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「薯童謠(ソドンヨ)」(全55話)第43話 威徳王死す のあらすじとネタバレ感想

「薯童謠(ソドンヨ)」(全55話)第43話 威徳王死す のあらすじとネタバレ感想

43話 威徳王死す あらすじ

威徳王はサテッキルの手下に斬り殺されました。
「陛下ー!」
威徳王は民に囲まれて亡くなりました。
「私が認める跡継ぎは武康太子だけだ。みなはこのことを広めよ。」
民たちは地面にひれ伏して威徳王の死を悲しみました。

チャンは二度と泣かないと父に誓いました。

「何があった。」
フクチピョンはサテッキルに聞きました。
「陛下が剣を抜きながら、私たちを許さぬと言い、自分が認める世継ぎは武康太子だと。」
「このままでは民に噂が広がります。」
「衛士部の兵に遺体を運ばせろ。そこを私兵に襲わせろ。」
プヨソンはフクチピョンに命じました。
「え?衛士部の兵を?」
フクチピョンは戸惑いました。
「この状況を見たすべての者を殺せ。」
「え?」
「四男の反乱軍と衛士部の争いに見せかけろ。」
フクチピョンは大きく口をあけました。
「しかし王になったとき民の殺戮は汚点となります。」
サテッキルは言いました。
「手遅れだ。もう後戻りできん。」
プヨソンは自分の配下と民たちを虐殺しました。

「陛下をお守りしろー」
ワング将軍は威徳王の遺体を守ろうとましたが斬られて命からがら逃げました。チャンは何もすることができずに見ていました。
「お逃げください。」
大将ヨン・ギョンフはチャンを逃がしました。
サテッキルは目を赤くして殺される民たちを見ていました。
ソチュンはソンファ公主とモンナスを守りました。
「何が起こっているのですか博士?」
「わかりません。」
「何か事件が・・・隠れていてください。」
ソチュンは王女と博士を守りました。

「私が先に見てきます。」
夜になりソチュンは町に出ました。そこには威徳王の死を見た者たちが殺されて死んでいました。ソンファ公主たちは口を手で覆いました。
ワング将軍は傷を負いながらもヨン・ギョンフ大将に助けられました。

「陛下、陛下、どういうことですか。いったい誰が陛下を・・・・・・。」
プヨゲは威徳王の遺体を見つけなきました。その横にはプヨソンがいました。

「国葬の準備をしろ。」
「信じられません。なぜこんなことが。」
重臣たちは混乱しました。
「四男の仕業です。貼り紙と勅書で撹乱し陛下に手を下しました。陛下が市場においでときき衛士部がお迎えに行ったら私兵が陛下を攻撃していました。そして陛下が亡くなられ哀れな民も犠牲になりました。私が必ず見つけ出します。絶対に逃がしません。」
プヨソンは重臣たちに陛下の暗殺を第四王子のせいにして善人を演じました。

「私兵2000人と馬100頭を供出しましょう。市場で軍事工場に出たということは四男は私兵を集めています。」
「政変に対処できるよう備えるべきです。」
ヘドジュはプヨソンの演説に加勢しました。
「皆同意したとみなします。」
プヨソンは会議場を出てきました。
「私兵2000人に馬100頭とは、私たちの持つ私兵の半分以上になります。」
「政変への備えではなく我々の弱体化が狙いでは?」
サドゥガン(沙道光)はプヨソンを疑いました。
「状況を見たまえ。」
ヘドジュはプヨソンの味方をしました。
「私兵の供出権があるのは陛下だけ。勅書もないのに私兵を出せとは前例のないこと。」
「譲位式もできない状況なのですぞ。」
「ヘドジュ様は政事巌(チョンサアム)会議の首長です。なぜ貴族の側に立たず衛士佐平の味方を?私は玉璽つきの勅書がなければ兵は出せません。」
皆もサドゥガンに同意しました。

