刑事フォイル 第11話 エースパイロット前編 あらすじとネタバレ感想
主演 マイケル・キッチン(Michael Kitchen)エースパイロット 前編 あらすじ(ネタバレ) 原題FOYLE'S WAR AMONG THE FEW
1490年9月
運転手のサムはクリストファー・フォイル警視正を迎えに行きました。
「いかがでした?」
「戦時警察官の心得の訂正が26箇所。説明の体を成していない説明を聞かせられたよ。」
「わかります。じゃあ帰ります?」
「ずっと帰りたくてたまらなかった。」
「こちらレッドリーダー高度4500進路0-9-5。今度はついてこられるかな?遅れるなよ。」
リーダーのレックスは後ろを飛んでいるアンドリュー・フォイルに連絡をしました。
「この先はフランスだぞリーダー。迷わないように。」
アンドリューは自信たっぷりに返事をし低空飛行をしました。
「戦争の何がいやかって、委員会。委員会の何が嫌かって2分の話に30分も時間をもけることだ。」
フォイルは会議での不満をサムに言いました。
「わかります。教官にもそういう人がいました。受講生全員が寝ちゃうのであだ名はクロロホルム。」
「何の教官だ?」
「交通安全です。」
「早く言え。急いでなくてよかった。」
サムがフォイルを載せて車を運転していると、二人の兵士が検問をしていました。
「最近多いんですよ。きっと他にやることないんですよ。こちらはフォイル警視正です。」
「サム、いいよ。どうした?」
兵士はフォイルに検問をしている理由を話しました。
「身分証をご提示ください。セントレナーズ沖にUボートがあらわれたそうです。それで検問中です。」
兵士がフォイル警視正を検問していると、不審なトラックが検問のバーを突き破り逃走しました。
サムはフォイルを載せて不審車を追跡していると、トラックの運転手は発砲してきました。
しかしトラックの運転手が後ろを見ている間にトラックは横転し爆発しました。
フォイルが爆発したトラックの運転席を除くとハンドルを握ったまま黒焦げになった死体がありました。
ミルナーはフォイルに車の所有者について報告しました。サムは好奇心で質問を繰り返しました。
「個人所有の車で登録されていた名義は・・・」
「フレッド・ピアース?顔を覚えていた。」
「6年前の強盗事件で?」
「アタシが逮捕したんでね。」
「ピアースはなんで止まらなかったんでしょう。」
サムはフォイルにききました。
「私が検問していると勘違いしたのだろう。」
「で慌てた。」
ミルナーが付け加えました。
「慌てたってなぜ?」
「尋常じゃない燃料を積んでいたからだ。」
「それで大爆発したんですね。」
「うん。まったく。ふつうなら金属のタンクを使いますよ。木の樽じゃなく。」
ミルナーは呆れました。
「しかもピアースは石油の配給切符も多数持っていた。」
「M&V、自家用車に貨物車。盗んだか偽造したか。」
「どこで石油を手に入れたんでしょう。」
「いい質問だ。」
エバンズはフォイルとミルナーに説明をしていました。
「6月には南部沿岸地域をピンクエリアに指定しました。ドイツ軍が侵入した後のフランスは燃料を敵にどんどん奪われてしまいました。それに学んだ措置です。我々は給油所の数を4割に減らして備蓄量を減らしました。もしドイツがイギリスに侵攻してきても最小限の燃料しか手に入らないように。その近辺にある燃料貯蔵所はひとつだけ。ここ、ベクスヒルだ。所長はマイケル・ベネットって男です。」
「異常の報告が来ていませんか?」
「先月、タンクの亀裂で備蓄が3%減りました。なので新しいタンクを建築中です。」
「3%は多いんですか?」
ミルナーはエバンズに質問しました。
「多すぎます。燃料供給は最重要課題です。戦争の行方を左右する。ベクスヒルで何が行われているか立ち入り調査していただきたい。」
「あ、いきなり乗り込むと逃がすおそれがある。」
「じゃあどうします?」
「貯蔵所に誰かを送り込んで内部の事情を探らせるとか。」
「潜入捜査ですか。」
「配達員ではどうです。」
「撃墜できたのに。」
飛行場に帰還したレックスは怒りました。
「いや敵が迫ってた。」
アンドリューはレックスに言い返しました。
「でも俺のほうが有利な位置にいた。」
「偵察だけのはずなのに交戦したのか?」
同僚のダグラスが聞きました。
