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朱蒙(チュモン)32話あらすじネタバレ感想

朱蒙(チュモン)32話あらすじネタバレ感想

朱蒙(チュモン)のあらすじ

あらすじネタバレ

マリとヒョッポとオイはチュモンと合流し、鉄騎軍の野営地を襲撃しました。しかし味方の兵士たちは殺されてしまい劣勢になったので逃げました。

ヨミウルはソンヤンの陣営に現れました。
「一体どのようなご用件でいらっしゃったのですか。巫女様を手荒にして天地の神の怒りを買いたくない。どうぞお帰りください。」
「私を返せば君長に大きな災いが降りかかります。私の眼には君長の運命がはっきりとわかります。どうです。気にはなりませんか。」
「うーむ・・・・・。」

「ソソノを解放し、ヨンタバル君長と和解しなさい。」
ヨミウルはソンヤンを説得しました。
「そうはいきませんな。ヨンタバルとソソノに受けた屈辱を思えばケルの民を皆殺しにしても到底この怒りは収まるものではありません。」
「ピリュも、ケルも、同じチョルボンでしょうに。チョルボンの将来を思えばケルとの関係を有効なものに保たなければ。そうすればピリュも大きな利益を受けるでしょう。」
「利益というと?」
「ケルはすでに漢の鋼鉄の剣に劣らぬ剣を開発しました。チョルボンほかの部族も、ピリュもその技術を教えてもらえます。君長がこのまま意地を張り続ければ、チョルボンの中でピリュは孤立しますよ。」
「孤立ですと?他の部族は私を指示しているのですよ?」
「今はそうでも、それがいつまで続くとお思いですか!こたびの扶余と漢との戦、勝つのは扶余のほうでしょう。今からでも遅くはありません。ソソノを解放して和解してください。」
「こたびに戦が扶余の勝利で終わると聞かされても私にはそう思えません。私にも情勢を把握する能力はあります。クムワもまた無謀な賭けに打って出たものだ。そんなクムワを信じて扶余の軍商となったヨンタバルはまことに浅はかなものです。ピリュとチョルボンのためにもヨンタバルとソソノを許すことはできない。お引き取りください。」

「いかがでしたか?」
巫女たちがヨミウルに尋ねました。
「話を聞こうともせず、意固地になっているわ。」
ヨミウルは答えました。
「ではソソノお嬢様はどうするのです?」
「ソソノの運命は天地の神に任せるほかない。」

ソソノとケピルと優台(ウテ)は表に連れ出されました。
「約束の時間になっても来ないところを見ると、お前の父親はお前を捨てたらしい。恨むなら私を恨まず父親を恨むことだな。言い残すことがあれば言ってみるがいい。最後の言葉としてヨンタバルに伝えてやそう。」
ソンヤンはソソノに言いました。ソソノはソンヤンを睨みました。
「どんな言葉が聞きたいのですか?私は命乞いなどしません。」
「さっさと殺してしまえ!」
「お嬢様!」
ウテはソソノをかばおうとしました。そのときチュモンの放った弓矢が飛んで兵士に当たりました。
「君長様をお救いしろ!」
兵士はソソノたちの縄を解きました。
「お嬢様いけません。」
ウテは剣をとって戦うソソノを止めようとしました。ソソノは敵を倒しチュモンのもとに行きました。チュモンとソソノは見つめ合いました。
マリとヒョッポとオイはチュモンのもとに報告に来ました。
「ソンヤンは逃げました。」
「追跡しましょう。」
「必要ない。急いで扶余に帰る支度をする。」
「はい。総監。」

「・・・・・けがは、ありませんか?」
チュモンはソソノに言いました。
「・・・・・・・私のせいで、扶余と総監に大変なご迷惑を。総監の立てた戦略が水の泡となり扶余が負けるのではと、どうにかなりそうでした。」
ソソノは涙を流しました。
「何を言うのです。真番と臨屯への攻撃が、サチュルトのチェガたちが、家臣たちに反対されていたのに、あの時お嬢様が軍商になると言ってくださったおかげで助かったのです。商団を守れなかったのは自分たちのせいです。どうか自分を責めないでください。」
優台(ウテ)が来てソソノに報告しました。
「お嬢様、物資の一部はソンヤンに奪われました。」
「足りないものは何か調べて扶余に補充しましょう。」
「はい。」

