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「薯童謠(ソドンヨ)」(全55話)第49話 究極の選択 のあらすじとネタバレ感想

「薯童謠(ソドンヨ)」(全55話)第49話 究極の選択 のあらすじとネタバレ感想

49話 究極の選択 あらすじ

「モンナス博士をお前の手で殺せ。博士を殺せ。」
尋問場で衛士佐平サテッキルはチャン恩卒に命令しました。
チャンはモンナス博士を見ました。
「できないなら四男の居場所を教えろ。助かりたいならどちらかを選べ。」
「何を言っているんだ。」
「わからないのか?助かる道は二つ。モンナス博士を殺すか四男を教えるかだ。」
「四男はいないと言ったはずだ。」
「そうか。なら博士を殺せ。」
サテッキルは腰の剣を抜き地面に突き刺しました。
兵士はチャンにその剣を握らせました。
「(博士、私にはできません。)」
「(なりません。)」
「(博士を殺すなんて。)」
「(言ってはなりません。)」
チャンとモンナス博士は見つめあいました。

モジンは子供の技術者見習いに「天」という文字を教えていました。メクトスが慌てて入ってきてチャンとモンナスの危機を知らせました。子供たちまでモジンを心配しました。
「授業中です。帰ってください。」
「いくらなんでもひどすぎます。あまりに薄情ではありませんか。」
メクトスが帰って行ったらモジンは涙を流しました。
「私はいきません。見ていられません。あまりにもつらすぎるから。」

ソンファ公主はソチュンから知らせを受け取りました。ソンファ公主はヨン・ギョンフ客主に宮殿の裏山に兵を連れて潜むように命じました。ウンジンとポムノも知らせに来ました。ソンファ公主はポムノの案内で尋問場を見に行きました。

ウヨン公主もまたチャンの危機を知りました。

チャンは握らされた剣を捨て地面にひれ伏しました。
「そうさ、お前にモンナス博士は殺せない。四男の正体を言えば助けてやる。」
「いや、最初から俺が助かる道はない。俺を殺すための罠だろ?こんなの馬鹿げてる。四男は心出しモンナス博士も殺せない。それに万が一俺が博士を殺したとしても四男は生きている証拠だとお前はいうだろう。そして俺を拷問にかけ四男を教えない罪で殺すのだろう。お前の汚い罠にはまるところだった。そうまでして俺を殺したいのか?」
プヨソンは彼らのやり取りを見てため息をつきました。

ヨム・ギョンフ大将とソチュンは宮殿の裏山に着きました。
兵の周りを兵士たちが巡回していました。
「攻撃します。」
「ダメだ。その場で打ち首になる。」

ウヨン公主は尋問場に行こうとして兵士に阻まれていました。
「通しなさい。陛下に話があるのだ。」
「いけません。」
「兄に会うのになぜお前が邪魔をする。命が惜しくないのか?早く道をあけよ。」
「・・・・・・。」

「四男が死んだのならこいつに用はない。処刑しろ。」
プヨソン(法王)はサテッキルに命令しました。
兵士が剣を振り上げてチャンを斬ろうとしたらチャンは邪魔をして腕を刃がかすりました。
「チャン!」
「最初から命乞いすべきでした。阿佐太子様や王様や四男が何なのですか。忠誠を尽くしてもみな死にました。博士も一緒に命乞いを。」
「チャン・・・・・。」
「博士も頭を下げて。一緒に命乞いをして。陛下。お助けください。我々が愚かでした。百済を強い国にできるのは陛下だけとわかりました。どうかお助けください。若さゆえの情熱を忠誠心と思い込みました。どうかお助けください。お願いです。死にたくありません。助けていただけるなら陛下のために何でもします。ご命令いただければどんなことでもいたします。どうか命だけは。」
皆は驚いてチャンが命乞いをする様子を見ていました。
「陛下、お助けください。お助けください。」
ウヨン公主が走ってきました。
「助けろだと?」
「そうです陛下。」
「そのためにここに来たのか?」
「はい陛下。」
「お前がこいつらをかばえる立場か?理由は何だ?」
「陛下。この者たちは宮殿を去ると申しておりました。私が呼び止めたのでございます。彼らは優秀な人材ですし陛下の治世にも役に立つはずです。」
「本当の理由を言え。今すぐ言わねばお前もただではおかない。」
「・・・・・・陛下。私は、この者を慕っております。」
プヨソンとサテッキルは驚きました。
「チャンに心を奪われたのでございます。」
ソンファ公主も驚き案下。
「陛下はこの二人を追い出そうとしていたのに私は宮殿に連れ戻しました。どうしてもそばに置きたかったのです。どうか命だけはお助けください陛下。」
「・・・・・・。」
「俺の聞き間違いじゃないよな?心を奪われただと?」
見に来ていたメクトスはポムノに言いました。
「はっはっはっはっはっは。はっはっはっはっはっは。」
プヨソンは笑い席を立ちました。
「投獄しろ。」