「迷子の敵とね。僕が助けた。」
「アンドリューの言うことなんか信じるな。俺が完璧に捉えてたのにこいつが勝手にかっさらっていったのだ。」
「撃墜したか?」
「わからない。最後は雲の中に逃げ込まれた。」
「追わなかったのか?」
「燃料切れでね。」
「俺に任せておけばよかったんだ。」
「そうしたら今頃俺は海の中から死体を引き上げていた。」
車のクラクションが鳴りました。
「ちょっと失礼。」
レックスは自分に手を振っている車の運転手のところに行きました。
「もし撃墜してれば10機目だったのにな。」
ダグラスはアンドリューに言いました。
「またチャンスはある。」
アンドリューは足を投げ出したばこを咥えました。」
運転手のコニーは恋人レックスの再会を喜びました。
「会いたかった。戦闘機の音がすると心臓が飛び出しそうになっちゃう。」
「俺がドイツにやられるはずがない。」
「じゃあ明日8時にフラミンゴで。」
「愛している。」
レックスは恋人のコニーにキスをしました。
サムはフォイルにお茶を持っていきました。
「お茶です。」
「ありがとう。」
「お困りですか?」
「実はちょっと。」
ミルナーが部屋に入ってきました。
「警視正、ピアースの妻と話してみたところ夫の行動や石油の運び先はわかりませんでした。でも雇い主は教えてくれました。フランク・ガノン。」
「ああ、なるほどね。」
フォイルは話を理解しました。
「フランク・ガノンって?」
サムはミルナーに聞きました。
「フラミンゴってクラブを経営している。バー2件とホテルと醸造所も持っている。」
「裏社会の人?」
「自称実業家だ。」
「誰にするんですか?」
ミルナーはフォイルに聞きました。
「誰にするかな。」
「困りましたね。」
フォイルとミルナーは困った様子でした。
「何が?」
サムは聞きました。
「ベックスヒルにある燃料貯蔵所に誰を潜入させるか人手が足りないな。」
「私じゃダメですか?叔父の農場で訓練で三トントラックに乗った経験があります。」
「そうか。ありがと。でも・・・」
「悪党は警察を警戒していますけど、わたしなら疑われません。」
「サムの言う通りかもしれない。」
ミルナーは言いました。
「見抜かれないようにやります。上手に。スパイみたいに。」
サムは嬉しそうでした。
「あ・・・ああ・・・考えておく。」
フォイルはサムをベックスヒル燃料貯蔵所に潜入させることにしました。
ベックスヒル燃料貯蔵所。
ショーン・オハロランはコニーに週末会えないか口説いていました。
オハロランの横を金髪の美女バイオレットが通り過ぎていきました。
「かわいい子だ。」
「あの子はダメ。もう決まった相手がいるから。」
バイオレットはベネットにお給料をもらいに行きました。
「君たち若い子はほんとうにお盛んだな。おいで。受取書にサインだ。」
「バイオレット。燃料海上輸送委員会への手紙、今日中に出すんだけど、タイプしてもらえる?」
パメラは夫がバイオレットの肩を抱いているので呼び止めました。
「はい奥様。」
バイオレットは部屋を出ていきました。
「なんだよ一体。」
ベネットは不機嫌になりましたが今度は外でトラックを洗浄しているコニーの尻を眺めていました。
フォイルは我が家で息子のアンドリューとスコッチを片手に話をしていました。
「今夜は静かだな。」
「ごめん。」
「ああいいよ。嫌なことでも?」
「そうじゃないけど。」
「バイクはどうだ?」
「楽しく乗っている。」
「それが、死につながるんだ。」
「じゃあ、スピットファイアは?」
アンドリューはフォイルにレックス・タルボットと言い争いになったことを話しました。
「黒髪そばかすトチの実で遊んでいた子?」
「そう。そいつだ。こんな形でまた会うとはね。今はエースパイロット。空を飛ぶために生きている。」
「喧嘩の原因は?お前か?」
「いや、大したことじゃないんだけどね。相棒だからね。」
フォイルは22歳で熟練パイロットを自称する息子を心配しました。
「年上はもう、いなくなったか・・・・・・。」
フォイルはサムに潜入の許可を与えました。
「チャンスを与えていただいて、心から感謝しています。」
サムはフォイルに感謝しました。
サムはフォイルに感謝しました。
「君を選んだことを後悔させないでくれ。それから、身の危険を感じたらためらうことなくすぐに逃げせ。」
