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イニョプの道5話あらすじ「悲しき決意」

イニョプの道5話

イニョプの道
韓国ドラマイニョプの道-ストーリーの理解を深める原語表記、たまに注釈つき。

イニョプの道キャスト

主人公イニョプ・・・チョン・ユミ
ムミョン・・・オ・ジホ
キム・ウンギ・・・キム・ドンウク
監督・・・チョ・ヒョンタク

あらすじ

夜クク・ユの墓。トックは大逆罪人クク・ユの遺体を引き取り森のなかに埋葬しました。クク家の婢男トックは何者かに家族を殺すと脅迫されてクク・ユを陥れたとクク・イニョプに婢男ムミョンの剣を突きつけられクク・ユが残した物があると白状しました。しかし肝心なところを言う前にトックは何者かに弓で射られて殺されてしまいました。刺客はイニョプにも弓を向けましたが隠れてイニョプの後をつけてきたムミョンが石を投げると矢はイニョプの脇に逸れました。

「よせ。よすんだ。」
ムミョンは若い男に言うと弓を射るのをやめさせました。男はムミョンに遮られながらもイニョプを狙おうとしましたがイニョプとの間に立ったムミョンに弓を向けました。
「よせ。奴はもう死んだ。」
「まだあの男がいる。」
男は素早い動きで横に動きまたイニョプを狙いましたがムミョンは足で男を蹴りこれを阻止しました。
「なぜ止める?今始末すべきだろう。」
「時期が来たら俺が殺す。」
ムミョンは男の襟首を片手で掴みました。
「生かしておいてまずい事になったら兄貴の責任だ。」
男は言いましたがムミョンはイニョプのもとに戻りました。

イニョプは小屋を背に座り込んだままムミョンに剣を向けました。トックは息絶えていました。
「来ないで。来ないでってば。」
イニョプは頬に矢のかすり傷を負っていました。
「お前が殺したのか?」
「刀を取りに来ました。二度と触らないでください。」
ムミョンはイニョプに言うと刀を取り返すとトックを引きずって行きました。
イニョプは小屋の中に入ると父クク・ユの血文字を見つけて胸にしまいました。
「ご両親のお墓です。お参りしてはどうですか。刺客は逃げました。行きましょう。」
ムミョンは戻ってくるとイニョプに言いました。

ホ家。
婢女たちは部屋で布団を敷き眠っていました。
「おしっこ・・・しびん。あんなに飲んだから。あ~冷た(ツメタ)。あ~つめた・・・いっぱいになったら捨てといてよもう。やだ。もうこんなに溜まってる。重いわね。」
タンジは銅器の尿入れを持つ
「ケットン、マルボクにシネ。私にヨンジ、チョボク。イ・・・イニョピ?また逃げたの?」
タンジはムミョンの部屋を開けました。
「ムミョンさんもいないわ。二人で一緒にいなくなったって事?」

クク・ユの墓。
イニョプは父の墓に拝礼している間、ムミョンは石を積んでトックの墓を作りました。
「お前も、聞いたか?トックが言ってたでしょ。マヌォル党って。」
「帰りましょう。もう夜も更けました。」
ムミョンは丁寧な口調で答えました。
「尋問の時に聞いたの。マヌォル党。そやつらがお父様を陥れたの。何か知ってるなら言って。」
「今頃されかけたばかりです。お忘れですか。」
「それでも知りたいの。誰の仕業か知りたいの。」
「私はもう行きます。残るなり一緒に来るなり好きにしてください。」

ホ家の庭。
イニョプの恋人で高官の息子キム・ウンギは庭でタンギの口を塞ぎました。
「あ~。あ~。あ~。」
タンジは怖くて叫び声を上げました。
「騒ぐでない。イニョプは今いるか?どこへ行った?ここのほかに部屋はあるのか?」
「いいえ。ここにいるのですが今見たらいません。あ~ムミョンさんはどこへ連れて入ったのかしら?」
「あの男(イノミ)もいないのか?」
「ええ。トリョンニィ(若様、未婚の両班の男性の尊称)。トリョンニィ。ああ・・・漏らしそう。」
タンジはキム・ウンギを呼び止めましたがウンギは怒った様子で行ってしまいました。

