「薯童謠(ソドンヨ)」(全55話)第45話 プヨソン激怒 のあらすじとネタバレ感想
45話 プヨソン激怒 あらすじ
プヨソンは暴れました。サテッキルは頭から血を流しました。
「いまだ。抜けろ。風の音にもおののくはずだと言ったろ?もっとひどくなるぞ。衛士佐平は罪を犯しすぎた。」
チャンはプヨソンの部屋から出てきたサテッキルに忠告しました。
「こんなにあるのか。プヨソンの悪い噂が広まっているな。」
「はい。」
ウヨン公主は父のプヨゲに上疏を持ってきました。プヨゲは腹を抑えて苦しみました。
「国中に噂が広まっているのは事実です。太子即位式は延期しましょう。それより陛下の体のほうが心配です。モンナス博士とコモ技術士を専属医師に・・・」
「ずっとチョン医師の世話になってきた。彼がよく見てくれるので心配するな。」
「貴族たち38人が上疏を出しました。どうやら逆心を抱いてプヨソン様に関する噂をありのまま陛下に・・・」
フクチピョンはプヨソンに報告しました。
「なぜだ!なぜ私に報告しなかったのだ。お前も反逆者か?出ていけ!」
プヨソンはサテッキルに怒鳴りました。
「やつらの仕業だ。四男と結託して謀反を企んでいるのだ。今すぐ捕まえろ!私に反抗するやつらは武力で潰してやる。衛士部の準備を。」
プヨソンはフクチピョンに命じました。
フクチピョンは上書を出した貴族を捕まえました。
「ご存じないのですか?上書を出した38人が捕らえられました。」
サドゥグァンはウヨン公主に知らせました。
「四男はどこだ!四男の支持で噂を広めそれを陛下に報告したろ!」
プヨソンは貴族を縛り上げ尋問しました。
「ネイノーン!どけ!」
「プヨソン様、どうかわたしを先に殺してください。すべては私の責任です。」
サテッキルはプヨソンと貴族の間に立ちはばかりました。
「佐平様、フクチピョン様の忠告にも私は耳を貸さずにいました。先代王の隠れた狙いを見抜けず市場を通った私の責任です。そしてプヨソン様が民の殺害を命じたとき私は止めることができなかった。佐平様の無茶はすべて私の責任なのです。その結果心理作戦にやられ大きな不安にかられておいでです。だから私の首をはねて殺してください。それが無理なら私に従ってください。今までのことは忘れ王になり国をどう統治するかそれだけを考えるのです。私の忠誠を御信じください。お仕えしたきっかけはどうでもいいです。私は決して裏切りません。もう私には戻れる場所もないのです。王のように広い心で考えるのです。どうか落ち着いてください。まだ天はプヨソン様の味方です。違うなら私がそうさせましょう。手を汚すのは私どもにお任せを。佐平様は王道を歩んでください。自ら機会を手放さないでください。佐平様。」
サテッキルはプヨソンの前に座りプヨソンを説得しました。その様子をチャンとウヨン公主は隠れてみていました。
便殿会議が開かれました。
「昨夜のことは衛士部の誤解です。ひどい目に遭わされた貴族の皆さまにはご迷惑をおかけしました。このようなことは二度といたしません。」
プヨソンはプヨゲと重臣たちの前で謝罪しました。
「あれがサテッキルの選択でしたね。」
チャンはモンナス博士に言いました。」
「キルはもう我々のもとには簡単に戻らないでしょう。」
「戻る場所のない彼が気の毒であり、恐ろしくも思え、奇妙な気持ちでした。」
「何がだ?」
「プヨソンに背くべきだと思っているはずなのに裏切らなかったサテッキルに私は好感を持ちました。」
「そうだな。人は損得だけでは区別できない不思議な感情がある。」
「私はキルと敵対し続けるでしょう。プヨソンのために手を汚す彼を見ながら・・・。」
ウヨン公主は執務室でチャンを見つめました。
「どうかしましたか?」
「お前もサテッキルのように仕えてくれるのか?兄がうらやましい。大使様に見せた忠誠心までは望まないといったけど撤回する。忠誠心を抱け。忠誠心というのは真心だろ?真心が国に向かえば忠誠心で友に向かえば友情となる。親に向かえば孝行になり女性に向かえば恋になるだろう。」
「・・・・・・。」
「どんな形でもいいから私に真心をくれ。難しいか?難しくてもやってみよ。我々は同士なのだから。」
ウヨン公主は部屋を出ていきました。
「真心・・・私はどんな真心を望んでいるのだろう。」