フォイルはサムの心配をしました。
フォイルはサムの心配をしました。
サムは10時に所長のベネットのところに行きました。ベネットは異動の理由を根掘り葉掘りサムに尋ねました。ベネットはコニー・デューアーについて週末までに配達の道順を学ぶように指示しました。ベネットはサムをコニーに紹介しました。
「君が来てくれてうれしいよ。サム・スチュワート君。」
「サムと違ってのろいですね。」
ミルナーはサムのかわりの運転手の不平不満をフォイルに言いました。
「ああ。でも無口でいい。」
フォイルとミルナーはフラミンゴ・クラブに行きました。
「来た事あるか?」
フォイルはミルナーに聞きました。
「いいえ。戦前はカフェ・アングレの常連でした。ハーリー・ロイ(1930年代から1940年代イギリスで人気があったダンス・バンド)の演奏目当てで。この店ではやらないだろうな。」
フランク・ガノンはフォイルに元気かと尋ねました。
ストライプのスーツを着たフランク・ガノンはフレッド・ピアースを雇っていました。
「フレッドも気の毒に。どこで事故があったんですか?」
「チャネルビュー街道です。」
「そんな街から遠いところで何をしていたのか私とは関係ないですけど。」
「石油を運んでいたんだ。」
「石油・・・私をお疑いですか?でも昔と違って今は実業家です。ホテルやパブやこのクラブを経営しています。過去の過ちで。愛国者だからね。石油は買いませんよ。」
フォイルとミルナーは車に戻りました。
「石油を横流ししている供給元から洗おう。必ずガノンに繋がるはずだ。」
「サムに期待しましょう。」
フランク・ガノンは白状しませんでした。
「うちで何をしている。」
謎の男はカーターに言いました。
「計画を早めなければならないかもしれない。あんたの準備はできそうか?あれはあるのか?」
カーターは言いました。
男は「ここにある」と木箱を取り出しました。箱の中には時限爆弾がありました。
「兵器だよカーターさん。こいつはぐっすり眠っている。起こされるまではな。」
「起こされたら?」
「ベックスヒルのほとんどが吹っ飛ぶ。」
サムのところにアンドリュー・フォイルが来ました。
ショーン・オハロランの前でサムは慌ててとっさに「以前付き合っているんです」と言いました。
「正体ばらしちゃダメ。」
「まさか君が潜入捜査?」
「石油が盗まれてたの・・・」
「だったら僕のバイクも洗っておいてくれない?」
そこにバイオレットがやってきてサムはバイオレットをダンスに誘っていきました。
「ほうら。」
ベネットは妻に書類を渡しました。
「ずいぶん大量ね。なぜ空軍の少尉さんが。」
「私が知るか。それにお前に関係ない。」
「きっと極秘だからね。こんなに燃料を蓄えておくのは大きな作戦があるからに違いない。」
パメラは何かの計画があることに気が付きました。
サムはフォイルとミルナーに報告しました。
「みんないい人ばかりです。スパイするのは気が咎めます。誰も事件とは関係ないと思います。手順はきちんとしていて盗むのは不可能です。客が申し込みをしなければ配達されません。申込書はバイクで配達されます。陸軍に空軍、病院に消防隊。あちこちから届きます。受け取るのはベネット夫人。事務処理は夫人がすべて行っています。でも燃料の輸送を管理しているのは夫のマイケル・ベネット。彼は燃料の搬出時に必ず立ち合い量を確認します。台帳には運転手もサインするので燃料はごまかせません。一日に20回あるので同じ手順が繰り返されます。客が受け取ったのを確認してサイン。一日の終わりにサインされた書類はすべて金庫に入れられ月に一度石油管理局が管理しに来ます。」
ミルナーは客もベネット夫妻も抱き込まないと石油を盗むことはできないといいました。
サムはフラミンゴにみんなと遊びに行くといいました。
「あ、そういえば息子さんに会いました。でも何もいわないでいてくれました。」
レックスはフォイルとアンドリューと食事をしていました。
「以前お会いしています。いい機会だから白状します。お宅の温室の窓を割ったのは私です。」
レックスは子供のころのいたずらをフォイルに告白しました。
「メッサーシュミット2機にやられてコクピットから吸い出されて何とかパラシュートを開いたらドボン。病院で入院している間にエースパイロットの地位を奪われました。」
