
(パウでもムミョンでもないようです)

チョン参議の部屋。
「私が息子を産んでも謀反人の家系で出世は難しいですよ。よろしいですか?もし残党が騒ぎを起こせば私の息子も殺されるかと。」
イニョプはチョン参議に言いました。
「お前の仕事は私に息子を産ませることだ。」
酔ったチョン参議はイニョプの上着を脱がせようと衣の前紐を解きました。
イニョプは抵抗しムミョンから貰った短刀をチョン参議に突き付けました。
「はっ・・・はっ・・・おやめください。どうかお願いです。逃がしてくれればこの御恩は一生忘れません。」

チョン家の塀の外。
「お酒に薬湯を入れておきました。」
パウはチョン家の塀を乗り越え、塀の外で待っていたキム・ウンギに言いました。
「お前はもう帰れ。」
キム・ウンギはパウに言いました。
「おひとりで大丈夫ですか?」
キム・ウンギはうなずき剣を携えていました。

チョン参議の部屋。
「生意気な。私に刃を向ける気か。」
チョン参議はイニョプに恐ろしい形相で言うと眠気を催したようで布団のほうに後ずさりしました。
「お願いですからお見逃しください。御恩は忘れませんから。」
イニョプは座ったまま短刀を持って震えていました。
チョン参議は布団に座り、いったん眠ろうとしましたがイニョプの剣を掴み取って、そのままイニョプに覆いかぶさるように寝てしまいました。

キム・ウンギはチョン参議の庭に降り立ち屋敷に侵入しました。キム・ウンギが扉を開けるとチョン参議だけがいびきをかいて眠っていました。

イニョプは黒ずくめの男たちにさらわれました。

キム・ウンギは門の外に出てチボクに剣を突き付けました。
「誰だ。何のためにイニョプをさらう。いったい誰の差し金だ。答えろ。」

感想

ほほう。イニョプは必ず危機を乗り越えると決まっていますから、見ている私たちは何の心配もいりませんね。下ネタきついけど、独特ですね、セリフが。イニョプとタンジはお友達にはなれない立場のようですね。イニョプもタンジもエロ爺の被害に遭うのは嫌に決まってる。ムミョンはイニョプが気になるようですね。先週のNHKのイニョプの道特集ではチョン・ユミさんがゲストとして日本に来られていたようでして、ちらりと先のあらすじが紹介されていて、正直ネタばれを知ってがっかりでした。あらすじは知りたくもなかったです。イニョプを演じていたチョン・ユミさんに対しお笑い芸人と見られる二人はユミさんと視線をほとんど合わせなかったですね。わたしはしっかり気づいていましたよwそのことは些細な事ですのでどうでもいいとして、「イニョプの道」9話では初めてホ・ウンチャムがユン氏と喧嘩をしましたね。ホ・ウンチャム、貧しい両班だったようで、ユン氏は尻の下に夫を敷いていると思い込んできたようです。ホ・ウンチャムもユン氏の家門に引き立てられる形で出世して、結果として兵曹判書というお偉い身分になれたのでプライドがあるようです。初期の李氏朝鮮はまだ王権が強かったので太宗が気に入ってるうちはまだ大丈夫そうですね。でもこのドラマは歴史とはリンクしていないと考えたほうがよいでしょう、ファンタジードラマというか、下僕たちが忙しく働く演出が少しイギリスの貴族のドラマ「ダウントンアビー」を連想しますよね。

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薯童謠(ソドンヨ)1話~最終回あらすじとネタバレ感想まとめ ソドンヨ 1話~66話 あらすじと感想 長文注意。薯童謠はよかったので感想もあらすじもしっかり書いてます!薯童謠とは新羅に伝わる童謡で物語がすすむにつれて意味がわかってきます。百済は三韓のうちのひとつを引き継ぎ前の国の王を倒す際にとある約束をしました。百済の技術師モンナス博士は仲間を連れて新羅に亡命します。そして新羅でしばらく過ごした後に・・・詳しくはソドンヨ各話あらすじをご覧ください。 薯童謠(ソドンヨ) 1話 薯童謠(ソドンヨ) 2話 薯童謠(ソドンヨ) 3話 薯童謠(ソドンヨ) 4話と5話  新羅へ亡命 薯童謠(ソドンヨ) 6話 薯童謠(ソドンヨ) 7話 薯童謠(ソドンヨ) 8話 薯童謠(ソドンヨ) 9話 薯童謠(ソドンヨ) 10話 11話 薯童謠(ソドンヨ) 12話 薯童謠(ソドンヨ) 13話 薯童謠(ソドンヨ) 14話 薯童謠(ソドンヨ) 15話 薯童謠(ソドンヨ) 16話 薯童謠(ソドンヨ) 17話 薯童謠(ソドンヨ) 18話 薯童謠(ソドンヨ) 19話 薯童謠(ソドンヨ) 20話 薯童謠(ソドンヨ) 21話  木羅須百済に帰国 薯童謠(ソドンヨ) 22話 薯童謠(ソドンヨ) 23話 薯童謠(ソドンヨ) 24話 薯童謠(ソドンヨ) 25話 薯童謠(ソドンヨ) 26話 薯童謠(ソドンヨ) 27話 薯童謠(ソドンヨ) 28話 薯童謠(ソドンヨ) 29話 薯童謠(ソドンヨ) 30話 薯童謠(ソドンヨ) 31話 薯童謠(ソドンヨ) 32話 薯童謠(ソドンヨ) 33話 薯童謠(ソドンヨ) 34話 薯童謠(ソドンヨ) 35話 薯童謠(ソドンヨ) 36話 薯童謠(ソドンヨ) 37話 薯童謠(ソドンヨ) 38話 薯童謠(ソドンヨ) 39話 薯童謠(ソドンヨ) 40話  武康太子の誕生 薯童謠(ソドンヨ) 41話 薯童謠(ソドンヨ) 42話 薯童謠(ソドンヨ) 43話  威徳王逝去 薯童謠(ソドンヨ) 44話  惠王即位 薯童謠(ソドンヨ) 45話 薯童謠(ソドンヨ) 46話 薯童謠(ソドンヨ) 47話 薯童謠(ソドンヨ) 48話  法王即位 薯童謠(ソドンヨ) 49話 薯童謠(ソドンヨ) 50話