「イニョプ。イニョプ。」
キム・ウンギは婢女の寝所に入りイニョプを捜しました。
「おやめください。これ以上騒げばお父様にも知られます。どうしてもお姉さまに会いたければ私がその場を差し上げます。」
ホ・ユノクがタンジを伴い現れました。
「そなた(チャネ)が力を貸してくれると?あの手紙を誰に渡したのですか。私はあなたを信じて預けたのに母上に知らせイニョプにも隠した。イニョプはどこですか?無事なのですか。」
「夜に出かけるくらいですから無事でしょう。」
「帰り次第連れて行きます。」
「それがお姉さまによい事とは私には思えません。」
「あのような部屋で雑魚寝させ下女にすることがイニョプにとってよい事だと言うのか?」
「気の毒ですが仕方ありません。国法で決まってます。」
「そなたは友ではないか。」
「確かに、そうでした。ですが正直今はお姉さまより若様(トリョンニィ)のほうが心配です。前途有望なお方が終わった恋に自ら破滅に追い込んでいます。」
「私にはイニョプだけ愛している。あなたの心配はいりません。」
「若様がお姉さまを救おうと必死になっているように、私もお慕いする方のためなら何でも捨てられます。それがかけがえのない友だとしても。」
ユノクは目に涙を溜めて言いました。
「愛は自分を犠牲にすることで大切な人を犠牲にすることではありません。手違いで縁談が持ち上がったため期待されたようですが、あきらめてください。今まであなたが望む物はすべて手に入ったでしょうが、ただひとつ・・・イニョプにあげた心はあなたの物にはなりません。」
キム・ウンギはユノクの肩にぶつかりながら帰りました。見守っていた奴婢たちは聞いてないふりをしました。ユノクは恐ろしい表情になり部屋に戻りました。
「ウンギ殿もつらいな。両班も人それぞれだな。下女にちょっかい出す奴だけかと思ってた。」
下男のトクセは同僚の男に言いました。
「あれは初夜も過ごせず引き離されたからだ。何年も一緒に入れば逆に喜んで再婚したり・・・。」
ヨンチュンは言いました。
「あんたと一緒にするなよ~。」
トクセはヨンチュンに言いました。
「若様も男だぞ・・・。」
別の下男も言いました。
「そうだ。人間なんてみんな同じだって。ささ、寝よう。」
ヨンチュンは締めくくりました。

ホ家の庭。
「イニョプのほかにムミョンもいない?帰ったら理由を聞きなさい。」
ホ・ユノクはタンジに命じました。
「ええ。お嬢様、大丈夫ですか?」
「なぜ私が大丈夫じゃないと思うの?」
ユノクとタンジは部屋に行きました。
その様子を弓を背負った男が門の外から様子を伺っていました。

街の夜道。
イニョプとムミョンは並んで歩いていました。
二人の後をさきほどトックを殺した男がついてきてムミョンに合図を送りました。
「あの・・・一人で戻れますか?ちょっとやることがあります。亥の刻までにお戻りください。では。」
「ちょっと待って。言っておくことがある。敬語は使わないで。直さないと叱られるわ。」
「自分で決めます。」
ムミョンは闇夜に消えました。
イニョプはひとりで路地に入るとクク・ユの手紙を読みました。
これ父、知る人、罪、吾、情が無い?どういう意味かしら?

之父知人罪吾情無之

賊の砦。
ムミョンは砦に現れました。黒装束の剣を携えた数十人の男たちが並んで待っていました。
ムミョンは傘を被った女に礼をしました。
「なぜ女を始末させなかった。トックに接したのだ。どこかまで知られたかわからぬ。」
「まだ生かしておくべきです。」
「殺せ。」
「クク・ユが何か残しています。我らに関する証拠なら殺すべきですが次に送られる密偵の情報なら手に入れねばなりません。太上王(テサワン、だいじょうおう)がほかの者に密命を下した密命とも考えられます。」
「よかろう。情報が手に入り次第女は始末する。」
ホ家の下女長ヘサンは言いました。
「私にお任せください。」