操縦歴5カ月のレックスはアンドリューへの恨みをぶちまけました。
アンドリューはバイオレットと今夜遊ぶことをレックスにばらされました。
コニーはバイオレットに化粧品を渡しました。サムはコニーに何で運転手になったか聞き出しました。
「16で学校を卒業して醸造所に就職したの。樽の内側にワックスを塗る作業をしていたの。長時間労働で安いお給料で最低だった。次はボギー(トラック)の運転手をしていたの。それから運転手が一人病気になったんで後釜に滑り込み。訓練終了後にすぐこちらに来たの。よければ口紅使って。」
コニーはサムに口紅を貸しました。
「私もレックスと結婚するの。仲間たちがスピットファイアで空から祝ってくれる。行きましょ。」
コニーは立ち上がると椅子につかまりました。
「コニー大丈夫?」
コニーは弱っているようでした。
アンドリューとダグラスとレックスたちはフラミンゴ・クラブに向かいました。
「今夜は決めろよダグラス。はっはっはっは。」
「すごく綺麗だ。明るく愛らしく、しかもおいしく。」
レックスはコニーを誘いました。
ダグラス・ライトはサム・スチュワートに飲もうと誘いました。
「たまにはああいうこと言ってよ。」
バイオレットはアンドリューにねだりました。
「盛況だ。こういう曲を続けろ。みんな飲むから。」
フランク・ガノンは部下に指示しました。
サムはタンクを作っているショーン・オハロランに話しかけられました。
サムに舌なめずりしているオハロランはアイルランドのオファリー州のタラモアだと言いました。
「パイプにひびが入っていて燃料が漏れてるんですってね。」
「それ誰からきいた。」
「わからない。ベネットさんかな。」
「いろんなことに興味があるんだな。」
コニーは今夜は部屋を独り占めするからとレックスを部屋に誘いました。
「飲み物のお替り取ってくる。」
レックスは酒を取りに行きました。
「あなたのおうちに連れて行ってくれない?今夜はコニーに部屋を使わせてあげるの。じゃあ、ホテルはどう?」
バイオレットはアンドリューを口説いていました。
「教えてやろう。燃料を扱っていると肌にこびりつく。これがタンクローリーの運転手の手か。」
オハロランはサムの手を握り疑いました。
「どうしたんだ?」
アンドリューがサムを助けに来ました。
「もう帰れよオハロラン。目障りだ。そっちは金もうけだろ。」
「アイルランド野郎目。」
ダグラスも加勢しました。
「やってみな。」
オハロランはアンドリューを挑発したらアンドリューがオハロランを殴りました。
レックスも上着を抜いてアンドリューに加勢しました。
「レックスやめて。」
コニーは泣きながら酒場から逃げ出しました。
すぐに憲兵がやってきました。
コニーはアパートに帰りベッドに突っ伏して泣きました。
「我々が戦うのはドイツ人でアイルランド人じゃないだろう。」
アンドリューは上司の中佐に言い訳をしました。
「アイルランド人はドイツ寄りです。アイルランド人はドイツボートのUボートにタバコを売っています。今月大西洋で何席やられました。それはアイルランド南部と西海岸の基地が使えないせいでしょう。チャーチル首相も言ってます。我々の護衛があるからアイルランドに食料が届けられるのです。なのにアイルランドは協力しないのはおかしい。みんな思ってる。」
「何千ものアイルランド人がイギリスのために戦ってくれている。お前がこうしている間もな。アイルランド人の労働力は必要不可欠だ。優秀なパイロットでなければお前たち三人を処罰したところだ。」
「すみません。」
アンドリューは中佐に叱られました。
ミルナーはオハロランが取り調べを受けていたことをフォイルに報告しました。
「フラミンゴでサムに近づいた男はアイルランド人のショーン・オハロラン。オファリー州タラモア出身です。半年前からベックスヒル貯蔵所でタンクの防護壁の建設をしています。去年公安課に二度調べられています。一度目はロンドンで7月28日、2度目はコベントリーで8月に・・・」
コベントリーの市場とロンドンの駅で8月には爆弾テロがありました。
「IRAか?その男」
「証拠が見つからず、二度とも取り調べで釈放。」
「フラミンゴでの騒ぎの発端はなんだ?」
