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王と妃-83話-さらなる謀反?-詳しいあらすじとネタバレ感想-韓国ドラマ

「王と妃」 第83話 さらなる謀反? とあらすじネタバレ感想

83話 さらなる謀反? あらすじ

「殿下、上王様を廃位なさいませ。上王様を廃位なさいませ。殿下。上王様を謀反の罪に問うべきです。殿下、上王がソン・サンムンとクォン・ジャシンらと共謀し謀反を企てたことは逆臣たちが白状しました。殿下は温情をお示しになり未だ上王を罰していません。今からでも殿下は上王の罪を問い上王を廃位し王宮から追放するのが国のためであると存じます。殿下、上王を謀反の罪に問うべきでございます。」
官僚たちは宮殿の前で世祖に上奏しました。譲寧大君と孝寧大君はそれぞれ正反対の意思を世祖に伝えました。孝寧大君は端宗を罰するのであれば頭を丸め二度と世祖に会わないと言いました。
「防がねば。甥を追い出すわけにはいかない。」
世祖は自分が思っていることと正反対のことを言いました。世祖は都承旨のハン・ミョンフェを呼ぶと官僚たちを帰すように命じました。
「ご英断です殿下。」
譲寧大君は起って帰り、孝寧大君が残りました。
「世間は薄情だとは思いませんか。誰一人として上王様を擁護せず口をそろえて廃位を叫ぶとは。」
「・・・・・・。」
「廃位に反対する者もいると思っていました。たとえ私に処刑されようとも意志を貫き通す者が。ですが誰もいない。孝寧大君を除いては誰もが皆上王様を廃位せよと言っています。やはり集賢殿の学者たちは立派な忠臣でした。一人も反対しないのが何を意味するかわかりますか。私のために死んでくれる者もいないという意味です。」
「そんなはずはありません。」
「誰もいないでしょう。私のために死ねる忠臣なら上王様を殺せと言わぬはずです。」
譲寧大君は寝殿を出るとシン・スクチュが座り込んでいました。
「右賛成ではないか。帰らなかったのか?」
「私は大きな罪を犯しました。殿下が人道に反する決断を下そうというので止めようと思いました。」
「ふっはっはっはっは。あっはっはっはっはっは。殿下の望みが叶ったようだ。はっはっはっはっは。」
孝寧大君は笑いながら帰りました。
「殿下、私は己の利益を優先し、誤った進言をする者たちを黙ってみておりました。殿下・・・・・。」
クォン・ラムはその様子を見ていました。
「ふっふっふ。上王とともに文昭殿に行き祭祀を行う。そうすれば甥を苦しめているという噂は消えるだろう。帰れと言ったらまるで権力を失った高官を見限るかのごとく皆帰った。はっはっはっは。信用できぬ連中だ。はっはっはっはっはっは。肉が裂け焼けこげる匂いが今もする。ソン・サンムンらはその使用人までもが堂々としていた。富と権力に欲があったらあの拷問には耐えられぬ。欲深い人間であったら苦痛と恐怖で震えただろう。だが忠誠心があるからこそ彼らはあの拷問にも屈しなかった。だが私を裏切った。あれほど信頼していたのに功臣たちを遠ざけてでも彼らを傍らに置こうとしたのに。聞けミョンフェよ。権力はどんなものかわかるか。私が強い権力を保持しているのは裏切りの刃がいくら鋭くとも私を斬ることはできん。だが権力を失えば私はたちまち弱い存在となる。剣はおろか暴言だけでも私の胸をえぐるだろう。だから権力を守らねば。兄弟も父親も殺した中国の皇帝のように。雷よりも大きな天罰が下ることになろうともな。守ってみせるとも。守って見せる。守らねば。」
世祖は首を横に振りハン・ミョンフェに言いました。ハン・ミョンフェは静々と下がりました。
「眠っておられる。殿下が呼ぶまで誰も入れるな。」
ハン・ミョンフェはチョン内官に言いました。
世祖は頭を手で押さえて涙を流していました。

翌日、チョン内官は昌徳宮に行きました。
王大妃は側室に気兼ねなく訪ねてくるように菓子でもてなしました。
チョン内官が謁見を申し出てきました。
「チョン内官は何の用で来たのだろう?きっと大殿からの使いだ。私は会いたくない。」
「上王様・・・・・。」
チョン内官は通されました。
「上王殿下。チョン内官でございます。」
「よく来てくれたわ。殿下も王妃様もお元気かしら。」
「はい。王大妃様。」
「昨夜は大殿で騒ぎがあったそうだけど、心配は無用のようね。」
「ご心配には及びません。」
「聞いた話によると、官僚たちが上王様を廃位せよと。」
キム淑儀はチョン内官に言いました。パク尚宮は端宗の身を案じて心配しました。
「黙ってはいられません。」
もうひとりの側室も怒りを表明しました。
「私の無礼をどうかお許しください。」
チョン内官は謝りました。
「殿下が・・・・・・上王様とご一緒に文昭殿で祭祀を行いたいと・・・・・・。他意はございません。」
「行うべきだわ。国王と上王が祭祀を行ったのち仲睦まじい姿を見せれば昨夜の騒ぎなんか皆忘れるわ。行くべきです殿下。」
王大妃は端宗に言いました。
「他意はないのだな?」
端宗はチョン内官に言いました。
「左様でございます。上王殿下。なんとお伝えしましょう。なんと申し上げればよいか・・・・・。」
「お葬式でもあるまいし。泣くのはおやめなさい。」
王大妃は老いた内官に言いました。