夜更けのホ家。
「お兄さま。」
イニョプは家に帰るとキム・ウンギが待っていました。
「どこへ行っていた?都を出る日は今日だ。一人か?ムミョンは一緒じゃなかったのか?」
「何よその言い方・・・。」
「行くぞ。今からでも。イニョプ。」
キム・ウンギはイニョプの手首を掴みました。イニョプはキム・ウンギの手を離しました。
「ごめんなさい。私は行けない。今は行けないの。」
「今しかない。計画が知られて今しかない。」
「都を出たらその先はどうなる?お兄さまは二度とご両親に会えないし将来も台無しに。やめましょう。私は下女よ。お兄さまは両班の若様なのよ。」
ムミョンが帰って来て二人を見つけました。
「私が身分を落とす。一緒に低い身分になればいい。」
「それで私が慶ぶとでも?私のせいでお兄さまが奈落の底に落ちて嬉しいとでも?」
「婚姻させられそうなんた。ほかの女人の夫になるなんて。私にはそれこそ奈落だ。」
「もう帰って。私を捨てていいの!ええ。恨まないわ。本当よ。」
「一体なぜだ!」
「行ってください。若様と一緒に行ってください。早くしてください。」
ムミョンは言いました。
「口出しするな!お前の指図など受けぬ!」
キム・ウンギはムミョンに怒鳴りました。
「お連れください。」
「口出しするなと言っただろう!」
騒ぎを聞きつけてキム家の下男パウたちが現れました。
「若様。」
ムミョンはウンギに促しました。
「イニョプ。」
「ごめんなさい。お連れして。」
イニョプはパウに言いました。
「イニョプ!イニョプ!離せ!イニョプ!早くその手を離さぬか!イニョプ!」
キム・ウンギはパウたちに連れて行かれました。
「最後の機会だったかもしれません。」
ムミョンはイニョプに言いました。
「わかってる。」
「ウンギ若様(のお気持ち)は真心(チンシン)です。」
「父はこの私の前で処刑された。お兄さまと一緒に行くことはできない。」
「ですが・・・。」
「今日はトックも死んだわ。なのにすべてを捨てて私だけ逃げ出すわけにはいかない。ありがとう。」

早朝のキム家。
キム・ウンギは庭に正座していました。
「お前もつらかろうと一度は大目に見た。しかし一体いつまで醜態をさらす気だ!」
戸曹判書(ホジョパンソ)のキム・チグォンは息子を叱りました。
「もう二度としないと言って。諦めると言いなさいウンギ!ウンギや!しっかりして!ウンギや!」
キム・ウンギの母も心配そうに言いました。ウンギは倒れました。
キム・チグォンは咳払いをして部屋に戻りました。

キム・ウンギは部屋に運ばれました。
「想い断つとはこういうもの。身を切られるほどつらいものだ。お前があがけばイニョプはもっとひどい目に遭う。あの娘を守りたければ自ら身をひくべきなのに・・・。」
ウンギの母ハン氏は手ぬぐいを濡らしてウンギの額に当てました。

ホ家の厠。
下男たちはムミョンの立会のもと肥汲みをしていました。
「うわ~!気をつけろよ!かかるだろ!あ~。」
ヨンチュンは言いました。
「俺より古いからって威張るな。なんで俺が厠の汲み取りを・・・。ほかの下男は大勢いるだろ。」
元イニョプの下男のプンイは嫌がりました。
「おい。俺だってやってる。この天下の大芸術家がこういうこともやってたんだ。新入りは文句言うな!そうだろ兄貴?」

ホ家の厠の前。
ホ・ユノクは鼻を押さえてタンジを引き連れ厠のある庭に来ました。
「お嬢様がなぜこのようなところに。」
ムミョンはユノクに言いました。
「昨夜は遅かったようね。それもイニョプと。」
ユノクは鼻を押さえながら言いました。
「大監様に言った通り、府院君の遺体を引き取りに言ってました。」
「イニョプの父をなぜお前が引き取ったの?ニョプが復讐するとでも言ったの?」
「使用人の世話は私の役目です。イニョプはもう我々の使用人です。」
「イニョプが?お嬢様扱いはやめたの?敬語を使うよりはまだマシだけど。」
「もうお戻りください。ここはお嬢様がいらっしゃる場所ではありません。」