「発端は息子さんです。絡まれたサムを息子さんが助けたそうです。オハロランのことは伝えます?」
「サムは想像力が豊かだから何かあったら引き揚げよう。」
「はい。」
サムはベックスの事務所できょろきょろしていました。ベックス夫人はサムが気に入りませんでした。
「気に入らないのか。」
「あたりまえでしょ。」
「いい加減にしてくれ。規則をまげてお前を雇ってあげたのに。」
「もう耐えられない。」
バイオレットはアンドリューに怒っていました。
「お父様に会わせてよ。」
「会わないほうがいい。」
「信じてていいの?アンドリュー。戦争が終わったら結婚するって。」
「もちろんだ。」
アンドリューはバイオレットにキスをしました。
その横をサムのトラックが通り過ぎました。
コニーは元気がありませんでした。サムが話をすると、コニーはレックスの話をしたくないといいました。
「アンドリュー嫌い。白馬の騎士みたいに登場して。パイロットはみんな嘘つき・・・自分のことしか考えない奴ばっかり。」
「コニー。待って、あれ、これおかしい?まだ200ガロン残っている。」
「ときどき動かなくなるのよ。空っぽよ。」
サムとコニーはトラックで石油を配達しました。
「途中で下してあげる。早引きしたら?ベクスヒルまで戻ることないもの。サインは私がしとく。誰も見ないし。融通利かせてあげてるのに変な子。」
コニーはサムを降ろしました。
コニーはトラックで森の中を走っていました。すると木の樽を積んだカーターが待っていました。
「コニー元気か。」
「カーター。話す気分じゃないの。もううんざり。あんたもこの計画にも。」
「次から二倍の量にしろと命令が来ている。決行が早まるから今のうちにできる限りな。」
「ほんとあたしバカだった。こんなことに手を貸すなんて。」
「もうじき異動になったらまた次のところで手伝ってもらう。一度関わったら簡単には抜けられない。」
「私は異動なんかしないといっといて。私にも考えがある。これは脅しよ。」
カーターはコニーから石油を受け取りました。
「あれは嘘です。車の中に200ガロン残っていました。」
サムはフォイルとミルナーに報告しました。
「配達先はどこだ?シルバーヒルの工場が申し込んだ量の燃料がべクスヒルを出発してながら200ガロン少なく下ろされる。それがなぜ発覚しないんだ?」
「間違いなく妊娠しています。」
医者はコニーに言いました。
「最近具合が悪かったけど、まさか、そんな。どうしよう。」
「今ちょうど四カ月に入ったくらいです。それで父親は?話しなさい。結婚できる立場の人?」
「わかりません。彼が何ていうかどうしよう。」
フォイルはエバンズに捜査の状況を報告しました。
「貯蔵所とある有名な悪党との中につながりがあるそうです。彼なら広範囲に石油を運べますし少なくとも運転手ひとりが関わっています。」
「ただちに監査を行います。ベクスヒルを閉鎖し・・・」
「犯人逮捕の前はいけません。犯人はまた別の貯蔵所で同じことをするだけです。」
「48時間待とう。」
「ありがとうございます。」
妊娠して泣いているコニーは酒場で男に酒を注がれて飲みました。
「これを飲んで。」
「私に話してごらん。ゆっくりでいい。」
アンドルーとレックスはフラミンゴにいました。
「おいジャック、たった一度の喧嘩で俺を見限るのか?」
アンドリューはバーテンのジャックに言いました。
コニーは酒場に普段着のまま現れました。
「コニー。ずっと探してたんだぞ。大丈夫か?」
「いいえレックス大丈夫じゃない。触らないで顔も見たくない。来やすく呼ばないでよ。もううんざりなの。何もかもうんざり。利用されて振り回されていい加減にして。私しってるの。とってもいいこと。すごい秘密の話。今まで黙ってきたけどもう言いふらしてやる。」
アンドリューはコニーを送りました。
「甘い一夜になるはずが乱闘だ。アンドリューのせいだ。」
レックスはコニーの不機嫌をアンドリューのせいにしました。
ベネット夫妻もその様子を見ていました。
翌朝、コニーは配達所に出勤しませんでした。
ベネットはサムにコニーを迎えに行くように命じました。
サムはコニーのアパートに着きました。
「コニー!」
サムは扉のベルを鳴らしてもコニーが出てこないので地面に隠してある鍵で家に入りました。
コニーは死んでいました。
「来た事あるか?」