「王子様、ソンヤンに捕らわれていた部隊が戻りました。」
テソの部屋に兵士が報告しに来ました。
「そうか。ナロの手柄だな。よくやった!」
テソは宮殿に行くと、クムワ王に挨拶しました。
チュモンとマリとヒョッポとオイはソソノを連れてクムワ王に謁見しました。
「王様、私の部隊は楽浪の部隊を攻撃して物資を奪い、玄莬の軍が真番臨屯に合流するのを遅らせる作戦に成功しました。」
「ご苦労だった。ヤンジョンと結託したソンヤンにより物資が敵の手に渡ったと心配したが、お前たちが補給部隊まで救うとは、本当によかった。」
「私の不注意でたいへんなご心配をおかけしました。どうかお許しくださいませ。」
「商団を立て直し、出陣の準備に万全を期すように。」
「はい。王様。」
「我が扶余軍は、この予戦をかり、真番と臨屯を制圧する。出陣の準備をせよ。」
「はい!王様!」

「いったいどういうことだ。ソソノがお前とではなくどうしてチュモンと一緒に帰ってくるとは。」
テソはナロを問い詰めました。
「殿下、私は行こうとしたのですが、王妃様に止められたのです。王妃様だけでなくクンジョンサジャ様やヨンポ王子様にも止められました。殿下のためだといわれ、逆らえませんでした。お許しください。」

帯素(テソ)王子は王妃のところに行きました。
「母の気持ちがわからないのですか?」
「私にはわかりません。教えてください。」
「チュモンに踊らされるお前を見るには忍びなかったのです。」
「母上、扶余の運命がかかった戦いです。チュモンへの私情で国滅ぼすおつもりですか?」
「扶余はほろびはしません。滅びるとしたらチュモンが権力を握ったときです。それにチュモンと手を組んだソソノをなぜお前が助けてやるのです?ソソノはお前を滅ぼす女です。」

「私はお前のために何もしてやれなかった。許しておくれ。これからは商団を率いながら今まで遭遇した危険とはくらべものにならぬほどの大きな試練がお前を襲うだろう。お前がその難関を乗り越えるだろうかと思うとお前を再び戦場に送るのはどうしてもためらってしまう。」
ヨンタバルはソソノに言いました。
「おとうさま・・・・・・。私には、自信があります。ケルが主軸となってチョルボンをまとめ、大きな国を建ててみせます。この戦はそれを実現するための土台です。私を信じてお任せください。」
「・・・・・・わかった。新たに気持ちを引き締め直し、何事にももっと慎重になれ。」
「肝に銘じます。」
「お嬢様。」
「はっ・・・・サヨン!」
「お嬢様が戻られなかったら、これからの人生退屈で、どうしようかと思いました。」
「そうね。私もお前が死んだら退屈で、生きる楽しみはなくなってしまうと思うわ。けがの具合はどう?」
「だいぶよくなりました。これから、私とお嬢様を侮辱したやつらに仕返ししようと思いませんか?」
サヨンは軽妙な話術で明るくなったソソノに軽々と言ってのけました。

テソは手紙を書きました。
「ナロ。これを玄莬城へ届けてくれ。出陣が決まっているからお前ではなく信用できる部下に行かせろ。」
「はいっ。」
ナロの部下は馬を走らせました。しかし道を塞いでいたのはマリとヒョッポとオイでした。
「そんなに急いでどこに行くのだ?」
「これは、何の真似です?」
「あんた、玄莬城に持っていく書信を持っているだろう。」
「なっ・・・・何のことです?」
「ごたごた言うな。死にたくなければさっさとよこせ。」
マリとヒョッポとオイはテソ王子の手紙を奪いました。

