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「王と妃」 第73話 謝恩使の出立 とあらすじネタバレ感想

「王と妃」 第73話 謝恩使の出立 とあらすじネタバレ感想

73話 謝恩使の出立 あらすじ

譲寧大君は世祖に謁見しました。世祖は文宗の霊廟の前で号泣したという噂が流れていました。

譲寧大君は、王権を強め国を正しく導くように謝恩使を明に派遣した後に錦城大君と恵嬪を殺すように言いました。

「譲寧大君は子供のように純真だ。思ったことを口に出さずにいられないのだ。」
世祖はソン・サンムンに謝恩使の人選について意見を求めました。
「譲寧大君は恵嬪らの件を処理せよと、それはできん。すでに多くの者が死んだのだ。血まみれの玉座にはしたくない。そんなことはしてはならん。世宗大王が逝去なさった後、あまりにも長い間国政が漂流を続けた。以前は気付かなかったが王となった今は多くの問題が見えるようになった。誤りを正さねば。だがよい人材が見つからん。」
ソン・サンムンは横を向いて語る世祖を険しい顔で見つめていました。
「朝廷には多くの人材がございます。」

「心を開け。心の門を開け。その奥の部屋も開けてくれ。(そして謀反の罪で処刑されてくれ。)」
ハン・ミョンフェはソン・サンムンに嫌味を言いました。

クォン・ラムとシン・スクチュが奏聞使に選ばれました。
ソン・サンムンは友人のシン・スクチュを見て涙を流しました。
「我々は同じ門下で学んだ仲だ。何でも話し合えるそなたに深い友情を感じていた。だが、いま胸の内にある言葉を出そうとしたら、言葉を飲んだ自分に驚いた。やめよう。進む道が違うのだ。」
「待てサンムン。そなたは原則を重んじる学者だ。私はそなたの選択を尊重する。代わりに私の選択を尊重しろともいわぬ。だから友情までは捨てるな。」
「スクチュよ。私がここに来たのは別れの挨拶をするためだ。燕京までは長旅だからな。もしかすると我々は二度と会えぬかもしれぬ。だから友情の証に今挨拶をしておこう。いつの日か、スクチュよ。我々がどんなことでも包み隠さず話し合える時が来るだろう。旅の無事を祈る。」
シン・スクチュは心のうちをソン・サンムンに明かしませんでした。

ハン・ミョンフェはクォン・ラムと話していました。
「殿下も力がなくても癸酉靖難を起こされた。殿下がお持ちだったのは名分だった。王室を守る名分に敵うものはない。昌徳宮を見ろ。上王さまがいる。これほどの名分はなかろう。」
ハン・ミョンフェは自分たちがしたのと同じような謀反を恐れていました。
「ソン・サンムンの父は武官で人脈がある。万一彼らとソン・ヒョンスが手を組めば殿下は玉座を降りねばならないだろう。功臣たちも皆殺しにされるかもしれん。殿下は幼い甥を生かしておくとは思えん。昌徳宮は針の筵だ。上王様はその筵の上に座っておられる。」
ハン・ミョンフェは政敵の多くが要職についているとサンムンの父を警戒していました。

王妃ユン氏は上王の端宗を訪問しました。端宗は喜んで「叔母上」とユン氏を迎えました。
「内人たちが言いました。景福宮で見る夢は高貴な夢で昌徳宮で見る夢は下衆な夢だと。」
ユン氏は顔を顰めました。
この話は正しに世子妃のハン氏の耳に入りました。桂陽君夫人はまさにその通りですわと端宗を笑いました。世子妃は同情を引こうとしたのだろうと言いました。

「義父上。叔母上も信じてはならないと?」
端宗は義父のソン・ヒョンスに尋ねました。
「殿下、血なまぐさい噂が流れています。まもなく錦城大君と恵嬪を処刑すると・・・」
端宗は動揺して涙を流しました。
「まだ首陽大君を信じているのですか。」
大妃ソン氏は端宗に言いました。
「いっそ死にたい。死んで父上の隣で眠りたい。」

「どうすれば上王殿下を守れるでしょうか。」
王妃のソン氏は功臣で両班となった元僧侶に知恵を求めました。
「南無観世音菩薩」
僧侶は呪文を唱えました。

芸文館提調学(イェムングァンテジェハク)シン・スクチュは、端宗からの謝恩文と書状を、吏曹参判クォン・ラムは世祖からの謝恩文を携え明国へ発ちました。世祖は様々な改革をしました。国中の郡や町を合併し地方官を配置し行政組織の基盤を固めました。そして戸曹に功臣からも徴税せよと命じました。過剰な恩恵を受ける功臣への周囲の反感を減らすのが目的でした。集賢殿直提学ヤン・ソンジに、地理誌を編纂させ地図を描くように命じました。そして世祖は思政殿(鄭道伝命名の宮殿)で宴を開き、王族や政府の高官たちの労をねぎらいました。その日、こんな事件が起きました。宴や深夜まで続き、世祖はしたたかに酔いました。