フォイルはミルナーに聞きました。
「いいえ。戦前はカフェ・アングレの常連でした。ハーリー・ロイ(1930年代から1940年代イギリスで人気があったダンス・バンド)の演奏目当てで。この店ではやらないだろうな。」
フランク・ガノンはフォイルに元気かと尋ねました。
ストライプのスーツを着たフランク・ガノンはフレッド・ピアースを雇っていました。
「フレッドも気の毒に。どこで事故があったんですか?」
「チャネルビュー街道です。」
「そんな街から遠いところで何をしていたのか私とは関係ないですけど。」
「石油を運んでいたんだ。」
「石油・・・私をお疑いですか?でも昔と違って今は実業家です。ホテルやパブやこのクラブを経営しています。過去の過ちで。愛国者だからね。石油は買いませんよ。」
フォイルとミルナーは車に戻りました。
「石油を横流ししている供給元から洗おう。必ずガノンに繋がるはずだ。」
「サムに期待しましょう。」
フランク・ガノンは白状しませんでした。
「うちで何をしている。」
謎の男はカーターに言いました。
「計画を早めなければならないかもしれない。あんたの準備はできそうか?あれはあるのか?」
カーターは言いました。
男は「ここにある」と木箱を取り出しました。箱の中には時限爆弾がありました。
「兵器だよカーターさん。こいつはぐっすり眠っている。起こされるまではな。」
「起こされたら?」
「ベックスヒルのほとんどが吹っ飛ぶ。」
サムのところにアンドリュー・フォイルが来ました。
ショーン・オハロランの前でサムは慌ててとっさに「以前付き合っているんです」と言いました。
「正体ばらしちゃダメ。」
「まさか君が潜入捜査?」
「石油が盗まれてたの・・・」
「だったら僕のバイクも洗っておいてくれない?」
そこにバイオレットがやってきてサムはバイオレットをダンスに誘っていきました。
「ほうら。」
ベネットは妻に書類を渡しました。
「ずいぶん大量ね。なぜ空軍の少尉さんが。」
「私が知るか。それにお前に関係ない。」
「きっと極秘だからね。こんなに燃料を蓄えておくのは大きな作戦があるからに違いない。」
パメラは何かの計画があることに気が付きました。
サムはフォイルとミルナーに報告しました。
「みんないい人ばかりです。スパイするのは気が咎めます。誰も事件とは関係ないと思います。手順はきちんとしていて盗むのは不可能です。客が申し込みをしなければ配達されません。申込書はバイクで配達されます。陸軍に空軍、病院に消防隊。あちこちから届きます。受け取るのはベネット夫人。事務処理は夫人がすべて行っています。でも燃料の輸送を管理しているのは夫のマイケル・ベネット。彼は燃料の搬出時に必ず立ち合い量を確認します。台帳には運転手もサインするので燃料はごまかせません。一日に20回あるので同じ手順が繰り返されます。客が受け取ったのを確認してサイン。一日の終わりにサインされた書類はすべて金庫に入れられ月に一度石油管理局が管理しに来ます。」
ミルナーは客もベネット夫妻も抱き込まないと石油を盗むことはできないといいました。
サムはフラミンゴにみんなと遊びに行くといいました。
「あ、そういえば息子さんに会いました。でも何もいわないでいてくれました。」
レックスはフォイルとアンドリューと食事をしていました。
「以前お会いしています。いい機会だから白状します。お宅の温室の窓を割ったのは私です。」
レックスは子供のころのいたずらをフォイルに告白しました。
「メッサーシュミット2機にやられてコクピットから吸い出されて何とかパラシュートを開いたらドボン。病院で入院している間にエースパイロットの地位を奪われました。」
操縦歴5カ月のレックスはアンドリューへの恨みをぶちまけました。
アンドリューはバイオレットと今夜遊ぶことをレックスにばらされました。
コニーはバイオレットに化粧品を渡しました。サムはコニーに何で運転手になったか聞き出しました。
「16で学校を卒業して醸造所に就職したの。樽の内側にワックスを塗る作業をしていたの。長時間労働で安いお給料で最低だった。次はボギー(トラック)の運転手をしていたの。それから運転手が一人病気になったんで後釜に滑り込み。訓練終了後にすぐこちらに来たの。よければ口紅使って。」
コニーはサムに口紅を貸しました。
