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華政ファジョン1話-あらすじ-韓国ドラマ


華政ファジョン-1話 あらすじとネタバレ感想

華政(ファジョン)の主なキャスト

光海君(クァンへグン)・・・チャ・スンウォン
貞明公主(チョンミョンコンジュ)・・・イ・ヨニ
綾陽君(ヌンヤングン、仁祖)・・・キム・ジェウォン
監督・・・キム・サンホ監督「アラン使道伝」
脚本・・・キム・イヨン「トンイ」「イ・サン」「馬医」「ホジュン(チョン・グァンリョル主演)」
2015年作

華政ファジョン-1話 あらすじ紹介、最初だけ。

時代は宣祖(ソンジョ)の治世で朝鮮はまだ明国の属国だった頃・・・。

ある晩の朝鮮の辺境の地。
「この道でいいよな?」
兵士は馬を引きながら歩いていました。
「待て。ちょっと待て。さっきの道だ。」
「またか?」
「狐に化かされたか?」
「野営地に戻れないんじゃ?」
「待て。ここはどこだ?こんな道はない。」
兵士は地図を広げました。
「ちょっと貸せよ。うわ~!ここは、どこだ?あなたは、もし、人ですか?すみません、アーー!!!」
兵士は地面を踏み抜き洞窟に落ちると女性が背を向けて座っていました。
兵士は洞窟の中にミイラ化した女性の遺体を発見しました。

朝鮮軍の野営地に女性のミイラが運び込まれました。

朝鮮軍の野営地の高官の部屋。
「は~。」
官僚のひとりイ・ドッキョン("テワンセジョン"のイ・ソンミン演)が深いため息をつきました。
「あきらめろ。未練がましい。我々使臣団の役目は終わった。明の出方は予想していただろう。」
酒を飲みながら幕舎からもうひとりの官僚イ・ハンボク("秘密の扉""ファン・ジニ"のキム・スンウク演)が出てきました。
「たやすく、あきらめられることではない。王室に、血の雨が降るかもしれない。」
イ・ドッキョンは陰鬱そうに友に言いました。
「だからといって気を落としていたらどうするのだ。さあ。さあ。さあ。小正月だ。お前もいっぱい飲め。飲めば耳がよくなる。」
イ・ハンボクは立ち話をしながら友人に酒を注ぎました。
「耳が聞こえるように殿下にも差し上げたい。」
イ・ドッキョンは皮肉を言いました。
「おお。ほっほっほ。さすがだな。強い。」
イ・ハンボクは友人の肩を叩くと行ってしまいました。
イ・ドッキョンが野営地を眺めていると兵士たちが騒いでいました。
「随分と騒がしいな。」
イ・ドッキョンはそば仕えの内官に言いました。
「ええ。左軍が何かを見つけてきたようです。」
内官は答えました。

建設中の昌徳宮。
世子の光海君(クァンへグン)は昌徳宮の仁政殿(インジョンジョン)に足を踏み入れました。建設途中の仁政殿(インジョンジョン)の床は敷石が施されており中は無人でした。
「仁政殿(インジョンジョン)の普請はいつ終わるのだろうか。」
光海君(クァンへグン)は高官(世子の義兄かな?)に尋ねました。
「この月の終わりには完成いたします世子邸下。」
高官は頭を下げたまま光海君(クァンへグン)に答えました。
「いよいよ昌徳宮(チャンドックン、三代王太宗が建設した離宮)の王の間が出来上がる。急ぐのだ。殿下が心待ちにしておられる。」
光海君(クァンへグン)イ・ホンは言いました。
「はい殿下。」
高官は答えました。
「今日は工員を早く返してやれ。小正月だ。」
光海君(クァンへグン)イ・ホンは言いました。
「はい邸下。」
高官は答えました。
「邸下。すぐに王宮にお戻りください。明国より使臣団(サシンダン・ししんだん)が帰ってきました。」
大殿内官が駆けつけ光海君(クァンへグン)イ・ホンに言いました。

王宮の庭。
「公主媽媽。公主媽媽。」
宮女は走り回る貞明公主(チョンミョンコンジュ)を追いかけました。
貞明公主(チョンミョンコンジュ)は供の宮女の追跡を振り払いました。

仁穆王后(インモクワンフ)キム氏の寝殿の前。
チェ尚宮は公主の生母、仁穆王后(インモクワンフ)キム氏に公主がいないことを報告しました。
「公主媽媽がいないだと?チェ尚宮!」
王妃付きの尚宮はチェ尚宮を叱りました。
「いいえ、先ほどまでは確かに御髪(おぐし)を整えて差し上げたばかりでしたのに・・・。」
チェ尚宮("チャングムの誓い""トンイ"のキム・ソイ演)は慌てて言い訳をしました。
「お前というやつはこのような時に何をしておる。」
王妃付きの尚宮はまたチェ尚宮を叱りました。
「あ~。」
チェ尚宮は返す言葉もありませんでした。すると内人がチェ尚宮に公主(王女)の行く先を耳打ちしました。
「え~!大殿に行かれたですって!?あっ・・・。」
チェ尚宮は大きな声で言うと失言を悟り思わず口を覆いました。