「これか。」
プヨソンは玉璽の箱を手に入れました。
「チルリョ佐平が玉璽を入れたと。」
サテッキルは言いました。
プヨソンは剣で箱のカギを壊すと玉璽はありませんでした。
「空です!何もありません!」
フクチピョンは大きな口を開けてプヨソンを見ました。

「陛下・・・陛下・・・」
民たちは泣いて威徳王の喪に服しました。

「私は、もう泣きません。ええ、そうです。私は彼らとは違います。民を統治と統制の対象とみなし、王座のために民を惨殺する彼らとは違うのです。私は民です。安楽で自由な暮らしだけを求める民です。だからこの玉璽の主になります。必ずなってみせます。必ず。」
チャンはソンファ公主に言いました。
部屋の外ではワング将軍とモンナス博士とヨン・ギョンフがチャン太子(武康太子)に侍っていました。

チルリョはプヨソンに本当にこの箱が玉璽の入っていた箱だといいました。
「すでに陛下を裏切った身です。嘘は言いません。しかし約束は約束です。この扱いはひどすぎます。」
チルリョはプヨソンに苦言を呈して去りました。
プヨソンはサテッキルたちにモンナス博士とかかわりのある者を調べるように命じました。モンナス博士は四男と一緒だったことにプヨソンは気が付きました。
「まさか・・・」
サテッキルは何かひらめきました。

「この無礼を必ず後悔させてやる。」
ソンファ公主は兵士を引き連れて家じゅうを探すサテッキルを呪いました。

フクチピョンはメクトスとモジン、ポムノとウンジンを捕らえて拷問しました。メクトスはすぐに気を失ったふりをしました。フクチピョンは剣を抜き死んだふりをするメクトスを斬ろうとしました。
「ええい!」
「知ってます。」
「どこにいるのだ?」
「実はウソです。本当に知らないのです。違う質問を。私が知っていることを聞いてください。ウヨン博士のところに連れて行ってください。正直者だとわかります。」
「えい!」
フクチピョンはメクトスの首に剣を突き付けました。
「白状するまで拷問しろ!」
メクトスは股がーと叫びました。

チン・ガギョン大人(ソンファ公主)はウヨンを尋ねました。
「ご不幸が続き、心配でしょう。」
ソンファ公主はウヨンを気遣いました。
「そのことで商団に何か?」
「そうではありません。サテッキルという者を?」
「キル博士が何を?」
「屋敷を調べに来ました。」
「そう」
「私を疑っておいでなのですか。」
「そうではないわ。」
「商人が大勢も読めずに軽率に振る舞うとでも?」
「太学舎のモンナス博士を探そうとしたのよ。」
「モンナス博士というと、太学舎に納品するとき会いましたが、私たちとは無関係です。衛士部の観察が入れば取引に悪影響が。ちょうど隋の役人がいたので困りました。」
「すまなかったわ。」
「お取引いただけるならもう少し配慮を。後悔させません。特にウヨン様には。自分を動かせる人間を集めるべきでは?必要なときは私をお呼びください。」
「理由は?」
「実は譲位が決まってから衛士佐平に贈り物をしましたが間違っておりました。王になられるのは上佐平様。商人として困っていることも。アビジ商団が衛士佐平様に協力しています。我々をけん制しているようです。キル博士とも親密です。」

サテッキルはキム・サフムにソンファ公主を見張るように命じました。その様子をウヨン姫は見ていました。ウヨンはサテッキルを問い詰めチン・ガギョン大人の店を調べるときはウヨン姫の許可を得てからにしろと命じました。

ヨン・ギョンフ大将がチャンを山に案内すると、そこには兵士が訓練をしていました。
「どうして・・・・・・。」
チャンは私兵がたくさんいることに驚きました。
「私は無念にも反乱軍の大将と言われ両親を失い一族も滅びました。そこで本当の謀反をたくらみました。彼らは父に仕えていた私兵です。商団の一員として集めた兵もいます。500人です。」
ヨン・ギョンフはモンナス博士の問に答えました。