「私もレックスと結婚するの。仲間たちがスピットファイアで空から祝ってくれる。行きましょ。」
コニーは立ち上がると椅子につかまりました。
「コニー大丈夫?」
コニーは弱っているようでした。
アンドリューとダグラスとレックスたちはフラミンゴ・クラブに向かいました。
「今夜は決めろよダグラス。はっはっはっは。」
「すごく綺麗だ。明るく愛らしく、しかもおいしく。」
レックスはコニーを誘いました。
ダグラス・ライトはサム・スチュワートに飲もうと誘いました。
「たまにはああいうこと言ってよ。」
バイオレットはアンドリューにねだりました。
「盛況だ。こういう曲を続けろ。みんな飲むから。」
フランク・ガノンは部下に指示しました。
サムはタンクを作っているショーン・オハロランに話しかけられました。
サムに舌なめずりしているオハロランはアイルランドのオファリー州のタラモアだと言いました。
「パイプにひびが入っていて燃料が漏れてるんですってね。」
「それ誰からきいた。」
「わからない。ベネットさんかな。」
「いろんなことに興味があるんだな。」
コニーは今夜は部屋を独り占めするからとレックスを部屋に誘いました。
「飲み物のお替り取ってくる。」
レックスは酒を取りに行きました。
「あなたのおうちに連れて行ってくれない?今夜はコニーに部屋を使わせてあげるの。じゃあ、ホテルはどう?」
バイオレットはアンドリューを口説いていました。
「教えてやろう。燃料を扱っていると肌にこびりつく。これがタンクローリーの運転手の手か。」
オハロランはサムの手を握り疑いました。
「どうしたんだ?」
アンドリューがサムを助けに来ました。
「もう帰れよオハロラン。目障りだ。そっちは金もうけだろ。」
「アイルランド野郎目。」
ダグラスも加勢しました。
「やってみな。」
オハロランはアンドリューを挑発したらアンドリューがオハロランを殴りました。
レックスも上着を抜いてアンドリューに加勢しました。
「レックスやめて。」
コニーは泣きながら酒場から逃げ出しました。
すぐに憲兵がやってきました。
コニーはアパートに帰りベッドに突っ伏して泣きました。
「我々が戦うのはドイツ人でアイルランド人じゃないだろう。」
アンドリューは上司の中佐に言い訳をしました。
「アイルランド人はドイツ寄りです。アイルランド人はドイツボートのUボートにタバコを売っています。今月大西洋で何席やられました。それはアイルランド南部と西海岸の基地が使えないせいでしょう。チャーチル首相も言ってます。我々の護衛があるからアイルランドに食料が届けられるのです。なのにアイルランドは協力しないのはおかしい。みんな思ってる。」
「何千ものアイルランド人がイギリスのために戦ってくれている。お前がこうしている間もな。アイルランド人の労働力は必要不可欠だ。優秀なパイロットでなければお前たち三人を処罰したところだ。」
「すみません。」
アンドリューは中佐に叱られました。
ミルナーはオハロランが取り調べを受けていたことをフォイルに報告しました。
「フラミンゴでサムに近づいた男はアイルランド人のショーン・オハロラン。オファリー州タラモア出身です。半年前からベックスヒル貯蔵所でタンクの防護壁の建設をしています。去年公安課に二度調べられています。一度目はロンドンで7月28日、2度目はコベントリーで8月に・・・」
コベントリーの市場とロンドンの駅で8月には爆弾テロがありました。
「IRAか?その男」
「証拠が見つからず、二度とも取り調べで釈放。」
「フラミンゴでの騒ぎの発端はなんだ?」
「発端は息子さんです。絡まれたサムを息子さんが助けたそうです。オハロランのことは伝えます?」
「サムは想像力が豊かだから何かあったら引き揚げよう。」
「はい。」
サムはベックスの事務所できょろきょろしていました。ベックス夫人はサムが気に入りませんでした。
「気に入らないのか。」
「あたりまえでしょ。」
「いい加減にしてくれ。規則をまげてお前を雇ってあげたのに。」
「もう耐えられない。」
バイオレットはアンドリューに怒っていました。
「お父様に会わせてよ。」
「会わないほうがいい。」
「信じてていいの?アンドリュー。戦争が終わったら結婚するって。」
「もちろんだ。」
アンドリューはバイオレットにキスをしました。