チョン内官は「上王様は喜びのあまり涙を流されました」と世祖と王妃に報告しました。
王妃は祭儀を行えば宮殿は平穏を取り戻すでしょうと言いました。世祖は笑うと世子にも参加するように命じました。世祖は世子妃ハン氏の身重での病気の懿敬世子への献身を褒めました。

「嬪宮媽媽がほんとうにそうおっしゃったのか?ハン・ファク大監とはどういう関係だ。」
「私の叔父です。」
従七品のハン・チヒョンはハン・ミョンフェに答えました。
「心配するな。位をあげてもらえるように私から殿下に頼んでおく。」
「出世は望んでいません。今の役職が私にふさわしいのでございます。ご挨拶が済みましたので私はこれで失礼します。」
「挨拶させるのが嬪宮媽媽様の目的か?私と力を合わせろと言ったはずだ。はっはっはっはっは。うっはっはっはっは。」

クォン・ラムはハン・ミョンフェに会いました。
「世子妃様は従妹の出世まで頼むのか?周りが黙っていない。」
「世子妃様は焦っているのだ。」
「頻繁に東宮へ行くそうだな。」
「道理に従え。どうやら世子妃様は裏で上王様の廃位を殿下に促しているらしい。」
「ではそなたは殿下の亡き後は世子様ではなく上王様が即位しても構わんと?」
「そうはいってない。」
「そういったも同然だ。スクチュもそなたも何が気に食わんのだ。私が集賢殿の学者たちに嫉妬していると思ってるのか?私はそんなに心狭くはない。」
「悪かった。」
「ずいぶんと謝罪が早いな。」
「・・・・ミョンフェよ。上王様の廃位だけは阻止すべきだ。幸い殿下もそれを望んでいない。」
「チッチッチッチ。昨夜の殿下の様子を見ればそうとは言えんだろう。殿下はまるで・・・・・やめよう。今考えても背筋が凍る。殿下の望みは上王の廃位ではない。」
「では何だ。」
「私はそう思った。もしかすると昨夜見たのが殿下の真のお姿かもしれない。」

世祖と端宗は祭祀を行いました。

「殿下と上王様が祭祀をなさるのを見て安心しましたわ。雨降って地固まると言います。もう妙な誤解はされませんわ。」
ホン淑儀は王妃に言いました。
「王妃さまのおかげです。」
若い王大妃は王妃に言いました。
「とんでもない・・・・・。」
「宮殿内に仏堂を建設だとか。仏教の精神は慈悲だそうですね。では宮殿に慈悲の心があふれますね。」
「王妃様は情け深いお方ですので、宮殿に仏さまのご加護があるでしょう。」
ホン淑儀は王妃をおだてました。
「南無観世音菩薩・・・・・。」

王大妃と王妃とホン淑儀は一緒に仏堂を見に行く約束をしました。

端宗は文宗の位牌に向かって拝礼していました。位牌に拝礼する端宗を世祖は何度も冷たい目で見下していました。端宗が父の位牌の前で泣き出すとチョン内官は助けに出ようとしました。そこをハン・ミョンフェは制止しました。世祖は端宗を助けもしませんでした。

王大妃たちは仏堂を見に行きました。王妃は満足そうにうなずきました。
「南無観世音菩薩。」
王大妃も仏堂に手を合わせ南無観世音菩薩と言いました。

「あれが父をしのぶ涙だと?まるで血の涙だ!」
世祖は部屋に帰ると幼い端宗を憎みました。
「なるほどな。私の体面を傷つけるのが目的だ。私への疑心と恨みをほのめかす涙に違いない。なのに私に慈悲を求めるのか?なんと身勝手な!」

「なぜ、文宗の位牌の前で泣いたのですか殿下。首陽大君はそれを見て苦々しく思ったでしょう。」
府院君ソン・ヒョンスは端宗に言いました。
「責めないでください父上。譲位後墓参りすら許されないのです。悲しむのは当然です。」
「媽媽。首陽大君がなぜ上王様と祭祀を行ったと思いますか?叔父と甥の仲睦まじさを周囲に見せるためと上王様の忍耐力を試すためです。」
「それが何だと言うのですか。亡き父を思い涙が出たのです。泣くなとはむご過ぎます。殿下、宮殿内に建設の仏堂を王妃と見てまいりました。仏堂の中に入りお慈悲を請うつもりでした。ですがやめました。仏さまにすがっても無駄です。生死を決めるのは首陽大君ですから。再び嵐がくるでしょう。夜中でも宮殿中に明かりがともり、武装した兵士が行き交う。そして出世欲に満ちた官僚が大殿の前で上王様の廃位を求めることでしょう。そしてさらにはいっそ上王様を殺せという恐れも。首陽大君の慈悲もここまででしょう。顔ではつらいふりをして上王様を廃位するはずです。」
「殺せばいい。私はもう生きていたくなどない。」
端宗は終始うつむいて涙を流しました。
「殿下・・・・・。」
「殺せとお伝えを。殺せと。」

