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王と妃-76話-宴席の世祖-詳しいあらすじとネタバレ感想-韓国ドラマ

「王と妃」 第76話 宴席の世祖 とあらすじネタバレ感想

75話 宴席の世祖 あらすじ

運命の日がやってきた。世宗2年6月1日。昌徳宮(チャンドックン)の中にある広延亭(クァンヨンジョン)で明の使臣のための宴が開かれる予定であった。
「右承旨(ハン・ミョンフェ)ではないか。朝早くからどうした。」
「準備が整っているか調べに来ました。都承旨殿はなぜこちらに。」
「場所が狭い気がして見に来た。」
「今からでも変更を。」
「殿下が上王様には昌徳宮の方が便利だろうと。」
「都承旨殿。玉座の後ろに扉がありません。」
「それがどうした。」
「玉座の位置が出入り口から離れています。もし危急の事態が起きた時、殿下がすぐに出られません。」
「玉座を移動させることもできぬ。ならば左右の扉を開けておけばよい。心配するな。外の様子を見てくる。」
疑り深いハン・ミョンフェは世祖の暗殺を警戒していました。

「大監と同じく先祖に挨拶してから来ました。」
同知中枢院事(トンジチュンチュウォンサ、王命の下達や軍政を担当する官庁の高官)ユ・ウンブはソン・スン(成勝)に話しかけました。
「ところで、昨夜はよく眠れたか?」
知中枢院事のソン・スンは返事をしました。
「とんでもない。剣を研ぐのに忙しく一睡もできませんでした。剣にのせた髪が息を吹きかけただけで切れるほど研ぎあげました。」
ソン・スンは二度うなずきました。

世子妃ハン氏は懿敬世子(ウィギョンセジャ)に宴を休むように頼みました。

ハン・ミョンフェは誰もいない宴席の玉座に座っていました。

世祖は7歳になる海陽大君(のちのイェジョンで世宗の次男)をかわいがっていました。世祖は「海陽大君を明の使臣に紹介しようと考えたが天然痘が治ったばかりでやめよう」と家族に話しました。王妃は懿敬世子(ウィギョンセジャ、桃源君)の顔色が悪いことを指摘しました。世子妃は最近はよく眠れていないのです。休めば治るでしょうと義母に言いました。
「その体で宴に参席できるのか。チッチッチ。」
世祖は舌打ちをしました。懿敬世子は大丈夫だと父に言いました。

「なぜ私に恥をかかせるのだ。」
懿敬世子は嬪宮を叱りました。嬪宮は言い訳をしはじめたら口を押えて吐き気をもよおしました。

「私より長生きせねば王位を継げぬではないか。まったく覇気がない。これでは先が思いやられる。」
世祖は懿敬世子の病弱さに苛立ちました。

「右承旨はその座に欲があるのですか?見なかったことにしよう。」
都承旨はハン・ミョンフェに言いました。ハン・ミョンフェは別雲剣にソン・スン、ユ・ウンブ、パク・チェのうち二人が務めることを都承旨に聞きました。

ユ・ウンブはソン・サンムン(成三問)と世祖暗殺の計画を詰めていました。
「心配無用だ。袋の鼠ではないか。宴会場が狭い故首陽は逃げ場がない。首陽と息子を斬ったのち上王様を景福宮お連れする。」
ユ・ウンブは計画に自信がありました。
「お二人を信じています。」
ソン・サンムンは父とユ・ウンブを信じました。
「その後はどうするのだ。」
「ハン・ミョンフェ、クォン・ラム、シン・スクチュを殺さねば。」
「シン・スクチュはそなたの友だろ?殺さねばならぬのか?」
「殺すしかないだろう。」
「議政府の政丞はどうするのだ?」
「領議政だけ殺そう。」
「左議政と右議政は?」
「左議政は明から戻ったら殺し右議政は小心者ゆえ殺す必要はありません。」
「そうしよう。残りの功臣は首陽が死んでから片付ければよいだろう。」

二人のやり取りを静かに聞いていたソン・スンは言いました。
「上王様には誰が申し上げるのだ?お知らせしてから逆賊を斬るのが道理だろう。」
「戸曹参判(クォン・ジャシン)が申し上げます。」
ソン・サンムンは答えました。