チュモンはテソ王子の書簡を見ました。

「殿下、護衛総監がお目にかかりたいそうです。」
ナロはテソに言いました。
「何の用だ?通せ。」

「どうしたのだ?」
テソはチュモンを部屋に通しました。
「折り入って、お話ししたいことが。」
「座るがよい。お前が率いた別働隊の活躍には本当に驚かされた。わずか数十騎であれだけの戦果をあげるとは。大したものだ。」
「私が戦果をあげられたのはすべて、兄上のおかげです。」
「どういうことだ?」
チュモンはテソの書簡を渡しました。
「これはなんだ?」
「兄上が、ヤンジョンに送った書信です。私が勝てたのは、兄上がヤンジョンに誤った情報を知らせたからです。」
「いや・・・それは・・・・・。」
「兄上、兄上の境地はお察知します。焦りからつい判断を誤り暴走するのも理解はできます。しかしお気持ちは理解できても罪までは許すわけにはいきません。それはいかなる場合でも決してやってはいけないことだからです。今までのことは罪に問いません。今度このようなことをなさったなら、そのときは扶余の王子ではなく内通者として兄上を処罰します。」
チュモンはテソ王子の部屋を出ていきました。
「うあーーーーっ。」
テソ王子は机の上のものをひっくり返しました。

「オイとマリ、ヒョッポとともに先に戦線に行ってください。戦に先立ち地形を詳細に把握してくれ。」
「明るくなったらすぐに出発。」
「はい。総監!」

モパルモは自分も兵士として出征したいといいました。チュモンは親方に数百本の剣を作るように言いました。そしてムソンに宮殿の守備隊長となり王宮を守るように命じました。

ヤンジョンは鎧に着替えました。
「お前はいずれ扶余の王になる。私がそうしてみせる。」
ヤンジョンは娘のヤンソルランの肩を叩きました。

扶余のクムワ王はチュモンとテソ王子らとともに軍を率いて行進していました。漢軍のヤンジョンも鉄騎軍を率いて来ました。

真番の太守は準備が万端だとヤンジョンに言いました。部下が扶余の鋼鉄剣を開発したと言ったら皆は動揺しました。ヤンジョンは先制攻撃すると皆に言いました。

「漢の軍勢は扶余より優勢に見えますが、真番と臨屯の軍勢は恐れるに足りません。戦の勝敗はいかにして玄莬の精鋭部隊を叩くかにかかっています。」
チュモンは皆に言いました。
「王様、別働隊が先制攻撃をかけて鉄騎軍を誘い出せば私と兄上は本軍を率いて敵を殲滅します。」
ヨンポ王子が発言しました。
「無謀な戦略だ。敵とまともにぶつかれば扶余軍の被害は甚大だ。」
テソ王子は言いました。
「楽浪からの補給が経たれ、漢の軍は焦っているはずです。こちらが動かねば、敵は先制攻撃をかけてくるはずです。まずは守りを固め、時期を見計らい、大攻勢にに転じ、敵を倒すべきかと。」
チュモンが言いました。
「王様、鉄騎軍が攻めてきました。」
皆の顔色が青ざめました。

「挑発に乗らないで我慢してください。」
チュモンは皆に言いました。
「だがあちらも一騎打ちが望みのようだから、だれか送り出してみてはどうだ?」
テソは言いました。
「兵士たちの士気も高まります。」
「ナロ、お前が行ってみるか?」
「はい!」
ナロは敵の騎馬兵と一騎打ちをしました。ナロと漢の兵士は馬から落ちました。ナロは敵を倒してしまいました。
「わーーーっ」
鉄騎軍が攻めて来ました。
チュモンは弓兵を前に配置し、弓で鉄騎軍を攻撃させました。弓は馬の脚に当たり、鉄騎軍は引き返しました。
「総監、敵が退却する。私が兵を率いて行きます。」
ヨンポ王子はチュモンに言いました。
「それは敵の思うつぼです。敵はもう攻めてこないはずです。いったん退却しましょう。」

真番と臨屯の太守たちは悔しがりました。そこに西南夷と漢の軍は勝利に終わり、遼東軍は移動を始めたとヤンジョンに報告しました。

ソソノはチュモンに同じく報告をしました。漢の遼東軍が扶余に向かっているとサヨンは言いました。再び会議が開かれました。
「遼東軍が加われば、勝つのは難しい。」
クムワ王は言いました。
「王様、遼東軍は扶余の宮殿に向かうかもしれません。兵を戻すべきです。」
テソはクムワ王に言いました。
「遼東軍はそんなにすぐ来るわけではありません。扶余にはサチュルトの兵士に加え、万が一に備え精鋭軍を残してきています。簡単に落ちるわけがありません。短期決戦で早期終結を目指してみます。」
チュモンは皆に言いました。