プヨソンは重臣たちと会議を開きました。
「明日私兵を宮殿に送りなさい。」
「できません。私兵供出権と徴税権は王だけのもの。」
「父を王として認めないというのか!全員そうか?反乱の首謀者である四男と手を組んでいるのか?」
プヨソンは大きな声を出して指さしして威張り散らしました。

サドゥガン(沙道光)と貴族たちは集まって話し合っていました。
「どうすれば?」
「おかに擁立できる王族もいないし・・・」
「あれくらいで弱気になってどうする!」
「何か対策でもあるのか?」
「あります。衛士佐平が阿佐太子を陥れた方法です。」
サドゥガン(沙道光)はプヨソンに対抗することにしました。

「玉璽がないので難儀です。とにかく父上を王座に就けねば。貴族と兄上のけん制も。」
ウヨン公主は母のヘモヨン(解慕燕)に言いました。
「そう簡単ではないから心配なのよ。」
サドゥガン(沙道光)はウヨンとウヨンの母を訪ねました。
「何ですか?」
「王座を空席にしておくことは我々も望みません。衛士佐平様は我々をけん制しておられるが、我々の望みはお二人が民の信望を集め即位を進めることです。」
「何が望みですか?」
ウヨンはサドゥガン(沙道光)に聞きました。
「衛士佐平を五年間倭国にお送りに。衛士佐平様は四男の反乱といいますが民はそう思っておりません。放っておけば阿佐太子様の暗殺犯に民の恨みが募ります。まずはそれを抑えて即位なさるのが順番かと。そうしてくださるなら即位を認めます。それがお二人のためかと。上佐平様とご相談してお決めください。」
「この方法しかないの?」
「兄上がヘ氏族連合した時に使った方法です。私たちに兄上の役をやれと。」
「分かっているわ。陛下は阿佐太子を倭国に送って悲惨なな目に・・・・・。知っているわね。」
「はい。同じ過ちをすることになります。」
「でもお前の父が王になったら一番の脅威はプヨソン。」
「兄上がいるから貴族も手を出せぬのです。」
「貴族の協力がなければ王になれないわ。」

「50年間静かだった陛下が波乱を起こして逝かれるとは。譲位を目前にしてこんなことが・・・・。」
「落ち着いて考えるのです。」
サテッキルはプヨソンを励ましました。
フクチピョンはサドゥグァンがヘモヨンに会いプヨソンを倭国に送る情報を報告しました。
「なんだと!私と同じ方法を使うとは!」
プヨソンは起こりました。

チャンたちは作戦を立てていました。
「兵を集めるのは限界があります。私自身が準備し合法的に兵を育てるのです。」
チャンは兵士を集め訓練する方法を考えました。

「どうすべきなの。」
ウヨン姫は悩んでいました。そこにチャンが現れました。
「どうやってここに。」
「お元気でしたか。」
「怖いもの知らずね。どうなるかわかっているの。」
「話があります。先日の提案を受け入れます。」
「私が何か提案を?」
「ウヨン博士が内臣佐平(ネシンチャピョン)を任せたら私が恩率(ウンソル)になれと。」
「何ですって。誰がそんな提案を?」
「土地と奴婢、私兵もくださると。」
「確かにそんな提案をしたわね。でももう遅いわ。お前とモンナス博士はまた裏切りを働いた。」
「今が好機です。衛士佐平への恨みを晴らし、衛士佐平への復讐を遂げ、ウヨン博士と私の利害を一致させるのです。陛下まで失った私には今がまさにその時です。」
「お前だけのね。兄だけではなく私もお前を許さぬ。」
「そうですか?今博士に必要な最も二つのものを逃しますよ?」
「博士、サテッキルです。」
ウヨンはチャンを隠しました。
「入れ。どうしたの。」
「サドゥグァンが博士とお母上に衛士佐平を倭国に送れと言いましたね?衛士佐平様もご存知です。今はよくても後で大切なものを失います。お考え下さい。」
サテッキルは一言言って去りました。
「私も同じ言葉を言います。よくお考え下さい。」
「話は終わってないわ。二つの物とは何なの?」
「よくお考えくださればわかります。私を隠してくだされたことを感謝します。」
「チャンア!」
チャンは姿を消しました。