朝鮮の王宮、王の部屋。
キム尚宮(名前はキム・ゲシ、"イ・サン"や"チャングムの誓い"のキム・ヨジン演)は汁物の毒味を一口飲むと水刺間(スラッカン)の宮女に頷きました。宮女は大根を似た透明の汁物を銅器に汲みました。

(すべて金色の銅器です。)

光海君(クァンへグン)は王の御膳(食卓)の前で小さくなりながら座っていました。

キム尚宮は王の膳に汁物を置くと、宣祖(ソンジョ)はすぐに汁物を飲みました。
「お前はまた昌徳宮の中(チュンガンヒョンジャンと聞こえましたが意味わからず)を見に行ったのか?そなたは熱心なことだ。私は程なくこの国の世を去ることだろうし、次はお前が使うことになるのか。」
宣祖(ソンジョ)は乱暴にさじを置くと光海君(クァンへグン)に毒づきました。
「滅相もございません。わたくしめは殿下が格別な思いを昌徳宮にお寄せになっているので・・・。」
光海君(クァンへグン)は釈明しました。
「使臣団が!明の国書を持ち帰った。見るか?こたびも明国はお前を世子に冊封しなかった。それはお前がワシの嫡子ではないからだ。ゆえにこの十六年間も明国はお前を世子に冊封しないのだそれを世子気取りで昌徳宮をせしめようと考えておるのか?身の程知らずめ!!!」
宣祖(ソンジョ)は息子の言葉を遮りると巻物を投げ机を叩きました。

宣祖(ソンジョ)はまだ幼い公主(姫)を溺愛していました。
「お父さま~。お父さまっ☆」
無邪気な貞明公主(チョンミョンコンジュ)が王の部屋に現れました。
「公主や。わが子や。朝から大殿に何の用だ?」
宣祖(ソンジョ)は幼い王女を膝の上に乗せました。
「お父さま。にお話ししたいことがあります。」
「見たか。ワシを喜ばせられるのは公主くらいのものだ。」
公主は宣祖(ソンジョ)に甘えました。
「何かな?」
「お父さま。きょうは何の日かご存知ですか?小正月です。」
「そうだな。それで?」
「お父さま。私の暑さを買い取ってください。」
「を?はっはっはっは。暑さだと?」
「はい。民は小正月に暑さを売るそうです。夏を涼しく過ごすために。」
「あはははは。そうか。それで私に暑さを売りに来たのか。」
「はい。」
「はははははは。パン内官。私を喜ばせられるのは公主くらいだ。」
宣祖(ソンジョ)は王女をかわいがりました。
「あ。お兄さまも来てたのですか?」
貞明公主(チョンミョンコンジュ)は王の御膳で光海君(クァンへグン)を「兄」と呼んでしまいました。
「・・・・・・。」
光海君(クァンへグン)は何も言わず、笑いもしませんでした。
「公主や。何を言ってるの。世子邸下をお呼びしなさい。申訳ありません殿下。公主が・・・。」
仁穆王后(インモクワンフ)キム氏が部屋に入って娘を叱りました。
「よいのだ中殿。仕方ない。」
宣祖(ソンジョ)は妻に言いました。

大殿の外。
「あとでお仕置きをしますからね。」
仁穆王后(インモクワンフ)キム氏は貞明公主(チョンミョンコンジュ)にお仕置きをせねばと言いました。
「お咎めなさらないでください中殿媽媽(チュンジョンマーマー)。おかげで殿下に笑顔が戻りました。」
光海君(クァンへグン)は王に笑顔が戻ったと優しく言いました。
「ほらね。お兄さまでもいいって。」
貞明公主(チョンミョンコンジュ)は十にも満たない幼さでありながらおてんばぶりを発揮していました。
「私が呼ぶように言ったのです。私は世子である前に大君と公主の兄ではありませんか。」
光海君(クァンへグン)は仁穆王后(インモクワンフ)キム氏に言いました。
「それは有り難いが王室には掟があるのだ世子。」
仁穆王后(インモクワンフ)キム氏は帰りました。
「少し待ちなさい。案ずるな。媽媽はすぐに許してくださる。」
「はい。世子殿下。」
「"ウォラボニ"でよい。二人きりでいるときはお兄さん(ウォラボニ)と呼んでよい。」
「ほんとにいいのでですか?」
貞明公主(チョンミョンコンジュ)の表情が明るくなりました。
「貞明公主(チョンミョンコンジュ)や。私の暑さを買え。」
「ウォラボニ!」
「はっはっはっは。」
光海君(クァンへグン)は貞明公主(チョンミョンコンジュ)は約束をしました。貞明公主(チョンミョンコンジュ)は「お兄さま」と光海君(クァンへグン)に甘えました。