チャンとモンナス博士はウヨン公主のおかげで命が助かり牢屋に入れられました。
ウヨンは連れていかれるチャンを横目で見つめました。チャンもウヨン公主を見つめ、そして次にソンファ公主を見つけました。ソンファ公主は目に涙をためてチャンを見ていました。サテッキルもその様子に気が付きました。

ソンファ公主はウヨン姫の思いを知り心を動かされていました。
「とにかく助かるだろうと思います。」
ソンファ公主はワング将軍とヨム・ギョンフ大将に言いました。
ウヨン公主はソンファ公主を呼びました。
「彼女がソドン公を助けたのです。」
心配する二人にソンファ公主は言いました。

夜、ソンファ公主は部屋の屏風の中に隠れていました。男は待ち合わせの偽物の相手として部屋の机の向かいに座っていました。ウヨン公主の後を親衛隊の兵士たちが後をつけていきました。
「今私たちの目標はきっと同じだと思う。あさってまでに兵士たちを衛士部に投稿させなさい。ほかに方法はない。必ずそうするように。今後のためにもお前は陛下の目につかないように。衛士部がついてくるだろう。うまく逃げなさい。」
ウヨン公主の向かいに座っていた男は「はい」と返事をしました。
「どうか助けてください。私には命よりも大切な人なのです。」
「・・・・・。」
ウヨン公主が去った後、男も去りました。男の後を衛士部の兵士が後をつけていきました。
部屋で隠れていたソンファ公主は口を押えて泣きました。

ソンファ公主はウンジンに手紙を持たせて牢屋にいるモンナス博士に渡しました。
「チン大人がチャンに渡すようにと。」
チャンは手紙を読みました。
「彼女、泣いているようでした。女を泣かせたのだから結果的にチャンが悪いのです。私も泣きました。返事は何と?」
「兵は投降させていい。必ず時が来るだろうから皆気を落とさずに待てと。それから、会いたいと。」
チャンはウンジンに伝言を頼みました。

伝言を聞いたソンファ公主は机に伏して泣きました。

「必ず時は来る。時が来たら必ず知らせる。だから敵の言いなりでも全員生きてくれ。絶対に死ぬな。時は来る。」
ヨム・ギョンフ大将は私兵たちに別れを告げました。兵士たちは涙を流しました。ワング将軍も天を見て涙を乾かしました。

チャンとモンナス博士は奴婢に貶められ、ウヨン公主は13階の武督(ムドク)に降格されて地方でため池づくりを命じられました。
「助けろだと?心を奪われたからか?いいだろう。好きな男と引き離すのも気の毒だ。共にいるがいい。チャンとモンナス博士を籍田の奴婢に。ウヨンは奴隷を管理する13官等の武督に任じる。すぐにいかせろ。」
「王様、それはひどすぎます。先代王の娘にひどすぎます。奴隷だらけの現場の管理を王女にさせるなんて。内密に殺す気にしか思えません。私も一緒に死にも明日。私たちを引き離してお前を殺す気よ。陛下。なんとむごい仕打ちを。」
惠王の王妃はプヨソンに叫ぶと短刀を取り出し自害しようとしました。ウヨン公主はそれを引き留めました。
「私はウヨンの望みを聞き入れただけです。そこで功績をあげればまた要職につけます。国策案が成功する日までです。父上や私の治世に彼らが役立つとお前は言った。ならば証明しろ。人口のため池を作り米の収穫を増やすという案を成功させろ。それが成功し私の功績となればお前が宮殿に戻しチャンとモンナス博士にも仕事を与える。ただし、赴任先でのお前の官職は武督だ。公主の待遇は期待するな。」
サテッキルは話を盗み聞きしていました。

「私には関係ありません。」
コモ技術士とメクトスがチャンたちの出発を知らせに来ても、モジンは応じませんでした。

「チャンア、元気でね。」
「ウスや・・・。」
「チャン、体に気を付けてね。元気でね。」
ウンジンは涙を流しました。
「必ず生き延びると信じているぞ。」
「大丈夫です。心配しないで。」
チャンとモンナス博士は足を腐りで縛られ胴を縄で縛られたまま地方に連れていかれました。
ソンファ公主は人がいない山道に連れていかれたチャンを追いかけ崖の上にチャンがいるのを見つけました。
「ソドン公!」
チャンは振り返りソンファ公主を見つけました。
「行こう。」
ウヨンはチャンに言いました。
「ソドン公・・・・・・ソドン公。」
ソンファ公主は泣いて走りました。チャンはソンファ公主に気が付きました。
「ソドン公!ソドン公!」
ソンファ公主は足をくじいて座りました。
「どうか一目だけ会わせてください。」
チャンは兵士に頼みました。
「行くぞ。」
ウヨンは言いました。
「ソドン公。ソドン公。どうにかなりそうです。私はどうすれば・・・・・・。ソドン公。」