キム家。
「お呼びですか?」
ムミョンは夫人に頭を下げました。
「新しく下男を入れたいが、どの者を入れたらよいか決めあぐねている。私を手伝ってくれぬか?」
ハン氏夫人はムミョンを呼び色っぽく振る舞いました。
「奥様に私ごときが選ぶなど。差し出がましいことです。今日は奥様(マニ)がお預かりする物があると聞いて参りました。」
「また言うことを聞かぬのか?よいではないか。やってくれ。」
夫人が言うとムミョンは選びました。
「一人目は立ち方を見て脚を折ったことがあるでしょう。身体も弱くあまり働けないでしょう。真ん中の男は顔色からして肝臓が悪そうです。酒好きで女でも面倒を起こしそうです。三人目一見丈夫そうですが腰が弱いです。腰が弱いと働けません。他にいますか?お預かりする物とは何ですか。」

ホ家の尹氏夫人の部屋。
「ムミョンが戸判(ホジョパンソ)大監から預かってきた。正式な"婚書"だ。こちらで暮らしてもよいそうだがお前はどう思う?」
ユン氏はユノクを呼び手紙を見せました。
「ウンギ若様と一緒になります。」
ユノクは答えました。
「本当によいのか。他の男と、過去のない清い男と結ばれて一緒になる道もある。」
「イニョプお姉さまとの過去にこだわって逃したくないの。三番手の男との結婚は嫌です。」
「ならばイニョプはよそにやろう。お父様に頼まれてここに置いていたが・・・。」
「大丈夫です。お母様に使用人のあ使い方は学びました。平気です。若様にはこの先未練が残らないようとくと見て知ってもらいます。イニョプはもはや卑しく価値のない女だと。若様に必要なのは私だと。」
「気をもむことはない。イニョプを嫁がせれば済む。」
「一番下っ端をあてがってください。好いた女でも下男の妻となればお兄さまも愛想をつかすでしょう。」
ユノクは嬉しそうに言いました。

ホ家のホ・ウンチャムの部屋。
「ユノクが結婚するそうです。
「本当ですか?」
「あの子ったらずいぶんと前からウンギ若様を好いていたようです。」
ユン氏夫人はホ・ウンチャムに言うと食事をしていたウンチャムはむせました。
「なんです?子供みたい。」
ユン氏夫人は手ぬぐいでウンチャムの口を拭いました。
「申し分のない縁談ですが戸判の腹が読めません。前の縁談といい、態度を変えたことといい関わりたくないのです。」
「判書ともあろう大監が何もわかっていないのですね。娘がチョンギョンプインにいつ出世できるのですか。腹の読めない金持ちだから味方につけるのです。親戚になれば大監だけには腹の中を見せるはずです。腹の読める相手とは姻戚になりたくないわ。金持ちとの縁談で縁を結ぶのが最善です。嫌ならほかの相手を見つけてください。ユノクの心を動かすほどの相手でなくてはいけません。」
「夫人とユノクが言うなら決めましょう。もはや何を言っても無駄です。でも決めたからにはすべてを受け入れてください。その人のあるがままを受け入れてこそ心を得られるというものです。うちのユノクもそれを知るべきです。思い通りに変えようとしてはなりません。」
「私の娘よ。天下の浮気者を受け入れる母を見て知らないとでも思う?」
「そういうぞんざいな口を効き続けるなら私もそうしますよ?」
「どうぞ。どうぞやってください。その憎たらしい口引き裂いてやる!」
「それはそうと、美味ですねぇ。」
ウンチャムは食事の話題に変えました。

ユノクの部屋。
ホ・ユノクはイニョプに自分の足を洗わせました。
「私が嫁ぐとき下女を一人連れて行くのだけど、お前も行く?お前も一緒に行けば好きな人と出会えて嬉しいはず。私・・・ウンギ若様と結ばれるの。あの方はお姉さまの相手じゃなくて私のものだた。どうしたの?」
「おめでとうございます。」
「お前もね。うまくいけば私より早く嫁にいけるわよ?」
ユノクは自分の母がヨンチュンを選んだけどプンイを選んであげたと言いました。ユノクが盥から足を上げるとケットンはユノクの足を拭いてあげました。