薯童謠(ソドンヨ)最終回第66話恋の成就のあらすじとネタバレ感想

薯童謠(ソドンヨ)最終回 あらすじ 夜の百済王宮。 女性たちが華やかに舞い、貴族の男とメクトスたちは庭で酒と食事を楽しんでいました。 「こんなに楽しい日は生まれて初めてだ。ははは。」 メクトスは有頂天でした。 「親父、俺も結婚したいよ。」 ポムノはメクトスに言いました。 「何だと。」 「チョギとだよ。陛下がうらやましいよ。」 「父親を片付けてから結婚しろ。」 「あー!ちくしょう。」 「ところで陛下は男女の営みをご存知だろうか。事前に教育するのを忘れてたよ。」 メクトスは卑猥な想像をしていました。 「そんなの心配いりませんよ。(未経験の)俺でも知っています。」 トゥイルはメクトスに言いました。 「そうか?」 「今頃うまくやってますよ。」 「はっはっはっはっはっは。」 男たちは笑いました。 「紙に穴をあけてのぞきたいところだけど、陛下にそれはできないな。」 メクトスは笑いました。 寝所の控室。 「結髪(キョルバル)の用意はできた?」 モジンはウンジンとウスに言いました。三人は桃色に白地の縁取りの刺繍の絹を着て初夜の営みの準備をしていました。 「はい。」 「香油は?」 「用意しました。」 ウンジンはモジンに言いました。 「櫛は?」 「置きました。」 ウスが答えました。 「浄化水は?」 「用意しましたー。」 チョギは明るく言いました。 「分かったわ。」 三人は王の寝所を出ました。 「準備が整いました。」 寝所の前で控えていたボミョンが外に出てきたモジンに言いました。 「はい。では五歩下がるように。」 モジンは侍従と侍女たちに命じました。 ウンジンとチョギとウスは口に手を当てて照れ笑いして顔を見合わせました。 「陛下。初夜の儀式を始める時間です。今から申し上げる順序でなさいませ。」 モジンは寝所の中に向かって話しかけました。 「まず、生涯を共にすると誓う意味の結髪をしてください。」 ベッドの上には白地の縁に金の刺繍が施された衣に着替えたチャンと白い絹に薄桃色の縁取りの絹を着たソンファ公主が腰かけていました。二人の髪が少し切られて絹の敷物の上に赤い紐で結ばれ置かれていました。 チャンは置

朱蒙(チュモン)全話1から最終回81話までのあらすじと感想

朱蒙(チュモン)のあらすじ一覧 朱蒙(チュモン)の1話から最終回81話までのあらすじを解説し感想も述べています。途中でちょっと面倒になったこともありましたが、何とか最後まで視聴することができました。朱蒙(チュモン)は感情移入するようなドラマではないと侮っていたのですが、最後らへんになると思わず登場人物の結末に涙してしまいました。 チュモンの全話あらすじ詳細とネタバレ感想 チュモン 1話 あらすじネタバレ感想 チュモン 2話 あらすじネタバレ感想 チュモン 3話 あらすじネタバレ感想 チュモン 4話 チュモン 5話 あらすじネタバレ感想 チュモン 6話 チュモン 7話 あらすじネタバレ感想 チュモン 8話 チュモン 9話 あらすじネタバレ感想 チュモン 10話 あらすじネタバレ感想 チュモン 11話 あらすじネタバレ感想 チュモン 12話 あらすじネタバレ感想 チュモン 13話 あらすじネタバレ感想 チュモン 14話 あらすじネタバレ感想 チュモン 15話 あらすじネタバレ感想 チュモン 16話 あらすじネタバレ感想 チュモン 17話 あらすじネタバレ感想 チュモン 18話 あらすじネタバレ感想 チュモン 19話 あらすじネタバレ感想 チュモン 20話 あらすじネタバレ感想 チュモン 21話 あらすじネタバレ感想 チュモン 22話 あらすじネタバレ感想 チュモン 23話 あらすじネタバレ感想 チュモン 24話 あらすじネタバレ感想 チュモン 25話 あらすじネタバレ感想 チュモン 26話 あらすじネタバレ感想 チュモン 27話 あらすじネタバレ感想 チュモン 28話 あらすじネタバレ感想 チュモン 29話 あらすじネタバレ感想 チュモン 30話 あらすじネタバレ感想 チュモン 31話 あらすじネタバレ感想 チュモン 32話 あらすじネタバレ感想 チュモン 33話 チュモン 34話 あらすじネタバレ感想 チュモン 35話 チュモン 36話 チュモン 37話 あらすじネタバレ感想 チュモン 38話 あらすじネタバレ感想 チュモン 39話 あらすじネタバレ感想 チュモン 40話 あらすじネタバレ感想 チュモン 41話 あらすじネタバレ感想 チュモン 42話 あらすじネタバレ感想 チュモ