酔った世祖の身を案じた兵曹判書のイ・ゲジョンは犠牲になりました。
「そなたたち、私とともにヨンウン大君の家で飲みなおさぬか。」
世祖は重臣に冗談を言いました。
「殿下、しっかりなさいませ。」
「今、なんと言った?」
「今夜はだいぶお飲みになりました。どうか外出はおやめください。」
「無礼者め。私が自分の体のこともわからぬと?」
「私は殿下のご体面が傷つかないかと心配で・・・」
「ネイノオーン。私を諫めるつもりか?官帽を脱げ!脱げと言ったのだー!」
イ・ゲジョンは帽子を取りました。
「そなたは兵曹参判だな。奴の髪を引っ張り地面に跪かせよ。私の手でやれと?」
兵曹参判は上司を跪かせました。
「近くへ来い。あやつを鞭で打て。」

一同
「チューナー。」
「ネイノン。お前の罪はほかにもある。議政府署事制の廃止案が出た際に、お前はハ・ウィジとともに反対したではないか。なんと見識の狭い奴らだ。お前のような悪賢いやつは兵曹の長官にしてはならぬ。代わりにホン・ダルソンを兵曹判書にする!。」
「殿下ー私を殺してくださいー。」
「何をしているのだ。こやつにむちを打てー!」
世祖は剣を抜きました。
「どうか我々も殺してください。」
部下たちはイ・ゲジョンの命乞いをしました。
「こちらに来い。来いと言っているのだ。私は日ごろからそなたに目をかけ兄弟のように思ってきた。それなのになぜ私の気持ちを分かってくれぬのだ。」
「お詫びします殿下。」
「私はイ・ゲジョにひどい仕打ちをしてしまった。酔ってしまったようだ。ふはっはっはっはっは。はーはっはっはっはっはっはっは。」
世祖はイ・ゲジョを抱きしめ大笑いしました。

ソン・サンムンと父のソン・スンは話し合っていました。
「恐るべきことだ。宮中に殺気が満ちておる。殺戮の起きる前兆だ。自己を制御できんのも殺気のせいだ。この異常な空気を早く抑えつけねば。」
「父上、首陽大君がイ・ゲジョンに怒ったのは酒のせいではないはずです。」
ソン・サンムンは世祖の心理を見破っていました。

ホン・ユンソンは出来事をハン・ミョンフェに話し笑いました。
「ハン殿、私がわなを仕掛けました。調べた結果、チョ・ユレらと恵嬪との接触の事実が判明しました。お任せを。今月中にあの女の口に毒を流し込んでみせます。」
「・・・・・・。」
ハン・ミョンフェは黙って酒を飲みました。

ハン・ミョンフェは部下にソン・サンムンの動向について情報を報告させました。
「時が来ればまだ頻繁に行き来するはずだ。」

世子妃は油断できない、その座を守らなければ王になれないと世子に言いました。

世祖は悪夢を見てうなされていました。
「錦城大君の夢を見たのだ。恵嬪もいた。流刑はやりすぎたようだ。二人は身内だ。しかも恵嬪は世宗の寵愛した側室ではないか。」
「暮らしだけは楽になる配慮を。」
「そうでもしなければ安心して眠れん。」

錦城大君に豪華な料理が容易されました。
「今日が私の命日なのだな。」
錦城大君は酒を飲みました。
「兄上が涙を流したというのか。ならばこの酒は兄上の涙というわけだな。ならば飲もう。酒の味がする涙だな。はっはっはっは。」

恵嬪ヤン氏のところには絹の着物が届きました。
「大君夫人に伝えて。身なりは貧しくても心は豊かなので、ぜいたくな服を着なくても絹の服をまとった気分だと。この服はお返しするので保管を頼むと大君夫人に伝えて。万一私が宮殿に戻る日が来ればその時にいただくと。」

恵嬪の話をきいて、王妃ユン氏は服だけ送ったことを後悔しました。世子妃は恵嬪が大君夫人といったことを気にしました。
「南無観世音菩薩。」

ホン・ユンソンは内官に殿下への報告はすべて教えるように脅迫しました。

世祖は錦城大君が酒を飲みほした話を聞いてはっはっはと笑いました。内官は私を殺してくださいといい、錦城大君が膳を蹴り酒を床にぶちまけたと嘘の報告をしました。
「はっはっはっはっはっはっはっは。」

感想

どうやらまた王宮がおかしくなってきたようです。
もうバカらしくてしらけながら見ていますw
でもこういったバカバカしいことが朝鮮ではほんとうに命を懸けて繰り返されてきたのですね。
王宮は血みどろでとんでもないところです。

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