水刺間(スラッカン)。
キム尚宮は薬(おそらく解毒薬)を飲みました。
「また胃のお具合が悪いのですか?ママニ。それより世子邸下のご身分が危ういとか。」
女官は薬を飲んでいるキム尚宮に言いました。

捕盗庁の検視室。
「即身仏か。」
捕盗大将(ポドテジャン)のホン・ヨンオム・ヒョソプ演はミイラに掛けてあった布をめくり仏と対面しました。
「死後数年は経っているかと思います。」
部下の従事官(チョンサガン)はホン・ヨンに答えました。
「ここまで原型をとどめているとは。身元を調べよ。文書もあったとか。」
ホン・ヨンは従事官に命じました。
「捕盗大将(ポドテジャン)は知っているか?」
検視小屋の外から男の声がして赤い官服の高官(漢城府の判尹(パニュン)、チョ・ソンハ演)が入ってきました。
「判尹(パニュン)!」
ホン・ヨンは友に言いました。
「捕盗庁と漢城府が手を携えねばならん。」
判尹(パニュン)のカン・ジュソンは手短に告げるとすぐ立ち去りました。

役所の庭。
漢城府判尹(パニュン)カン・ジュソン捕盗大将(ポドテジャン)ホン・ヨンは子供たちに正座させ尋問しました。ホン・ヨンの息子ホン・ジュウォンは「輿争い」をしたことを父に謝りました。カン・ジュソンの息子カン・イヌも小さくなって謝罪しました。
「売り物にならなくなったのは米と麦と・・・そして薬売りは店を畳んだ。この者たちをすぐに牢に入れろ。罪を犯したのは覚悟は承知の上。さっさと牢に入れろ。」
ホン・ヨンは自分の息子と友人の息子の罪状を読み上げました。
「父上。不当でございます。両班の輿争いは風習です。民も楽しんでいます。ゆえに古来の風習を取り締まることはできません。」
まだ十二の年を数えるかどうかの少年ホン・ジュォンは父に口答えをしました。
カン・ジュソンは目を閉じ子供のいたずら話を聴いていました。
「何だと?」
ホン・ヨンは父を言いくるめようとする息子に反応しました。
「では石合戦と履物盗りもお罰しに。都城中の民を投獄なさるおつもりですか?」
カン・イヌもホン・ジュウォンから知恵を得て言い返しました。
「そなたの負けだ。」
判尹(パニュン)カン・ジュソンは友人に言いました。

捕盗大将(ポドテジャン)の執務室。
「そなたの息子は利発だな。うちの子も負けていないが。」
判尹(パニュン)カン・ジュソンは弓の張りを確かめると弓棚の上に置きました。ホン・ヨンは二人分の茶を淹れていました。
「ふ・・・ばからしい。」
ホン・ヨンは向かいの椅子に腰かけたカン・ジュソンの前の机の上に茶を置きました。
「そのころには朝廷が落ち着くといいが・・・。」
カン・ジュソンは言いました。
「大殿の動きが妙だとか。」
ホン・ヨンは言いました。
「そうだ。殿下のお気持ちが傾いておる。」
「まさか世子を廃して大君を・・・だが大君はまだ幼い。」
「大君を擁立するよう殿下は仕向けるだろう。」
「どういうことだ。どうやって?」

捕盗庁の庭。
青い武官の服を着た太っちょの武官(なんと「イニョプの道」のプンイ!)は文書を上司(たぶん従事官)に渡そうとしました。上司は捕盗大将(ポドテジャン)の執務室に置いておくように言いました。

捕盗大将(ポドテジャン)の執務室。
緑色の服を着た武官が捕盗大将(ポドテジャン)の机の上にボロボロの文書を置きました。

王宮。
「中殿媽媽のおな~り~。」
尚宮が言うと宮女と内官たちはみなかしこまりました。
仁穆王后(インモクワンフ)キム氏は世子光海君(クァンへグン)とその妻が頭を下げている楼閣に貞明公主(チョンミョンコンジュ)の手を引いて上がりました。