端宗の親戚にクォン・ジャシンは端宗に謁見しました。パク尚宮はパク内官に茶を出すように命じて追い払いました。
「殿下。」
「今日ですか。」
「さようでございます大妃様。」
「辛抱したかいがありました。不安なのですか。」
「いや。」
端宗は文宗の形見の剣をジャシンに下賜しました。
「父王(文宗)の形見の宝剣です。私が承諾した証です。皆に私を信じろと。」
「誠に厚恩の極みでございます。殿下にいただいたこの剣でまず首陽を斬ります。今日、あで上王様の恥辱を晴らせませんでした。私は身の置き所がありません。」
「首陽叔父上を斬る?」
「さようでございます殿下。ソン・スンかユ・ウンブが別雲剣に立ちます。彼らが首陽を斬ります。ご承知おきください。それから殿下を景福宮へお連れします。そのおつもりで。」

端宗と大妃ソン氏は話していました。
「叔父上は殺せぬ。」
「上王様。」
「違う方法を探させよ。叔父上を殺して復位するなんて。それはできぬ。」
「上王様。左議政が誥命謝恩使として明に発ちました。出発前に首陽大君と密約したとか。上王様の廃位を皇帝に告げ勅書を持ち帰るとか。」
「私を殺すならとっくに殺している。叔父上が私を殺そうとしても私に叔父上を殺すことはできぬ。いっそ私が死ぬ。私が死ぬ方がましだ。なぜ叔父上と私がこんなことになった。」
端宗は泣きました。大妃は端宗を励まそうと思いましたが端宗の苦しみは重くなるばかりでした。

「彼らが事を起こすなら今夜でしょう。」
クォン・ラムはハン・ミョンフェとシン・スクチュに言いました。ハン・ミョンフェは別雲剣を立たせてはならんとシン・スクチュに言いました。
「今夜武装しているのは別雲剣だけだ。彼らが何かしでかしたら防ぎようがない。」
クォン・ラムも世祖に危険を知らせるように言いました。
「別雲剣を立てるには宴会場が狭すぎるのではと」
ハン・ミョンフェはシン・スクチュに言いました。

ソン・サンムンはキム・ジルと最後に計画を確認しました。
「首陽を斬ったら私は上王様と景福宮へ行く。外ではキム・ムンギ大監が兵を率いて景福宮と昌徳宮を包囲し首陽の功臣を始末する。」
「もしうまくいかなかったら?」
「失敗するはずがない。右賛成殿には話したか?急いでくれ。成功したら右賛成大監には領議政になっていただく。」

キム・ジルは自分の将来を天秤にかけていました。
キム・ジルは義父の右賛成のチョン・チャンソンと話しました。チョン・チャンソンは自分が世祖から信頼されておりチョン・インジの次は自分が領議政になると笑いました。右賛成はすっかり世祖の威光に満足していました。

イ・ゲ(李塏)はソン・サンムンの間違いを指摘しました。
「そなたの見込み違いだろう。右賛成は応じないだろう。」
「彼が加われば心強い。」
ソン・サンムンは否定しました。パク・ペンニョン(朴彭年)は事を急ぎました。
「その話はあとにして昌徳宮に行こう。」

シン・スクチュは世祖に別剣雲を置かないように上奏しました。
「愚見を申し上げました。」
「そなたに従おう。論じ合うことのほどでもない。都承旨を呼べ。」
世祖はシン・スクチュに従いました。
「もしやハン・ミョンフェが難癖をつけているのか?ハンは思ったより度量の狭い人間だ。集賢殿の学者をねたんでいる。科挙に落第したため学者を憎んでいるという話は本当らしい。」

「これで一安心だ。」
ハン・ミョンフェはシン・スクチュの報告を聞いて笑いました。
「殿下は何かおっしゃっていましたか?」
「いいえ。」

別雲剣は立てぬから帰れという知られはソン・スンに届きました。
「首陽に気づかれたのでは?」
ソン・スンは息子に言いました。
「それなら我々を捕まえているはず。」
「ならばなぜ急に別雲剣を立てないことにした。」
「承政院に聞いてきます。」
ソン・サンムンは慌てました。

都承旨はソン・サンムンから話をきいて、世祖に別雲剣を立てるように言いました。
「別雲剣を立てねば明の使臣に失礼だと?ソン・サンムンがそう言うなら確かだろう。別雲剣を立てられるかもう一度見てきてくれ。」
世祖は都承旨に命じました。

