チョン・ドジョン(鄭道伝)23話
あらすじ
チョン・ドジョン「あなたの死を見るのも、意味があるのでは?」
イ・イニム「チグン(今という意味)、何の真似だ?」
チェ・ヨン「それは私が聞きたいです。まさかとは思ったが、ここまで稚拙だったとは。」
チョン・ドジョン「ハッパ、あなた(タンシン當身)はもう終わりだ。」
同情を買う作戦がばれてしまった李仁任。イニムは強がりをいいましたがチェ・ヨンは許しませんでした。イニムは三峯を脅迫してから邸宅に引き返しました。家に帰ったイニムは三峯にやられた怒りをあらわにしてウ王を自宅に呼ぶよう側近に命じました。ウ王の涙でチェ・ヨンに圧力をかける方法を思いついたのでした。
チェ・ヨンはイ・ソンゲに申し訳ないと謝り三峯には世話になったと酒を飲みました。イ・ソンゲも事を荒立てたことを謝り李成桂の都堂の辞職願を返しました。
「カムサミダテガム。」
李成桂は感謝しました。
「カムサミダテガム。」
李成桂は感謝しました。
ウ王はイニムの呼びつけにためらい行きませんでした。イニムが王宮に輿に乗って訪ねたところ、王宮に入ることは許されませんでした。
ナム・ウンは狩りが楽しかったとドジョンに言いました。ウンは潔白なイ・ソンゲがチェ・ヨンを倒すのにふさわしいといいました。それをきいてドジョンはイ・ソンゲを紹介しました。イ・ソンゲはナム・ウンのことを手柄を立てたと褒めました。ナム・ウンは学問にも武芸にも秀でた男でした。そこに李芳遠がやってきてイニムが宮殿に入れなかったことをイ・ソンゲに報告しました。李仁任はウ王に見放されたのでした。困ったイニムはチェ・ヨンのところに行きましたがチェ・ヨンはイニムを突き放しました。無理やりヨンの屋敷に入っていったイニムは庭からチェ・ヨンに話しかけました。イニムはイ・ソンゲが仲間のふりをして、自分を罠にはめた、イ・ソンゲを信じてはならぬ、高麗を守れるのはチェ・ヨン大監とこの私李仁任しかいないテーガーーーム!と言いました。追い出される李仁任。「チェーヨンテーガーーーム」
イニムは次にドジョンに救いを求めました。
イニム「チェ・ヨンはいずれイ・ソンゲに倒される、そうすれば三峯もお終いだ。私を味方につければ一生栄華を極められるぞ。」
そこにイ・ソンゲが兵を率いてやってきました。
イニム「いつのまに馬を乗り換えたのだ?」
ドジョン「イ将軍が、あなたにひざまづいたときから私はこのお方を支持していました。」
イニム「ではあのときから私は敗者だったと?敵将の手下を私は把握していなかった。」
李成桂「そうではなく同志です。手下ではなく私の友人です。」
イニム「ネ(私)が、負けだ。はっはっは」
1388年、チョン・ドジョンはイ・ソンゲの推薦で大司成(テサソン、成均館の長)に任命され中央への復帰を果たしました。チェ・ヨンはムナシジュン(門下待中)に任命され、イ・ソンゲは守門下待中(スムナシジュン)に任命されました。李成桂と側近たちは大出世を酒で祝いました。ドジョンは余興をつかって権勢門下の勢いがなくなった今、民を権勢門下の財を使って救うべきだといいました。そして新たな歴史をつくってほしいのですと気持ちをイ・ソンゲに「史」という漢字を使って伝えました。一方でチョン・モンジュは「忠」という文字をイ・ソンゲに書き、渡しました。「忠」は高麗王室への忠という意味でした。
李成桂の第二夫人、カン氏は李芳遠を呼びました。バンウォンは実子をソンゲの跡継ぎにしたいカン氏に心を開くことはできませんでした。
ソンゲは酒の席での余興とはいえ、歴史を変えることを言い出したドジョンにやめてほしいといいました。今ある国をうまく導いてほしい、導くことも大業だとソンゲはドジョンに言いました。
李成桂「へこんだ形の真鍮の器でも叩いて直せば逆賊とはいわれない。もし私が玉座に就いたとしても皆は私を逆賊だと批判するでしょう。」
鄭道伝「それは王室と貴族だけです。民は両手を挙げて歓迎するでしょう。大業は民心でありイ将軍に与えられた天命です。私を信じてください。」
李成桂「三峯先生、じっくり考えたが、大業を実行に移すことはできない。」
鄭道伝「大監」
李成桂「圃隱先生が書いた字を胸に刻む。守門下待中としてこの国を正したい。三峯先生、私に力を貸してください。」
鄭道伝「もちろんです。大監の決断を待ちながら・・・」
李成桂「皆が待っている、早く帰ろう。」
話を聞いていた李芳遠はドジョンに話しかけました。忘れなさいというドジョンにバンウォンは父は大業への熱意を隠し持っているといいました。ドジョンは「もし誰かに話したらお前を斬るぞ」と李芳遠を牽制しました。
圃隱は酔っ払い千鳥足で三峯と夜道を歩いていました。モンジュがまだ希望があるようだと、賢人たちが残したことばは空念仏ではないかと不安だったとドジョンに言いました。鉄の城のような李仁任が崩れ、この世にはまだ道理が残っているのだと希望を見出したのでした。圃隱はドジョンにこれまでの思いを政治にぶつけてくれといいました。圃隱の悲しみを察した三峯は圃隱の背中を見つめました。
李仁任が檻に入れられ牛に曳かれて護送されていました。ユン・ソジョンが李仁任が死刑ではなく流刑となったことを不満につぶやいていました。そのようすをドジョンは見ていました。私の心を代弁してくれたようだとナム・ウンは言いました。
ドジョンはイニムを見送りに行きました。かつて見送ってくれたお礼をしたいと。イニムが放った粗末な握り飯をドジョンは拾い食べました。「こんな粗末なものでも食べなければ生きていけませんよ」といいました。ドジョンはイニムにもう朝廷を操らないように警告しました。何かすれば命はないと脅迫しました。そして世を変えるといいました。会者定離、出会った者は必ず分かれるとドジョンは別れの挨拶をしました。イニムは「去者必返(去った者は必ず戻ってくる)」と言葉を返しました。
李仁任「アイルビーバーック」
明が鴨緑江の北の大地を侵略していました。チェ・ヨンはやり返せ!と言いました。モンジュら文臣はまず使臣を派遣すべきだといい、モンジュが行くといいました。そこに明国(ミョンナラ)の皇帝から手紙が届きました。鴨緑江以北は明の遼東(ヨドン)に貴族すると宣言したのでありました。使臣を送るべきだというイ・ソンゲに対し、チェ・ヨンは皇帝の傲慢に対し挙兵を唱えました。
感想
鄭道伝は、やっと大きな山を越えましたね。イニムに比べればチェ・ヨンの思考回路は単純で敵がきたら大砲ぶっぱなしとけ!というタイプですから今度の敵は楽勝でしょうか。ドジョンが流刑になってからイニムが倒れるまでいったい何年かかったのかなぁ。少なくとも都に帰るまで10年、そこからイニムを倒すまでに何年かかかっていてドジョンもモンジュも白髪になってましたから、年号から見ると14年、ですかね。人生50年の時代に14年ですから、長いですね。
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