下女長ヘサンの部屋。
ヘサンはムミョンを呼びイニョプを戸曹判書(ホジョパンソ)が呼んでいるので今夜連れて行くようにと言いました。

ホ家の庭。
プンイはイニョプに居間に咲いていた蘭の花を一本盗んでイニョプに差し出し求婚しました。
「見つかったら命が危ない。花が好きだっただろ?毎朝ウンギ若様が届けていた。何が若様だよ。勉強もせずに毎朝花なんて。」
プンイは言うとイニョプはプンギの卑しさに不快そうにしてユノクが足を洗ったみずをプンイに掛けました。
「私はかつてのお前の主人だ。」
「だから優しくしてるだろ?ユノクお嬢様が俺を婿に選んでくださった。優しくしてればいい気になりやがって。俺は木の枕で殴られた時もがまんしてやったのに。」
プンイはイニョプを押し倒しました。
「痛いっ。やめて!」
「俺にそんな事していいと思ってるのか!」
「やめて!」
「あ~!」
イニョプはプンイを手桶で殴り逃げました。ムミョンはプンイの股間を蹴りました。
「何だよ。なにするんだよ。あ・・・。俺の妻になるひとだ。あんたには関係ないだろ?」
「もっと人間らしく生きるべきだ。」
ムミョンはプンイを蹴りました。
「この野郎。偉そうに。あんたこそどうなんだ。人だって殺すくせに。俺はあんたよりマシだ。あ~。」
下働きの者たちが集まってきました。
「俺がどんな奴かわかっているなら気をつけろ。お前が獣とわかったら簡単に殺せる。」
下女たちはプンイの正体を知ると恐れました。

ホ家の厨房。
イニョプはひとり厨房に座り込んでいました。
「刀が欲しそうだったので扱えそうなものを選びました。」
ムミョンはイニョプに短剣を渡しました。
「もうその言葉遣いはやめて。対等に話しましょう。」
「私のほうが年上です。」
「なら私が"お兄さま"に敬語を使えと?それはできないわ。」
「望んでない。後で行く所がある。」

ホ家のユン氏の部屋。
ユン氏は部屋にウンギの母ハン氏を招きました。
仲介人は日取りが決まったとキム・ウンギの母に言いました。
キム・ウンギとホ・ユノクの縁談の話は円満にまとまりました。
ハン氏はムミョンを性奴隷に欲しがりました。
「ムミョンだけは外へ出せません。いろいろと仕事を任せていますので。」
「ムミョン?その男はムミョンと言うのですね。ご存知のようにうちでは小作が多いのです。主人は政務が多くお力を貸していただければ・・・。」
「よい下男を探します。」
「傲慢な・・・・・・。」
ハン氏はユン氏に聞こえないように言いました。
「下品な・・・・・・。」
ユン氏もハン氏についてこう思いました。

夜になりました。
キム・チグォンはイニョプを部屋に呼びました。
ムミョンは門の外で待たされました。
「お父上に獄舎でお前のことを頼まれた。」
「お父様に会われたのですか?」
「娘は心配いらぬ。私が何とか助けると約束したが国法が厳しくなすすべがない。亡き府院君に面目が立たぬ。」
キム・チグォンは申し訳なさそうにイニョプに言いました。
「私のためにご迷惑はおかけしたくありません。」
「だが何かしてやりたいのだ。」
キム・チグォンは捕らえられて目隠しされたサウォルをイニョプに見せました。すぐに扉が閉じられサウォルは隠されました。
「私がお前にしてやれる唯一の贈り物だ。」
「感謝します。感謝します大監。」
イニョプは何度も頭を下げました。
キム・チグォンはキム・ウンギと駆け落ちしようとしたなとイニョプに言いました。

サウォルは部屋で下男に拷問されようとしていました。ムミョンはキム家に忍び込みました。

キム・チグォンはキム・ウンギとホ・ユノクとの結婚の話を持ち出しました。
「しかしウンギはお前をあきらめていない。お前は何をすべきだと思う?」
「私に、どうしても嫁げとおっしゃるのですか?」
「無理強はせぬ。決めるのはお前だ。開けよ。」
扉が開けられサウォルに焼きごてが当てられようとしていました。
「昔の主人が恋しくて役所から何度も逃げ出そうとしたそうだ。」
「あの子だけはだめです。これ以上つらい思いはさせられません!」
「約束できぬのなら私もあの子を助けることはできん。」
「お嬢様ぁあああ。」
サウォルは叫びました。
「いたします。大監のお望みどおり致します。」
イニョプはキム・チグォンに従いました。
「礼を言う。お前が先に嫁げば私のウンギも諦めがつくだろう。互いに気持ちが変わらぬようサウォルはお前が嫁ぐまで預かっておく。」
「大監のこの御恩は、決して忘れません。」
キム・チグォンはイニョプを脅迫したのでした。
ムミョンは話を盗み聞きして憤りを覚えました。