シン・スクチュはソン・サンムンに嫌味を言いました。
「殿下に信頼されているな。私は昌徳宮に行くことになった。」

ユ・ウンブ(兪應孚)は先にシン・スクチュを殺さなければ手遅れになると言いましたがソン・サンムンは引き止めました。

シン・スクチュは世祖に別雲剣を立てることは不可能だと言いました。これが運命の分かれ目となりました。別雲剣を立てなかったのは決起に気づいたからではありませんでした。ハン・ミョンフェが危険を感じ取ったからでありました。
怖くなった端宗は大妃ソン氏に励まされていました。
「私には行けぬ。雲剣が首陽叔父上を殺す場に素知らぬ顔で座っていると?私にはできぬ。」
「上王様、お行きください。お父上とおばあさま、お二人の恨みを晴らさねば。目を閉じてお父上と恵嬪様を思い出してください。」
「行けぬと言っただろう!」
「行かねばなりません。上王様。」
「行くなと言ってくれ。どうか行くなと私を止めてくれ。」
「上王様を慕う者は上王様のために命を捧げています。彼らの烈士を見殺しにされるのですか。」
「首陽叔父上。」
「お行きください。一生続く屈辱に比べればほんの一瞬では?お行きください。」
大妃は宴に向かった端宗の背中を見つめて涙を流しました。

「おいでになりましたか上王殿下。ご無沙汰して申し訳ありません。さ、手を握ってください。手をつないで中に入りましょう。」
世祖は端宗の手をつなぎ宴会場に入りました。

パク・ペンニョンとソン・サンムンは焦りました。
「どういうつもりだ。決断してくれ。」
「今日はやめよう。雲剣も立てず世子の姿も見えぬ。日を改めましょう。」
ユ・ウンブはやる気満々でしたがソン・サンムンに引き止められました。
「これだから学舎は好かぬ。首陽を斬ってから話そう。」
ユ・ウンブはソン・スンのところに行きました。
「私は死にに行きます。」
「行きましょう。」
ユ・ウンブ、ソン・スンそしてパク・チェは宴席に向かいました。しかしホン・ユンソン雲剣は不要だとの王命だと彼らを昌徳宮に入れませんでした。ソン・スンはユン・ウンブに帰りましょうと言いました。
「雲剣はまた務める機会がありましょう。」
ソン・スンはホン・ユンソンに言うとユン・ウンブを連れて立ち去りました。

嬪宮ハン氏は解任しました。

「それでは首陽大君に感づかれたのですか?」
大妃ソン氏はクォン・ジャシンの報告をきいて焦りました。ソン・サンムンは今日は帰ろうと言いました。

ソン・サンムン、パク・ペンニョンたちは話し合っていました。
「いくら考えてもわからん。気づいてないならなぜ別雲剣を立てぬ?」
パク・ペンニョンは様子がおかしいことに気が付きました。
「誰かが裏切ったのかもしれぬ。」
「信用のおける者ばかりだ。さあ、今日は帰ろう。」
彼らは解散しました。

キム・ムンギのもとに中止の知らせが届きました。
「首陽を殺せなかったのか。このまま退くというのか!」
「首陽が宮殿を出た時に殺すことになりました。」
「それではだめだ。いずれ秘密が漏れてしまう。」
キム・ムンギも焦りました。

クォン・ラムは「平和な一日だった」とハン・ミョンフェと酒を飲みました。
「酒でも飲もう。私は愚か者だ。」
ハン・ミョンフェは世祖に疎まれていることに満足しました。

「皆死ぬ覚悟はできている。」
ソン・サンムンは心配するキム・ジルを慰めたつもりでいました。「死ぬ」という言葉に小心者のキム・ジルは義父のチョン・チャンソンに秘密を洩らしてしまいました。
「どんな関係だ。私は知らんぞ。」
「成功したら、義父上を領議政にお迎えする予定でした。」
「はーぐぁががががばばば冗談じゃない。謀反などに加担するものか。今のままでも政丞になれる。なんということだ。ほおおおーーっほほう。」
チョン・チャンソンは慌てて世祖の寝殿に行きました。
「よいか。下手をしたら一族が根絶やしにされる。ここで待っていろ。」
チョン・チャンソンはキム・ジルに言いました。
「不届きな連中め!」
康寧殿から世祖の怒号が聞こえました。
外にいた小心者のキム・ジルは腰を抜かしました。

感想

いやー、だめでしたね。なぜソン・サンムンは首陽大君とつながりのあるキム・ジル(金礩)を仲間に入れたのでしょうか。気になって「死六臣」のことを調べてみました。皆世祖によって残酷に処刑されたようですね。世祖って残忍な人なんですね。どうしてそこまで残酷になれるのかまったく理解できません。犯罪者なら世祖の気持ちがわかるかもしれませんね。そもそもそういうことをしたら夜も安眠できないでしょうに。人をたくさん残忍に殺しておいてぐっすり眠れるのですから、まともじゃないですね。

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