大王世宗(テワンセジョン)(全86話)第42話あらすじ カン・サンインの忠義
太宗「領議政のシム・オンを調査しろ」上王の太宗は義禁府のユ・ジョンヒョンに命令しました。
世宗「上王様は敵を招いて宣戦布告までしたが余はまだ交渉の余地を残したい。」
ユン・フェ「私が対馬に潜入し情報を集めてまいります。」
世宗「王座というものは実に残酷なものだ。大事な臣下が危険へと赴くのに引き留めることもできない。」世宗は心配そうにユン・フェを見つめました。ユン・フェは自分がいない間に上王に怪しまれぬよう対策をしなければならないといいました。
カン・サンインはユン・フェがいなくなったことに気付き、釜山で彼を待ち構えていました。細作を連れているユン・フェをカン・サンインは捕まえました。
宗貞盛は朝鮮の港を調べるように家臣に命じました。
東菜倭館では倭国の密偵が兵士に捕まり殺されました。裏切者のピョン・マンゴは何とか逃げおおせ、仲間と合流することができました。ユン・フェはマンゴが落とした手紙を拾いました。手紙には上官しか知りえない秘密が書かれておりました。
ユン・フェ「上王様はダニのために家を燃やすことは得意技です。間者であってもなくても日本人の血が混じる者をすべて殺しかねません。ワン氏を捕らえるためにチョン氏やオク氏まで惨殺されるようなお方です。」
カン・サンイン「ではどうすれば?」
ユン・フェ「それは私のほうがききたい。歯がゆくて今にも心臓が破裂しそうです。参判様、将軍としてどう判断されますか?」
カン・サンインは二人の太陽の間で揺れていました。サンインは世宗のいる集賢殿に行き、上王から与えられた二つの牌(命令札)を世宗に渡しました。そして世宗に忠誠を誓い世宗の命を受けるといいました。サンインは倭館にいる日本人と朝鮮人との子供までも上王の命で皆殺しにすることはできないといいました。そこに義禁府のユ・ジョンヒョンとチョ・マルセンがやってきてカン・サンインを捕まえました。サンインの裏切りに上王は震えていました。
夜、太宗の前にカン・サンインが連れてこられました。太宗は剣をとると、サンインの前にそれを投げ捨てサンインに言いました。
太宗「刀を持て。そして敵に向けろ。余の敵を狙え。そなたはこの30年間ずっと余を守る刀だった。父王を助けて国を建てたその時から今日まで刀の血が乾くときはなかった。そんな余よりさらに多くの血で己の刀を染めた男をひとりだけ選ぶならそれはそなただ。命令せずとも余より先に敵に立ち向かい余が敵陣を去った後もその死地に残った者。余を守るためだけに刀を振り回したのはいつもほかならぬそなだった。そなたは違う、余を裏切るような男ではない。余を裏切ることはできぬ。だから刀を持て。そなたを操った者、余を裏切れと命じた者を直ちに斬れ。」
カン・サンインは上王の刀をとると頭上に頂きました。
カン・サンイン「もう二度とこの刀は使いません。命じられてなどおりません。軍令を下すときに使う牌は私の判断で王様にささげたのです。だから・・・」
太宗「やめろ・・・」
カン・サンイン「ですから私の決定にお怒りならどうか私をお斬りください。」
太宗は刀を抜きました。なぜカン・サンインまでもが私に歯向かうのかと太宗はサンインに尋ねました。サンインは上王の忠臣ではなく王様の忠臣、朝鮮の忠臣として生きたいといいました。太宗は刀を振り上げると、力なく刀を降ろし、捨てました。
太宗「そなたは、最後の機会を失ったのだ。」