宴の会場、広けた川のある場所。
多くの官僚たちが宴の場に集まっていました。楽士たちが琴などを用意し座って待機していました。
「遅くなりました。」
老いた高官がさらに身分が上と思われる官僚に挨拶をしました。
「早く来るのは老いぼれただけです。」
イ・ウォニク("秘密の扉"でキム・テクを演じてたあのひとです!)は自分より年上の格下の官僚に言いました。
「漢陰(ハヌム、イ・ドッキョン)と私(イ・ハンボク)はまだわこうございます。大監。」
鰲城(オソン)イ・ハンボクはイ・ウォニクに言いました。
「鰲城(オソン、イ・ハンボク)は老けて見える。失礼のないようにしよう。」
イ・ウォニクは自分よりかなり若いイ・ハンボクをからかいました。
「ええ!?」
「ははははは。」
四人は光海君(クァンへグン)の冊封が認められなかったことについて話し合いました。酒飲みのイ・ハンボクはすぐに話題を「昨年早く杯が流れてくる前に詩を作らないと罰酒を飲まされた(日本の平安時代からの?お歌遊びと一緒ですね)と」風流の話に変えました。

王宮の楼閣。
仁穆王后(インモクワンフ)キム氏は娘の貞明公主(チョンミョンコンジュ)と椅子に腰かけていました。
「私に丁寧な言い方をなさらないでください。」
仁嬪(インビン)キム氏の娘で二十歳ほどになるかという貞慎翁主(ジョンシンオンジュ)は貞明公主(チョンミョンコンジュ)に言いました。
「王室のしきたりですから。」
まだ乳飲み子の永昌大君(ヨンチャンテグン)を抱いた仁穆王后(インモクワンフ)キム氏は義理の娘に言いました。
「ありがとうございます。貞慎翁主(チョンシンオンジュ)」
貞明公主(チョンミョンコンジュ)は義理の姉に丁寧に感謝を述べました。

王宮の一角。
臨海君(イムメグン、発音はインメグンが近い、宣祖の長男、演じているのはケベクの武王役のチェ・ジョンファン演)は荒々しく酒を飲みました。
「酒臭い息で媽媽は拝謁なさるのですか。ほどほどにしてください。」
王族の衣を着た若い男、定遠君(チョンウォングン)が年上の臨海君(イムメグン)に言いました。
「どのように酒を飲もうが私の勝手だ。」
側室の王子、臨海君(イムメグン)は優雅に銅の杯を飲み干しました。
「殿下の王子と王女が二十五人集まりましたがあの二人と我々は格が違う。それは兄上である世子邸下も同じです。ゆえに生き延びるためにぬかづくことですな。」
定遠君(チョンウォングン)イ・ブ、仁嬪(インビン)の息子は言いました。
「弟が王座についたらお前の頭はどこまで下がる?ああ、頭が落ちぬように気をつけろよ。あっはっはっは。」
臨海君(イムメグン)は弟に皮肉を言いました。
「臨海兄上も鈍いお方ですな。子が集まる日に殿下は永昌(ヨンチャン)をあの座に上げました。その意味がわかりますか?」
定遠君(チョンウォングン)は意地悪く言いました。
「お前!何が言いたい!」
すぐに頭にきた臨海君(イムメグン)は弟の襟首を掴みました。
「腹違いの兄上とはいえご心配なのです。王の血を引く者はどこに座っておいでですか。」
光海君(クァンへグン)とその妻と息子は仁穆王后(インモクワンフ)キム氏一家のに官僚の挨拶を受けていました。光海君(クァンへグン)はそっと妻の手を握り妻を励ましました。

王宮の宴の会場のはずれ。
弟に刺激された臨海君(イムメグン)は儀式で冷遇されていた光海君(クァンへグン)によく耐えられるなと怒りました。
「ええい!邸下は見下されてよく黙っていられますね。しらふではいられない。邸下を見下しているのですよ。」
臨海君(イムメグン)は帽子を脱ぐと地面に叩きつけて怒りました。
「これまでもそうでした。今更何も思いません。私は十六年間世子の座にいます。殿下もたやすく私に手出しできません。・・・今日という日を耐え抜けば、いつか報われる日が来ます。ゆえに衣冠を整え気をお鎮めください。兄上。」
「ホンよ。殿下が宴を開いているのを知っているか?ユ・ヨンギョン、ハン・ウンイン、パク・トンニャン、ソ・ソン。西人(ソイン)と南人(ナミン)の高官を殿下はお招きになったが、大北(テブク)派は呼んでいない。これはどういう意味だろう。私は、不安でならない。いったい何が起きているのというのだ。」