その横をサムのトラックが通り過ぎました。
コニーは元気がありませんでした。サムが話をすると、コニーはレックスの話をしたくないといいました。
「アンドリュー嫌い。白馬の騎士みたいに登場して。パイロットはみんな嘘つき・・・自分のことしか考えない奴ばっかり。」
「コニー。待って、あれ、これおかしい?まだ200ガロン残っている。」
「ときどき動かなくなるのよ。空っぽよ。」
サムとコニーはトラックで石油を配達しました。
「途中で下してあげる。早引きしたら?ベクスヒルまで戻ることないもの。サインは私がしとく。誰も見ないし。融通利かせてあげてるのに変な子。」
コニーはサムを降ろしました。
コニーはトラックで森の中を走っていました。すると木の樽を積んだカーターが待っていました。
「コニー元気か。」
「カーター。話す気分じゃないの。もううんざり。あんたもこの計画にも。」
「次から二倍の量にしろと命令が来ている。決行が早まるから今のうちにできる限りな。」
「ほんとあたしバカだった。こんなことに手を貸すなんて。」
「もうじき異動になったらまた次のところで手伝ってもらう。一度関わったら簡単には抜けられない。」
「私は異動なんかしないといっといて。私にも考えがある。これは脅しよ。」
カーターはコニーから石油を受け取りました。
「あれは嘘です。車の中に200ガロン残っていました。」
サムはフォイルとミルナーに報告しました。
「配達先はどこだ?シルバーヒルの工場が申し込んだ量の燃料がべクスヒルを出発してながら200ガロン少なく下ろされる。それがなぜ発覚しないんだ?」
「間違いなく妊娠しています。」
医者はコニーに言いました。
「最近具合が悪かったけど、まさか、そんな。どうしよう。」
「今ちょうど四カ月に入ったくらいです。それで父親は?話しなさい。結婚できる立場の人?」
「わかりません。彼が何ていうかどうしよう。」
フォイルはエバンズに捜査の状況を報告しました。
「貯蔵所とある有名な悪党との中につながりがあるそうです。彼なら広範囲に石油を運べますし少なくとも運転手ひとりが関わっています。」
「ただちに監査を行います。ベクスヒルを閉鎖し・・・」
「犯人逮捕の前はいけません。犯人はまた別の貯蔵所で同じことをするだけです。」
「48時間待とう。」
「ありがとうございます。」
妊娠して泣いているコニーは酒場で男に酒を注がれて飲みました。
「これを飲んで。」
「私に話してごらん。ゆっくりでいい。」
アンドルーとレックスはフラミンゴにいました。
「おいジャック、たった一度の喧嘩で俺を見限るのか?」
アンドリューはバーテンのジャックに言いました。
コニーは酒場に普段着のまま現れました。
「コニー。ずっと探してたんだぞ。大丈夫か?」
「いいえレックス大丈夫じゃない。触らないで顔も見たくない。来やすく呼ばないでよ。もううんざりなの。何もかもうんざり。利用されて振り回されていい加減にして。私しってるの。とってもいいこと。すごい秘密の話。今まで黙ってきたけどもう言いふらしてやる。」
アンドリューはコニーを送りました。
「甘い一夜になるはずが乱闘だ。アンドリューのせいだ。」
レックスはコニーの不機嫌をアンドリューのせいにしました。
ベネット夫妻もその様子を見ていました。
翌朝、コニーは配達所に出勤しませんでした。
ベネットはサムにコニーを迎えに行くように命じました。
サムはコニーのアパートに着きました。
「コニー!」
サムは扉のベルを鳴らしてもコニーが出てこないので地面に隠してある鍵で家に入りました。
コニーは死んでいました。
感想
今日の話はとっても難しかった!ややこしくて会話もとても多かったです。みんな怪しいし、この段階では誰が犯人かわかりません。ただ悪党は何人か出てきています。続きの感想は次回に書きたいと思います。それにしても、レックスの声優さんがかっこいいですね!どこかのアニメで聞いたことがあるのですが。もしやマクロスプラスの黒い顔の人(ガルド・声は石塚運昇)なんじゃないかと思います。懐かしい!マクロスプラスは大人のアニメで子供のころに見たときにずいぶんとショックを受けました。ちなみにフォイルの声優さんは山路和弘、ミルナーの声優さんは、 川島得愛、サムの声優さんは山根舞さんだそうですよ。アンドリューの声優さんは福田賢二さんらしいです。