イニョプはムミョンとホ家に戻りました。
「お願いがあるの。」
「何だ。」
「私の、夫になってほしいの。」
「正気じゃない。」

日中のキム家。
パウはウンギを制止しようとしましたがキム・ウンギは腹を立てていました。
「お嬢様を下男と結婚させるそうです。」
パウが言うとキム・ウンギはパウの頬を叩きました。
「嘘ををつくように言われたのか!」
「嘘じゃないです。プンイと結婚するように言われたのです。」

夜の妓房。
キム・ウンギは友人たちを集めて宴を開きました。
ホ・ユンソと悪友チュチャンら友人たちは妓生を抱いて酒と食事を楽しみました。
「これで全員揃ったか~?義理の兄上ユンソ。俺はこの上なく幸せだ~。今夜は羽目を外そうじゃないか。さあ脱げ。俺が脱がしてやる。心付けをはずむぞ。」
「殿方も脱ぐなら私も励みましょう。」
「士大夫(サデブ)の礼儀だぁ~。」
馬鹿騒ぎが始まりました。

妓房の一室。
カヒアはキム・チグォンに酒を注ぎました。
キム・チグォンはホ・ウンチャムが王と何を話しているのか探るように命じました。
「旦那様が手にれたいものは何ですか?軍を動かすには兵曹判書が必要ですが、国を動かすには王様が必要です。私が王様を、手に入れてみせます。」

キム・ウンギとホ・ユンソは妓楼から仲良く出てきてホ家に入りました。ユノクはすぐに髪をとかして鏡を見ました。
「お茶を差し出してあげるわ。」
ユノクはケットンに言いました。

タンジが膳を運ぼうとしましたが、イニョプがどうしてもと絹の靴をあげるからかわってとタンジに頼みました。タンジは誘惑に負けてしまいました。

ホ・ユンソの部屋。
キム・ウンギは寄ったユンソを布団に寝かしつけました。するとイニョプが膳を持って部屋に入ってきました。キム・ウンギは膳を取ると床に置きイニョプの手を取りました。
「イニョプや。」
「婚姻、なさるのですか。おめでとうございます。最後に一言ご挨拶に参りました。」
「その通りだ。ユノクさんと婚姻する。君ともする。手立てを考えた。婚姻後私の家に来てくれ。一緒に暮らすんだよ。」
「私に妾になれと?」
「ずっと君といる。行ったり来たりなんかしない。私が想っているのは君だけだ。」

ユノクはケットンが持っている膳を取りユンソの部屋に向かいました。

イニョプは二つの指輪を外してキム・ウンギに返しました。
「お兄さまがどうしてそんな事を考えたのか、分かる気がする。これもダメだしれもダメなら妾ならって考えたのでしょう?」
「なぜこの指輪を返すんだ。」
イニョプは立ち上がり、またしゃがみ込みイム・ウンギに礼をしました。
「ここまでです。若様との縁はここまでです。もうこの私の事はどうかお忘れください。若様の幸せを願っています。」
イニョプはもう一度頭を下げました。
「イニョプ・・・。」
イニョプは部屋を去りました。
キム・ウンギは庭に降りてイニョプを引き止めました。
「私よりほかの男と暮らすのがそんなにいいのか?」
「夜も更けました。お帰りください。遅くなる前に私がお送りします。イニョプももう下がれ!」
ムミョンが二人の間の現れました。
「今何と言った!イニョプ?」
「部屋へ行ってろ!」
ムミョンはイニョプに命令しました。
「なぜ貴様が指図する。卑しい口で誰に向かってどうやら貴様は死にたくて言ってるようだな!」
キム・ウンギはムミョンの襟首を掴みました。
「お兄さま。」
イニョプはウンギの心配をしました。
「私に嫁ぐおなごです。」
「何だと?」
「私の・・・嫁になるおなごです。」

