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朱蒙(チュモン)27話あらすじネタバレ感想

朱蒙(チュモン)27話

朱蒙(チュモン)のあらすじ

あらすじネタバレ

「これ以上何をすれば信頼してくださるのですか父上。」
帯素(テソ)王子は金蛙(クムワ)王に泣きつきました。
王妃は「こうなったら私の手で帯素(テソ)を王にする」とテソに言いました。

「父上。今テソ兄上を見つめる私は肝をなめて復讐を決意した越の勾践(故事臥薪嘗胆の由来となった)と同じ気持ちです。今は恨みを心に秘め復讐の刃を研ぎましょう。鋭くとがった刃で恨みを晴らすその日までどんなに苦い肝でも噛みしめて見せます。」
チュモンは復讐を心に誓いました。

「やはり兄上の弱みはチュモンだった。父上が立太子を延期されたのもチュモンがいるからに違いない。」
ヨンポ王子はトチに言いました。
「ヨンポ王子様が攻めにまわる番です。次はヨンポ王子様が王様の目にとまる大手柄を上げなくては。王子様。ここは毒をもって毒を制するのです。あの二人を戦わせばヨンポ王子様は労せずして漁夫の利を得られます。」

チュモンはヨンポの部屋に行きました。
「よく来たな。チュモン、ここに座れ。」
「ご用件は?」
「実はな。お前をこうして呼んだのは過去を水に流したいからだ。確かに私はお前にはひどいことをしたが考えてみれば私もお前と同じだ。私たちはテソ兄上のわがままや私欲の犠牲になったんだよ。私は兄上が皇太子になりたいというからやむなく手を貸しただけなのだ。ああ、お前と一緒にあの牢獄にいた解慕漱(ヘモス)というやつを殺めたのはすべてテソ兄上の指示なのだ。」
「兄上、私たちはもう一人前の大人なのですよ。テソ王子に言われたにせよ、ご自分の行動には責任を持っていただかないと。私も、できることならすべて、水に流したい。」
「ならそうしよう。すべて忘れよう。過ぎたことをいつまでも根に持っていては仲良くやっていけない。」
「しかし、水に流せないことも。今は私の胸にしまっておきます。いずれわかるでしょう。仕事が残っていますのでこれで失礼します。」
「そうか。時々こうやって飲もうじゃないか。」
ヨンポ王子はチュモンに優しくしました。
「毒をもって漁夫の利か。はあ、難しい。」

プドゥクプルは立太子を行い民の不安を鎮めるようにクムワ王に進言しました。
「なぜ私が皇太子の決定を延ばしているかそなたにわかるか?今テソを皇太子と定めれば扶余の権力は王妃とマガを中心とした外戚に集中する。そのことはテサジャも知っておろう。王妃とマガが強大な権力を手にしたならばテサジャとてこれまでの権勢をふるうことはできなくなるぞ。それをよく考えるのだ。」
クムワ王はプドゥクプルを制しました。
「王様。確かにこの私は長年テサジャとして権力をふるってまいりましたが、その権力にしがみつくつもりはありません。扶余の王室が分裂して争いあうのを防ぎたい、その一心で申し上げているのです。私の誠意をお察しになり、民心をお鎮めください。」
金蛙(クムワ)王は磨いた剣を愛でました。

「どうだ?護衛兵の仕事は大変か?」
チュモンはマリとヒョッポとオイに聞きました。三人は外のほうが楽だといいました。チュモンはこらえて努めてほしいと三人をねぎらいました。
「玄菟(ヒョント)から来た職人が鉄を溶かすとき、ひそかに何かを入れている。それを探ってほしい。あの者たちが来て以来、鉄器工場にはテソの護衛兵がいる。くれぐれも用心しろよ。」
チュモンは三人に炒鋼法(チョガンホウ)の秘密を探るように命じました。

マリとヒョッポとオイは夜、鉄器工場に潜入しました。工場には動物の骨があり、それを粉にしたものが置かれていました。

チュモンは金蛙(クムワ)王と夜道を歩いていました。町では民が集まり何かをしていました。クムワ王はチュモンにあれは何か調べてこいと命じました。チュモンがひとだかりを見に行ったら男の巫女が民に厄除けのまじないをしていました。
「井戸水が真っ赤な血になり岩がすすり泣いている。もうじき扶余に災いが起きているしるしだ。」
ムーダンは民の不安を煽りました。クムワ王は民を不安にした自分の情けなさを恥じました。