ウヨン公主は心の中でチャンを思いました。
「さっきのお前の姿、気に入った。腹が読めない男だと思っていた。」
ウヨン公主はサテッキルに言いました。
「公主様はどれほど人を信じますか?チャンをどれほど信じていますか?チャンとチン・ガギョンは昔からの知り合いです。」
サテッキルはソンファ公主の秘密を少し暴露しました。
サテッキルはソンファ公主の秘密を少し暴露しました。
「手を汚すというのはこの離間策のことか?その程度の浅知恵だったのか?」
「離間策という指摘を否定しません。ですが私の話は本当です。モンナス博士もチン・ガギョンを昔から知っておりました。」
ウヨン公主は動揺しました。
「そんなはずはないわ。まさか・・・。」
ウヨンは町に行きチャンを探しました。
「どうせ離間策に違いない。帰ろう。」
ウヨンが町から帰ろうとしたらチャンがソチュンたちに支持してソンファ公主を案内し
ているところでした。
「本当だったのか。」
ウヨンはサテッキルの話を信じました。
「私を試すな。私はチャンとモンナス博士を信じる。彼らは人をだましたりしない。先代王の忠臣だったことも四男に仕えていたことも私は承知だ。」
ウヨン公主はサテッキルに言いました。
「でしたらもうご忠告することはありません。ご自由に。」
「ええ。浅知恵で我々を引き裂こうと考えるな。二度とその離間策で私を刺激するな。」
「はい。わかりました。」
ウヨンは動揺していました。
「遅すぎます。もう待てません」
チャンはソンファ公主に言いました。
「一刻まったら帰ります。出ましょう。別行動に。チャンはあちらの道へ。」
ソンファ公主が森を歩いているとワング将軍が姫を呼び止めました。
ワング将軍はアビジ商団に尾行されているといいました。
「その後、恩卒様を追いましたがチン・ガギョンとは別行動でした。」
部下はウヨン公主に報告しました。
ソンファ公主はワング将軍に私兵を移動させてあと500人増やすように頼みました。
プヨソンはプヨゲに謁見しました。
「夜分に何の用だ。」
「太学舎の医者に診察させてください。もうご自分だけの体ではないのですよ。」
王妃は昔からのかかりつけ医に診させるといいました。プヨソンはプヨゲに今までの暴挙を謝罪しました。
「陛下、私にご命令ください。倭国でも戦場でも罪滅ぼしができるならなんでもします。陛下。行いには十分気を付けます。陛下の気持ちをよく考えます。」
「わかった。もう下がりなさい。」
プヨゲ(惠王)はプヨソンに言いました。
「拠点は確保したか?」
ウヨン公主はソンファ公主とチャンに言いました。
「はい。マンス峠の裏に設けようと。」
「まずは1000人だけに。あとで母の実家の兵を補充する。千夫長(チョンブジャン)は誰に?」
「客主(ヨン・ギョンフ大将)が適任かと。」
「そう。資金と武器は私が調達するから兵の訓練に専念を。」
「資金の調達ならできます。」
「入れ。すべてを任せきりでは悪い。私が視察に行くと人を大勢動かしてしまう。恩卒が行け。」
ウヨン公主はソンファ公主に金を渡し、チャンに視察に行くように命じました。そしてウヨン公主は部下に二人の尾行を命じました。ワング将軍が二人を迎えたところをウヨン公主の部下は見ていました。
プヨソンはウヨン公主に謝罪しました。
「父王が王になる過程でお前と王妃様を意図的に排除したのは事実だ。私の独善だった。結局父上にも迷惑をかけた。恨まれて当然だ。私がこんな性格だからお前と王妃様に不安を与えた。兄として心強い支えになるどころか心配をかけてすまなかった。だが父も王になったのだしもう無茶はしない。母親は違うがお前は妹だ。最後まで守ってやる。」
サテッキルはほくそ笑みました。
「モンナス博士とチャンについても同じだ。もう威圧するのはやめる。昨日の敵が今日の友になることもあるし、その逆もありうる。百済にもお前にもチャンと博士は必要な存在だ。将来は私が必要とするかもしれない。」
プヨソンは途中で入室したモンナス博士にも聞かせました。
「動じてはいけません。公主様が衛士佐平を揺さぶったのと同じ作戦を使っているのです。信頼は武器と同じです。わずかでもひびた生えれば小さな衝撃でも割れてしまう。チャンと私が衛士佐平に仕える日はありません。信じてください。」