その時膳が落ちる音がしました。
「誰が誰の嫁になるですって?」
ユノクは言いました。

感想

今回もお下品なドラマでしたね。評価は微妙なところですが、少し面白くなってきたような気もします。下女長ヘサンがムミョンに命令している謎。戸曹判書(ホジョパンソ)のキム・チグォンは何か企んでいるようですね。兵曹判書のホ・ウンチャムは女に目がないくせにどこか真面目なところがあって妻のユン氏に暴言を吐かれても穏やかいられる不思議。両班の高官は夫婦でありながらもそれぞれ自由に過ごしているかのようです。何とも微妙なドラマです・・・。話の内容はとてもお下劣なのに、それでドラマが成り立っているという。そういえば今回はイ・ソンゲやイ・バンウォンが登場しませんでしたね。「之父知人罪吾情無之」の意味もただ犯人がクク・ユの知り合いであることを示唆することくらいしかわかりませんね。ユノクの意地の悪さにもバカらしすぎて・・・どうでもいいですw

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薯童謠(ソドンヨ)1話~最終回あらすじとネタバレ感想まとめ ソドンヨ 1話~66話 あらすじと感想 長文注意。薯童謠はよかったので感想もあらすじもしっかり書いてます!薯童謠とは新羅に伝わる童謡で物語がすすむにつれて意味がわかってきます。百済は三韓のうちのひとつを引き継ぎ前の国の王を倒す際にとある約束をしました。百済の技術師モンナス博士は仲間を連れて新羅に亡命します。そして新羅でしばらく過ごした後に・・・詳しくはソドンヨ各話あらすじをご覧ください。 薯童謠(ソドンヨ) 1話 薯童謠(ソドンヨ) 2話 薯童謠(ソドンヨ) 3話 薯童謠(ソドンヨ) 4話と5話  新羅へ亡命 薯童謠(ソドンヨ) 6話 薯童謠(ソドンヨ) 7話 薯童謠(ソドンヨ) 8話 薯童謠(ソドンヨ) 9話 薯童謠(ソドンヨ) 10話 11話 薯童謠(ソドンヨ) 12話 薯童謠(ソドンヨ) 13話 薯童謠(ソドンヨ) 14話 薯童謠(ソドンヨ) 15話 薯童謠(ソドンヨ) 16話 薯童謠(ソドンヨ) 17話 薯童謠(ソドンヨ) 18話 薯童謠(ソドンヨ) 19話 薯童謠(ソドンヨ) 20話 薯童謠(ソドンヨ) 21話  木羅須百済に帰国 薯童謠(ソドンヨ) 22話 薯童謠(ソドンヨ) 23話 薯童謠(ソドンヨ) 24話 薯童謠(ソドンヨ) 25話 薯童謠(ソドンヨ) 26話 薯童謠(ソドンヨ) 27話 薯童謠(ソドンヨ) 28話 薯童謠(ソドンヨ) 29話 薯童謠(ソドンヨ) 30話 薯童謠(ソドンヨ) 31話 薯童謠(ソドンヨ) 32話 薯童謠(ソドンヨ) 33話 薯童謠(ソドンヨ) 34話 薯童謠(ソドンヨ) 35話 薯童謠(ソドンヨ) 36話 薯童謠(ソドンヨ) 37話 薯童謠(ソドンヨ) 38話 薯童謠(ソドンヨ) 39話 薯童謠(ソドンヨ) 40話  武康太子の誕生 薯童謠(ソドンヨ) 41話 薯童謠(ソドンヨ) 42話 薯童謠(ソドンヨ) 43話  威徳王逝去 薯童謠(ソドンヨ) 44話  惠王即位 薯童謠(ソドンヨ) 45話 薯童謠(ソドンヨ) 46話 薯童謠(ソドンヨ) 47話 薯童謠(ソドンヨ) 48話  法王即位 薯童謠(ソドンヨ) 49話 薯童謠(ソドンヨ) 50話