「王様、忘れておいでのことがあります。古朝鮮の流民たちです。解慕漱(ヘモス)将軍とともにタムル軍を率いたクムワ王が助けに来てくれることを待っていたが、今はそれを捨てたと。王様、扶余の民はいずれ落ち着きますが、何の希望もなく死を待つだけの古朝鮮の流民たちを誰が救うのです。王様はあの流民たちの苦しみをもうお忘れなのですか?」
帰り道。チュモンはクムワ王に言いました。

「マガの叔父上にしたためた。進言ではない。圧力をかけろと書いたのです。立太子が遅れたらサチュルトは王様に従うなと書いた。」
王妃はテソに木簡を書いたことを言いました。
「そのような事をしたら内乱になります。あまりに無謀です。」
テソは王妃の企みに驚きました。
「王様はサチュルトと戦をするつもりはない。今度こそ私が変えて見せる。」

マリとヒョッポとオイは鉄器工場で集めたいくつかの粉をチュモンに見せました。
「総監、工場でこんな物を見つけました。」
チュモンは黄色い粉を手に取りました。

ヨミウルは滝の下で瞑想をしていました。瞑想を終えたヨミウルはチョルボンに行くのでソリョンとピョリハを連れてくるように部下に指示しました。

ケルの鉄器工場でモパルモは炒鋼法(チョガンホウ)の解明に取り組んでいました。召西奴(ソソノ)は漢からの鉄器職人をモパルモに紹介しました。
「技術は教えられない。だがひとつ教えよう。これでは鋼鉄剣は作れない。生鉄(センテツ)を熟鉄(スクテツ)にするには生鉄に何かを入れなければならない。何を入れるかは知らないみたいだな。」
「くそー。」
モパルモはケチな職人に腹を立てました。

召西奴(ソソノ)はサヨンが受け取った木簡でテソ王子がヤンジョンの娘をめとることを知りました。
「うふふ。テソ王子とヤンジョンの取引がわかった。鋼鉄の製造を教えるかわりにヤンジョンの娘をめとるそうよ。私に側室になれというつもり?とにかく、扶余に戻らないと。優台(ウテ)さんに支度をさせて。」
「テソ王子はお嬢様のご気性をまだ知らないようですね。」

ヤンジョンは扶余に密偵を送れと命じました。ヤンソルランはテソ王子から届いた宝石を見て喜びました。
「ソルラン。お前がテソとの縁組を受け入れてくれてうれしいぞ。」
「応じたのは私自身のためなのです。いずれ扶余の王妃になったらお父様をお迎えしますわ。(漢への)恨みを晴らして差し上げます。テソを思うままに操るお前が扶余の王になるも同然だな。」

ピリュ(沸流)の君長のソンヤン(松譲)はソソノがチョルボンを出たら殺すように部下に命じました。

ソソノたちはソンヤンの手下に襲われました。ソソノは剣を取って戦って賊を追い払いました。倒れた敵のひとりがソソノに手刀を投げました。サヨンは生き残りを倒しましたが優台(ウテ)の腹に手刀が刺さってウテは意識を失いました。ウテは毒に冒されました。
「様子を見ろだと?頼むから息子を助けてくれよ!」
ケピルは薬師につかみ掛かりました。
ヤンタク(ケルの臨時君長)はソソノを気遣いました。サヨンが戻ってきてピリュの君長が犯人だったと奉公しました。ソソノは兵を集めるように命じました。ソンヤンは縛られて連れてこられました。
「小娘が。なんと無礼な真似を。これがヨンタバルの教えか。」
「君長様。これが無礼とおっしゃるなら私の無礼はまだ始まっていません。あなたをどうするかは生死の淵をさまよっているウテ行首次第です。ウテ行首が死ねばあなたも死ぬことになる。せいぜい天地の神に祈ることね。」

