王と妃36話 新たな対立
あらすじ
端宗は政務で疲れて眠っている首陽大君に虎の皮をかぶせてあげました。
横で眠っていた端宗に首陽大君はいとおしそうに皮をかぶせ返してあげました。
昔、文宗は首陽大君に王位に就くようにすすめました。
首陽大君は固辞し、端宗が王になられたら忠誠を誓うと約束していました。
寝ている端宗を背負い、首陽大君は王の寝室に向かいました。
左議政のチョン・インジと左賛成のハン・ファクらはその様子をまるで父子のようだと感慨深げに見守りました。
恵嬪ヤン氏(世宗の側室)は端宗を子供扱いしたことについて首陽大君を叱りました。端宗は甘えた私が悪いのですと恵嬪に謝りましたが恵嬪はさらにつけあがり内官までもを責め立てます。このとき端宗はまだ13歳でした。端宗は首陽大君が自分を守ってくれなかったら?と一抹の不安を覚えていました。
譲寧大君は恵嬪の大君に対する振る舞いについて快く思っていませんでした。譲寧大君は首陽大君に恥をかかせた恵嬪を許せないので端宗のもとに行き、恵嬪を自決させて罰するように端宗に進言しました。譲寧大君はそれでも王と言えますかとうつむく端宗を叱咤しました。恵嬪は話をききつけ譲寧大君と首陽大君に腹を立てました。官僚たちの間でも恵嬪を罰するべきだという話が持ち上がりました。
癸酉靖難で貢献した役人の等級が発表され、政変はいったん幕を閉じました。ハン・ミョンフェは一等功臣になり、逆賊の残党を調べて自分に報告するようにハン・ニョンフェに取り入ろうとする部下に指示しました。ポン・ス、ポン・ファが捕らえられました。ハン・ミョンフェは勢いがあるうちに端宗に譲位を要求するように首陽大君にいいました。とんでもないことだと首陽大君は言い返しました。逆賊の残党たちが次々と捕まりました。ハン・ミョンフェはクォン・ラムに徹底して逆徒を根こそぎ排除すべきだといいました。首陽大君を王位につけて慈悲を施す立場になれば無駄な殺生は避けられると。クォン・ラムはハン・ミョンフェの謀反のあまりの恐ろしさに木にもたれかかりました。
クォン・ラムは恵嬪の失言について恵嬪を助けるように進言しました。恵嬪は浄業院に入るようにオム・ジャチが(誰かの言伝を)伝えにきました。激高した恵嬪は首陽大君と勝負に出る決意をしました。剃髪するという恵嬪の知らせを聞いて端宗は恵嬪のもとに向かいました。ホン淑嬪(文宗の側室)はいい気味だと笑いました。
感想
今回は首陽大君が過去に譲位を固辞して端宗を守ると約束したこと、譲寧大君とハン・ミョンフェは勢いのある首陽大君が王位につくべきだといったこと、ハン・ミョンフェの主導により反対派の粛清が行われたこと、恵嬪が首陽大君を憎んでいること、ホン淑嬪は恵嬪を憎んでいることがわかりました。
感想ですが、首陽大君は将来端宗を裏切り逆賊になるということから、首陽大君の裏切りを今回の回で描いておきたかったのかなと思いました。そして手を人の血で汚す仕事はハン・ミョンフェがすべて引き受けていて、ハン・ミョンフェの初老の見た目に似合わない残虐さを強調しているようにも見えました。そして恵嬪は端宗を操ろうとしていること、隙あらばホン淑嬪もそのようにふるまいたくてたまらないということで、端宗を愛している王族は皮肉にも首陽大君しかいないということでしたね。