モンナス(木羅須)博士はウヨン公主に言いました。チャンが現れました。チャンはマンス峠の兵の様子を伝えました。
「チン・ガギョンはずいぶんと役に立つ女性だな。」
ウヨン公主はチャンに皮肉を言いました。
チャンはサドゥグァンからの連絡を受けたとモンナスに言いました。モンナスはサドゥグァンは王室との姻戚関係を避けてきた慎重な人物なので下手に行動しないようにチャンに言いました。
ウヨンの部下はもう500人の私兵とワング将軍がいると姫に報告しました。
「ということは私を利用して・・・今すぐ捕らえよ・・・いや、ちょっと待て。もう少しチン・ガギョンについて調べろ。」
ウヨンは動揺しました。
「どうかモンナス博士の言葉が本当であってほしい・・・。」
チャンはサドゥグァン(沙道光)と会いました。
「君の無中生有(むちゅうしょうゆう)の作戦が以前貴族の間で話題になりまして、だた、私には子供だましに思えた。だから私だけは関心を示さなかった。今回のことだ。威徳王と阿佐太子の復讐だけが目的でウヨン公主を選んだのなら君は私には価値のない男だ。」
「ならが私は価値のない男です。」
「だがモンナス博士はどう説得したのだ?それが知りたい。阿佐太子の説得にも動かなかった人だ。性格は私とは異なるが博士と私は行動が似ている。私が君に興味を持ったのもそのせいだ。博士をどう説得した?」
「博士は私の幼さに弱いのです。」
「そうか。はっはっはっは。君の幼さは特別なのだな。はっはっはっは。」
モジンは子供たちに孔子の教えを説いていました。メクトスとウンジンとポムノは隠れて覗いていましたが、モジンに見抜かれてしまいました。メクトスたちはモジンがいないと寂しくて様子を見に来たのでした。モジンは太学舎に帰って仕事をしなさいと言いました。
ウヨン公主は部下から報告を受けました。
「チン・ガギョンお嬢様の経歴は公主様のご存じのとおりです。問題は客主のほうです。彼女とは最近知り合いに。全義城の戦いで死刑を免れた。罪名はヨン・ジュングォン事件と関係がありました。ヨン家の私兵と召使による謀反です。」
「彼は私兵か召使だった?」
「おそらく私兵の大将だったのではないかと。」
ウヨン公主はヘドジュにヨン・ジュングォンとチン・ゴンスは憎みあう関係だったのか確かめました。
「ヨン家の召使いがなぜ・・・」
ウヨン公主は母の王妃と話し合いました。
「モンナス博士とチャンのことです。モンナス博士の忠言で兵士の育成をチン・ガギョン商団に頼みました。不審な点があるのです。ワング将軍が私兵の訓練を。すでにかなりの数だと。それにチン・ガギョンの客主はヨン・ジュングォンの召使でした。」
「チン・ゴンスがお兄様に協力した件ね。何か怪しいわ。四男は生きているの?いますぐ全員を捕らえなさい。」
「でもひとつ解せないのです。四男のための陰謀ならば・・・チン・ガギョンと客主の関係が不明です。ヨン・ジュングォンの召使とチン・ゴンスの娘ですよ。敵同士です。なのに商団を共同運営している。しかも彼女は隋の商人です。商人がかかわる問題ではないし、私と兄上の間で危険な綱渡りを。行動が解せません。」
「何が目的なのかしら。何かを隠しているyou
ね。」
「全貌を明らかにしましょう。」
部下はウヨン公主にチン・ゴンスは一年前に死んでいると報告しました。ウヨンは部屋を歩き回りながら考えました。ウヨン公主はソンファ公主を訪ねました。
「隋にいるチン大人に会いたい。」
「もう百済には来ません。商売から身を引きましたし余生を故郷で過ごすと。隋との交易は私にお任せください。」
「娘が父親の死を知らない?彼女は偽物だ。」
ウヨン姫はチャンを恋人に欲しがっているようなことを言いましたね。韓ドラの女性たちは積極的ですね。韓国では男性も女性も恋に積極的でちょっとうらやましいです。そのウヨンはチャンたちが自分を裏切っていると気づき始めます。ウヨンはまだそれほど悪に手を染めていないので、ちょっとかわいそうな気もしますけど、小悪魔ウヨンちゃんですから清廉なチャンとは共存することはできないでしょうね。このドラマも残り10話となりました。派手な場面は何度かありましたが、それ以外の場面のほとんどはのんびりしていて雰囲気もなかなかよいですね。