王の殯宮。
宣祖(ソンジョ)は先祖の位牌に参拝しました。

王宮の宴の会場の川の上流。
宮女は川にまたがる男に盆に乗せた酒の入った白い杯を渡すと、男は小川に杯を流しました。
「お、これは酒ではないか。これは銘酒か?いやぁ。うまい。」
大北(テブク)の領袖で濃紺色の官服を着たイ・イチョム("奇皇后"でヨム・ビョンスを演じていたチョン・ウンイン演)は白磁の酒瓶の匂いをかぎ勝手に杯に注いで飲みました。
「ご主人様(ナウリ)。おやめください。」
身分の低い男はイ・イチョムに言いました。
「杯が流れ着くまでに詩を作らねばならぬのだろう?無理なら罰酒。」
イ・イチョムはまた酒を飲みました。
「お酒が尽きたら私が叱られます。」
男は困惑しました。
「ええい。私が助けてやる。お前さんよ、私が無能ゆえ宴に呼ばれぬのではない。」
イ・イチョムは手酌しました。

王宮の塀の外。
ホン・ヨンの息子ホン・ジュウォンとカン・ジュソンの息子カン・イヌはお仕置きから抜け出し「蔵書閣(チャンソガク)」という史書の保管庫を目指していました。すると仕事をさぼって王宮内を覗いていたイ・イチョムに気配を悟られすぐに身を隠しました。イ・イチョムは短剣を抜くと子供たちのほうに行きました。
「公主媽媽~公主媽媽。」
チェ尚宮と宮女は貞明公主(チョンミョンコンジュ)を探しに現れたためイ・イチョムは逃げました。
貞明公主(チョンミョンコンジュ)はホン・ジュウォンとカン・イヌと出会いました。


宴の会場。
王と重臣たちは歌遊びをしていました。
「冷たい泉は・・・す・・・澄んだ水は・・・あ・・・・ああ・・・丸い目・・・山の頂・・・・浮かんだのに・・・。」
老いた重臣(左議政)はもごもごと詩をうまく詠めませんでした。
宣祖(ソンジョ)は厳しい顔をしながら酒を飲みました。
「杯が流れて来ます。これでは罰酒ですな。」
鰲城(オソン、イ・ハンボク)は笑いました。
「あっはっはっは。」
「アイゴー・・・・急がねば、よき日である明日もその先もよき日であれ。」
老いた重臣は何とか歌を作りました。
「あっはっは。間に合いましたな。おめでとうございます。」
イ・ハンボクらは拍手しました。
宣祖(ソンジョ)は乱暴に杯を机に置きました。
「よき日だと?今日はよき日か?」

城の城壁。
貞明公主(チョンミョンコンジュ)は少年たち名を尋ねました。すると宣祖(ソンジョ)の「王の問に答えよ!」という大きな声が聞こえました。

宴の会場。
宣祖(ソンジョ)は左議政に世子の冊封がうまくいかなかったのにどこがよき日なのだと言いました。左議政は泣いて謝りました。イ・ウォニクは酔いが回ったのでそろそろお開きにするよう王に言いましたが宣祖(ソンジョ)は否定しました。

廃仮一立(ペガイプチン)、その昔、太祖大王は昌王(チャンワン)を恭譲王(コンヤンワン)を立て民をお救いになった。偽物を捨てて本物を手にされたのだ。そなたらに問うてみたい。このことをどう思うか。それを成し遂げる準備がお前たちにできているか?お前たちに廃仮一立(ペガイプチン)ができるのか?
宣祖(ソンジョ)は恐ろしいことを口にしました。
「殿下・・・。ここでお話しになるのは・・・。」
イ・ウォニクは立ち上がりました。
「邪魔するでない。話している途中だ。この場で問うてすぐ答えが聞きたい。誰が忠臣で、誰が逆臣か。果たして誰がこの国を立て直すのか。」
宣祖(ソンジョ)は大きな声で言いました。

「そなたのことではなか?」
捕盗大将(ポドテジャン)のホン・ヨンは漢城府判尹(パニュン)カン・ジュソンにささやきました。
「殿下は前線を張っている。前線のどこに立つか忠臣に返答を迫っている。」
カン・ジュソンは王の心理を分析しました。
「何をしておる。始めよ。今日は一人残らず余にここで答えてもらう。左相(チャサン、左議政)の言葉を聴こう。」
宣祖(ソンジョ)は言いました。
「お許しください殿下。」
左議政は泣き崩れて謝りました。
「この逆徒め。誰もおらんのか。答えてみろ。」
宣祖(ソンジョ)は言いました。
殿下、わたくし領議政ユ・ヨンギョンがお答え申します。王宮に差す日は暖かく花びらは舞う。城内にはびこる卑怯者は春の日にこびへつらう。虞叔(ぐしゅく、虞の君主の弟)が宝玉を諦めたのは分不相応と思ったため、宝玉さえ諦めたのに、まして天下の主(※王座)など、命をかけても取り戻し、嫡流のまことの主(※永昌大君にお渡しするしかない。
領議政ユ・ヨンギョンは答えました。
宣祖(ソンジョ)はにやりと笑いました。