拷問されたメクトスとポムノは布団で苦しんでいました。
「早く治して逃げようよ。ここ以外なら死ぬこともないよ。アイゴー」
「チャンア!」
「静かに。すみません私たちのことでご迷惑を。すぐに再会できますから辛抱してください。」
「俺とモジン様だけでも連れて行ってください。」
ポムノとウンジンはチャンとモンナス博士の心配をしました。

チャンはソチュンの手引きで王宮を脱出しました。

チャンはワング将軍に王宮に戻るべきだといいました。敵の力を奪い兵を養える場所は宮殿だとチャンは言いました。ワング将軍とヨン・ギョンフ大将はのろし台の時より危険だといいました。

「国を栄えさせる王、民を楽にする王を民たちは求めています。自分を変えていかねばなりません。」
「ええそうしてください。王宮で学んでください。」
チャンとソンファ公主は話しました。

「玉璽がなくても上佐平は王になります。王の証明として必要なだけです。母が博士に託した私ですが、今度は私が博士に頼みます。私を王に育ててください。」
「はい殿下。」
チャンはモンナス博士に玉璽を渡すことを話しました。

ウヨン姫は必要な二つの一つは玉璽だと気が付きました。

「サドゥガンを討つ。ひとりを見せしめにすればあとは従うだろう。協力してくれ。これは即位後を念頭に置いた権力争いだ。父上は私とお前でしか守れん。四男の存在も忘れてはならん。もし貴族たちが結託して四男を傀儡にすえたら、父上も私もお前も皆倒れることになる。それは望まないだろう?今の話を夫人に話してくれ。」
プヨソンはウヨン姫に頼みました。
(そうだは。四男よ。兄上を黙らすことができるのは。)
ウヨン姫は気が付きました。

「とがめることはないわ。教えて。」
ウヨン姫はメクトスたちにチャンの居場所を尋ねました。
「こちらが探してほしいくらいです。」
「チャンのやつはどこだ。みつけたら・・・」
メクトスたちはほんとうに知りませんでした。
「行った。食おう。」
「のどに通らないわ。」
メクトスは料理に舌つづみを打ちました。

ソンファ公主はウヨン姫にチャンのいる場所がわかったといいました。
「一人で行くわ。案内しなさい。」
ソンファ公主はウヨン姫を案内しました。

チャンは二つの必要なものを認めました。
「玉璽はともかく四男はどうやって?」
チャンはウヨン姫に箱を見せました。
「亡くなりました。私と博士は頼るあてを失いウヨン博士と利害が一致しました。復讐させてください。」
箱の中身は首でした。
「ネイノン!誰の首かもわからぬこんな物で騙す気?兵を呼び打ち首にしてやる!」
「五色夜明珠があれば信じますか?四と刻まれた夜明珠です。私は玉璽と夜明珠を差し上げられるのです。」
「命の保障が望み?」
「そうです。衛士佐平様のように嘘はつきませんよね。私の安全と身分が保証されるなら玉璽と夜明珠は差し上げます。断るなら私には意味のない物なので海に投げ捨てます。」

感想

「キル博士」ドラマ中でみんなはサテッキルのことをこのように呼んでいますよね。そういうことは、つまりサテッが苗字なのでしょうか。それとも愛称なのかな。ウヨンまでキル君と呼んでいてこれが愛称としたらかなり気さくですね。
話がまた難しくなってきました。チャンはウヨンに玉璽と四男の首をあげるからチャンとモンナスの命を保障してほしいと取引をしました。自分が王子である五色夜明珠までウヨンに差し出したらチャンが王子であることは証明できなくなるのではないかとソンファ姫は心配したのですね。逃げ場のないチャンとモンナスを救えるのはウヨンだけ。でもチャンが生きるにはプヨソンを何とかしなければなりません。続きが楽しみです。

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