「王と妃」 第68話 景福宮 とあらすじネタバレ感想
68話 景福宮 あらすじ
桂陽君夫人は父のハン・ファク(右議政)に助けを乞いました。「新国王が永遠に居続けるとでも?」「上王がいるのが問題です。次の王座を巡って上王様と桃源君が争います」と桂陽君夫人は懸念しました。桃源君夫人ハン氏も上王は青年へと育ち復位を望む声が高まるでしょうと言いました。「廃位させるべきです。多少の非難を浴びようとも後患を残すよりはよいでしょう父上。」
ハン・ミョンフェは世祖が情に流されぬよう我々が手を打たねばならぬと友人のクォン・ラム(權擥)に言いました。ハン・ミョンフェは譲寧大君のところに助力を求めに行きました。まだ子供の端宗を三十年も上王の座に置いておくことはできないとハン・ミョンフェは譲寧大君に廃位を求めました。譲寧大君は体裁がよくない、廃位するなら最初からすべきだった、幼い王が叔父に譲位したことは美談ではないかと言いました。ハン・ミョンフェは大義名分は私が作りますと言いましたが譲寧大君は世祖は民心を得ることが最優先だと陰謀の画策を断りました。
世祖はシン・スクチュに上王の廃位について意見を求めました。世祖は上王を廃位したくても大義名分がありませんでした。
廃位の噂はすぐに王妃ソン氏たちの耳にも届きました。王妃の父府院君ソン・ヒョンスは首陽大君は殿下よりも先に死にます、首陽大君が死ねば必ず機会は訪れます、宮殿(康寧殿、カンニョンジョン)を早く明け渡してみすぼらしい寿康宮(スグァングン)でもどこにでも行きましょうと言いました。端宗はそれより先に殺されるだろうと落ち込んでいました。
ソン・ヒョンスの家に都承旨のシン・スクチュが来ていました。人当たりのよいソン・ヒョンスはシン・スクチュの両手を握り歓迎しました。「お屋敷(首陽亭)で政治を行うのも不便が多いでしょう。」とヒョンスは言いました。「康寧殿を明け渡すのは当然のことでしょう。」とヒョンスはシン・スクチュの目的を察して明るく笑いました。用事が済むとシン・スクチュはすぐに帰ろうとしましたがソン・ヒョンスは引き止めました。ソン・ヒョンスはシン・スクチュに上王の廃位をとめてほしいとお願いしました。シン・スクチュは「それはないでしょう」とソン・ヒョンスに愛想をつきましたがスクチュの顔は暗くなりました。
次の日、上王は康寧殿を引っ越しました。ハン・ミョンフェは驚きシン・スクチュのところに行きました。シン・スクチュはとぼけたふりをしていました。端宗は何もなくなったスグァングンの東温床にいました。端宗は終始したを向いて落ち込んでいました。
端宗「ここに・・・・・・父上が、ここに寝ておられた。苦しそうに息をしながら私の手を強く握った。死にきれない思いでここに横たわっておられた。昨日のことのようなのにもうこの部屋を去るのだな。」
端宗は涙を流し床を探りました。王妃ソン氏も端宗を哀れに思い泣きました。
首陽大君夫人ユン氏は涙を流していました。
シン・スクチュは府院君ソン・ヒョンスの話は道理に離れていないと言いました。「都承旨よ、ご苦労だった」と端宗の引っ越しの成功をねぎらいました。賢いソン・ヒョンスは世祖に隙を与えませんでした。
端宗「この目ですべてを焼き付けたのでもう大丈夫だ。」
端宗と王妃ソン氏は康寧殿の部屋を出て昌徳宮(チャンドックン)に行きました。端宗に輿は用意されませんでした。ホン・ユンソンは新しい王ざまの輿ひとつしかないと言いました。ソン・ヒョンスら端宗の忠実な臣下たちは歩いていくという端宗に涙を流しおいおいと泣きました。チョン内官もパク尚宮もかわいそうな端宗に涙を流しました。
端宗「中殿、行こう、語らいながら行こう。」
端宗は王妃ソン氏と側室を連れて康寧殿(カンニョンジョン)を出ました。
自宅にいる世祖は数日たってから入宮すると言いました。シン・スクチュたちは今すぐにでも寿康宮に入るように一日たりとも王は宮殿を開けてはなりませんと合唱しました。桃源君は王妃様と母を呼びましたが母は王妃様は宮殿におられますと息子に言いました。世子妃ハン氏は「皆感動の涙を流しているでしょう。それだけ遠慮すれば十分です。殿下が康寧殿に入られるのに王妃様が来られなければ世間はどう思うでしょう。」と王妃ユン氏を説得しました。世祖と王妃ユン氏たちは宮殿に行くことにしました。首陽大君の屋敷の前には豪華な輿と侍従たちが待っていました。世祖と王妃ユン氏、世子妃、桃源君は立派な輿に乗りました。
ハン・ミョンフェは上王の廃位の名目がなくなったと悔しがっていました。ミョンフェは「ラムよ、政治とは名分を振りかざすものだ」とクォン・ラムに言いました。「明日は反逆者と呼ばれ殺されるかもしれん。そなたはわかっていない。私が心配しているのは上王ではなく現国王のことだ。粛清を傍観していた勲旧派はどうだ?彼らを殿下を登用されれば吾ら功臣は蚊帳の外だ。殿下は我々など簡単に殺すだろう」とハン・ミョンフェは世祖を信用していませんでした。
世祖は譲寧大君と孝寧大君と懇談して助言を求めていました。譲寧大君は善政を施せばうしろめたさは消えますと人材を平等に登用することをすすめました。孝寧大君は何も言いませんでした。
世祖「飲みましょう」
孝寧大君は酒を飲むふりだけで僧侶なので酒は飲みませんと言いました。「殿下、殺生をしてはなりません。過去には仕方ない事情があったにせよ今後はなりません。不快な助言でしたかな。」
譲寧大君は孝寧大君に腹を立てました。世祖は殺生簿に記したリストに乗っている孝寧大君の発言に表情を変えませんでした。
宮殿を追い出されなかったホン淑儀は王妃ユン氏に「王妃様は女命婦を取りまとめる存在です。上座にお就きください。」と言いました。良心の残っているユン氏には深いうしろめたさがありました。
王妃ソン氏は端宗の足を湯で洗いむくみを取っていました。端宗に仕える内官は一人のみとなっていました。歩きなれない端宗の足は腫れていました。「足が痛くてならなかった」端宗は笑いました。
端宗と王妃の仲睦まじい様子を覗き見て鼻の下を伸ばしている内官にホン内官はしっかり見張れと命令しました。
感想
もはやどーでもいい展開になってきました。悪は勝つ!まさに歴史はこの通りですね。悪党ばかり生き残ってきたので歴史が進むにつれて一度に死ぬ人間の量も多くなり、欲深い人間ばかり生き残ってきたので長生きして食料をたくさん生産して多くの生き物を一度に滅ぼす方法が考案されてきました。まさに人間とは悪い生き物です。
ホン淑儀さんは中立の立場なのか、感情的に流されない人ですね。この人は感情がないのでしょうかwそれとも学がないので政治のことはわからないのか。そこまで馬鹿じゃないとは思うのですが、とにかく愛想のよい人ですね。
ホン淑儀さんは中立の立場なのか、感情的に流されない人ですね。この人は感情がないのでしょうかwそれとも学がないので政治のことはわからないのか。そこまで馬鹿じゃないとは思うのですが、とにかく愛想のよい人ですね。