「東宮殿に兵を配置せよ。王命だ。早くしろ。」
内禁衛将(ネグミジャン)が命じると内禁衛の兵士が東宮殿に配置されました。

夜の東宮殿。
世子光海君(クァンへグン)は数人の重臣たちと机を囲んでいました。
「こんなことになるとは。どうしてこうなった。」
臨海君(イムメグン)は落ち着かずに地団太を踏みました。
「討ち入りましょう。私の兵は二千でございます邸下。奇襲をかければ大殿を手中におさめられます。」
赤い服を着た若い官僚、光海君(クァンへグン)の義兄のユ・ヒブンが言いました。
「そのとおりです。私も・・・。」
臨海君(イムメグン)も言いました。
「おやめください。血気に任せては・・・。」
光海君(クァンへグン)は言いました。
「邸下はいつまで我慢されるおつもりですか。領相(ヨンサン、領議政)に命を奪われるまでですか?逃げ場はありません。永昌(ヨンチャン)を殺して玉璽を奪い王になるのです。」
臨海君(イムメグン)は弟に言いました。
「私がどうして?何のためにだ。この国の世子は私です。今までこの国と国本(クッポン、世子)の座を守ってきました。なぜ私が自分の物を奪わねばならぬのです。」
光海君(クァンへグン)イ・ホンは言いました。大北(テブク)のイ・イチョムとチョン・イノンは消極路線の世子の言葉を聞いてあきれました。
「私が殿下に上疏(上奏)します。」
チョン・イノンは世子に言いました。

イ・ウォニクの家。
「上疏しても無駄だ。もうかなわない。」
イ・ウォニクは言いました。
「濁小北(タクソブク)と西人(ソイン)は知っていたのです。汚いやり方です。」
イ・ハンボクは言いました。
「今上は世子邸下を目の敵にしている。世子があまりに賢いゆえ。」
イ・ハンボクは言いました。
「捕盗大将(ポドテジャン)と漢城府判尹(パニュン)に会ってきます。あの者たちなら儒者を動かせます。」
イ・ドッキョンはイ・ウォニクに言いました。
「そこまでするのか?」
イ・ウォニクは淡々と言いました。
「必要なのは血筋ではなく王にふさわしい器す。」
イ・ドッキョンは言いました。
「世子邸下には王者になる資質があると?」
イ・ウォニクは言いました。
(この三人は同じ苗字で親戚か!?)

大殿の前庭。
光海君(クァンへグン)はひとり席藁待罪(ソッコテジェ)をしていました。

王の部屋。
「黙らぬか!そなたの首は斬ってでも生えてくるのか!無事で済むと思うな!」
宣祖(ソンジョ)は諫言に現れた高官ユ・ヒブンに怒鳴りました。
「私は滅びつつある王朝などに未練はございません。王は国が滅びることを見ろと言うのですか?」
ユ・ヒブンは答えました。
「貴様・・・おのれ!」
宣祖(ソンジョ)は言い返す言葉がありませんでした。
「殿下は孤立なさり頼れる者が誰もいなくなります。賢い息子であり名を残される聖君を追い出されるとは。どうして嘆かずにいられましょうか。」
ユ・ヒブンは堂々と見解を述べました。
「賢い息子に万年名を残す聖君だと?庭にいる奴(クァンヘグン)に吹き込まれたか。"私は孝行者で聖君だ。王はひとでなしで無慈悲な暴君だ"と!!!」
宣祖(ソンジョ)は声を荒げました。
「どうかご冷静におなりください殿下ー。世子邸下を誤解なさっています。これは非道な仕打ちです殿下。明国に冊封されぬからといって、世子邸下を廃位することはできません。」
ユ・ヒブンは言いました。
「いいや。光海は嫡流でも長男でもない。一体大君になんの資格がある?」
「邸下を世子になさいましたのは殿下でございます。」
「それは・・・。」
「ご存じのとおり世子邸下は万民に慕われております。敵軍に襲われた王朝を守ったのはどなたでしょうか。殿下が民をお見捨てになられた時に命がけで民を守ったのは世子邸下でした。なんとご立派なお方でしょう。世子邸下は皆が待ち望んでいた聖君となられるでしょう。」
「待ち望んでいた聖君?ならば私は聖君ではないというのか?だから、だから世子を廃位するのだ。おのれ!王であるワシをこけにしおって!!!それこそ逆心だーーーーー!!!!」
宣祖(ソンジョ)は唇を震わせて庭に出ました。
光海君(クァンへグン)イ・ホンは面を上げました。
「殿下!私が愚かで至りませんでした。どうかもう一度ご機械をください。今まで以上にご意向に従い王業を引き継ぎ善政を施します。殿下。殿下。殿下ーーーーーー!!!!」
光海君(クァンへグン)イ・ホンは必死で父に謝りました。
宣祖(ソンジョ)は従者を行ってしまいました。