世宗は太宗にサンインの牌を返しにやってきましたが、太宗は父として息子に帰れと命令しました。上王は左議政のパク・ウンに新たな命令をくだしました。そしてユ・ジョンヒョンにシム・オンの調査を中止するように命令しました。密命に驚くパク・ウンにお前の罪名は謀反だ、王を操った罪だといいました。王を揺さぶり王より強い権力をもち王に逆らう者は皆謀反だといいました。上王の命を受けたパク・ウンによって次々と罪人が捕らえられて拷問されました。カン・サンインも拷問されていました。ユ・ジョンヒョンはそのようすを渋い顔をしてただ刑罰執行の責任者として見守っていました。パク・ウンはカン・サンインにシム・オンの命令で世宗を操ったのかと問いただしました。上王の狙いはシム・オンに罪を着せて殺すことでした。拷問に耐えかねた官僚のひとりがシム・オンの命令だと言わされました。
元敬王后は桃色の数珠を回しながら祈っていました。シム・オンの妻アン氏は昭憲王后のところに行き夫の身を娘とともに案じました。
明国で王の任命書を得たシム・オンは祖国で謀反の罪を着せられていることを知りません。
拷問を受けているカン・サンインはパク・ウンに言いました。「恥ずかしくありませんか、いつまで上王様の道化でいるつもりですか。」パク・ウンは動揺しました。カン・サンインの膝にさらに二枚の石が積み重ねられました。渋い表情をする義禁府のユ・ジョンヒョン。
集賢殿は静まり返り、世宗とユン・フェだけになりました。ユン・フェが自分のせいだ、見殺しにはできないと部屋を出ようとしましたが世宗が引き留めました。サンインの信念を無駄にして共に死ぬのか?カン・サンインは倭館の住民を虐殺したくないという信念を貫いたのだと世宗は言いました。世宗はユン・フェが死なぬように謹慎を命じました。世宗は上王のところに行きました。上王は王に絶対忠誠を誓わせなければならないといいました。この教えを守れなければ多くの臣下が死ぬことになるでしょうと上王は世宗を優しく脅迫しました。
カン・サンインは気を失いました。パク・ウンはサンインの衣を掴みゆすり起こそうとしましたが(息があるとわかったのか、死んだと思ったのかは不明ですが)地面に投げ捨てました。そしてユ・ジョンヒョンのほうを見るとジョンヒョンは厳しい顔をして頷きました。
上王はカン・サンインかつて忠誠心を誓った署名と血判を見て目に涙をためました。
足が動かなくなったカン・サンインは宮殿の外に引きずり出されました。世宗はサンインをただ見つめていました。
カン・サンイン「王様に長くお仕えできなくてすみません。」
世宗「そなたの忠誠心は決して忘れないであろう。兵曹判参カン・サンインそなたは余の忠実なる臣下だ。」
感想
はー、むちゃくちゃですね!ドラマの李芳遠、この人は一体何がしたいのか。世宗から臣下を奪って何がしたいのか。王を操ってるのは上王ではないのか。まったくむちゃくちゃです。バンウォンはやっぱり駄目ですね。やってることが悪行ばかりではありませんか。善いと思うことのために悪を行うことのどこが素晴らしいのかわかりませんね。ワン氏を虐殺して全然関係ない人まで生きたまま川に捨ててたそうじゃありませんか。人殺しがお仕事みたいな王様ですね。
朝鮮の王朝の残虐さって、平気で仲間を皆殺しにしちゃいますよね。韓国始まっても何度かそんなことがあったりもして、ちょっとこればかりは理解できません。日本では確か江戸時代に何度か集落ごと虐殺した事件がありましたね、明治のときにも関東のほうでそのようなことが・・・この手の虐殺って、ほんと何の得があるのかなぁ。それ以前にどうしてこんなことが平気でできるのか・・・私はいつも虐げられてばかりなので残忍な人間の思考はまったくわかりません!
ドラマでは世宗の義父シム・オンに罪を着せちゃってほんとうに酷い王様です。
上王が世宗の敵を粛正するという大義名分のはずが、実際には世宗の味方をどんどん粛正しちゃってます!( ;∀;)
今回は、太宗が世宗から大切な人たちを奪っている、ということが描きたかったのですね。
ところで、カン・サンインって実在したのかな(*´ω`)
これって日本史でいう院政みたいなものですよね。