「ウテさん・・・お願い目を覚まして。」
ソソノはウテにささやき涙を流しました。ソソノのところにマリとヒョッポとオイが来ました。三人は鉄器工場で盗んだ粉をモパルモに見せました。
「ああ・・・」
モパルモは首を横に振りました。
「なんで、だめなんです?」
「動物の骨も貝殻を砕いた粉もとっくに試した。とにかくご苦労だったな。たとえどんな手を使っても方法を探す。そう王子様に伝えてくれないか?」
モパルモはため息を捨てました。
「ああ、こいつは捨てていいか?」
ムソン親方は粉を捨てようとしました。
「ちょっと待った!これは黄土ではないか。」
モパルモの頭に何かひらめきました。

ヨミウルがソソノたちのところに到着しました。夜、ヨミウルがウテの腹に手をかざすとウテがうめき声をあげました。
「どうですか?」
ソソノがヨミウルに尋ねました。
「目を覚ましました。」
「ほんとうにありがとうございます。」
ケピルは泣いて喜びました。
「ヨミウル様に神殿をご用意しました。今日はそこでお休みください。」
ソソノはケピルに案内させました。ソソノはソンヤンを解放しました。
「今日受けた辱めは一生忘れないからな。」
「そうしてくださいな。万が一忘れたらまた辱めを受けることになりますよ。」
ソンヤン爺は腹を立てながら去りました。

クムワ王は古朝鮮の流民を受け入れると発表しました。テソは流民は漢との戦は避けられなくなると反対しました。
「古朝鮮の流民は数十年来漢のもとで過酷な労役を強いられている。ようやく逃げ出した者も逃げ場がない。これから扶余は彼らの希望の地となる。これから私に逆らう者は私の家臣ではなく漢の家臣とみなす。わかったな。」
プドゥクプルは憎しみの目でクムワ王を睨みました。

ヨンタバルは戦ったソソノに「よくやった。戦わなければならないときは戦うさ。」とほめました。

チュモンはソソノと再会しました。ソソノはチュモンとの再会をとても喜びました。チュモンは真番郡(チンボングンと)臨屯郡(イムドゥングン)の資料をヨンタバルに貰いました。チュモンは西南夷と戦争中の漢のこの2郡は力が弱まっているので討つなら今だとソソノに言いました。

夜、モパルモは不眠不休で剣づくりに励んでいました。ムソンはうとうとと居眠りをしていました。チュモンは眠たいのを我慢して資料に目を通していました。

翌朝、モパルモの剣が出来上がりました。モパルモが試し斬りをすると剣は折れませんでした。
「何なんだよ、朝っぱらからうるさいなぁ。」
ムソンは目を覚ましました。
「できた・・・!ついに、できた。おい、何をしているんだよ。早く扶余に戻ってチュモン王子様にお会いしないと。」
モパルモは泣いて喜びムソンと馬で扶余に戻りました。

マリはケルからモパルモが戻ったことをチュモンに報告しました。
「できました。ようやくできました。決して折れぬ鋼鉄の剣ができました。」
「それは、本当か!?」
「はい王子様、これです。」
ムソンは剣をチュモンに渡しました。
「オイ。」
「はい総監。」
「お前の剣はテソ兄上が作らせたものか?相手になれ。」
チュモンは新しい剣でオイと戦ってみました。するとオイの剣は折れてしまいました。
「総監!」
オイは喜びました。マリとヒョッポも喜びました。
「親方!」
「王子様!」
モパルモは手で顔を覆って泣きました。

チュモンはクムワ王にチンボン郡とイムドゥン郡の情勢をまとめた資料を見せました。
「私にこのようなことを報告する理由は何なのだ?」
「王様の兵を私にお貸しください。チンボンとイムドゥンを攻めて古朝鮮の流民を救います。」

感想

モパルモ親方よかったね!と思いましたwチンボン郡がどこか調べてみたら、韓国の西半分あたりのことのようです。イムドゥン郡は北朝鮮の東半分あたりの地域らしいです。一体扶余とはどれほどの小さな国だったのでしょうね。楽浪郡も漢の領土だったのかな?でも実際はどのあたりだったかはわかってなくて現在の区分は何となくここかな~と見当をつけた場所のようです。そして扶余は満州あたりにあった国で、今の朝鮮半島にはなかったそうですよ!そうなると百済・高句麗のご先祖様が扶余だとすると、朝鮮の民族は北方から来て半島の原住民を支配したのかな?だとすれば原住民は朝鮮で差別されて奴婢とされたと考えるのが自然でしょうか。

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