回想シーン。信城君(シンソングン)の婚礼の宴会。
「貴様!なんという体たらくだ!」
宣祖(ソンジョ)は宴の席で泥酔した臨海君(イムメグン)を叱りました。
「兄上・・・。殿下。お許しください。臨海君(イムメグン)は信城君(シンソングン)の婚礼の儀を喜ぶあまりはめをはずしたようです。」
青年時代の光海君(クァンへグン)は兄にかわって土下座をしました。
「ところで、お前は誰だ。」
宣祖(ソンジョ)は息子に言いました。
「え・・・。」
光海君(クァンへグン)は衝撃を受けました。
「光海君(クァンへグン)媽媽でございます。」
内官は宣祖(ソンジョ)に耳打ちしました。
「そうか。私が見ぬうちに大きくなったな。」

回想シーン。
光海君(クァンへグン)は豊臣秀頼の送った第一回目の日本軍と戦っていました。朝鮮の民は倭の軍勢を追い返し民に万歳称賛を受けました。
「新たな王妃を迎える。」
宣祖(ソンジョ)は悔しくなりこう言いました。

回想シーン。
「邸下。中殿媽媽が王子をお産みになりました。」

夜の大殿の前庭。
光海君(クァンへグン)は地面についた手を握りしめ砂を掴み悔しがりました。

王妃の部屋。
「殿下。おやめください。」
仁穆王后(インモクワンフ)キム氏は王子を抱きながら心配しました。
「大君と公主を守るためだ。光海が王になれば、この子らは無事では済まない大丈夫だ。なく出ない。」
宣祖(ソンジョ)は貞明公主(チョンミョンコンジュ)をあやしました。
「大君はまだ幼いので荷が重すぎます。」
「だから、この子(王女)が王子だったらどれほどよかったことか。」

捕盗庁。
夜更けにイ・ドッキョンは私服のまま捕盗庁のを訪ねました。
「捕盗大将(ポドテジャン)は執務室です。」
従事官はイ・ドッキョン言いました。

捕盗大将(ポドテジャン)の執務室。
「おかしいな・・・。どうなっている。」
従事官はいるはずの捕盗大将(ポドテジャン)がいないことに首をかしげ部下に尋ねました。
「戻るだろう。ここで待つ。」
イ・ドッキョンは言いました。
「私も左捕庁(チャポチョン)に戻ったばかりなので探してきます。」
従事官はイ・ドッキョンに言いました。
武官らが下がるとイ・ドッキョンは(緑の服の武官が置いた)文書を見つけました。
「これは・・・どこで手に入れたのだ?どこで見つけたのだ!」
イ・ドッキョンは横にいた緑色の服の武官に怒鳴りました。
「あ、あ、あ、あの・・・今朝見つかった即身仏のそばにあったそうです。」
緑色の服の武官は答えました。
即身仏?」

王の部屋。
キム尚宮は煎じ薬の毒見をしました。
「余は世子に譲位するという遺言を書き換える。」
宣祖(ソンジョ)は領議政に言いました。
「はい殿下。」
領議政は同意しました。
「この王宮を離れ昌徳宮に移る際は新たな世子を供わねばな。皿をくれ。」
宣祖(ソンジョ)はキム尚宮に器を渡すように言いました。
「まだお毒見したばかりです。」
キム尚宮は王に言いました。
「もうよい。早く休みたい。」
宣祖(ソンジョ)が言うと領議政はキム尚宮に器を渡すように命じ、宣祖(ソンジョ)は薬を飲み干しました。

捕盗庁の検視室。
「紫微星は光を失い長い闇が来る。欲するは火が通る道に立つ者。犠牲を払うのは罪なき命ゆえあまたの者がうその予言の中王座の主だと叫ぶだろう。」
捕盗大将(ポドテジャン)ホン・ヨンは即身仏のそばにあった文書を読みました。イ・ドッキョンは即身仏の遺体を調べました。
「日が、通る道に、立つ者。これは王の名、昖(ヨン・日本語でえん)を意味する。だが、王室の紛乱も暗示している。」
イ・ドッキョンは指で文字を描きました。
「何と不届きな・・・。」
ホン・ヨンは呟きました。
「なぜ今日これを目にすることになったのですか?」
イ・ドッキョンはホン・ヨンに尋ねました。
「何者かが意図的に書いたというのか?」
「身元を調べねば。漢城府の・・・。観音の目?」
イ・ドッキョンは遺体を見て手首に数珠がはめられていることに気が付きました。
「心当たりが?」
ホン・ヨンは言うとイ・ドッキョンはミイラが身に着けている妙な数珠を外しました。