「衛士部による調査の結果、阿佐太子を殺したのは四男でした。四男は譲位式で威徳王まで殺そうとして失敗、チルリョ殿の屋敷から威徳王を連れ去り市場で殺害しました。その後の混乱の中、四男は親衛隊の活躍で死にました。四男はチルリョ公とつながっていたのです。すでに処罰を与えました。」
衛士佐平サテッキルは重臣たちに報告しました。
「どうやってその事実を?」
サドゥグァンは疑いました。
「モンナス博士とチャンが供述した。彼らは威徳王の命令で父上に押印を届けたのだ。」
プヨソンは言いました。
「ならばチャンとモンナス博士は無実です。先代王の一等功臣をなぜ奴隷にしたのですか?」
貴族のひとりが言いました。
「それはウヨン公主の要請だ。」
ヘドジュは言いました。
「ウヨン公主の要請?」
「モンナス博士とチャンは一等功臣であることを利用して太学舎の財産を着服し私兵を育成しました。ウヨン公主はそんな彼らの監督の責任をとるために二人を籍田の奴婢にするよう要請し、ご自分は武督として現場の管理をしたいとおっしゃいました。」
サテッキルは作り話で説明しました。
「そして彼らを国に貢献させご自身も罪を償いたいと言うのです。」
ヘドジュは説明を付け足しました。
「だから許可した。功績をあげれば宮殿に戻すつもりだ。」
プヨソンは言いました。

「どこまでが真実だろうか。」
「真実など重要ではない。我々が無傷で済んでよかった。これで四男の問題は収束するだろう。(真実をしっているのはモンナス博士と真実だけか。)」
サドゥグァンは仲間の貴族に言いました。
「するとチルリョ殿の土地や利権はヘドジュの物に?」
ペクチャンヒョンはサドゥグァンに言いました。
「いずれにせよ我々に回ってくることはないだろう。」

「チルリョを始末すれば四男の件は解決ですな。」
ヘドジョはプヨソンに言いました。
「リルリョの土地や利権、私兵などの処理はどうなさるので?」
ヘドジュは聞きました。
「すべて衛士佐平のものに。」
フクチピョンの顔色が真っ赤に変わりました。
「あれをすべて衛士佐平にやるのですか?」
「衛士佐平の功労はお前も知っているはずだ。衛士佐平の地位を持つのに勢力がないのは変だ。どうか義父上もご理解ください。貴族の地位を与え政事巌(チョンサアム)会議にも出席させる。会議の前に案を考えておけ。」
「陛下。身に余る光栄でございます。」
サテッキルは喜びました。
フクチピョンは悔しがりました。

「悪く思うな。お前の一族も貴族にしてやったではないか。」
不満顔のフクチピョンにプヨソンは言いました。

サテッキルは部下にチルリョの財産の資料を持ってこいと命令しましたがそれを預かるフクチピョンは拒絶しました。
「あれは私のだ。お前も自分で集めろ。」
プヨソンが渡せというと、フクチピョンは「はい陛下」とあっさりとサテッキルにチルリョの財産を渡しました。

親衛隊長のフクチピョンはヘドジュにぼやきました。
「陛下もひどすぎます。」
「納得がいかんが信頼が大きいからな。」
「私は15のときから陛下にお仕えしています。」

「いっそ心を鉄にしてしまいたい。」
ソンファ公主は部屋を出ました。

山道を歩くチャンは傷が化膿し意識を失いました。兵士は奴隷に傷の手当てをしてはいけないとウヨン公主に言いました。
「官軍の分際で私に逆らう気か?私が武督だから見下しているのか?武督でも私は公主だ。今すぐ運びなさい。」
ウヨン公主はチャンを助けました。モンナス博士は洞窟で薬草をすりつぶし、傷の上に貼りました。そして薬草をチャンに食べさせました。
「座っていなさい。」
「ありがとうございます。こんな言葉しか言えませんが心から感謝しています。公主様が私に求められた忠誠心やお望みのものなら何でも差し上げます。ですが、心を奪われたというお言葉だけはどうか撤回を。」
「撤回したいのは私のほうだ。告白するたび不愉快な思いが増すし、先へ進むほどとまどうことばかり。お前などのためになぜ私がこんな苦労をするはめになるのだ。こんなのは私らしくもないし事態に当惑している。だからこれ以上何も言うな。いいな。」
ウヨン公主はチャンにそう告げ洞窟を出ていきました。

感想

ウヨン姫はよくできた人物ですね。プヨソンの仲間でなかったら悪人にはならなかっただろうという心の持ち主のようです。しかも賢い女性です。でもみんなは一体今何歳なのでしょうね?モンナスも白髪だらけですし。チャンが新羅を追われたのは確か20才以上ですよね。そこから百済でみんなが白髪になるまで幾年の月日が流れたのでしょうか。みんなは美しい言葉を使うので、知的レベルは相当高いはずです。後数話しかありませんが、続きが楽しみです。

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