「おいヨンポ、窮地に私たちにとって戦は巻き返す好機だと。でしゃばらずにじっとしていろ。」
テソは戦果を焦るヨンポに言いました。

「くっそー西南夷のやつらめ、もう少し持ちこたえろよ。」
ヒョッポは毒づきました。
「総監、兵士たちの耳にも入り、負けるのではと皆不安になっています。」
マリはチュモンに言いました。
「遼東軍が来るまでに叩き潰さねば。」
オイは言いました。
「先制攻撃しかないが、本軍同士の戦いは無謀だ。」
マリは言いました。
「一気にかたをつけねば・・・・一気に。」
チュモンはつぶやきました。

チュモンはタムル軍の老兵のところに行きました。
「お座りください。今たき火に投げ込んだものは何ですか?」
チュモンは兵士に聞きました。
「ああ、これのことですか?」
マノはチュモンに黒い玉を渡しました。
「我がタムル軍はこれを消炭(ソタン、尿の成分とサルトリイバラの灰で作った火薬の一種)と呼んでいました。昔、解慕漱(ヘモス)将軍と寒い冬を過ごすうちに考案したものです。将軍は敵を火攻めにするときもこの消炭を使っていました。」
「これの、作り方はわかります?」
「ええ、知っておりますが。」

「総監。お呼びでしょうか。」
チュモンはマリとヒョッポとオイを呼びました。
「これから言うことを極秘でやってほしい。桶を用意して兵士の小便を集めてくれ。別の場所で用をたしたら軍令で罰するように。」

「小便を集めている?何をするつもりなのかさっぱりわからない。」
テソ王子はナロに言いました。

チュモンはマノの案内でサルトリイバラをヒョッポたちに集め灰を作らせました。

「遼東軍が来る前に戦を終わらせるべきだと思いますが。」
ソソノはチュモンに言いました。
「今は、先制攻撃をする準備をしています。消炭というものです。火にくべると火柱が立ちます。」
チュモンは杯の火の中に消炭を入れると消炭は爆発しました。

サヨンはチュモンからもらった消炭を手に取り見つめていました。
「これを敵陣に投げ込む方法がないの。矢も届かない距離では何の役にも立たないわ。」
ソソノが呟きました。
「方法ならあります。準備しますから総監を連れてきてください。」
「それほんと?」

「優台(ウテ)さん、準備はできましたか。」
サヨンが言うと優台(ウテ)は凧を持ってきました。
「消炭を結び付けてください。」
ウテは凧を揚げました。
ソソノは喜びました。
「攻撃の命令が出るまで、決して口外しないように。」
チュモンはソソノたちに言いました。

「今晩、敵に奇襲をかけます。本軍は王様にお願いします。」
「わかった。」
チュモンはクムワ王に言いました。

夜。
チュモンは別働隊を率い鉄騎軍の陣営のすぐそばまで行きました。
ウテが合図すると商人たちにより凧がいくつも揚げられました。

クムワ王は戦闘態勢を取りました。
「兵士たちよよく聞け。今宵勝利の栄光は我が扶余のものだ。私は最後までそちたちとともに戦う!」
兵士たちは歓声を上げました。

数十個もの凧が並んで上がりました。ヤンジョンは不気味な様を見ました。
「何を企んでいるんだ。」

チュモンは合図しました。
「いまだ。いくぞ。」
弓に火がつけられ凧に命中しました。すると凧は爆発して鉄騎軍の陣営に降りかかり漢軍の陣営は燃えました。
「火を消せー早く!」

「突撃せよー!」
クムワ王は本軍に命じました。
「わーーーー!」
「突撃ー!」
チュモンも兵士に命じました。

感想

戦争だー。わー。単純で面白いですね。とっても単純。登場人物も単純で簡単です。物語が簡単すぎて感想が書きづらいです(笑)王子がいて女性がいて、女性をめぐる戦い、そして国を建てる戦い。ソソノはケルの国を作りたいと物語の中で話しましたね。そうすると、遊牧民族は朝鮮半島のほうに南下する習性は本能的で当たり前のものとなっていたようですね。そうなると朝鮮の人たちは遊牧民族が支配者で、農耕していたほうは奴婢のような低い身分に貶められたという時代の結果にも納得できますね。

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