夜の断崖(十何年も前の回想シーン)。
「答えてくれ。何を見たのだ。同じものか?私と同じものを見たのか?」
予言者イ・ジハムはみすぼらしい姿の老女ナム・サゴに真剣に訪ねていました。
少年のイ・ドッキョンは茂みの中から二人のやりとりを見ていました。

捕盗庁の検視室。
「予言者・・・ナム・サゴだ。死に死をもって、積屍星が血のように燃え上がる。だが、暗闇は一筋の光で消える。たった一人、運命の主がいる。この地、火を支配する者。その純血の者だけがこの世の王となれる。」
イ・ドッキョンは呟くと謎の文書を読みました。

貞明公主(チョンミョンコンジュ)の部屋。
「はあ。はあ。はあ。あ~!チェ尚宮、火に、弟が火に・・・!」
貞明公主(チョンミョンコンジュ)は悪夢を見て目覚めました。

華政ファジョン-1話の感想

お楽しみのところ失礼しました!手間暇かかりますので次回から丁寧なあらすじの紹介は省略しようと思います。そのかわり感想だけはしっかり書きますのでよろしくお願いします。この「華政(ファジョン)」の第1話の感想なのですが、「秘密の扉」とキャストが重複していますね。「秘密の扉」でキム・テクとミン・ベクサンとチョ・ジェホという魅力的な登場人物を演じていた俳優さんが揃って登場しています。私は宣祖(ソンジョ)を演じている俳優さんは底が浅そうな人なので面白くないのですが・・・。それ以外の俳優さんはアリだと思います。光海君(クァンへグン)を演じているチャ・スンウォンは初めて見る人です。この年で出演作も少ないので韓流スターというほどじゃないのかもしれませんね。それよりも主役以外の貴族たちは時代劇のベテランというか、濃いキャスティングだとある意味感動しました。「華政(ファジョン)」は面白いかどうか?というと、まだ1話目なので、はっきりしたことはいえませんが、面白くなるかもしれないという期待は抱いています。ただちょっと悪趣味な要素もあるので私は風水というエセ占いの話は好きじゃないんですね。「大風水」でも紫微はでてきましたね。

さて、キャラについてですが、光海君(クァンへグン)はおじさんですね・・・おじさんが貞明公主(チョンミョンコンジュ)と兄と妹のように接するのは無理がありますよね(笑)ああ、でもドラマで語られていた世子になって冊封を求めてから少なくとも16年が立ってますから、逆算すると少なくとも「華政(ファジョン)」の1話での光海君(クァンへグン)は33歳以上または34歳か35歳あたりと考えられます。そりゃおじさんですわね( *´艸`)

光海君(クァンへグン)の妾であるキム尚宮、今回はキム・ゲシという名の宮女として登場しましたね。キム・ゲシ演じるキム・ヨジンは1974年生まれだそうですから、2015年の「華政(ファジョン)」が韓国で放送された時点でなんと41歳なんですって。ああ、言っちゃだめですね。それは。私も歳は聞かれたくないです(;´・ω・)光海君(クァンへグン)役のチャ・スンウォンは1970年生まれですから2015年時点で45歳、もうおじさんの後半、あと15年でおじいちゃんになる年頃です(;'∀')どうりで貫録があるわけだ、チャ・スンウォン、中井貴一の若い頃をもっと男っぽくした感じに見えません?演じている時の暗くて重厚な雰囲気がよく似てますね!

私は「秘密の扉」で出てきたキム・テク役の人とミン・ベクサン役のおじさんが好きで「秘密の扉」での演技がよかったので、二人が時代劇に出ているだけでも見ちゃいます。「奇皇后」のヨム・ビョンス役の顔の悪いおじさんまで出ていて面白くなるのでは?と思います。でも脚本が「トンイ」や「イ・サン」の人とあったので、単純化した脚本になるのかと心配しています。あらすじの複雑さや緻密さは「秘密の扉」のような水準に達するのでしょうか。

今回「華政(ファジョン)」の1話のあらすじをわかりやすく解説するのになんと5時間くらいかかりました(;'∀')調べものが多くて困ったな!登場人物の生まれ年とか、いちいち調べなければあらすじを理解できませんでした。だから次回からはあらすじのネタバレを含んだ感想のみにしたいと思います。おそらく都合よくストーリーを改変できるファンタジーの要素も入るだろうからあまり面白くないかもというか、嫌な予感もしていますw

ファジョン(華政)のあらすじと感想まとめ

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