朱蒙(チュモン)全話1から最終回81話までのあらすじと感想

朱蒙(チュモン)のあらすじ一覧 朱蒙(チュモン)の1話から最終回81話までのあらすじを解説し感想も述べています。途中でちょっと面倒になったこともありましたが、何とか最後まで視聴することができました。朱蒙(チュモン)は感情移入するようなドラマではないと侮っていたのですが、最後らへんになると思わず登場人物の結末に涙してしまいました。 チュモンの全話あらすじ詳細とネタバレ感想 チュモン 1話 あらすじネタバレ感想 チュモン 2話 あらすじネタバレ感想 チュモン 3話 あらすじネタバレ感想 チュモン 4話 チュモン 5話 あらすじネタバレ感想 チュモン 6話 チュモン 7話 あらすじネタバレ感想 チュモン 8話 チュモン 9話 あらすじネタバレ感想 チュモン 10話 あらすじネタバレ感想 チュモン 11話 あらすじネタバレ感想 チュモン 12話 あらすじネタバレ感想 チュモン 13話 あらすじネタバレ感想 チュモン 14話 あらすじネタバレ感想 チュモン 15話 あらすじネタバレ感想 チュモン 16話 あらすじネタバレ感想 チュモン 17話 あらすじネタバレ感想 チュモン 18話 あらすじネタバレ感想 チュモン 19話 あらすじネタバレ感想 チュモン 20話 あらすじネタバレ感想 チュモン 21話 あらすじネタバレ感想 チュモン 22話 あらすじネタバレ感想 チュモン 23話 あらすじネタバレ感想 チュモン 24話 あらすじネタバレ感想 チュモン 25話 あらすじネタバレ感想 チュモン 26話 あらすじネタバレ感想 チュモン 27話 あらすじネタバレ感想 チュモン 28話 あらすじネタバレ感想 チュモン 29話 あらすじネタバレ感想 チュモン 30話 あらすじネタバレ感想 チュモン 31話 あらすじネタバレ感想 チュモン 32話 あらすじネタバレ感想 チュモン 33話 チュモン 34話 あらすじネタバレ感想 チュモン 35話 チュモン 36話 チュモン 37話 あらすじネタバレ感想 チュモン 38話 あらすじネタバレ感想 チュモン 39話 あらすじネタバレ感想 チュモン 40話 あらすじネタバレ感想 チュモン 41話 あらすじネタバレ感想 チュモン 42話 あらすじネタバレ感想 チュモ

薯童謠(ソドンヨ)最終回第66話恋の成就のあらすじとネタバレ感想

薯童謠(ソドンヨ)最終回 あらすじ 夜の百済王宮。 女性たちが華やかに舞い、貴族の男とメクトスたちは庭で酒と食事を楽しんでいました。 「こんなに楽しい日は生まれて初めてだ。ははは。」 メクトスは有頂天でした。 「親父、俺も結婚したいよ。」 ポムノはメクトスに言いました。 「何だと。」 「チョギとだよ。陛下がうらやましいよ。」 「父親を片付けてから結婚しろ。」 「あー!ちくしょう。」 「ところで陛下は男女の営みをご存知だろうか。事前に教育するのを忘れてたよ。」 メクトスは卑猥な想像をしていました。 「そんなの心配いりませんよ。(未経験の)俺でも知っています。」 トゥイルはメクトスに言いました。 「そうか?」 「今頃うまくやってますよ。」 「はっはっはっはっはっは。」 男たちは笑いました。 「紙に穴をあけてのぞきたいところだけど、陛下にそれはできないな。」 メクトスは笑いました。 寝所の控室。 「結髪(キョルバル)の用意はできた?」 モジンはウンジンとウスに言いました。三人は桃色に白地の縁取りの刺繍の絹を着て初夜の営みの準備をしていました。 「はい。」 「香油は?」 「用意しました。」 ウンジンはモジンに言いました。 「櫛は?」 「置きました。」 ウスが答えました。 「浄化水は?」 「用意しましたー。」 チョギは明るく言いました。 「分かったわ。」 三人は王の寝所を出ました。 「準備が整いました。」 寝所の前で控えていたボミョンが外に出てきたモジンに言いました。 「はい。では五歩下がるように。」 モジンは侍従と侍女たちに命じました。 ウンジンとチョギとウスは口に手を当てて照れ笑いして顔を見合わせました。 「陛下。初夜の儀式を始める時間です。今から申し上げる順序でなさいませ。」 モジンは寝所の中に向かって話しかけました。 「まず、生涯を共にすると誓う意味の結髪をしてください。」 ベッドの上には白地の縁に金の刺繍が施された衣に着替えたチャンと白い絹に薄桃色の縁取りの絹を着たソンファ公主が腰かけていました。二人の髪が少し切られて絹の敷物の上に赤い紐で結ばれ置かれていました。 チャンは置