終末の足音がしていた。だがその足音は予想外のところから響きだした。

「ほっほ。何を言い出すのです府院君。」
世祖は端宗の命乞いをしに来たソン・ヒョンスに笑いました。
「上王様は幼いため父の位牌を見るなり思わず涙を流してしまったのです。」
「上王様は親思いですから当然でしょう。私は怒ってなどいません。」
「ご先祖様をお祭りする大事な儀式です。そのような場で・・・・・。」
「そうご心配なさる心配はありません。私も涙がでそうでした。幼い甥が悲しみにくれる姿を見て私も体面のことなど忘れて声をあげて泣きたかった。はっはっはっはっは。」

「あなた、お客様がお見えです。」
ソン・ヒョンスの家に来客がありました。
「留守中にお邪魔して失礼を。」
クォン・ワン(端宗の側室の父)は言いました。
「いや、とんでもない。」
「府院君も祭祀の場にいらしたそうですな。ご一緒しなかったのですか?都中で噂がもちきりです。もう殿下と上王様の仲を疑う必要はないと。」
「大監、今日はこのままお帰りください。上王様の外戚が集うと不要な誤解を招きます。」
「和解したなら心配無用では?」
「和解などしていません。むしろ悪化しました。当分は会うのをやめましょう。難癖をつけられたら上王様が最も被害を被るのです。」
「私が軽率でした。」
クォン・ワン(クォン淑儀の叔父)はソン・ヒョンスの家を後にしました。
「大監、キム・ジョンスです。父の代理で府院君宅に魚をお納めに。」
「たわけ!私を驚かすな。」
クォン・ワンは肝を冷やしていました。
「あれは府院君の家ですよね?」
「知らぬ。あれは知らない家だ。」
クォン・ワンは逃げました。
「よしっ!」
商品はユン・サユンの主人に駆け込みました。
「キムではないか。」
「気持よく昼寝していたのに。」
「朗報を届けに参りました。本当に耳よりな情報です。ユン様は大出世なさり私は大金持ちになれそうな朗報です。」
「まったくやましいやつめ。」
「ユン様お耳をお貸しします。」
「真実か?」
「もちろんです。この目で確かめました。」
「掴んだぞ。そうに違いない。」
ユン・サユンはすぐに王宮に向かいました。
「キム承旨ですか?ちょっと・・・・。キム承旨。」
ユン・サユンはキム・ジルに耳打ちしました。
「一刻を争う事態だ。殿下にご報告を。」
キム・ジルとユン・サユンは世祖に密告しました。
「顔をあげよ。」
世祖はユン・サユンに言いました。ユン・サユンはちらっと世祖を見てまた面を下げました。
「殿下を欺くつもりなど毛頭もございません。」
「誰が謀反を企てておる。」
「私の屋敷に出入りしているキム・ジョンスから聞いたのでございます。ソン・ヒョンスとクォン・ワンが謀反を企てていると。真実でございます殿下。」
「そんなはずがない。上王様の義父が謀反など企てるものか。」
「キム・ジョンスが言うにはクォンはソンの屋敷に入り浸って言えるとか。もう人集めも終えたそうです。決行の日について相談する様子を見たそうでございます。」
「本当に間違いないのか?」
「真実でないなら殺されても構いません殿下。」
「どういたしましょう?」
キム・ジルは世祖に伺いました。
「義禁府に二人を捕らえるように。私が直接二人から伺おう。」

ソン・ヒョンスとクォン・ワンは捕らえられました。

「府院君が謀反で捕らえられただと?府院君がどうなったか言え!」
端宗は内官に怒鳴りました。
「いっそ、私を殺せと言ったのに、首陽叔父上!私を殺せばいい!」
端宗は起って昌徳宮の庭に出ました。
「首陽叔父上、私を先に殺せばいい!殺してくれ!首陽叔父上ー!」

感想

端宗は悲しみを通り越して怒ってしまいましたね。でも怒るのが遅すぎましたね。もっと早くに怒っていれば自分の命を守ることができたかもしれません。それにしても何もしていないのに捕まる朝鮮王国って、かなりひどいですね。出世のために努力もせずよい国造りもやらずに他人に罪を着せるだけで人生はむなしくはないのでしょうか。国力が落ちて侵略を受けやすくなってしまうと思うのですが。しかしこのドラマの首陽大君は非常に汚い人間ですね。端宗を殺したいとは一切言わずに事を進めて自分はいい人のように見えるよう偽っているのですから。

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