大王世宗(テワンセジョン)37話 父王の願い
あらすじ
太宗「もし私は世子を捨てて、賢者を世継ぎとして立てるといえば、お前は受け入れるか?」
忠寧「・・・・・・。」
太宗に忠言をした領議政は世子に脅されます。
世子「成功をおいのりしますよ大監。失敗すればそなたの命は無事ではあるまい。」
もちろんこのことについては領議政は覚悟していましたので天を仰ぎました。
城外では民が水害で困窮しており明は鏡城問題について回答を求めて、下三道では倭寇が侵入したと賓庁での世子との会議協力しない官僚たちにファン・ヒは困っていました。ユン・フェは1時限待つように言いました。そうすれば天下が変わるかもしれないと。
忠寧大君は太宗と話しをしていました。忠寧大君は「私は賢者ではありません。機会をくださるなら私は精一杯努力をします。」と言いました。そこに元敬王后が入ってきて「何もするな、努力をするな。」と言いました。世子である譲寧大君が一番都合がよい元敬王后は反対をします。今まで築いてきた官僚たちとの蜜月の関係が壊れるからです。父と母という大きな壁を目の前に忠寧は言いました。「受け入れます。世子様の敵になることは受け入れます」と。世子を守りたい忠寧大君は覚悟をしていました。話し合いの結論を待つ重臣たち。
「忠寧大君は予想以上に頼もしいですな。」
「果たして天下が変わりますかな。」
元敬王后「なんとういことだ。私があれほどいったのに。母と呼ぶな。お前には、もう母などいない。権力欲を捨てない限りお前を息子とは思わぬ。」
世子の立場を脅かす忠寧を元敬王后は見捨てました。
忠寧を捨てる母がいる一方で、カン・サンイン、ユン・フェ、キム・ジョンソ、敬寧君ら忠寧の忠臣たちは忠寧を迎えました。「私たちも力になります。マーマー。」
「歴史からはじめられますか?それとも教書をご覧になりますか?」ユ・ジョンヒョンはファン・ヒを叱ります。
イ・ス先生が忠寧に言いました。向かい合う二人。
忠寧大君「戻りました。先生。」
イ・ス「なぜ戻っていらしたのです。恥知らずで徳のない民たちを背負うのですか。」
忠寧大君「いつも先生が横で見守ってくださるから怖いものはありません。」
ゆっくりと席に着いた忠寧は書の表紙をめくります。イ・スは忠寧に君主となる教育をはじめました。
ファン・ヒ「世子様の廃位の動きを止めてください。何としても止めなければ。王様は禅意を考慮し領議政様を選んだ・・・」
領議政「選んだのはそなただ。どうやら私を甘く見ていたな。大監、王の資質がない者を王に仕立てられると思っていたのか?義禁府に行け。義禁府がどこかとは言わせない。」
義禁府の牢屋には譲寧大君の臣下キム・ハルロ(譲寧の義父)らが捕らわれていました。
世子「出ろ、命令が聞こえないのか?」
世子の臣下「そんなことをおっしゃられてはますますお立場が悪くなります。」
世子「私には臣下の命を守れないほうがつらいのです。私を捕らえるか彼らを出すか・・・」
チョ・マルセン「どちらも無理です。世子様が罪人を斬れとの王命です。」
ファン・ヒと太宗との会話。
ファン・ヒ「世子様は命令に従いますか?」
太宗「従わねば玉座を失う。」
世子「彼らはただ私の命令に従っただけなのだ。なら私になぜ彼らを斬れと?」
チョ・マルセン「王様は彼らだけでなく世子さまを罰する気なのです。」
太宗「側近を斬る心の痛みを知らしめるのだ。処刑後すぐ余と重臣たちに謝らせろ。自らの罪を認め二度と繰り返さぬよう謙虚に反省させるのだ。」
ファン・ヒ「聞き入れぬでしょう。」
世子「父上に会う。」
チョ・マルセン「それは危険です。」
世子「わかっている。」
チョ・マルセン「ではなぜ?」
世子「これが私と父上の違いだ。私は玉座のために側近を斬ったりしない。」
ファン・ヒ「世子様が失脚したら、この国の世子は忠寧大君様になるのですか。」
太宗「それが天の命令であるならば。」
ファン・ヒ「それならば王様の手で世子様をお切りください。世子様は失った権力の取り戻し方をよくご存じです。なぜなら殿下から教わりましたから。骨肉の争いを王子たちに繰り返させてはなりません。王位をめぐって兄弟が斬りあうなど民に示しがつきません。」
太宗「それ以上いったら、そなたを斬るぞ。」
ファン・ヒ「望むところです。」
世子は話をきいていました。
ファン・ヒ「王様の刀で私をお斬りください。その代わり世子様にご慈悲を。自らの臣下を守ろうとする心意気をお認めください。再出発できるように導くのです。」
太宗「偽りの忠心にだまされるようなやつをいつまでかばうのだ。」
ファン・ヒ「すべて私の責任です。臣下を警戒することばかり教えていました。忠臣を選び信頼する術を教えていなかったのです。すべて私の不徳のいたすところです。責任は私がとります。世子様にはもう一度だけ機会をお与えください。」
太宗「そんなに死にたいのか。」
ファン・ヒ「決して世子様を見捨てないでください。」
太宗「尚膳、今すぐファン・ヒを罷免し遠地へ送れ!今すぐ!」
罷免され罰を下され大殿から出てきたファン・ヒにすべて聞いていた世子は言いました。
世子「大監は、間違っています。」
ファン・ヒ「これからもお元気でいらしてください、殿下。」
涙を流しファン・ヒの忠臣に感動する世子。
帝王学を学ぶ忠寧大君。妾のオリのところに入り浸っている世子の譲寧大君。ク兄弟、世子の妃の父のキム・ハルロも流刑にされました。キム・ハルロは娘にこう言いました。「今や世子様にはあなたしかいません。だから全力を尽くしてお守りください。」
ユン・フェ「なぜ王様は世子様の廃位を決断なさらないのでしょう。」
チェ・マルリら諫臣たちは光化門の前で座り込んで上奏していました。「長子を捨てて賢者をお選びください。」
上王の定宗はチョ・マルセンに太宗の心中を尋ねましたがわからない、忠寧は過去に王室を批判したので賢者ではないと答えました。マルセンは王様に世子として誰がふさわしいのか聴聞をしたいと上王に言いました。孝寧に力添えしたいのかという上王に王室を批判しない善良な王子様ならば誰も文句は言わないでしょうとマルセンは答えました。
ユン・フェ「時間がたてばたつほど忠寧様に疑問を持つ人間が増える。王様の決断を促すべきです。」
敬寧「そのためには忠寧様を真の賢者にすればよいのです。今の忠寧様には書物の知識しかありません。実際の政務に関する知識をお教えするのです。」
キム・ジョンソ「経済や外交に関しては優秀な師匠がたくさんおります。」
カン・サンイン「軍務にはいません。忠寧さまには軍務を教える師匠が必要になります。」
黙ってきいている義父シム・オン。
カン・サンイン「チェ・ユンドクやイ・チョンを至急朝廷に呼びましょう。」
ユン・フェ「今は明確な名分が必要なのです。王様がいますぐ決断できるような。」
キム・ジョンソ「名案が1つだけあります。」
オリのところに行こうとする譲寧大君を太宗は呼び止めます。本当は譲寧大君を王にしたい太宗は乱行をやめてくれといいました。ジェやお前こそ賢者であることを周囲に見せてくれと。そのためならどんな協力もできる。お前を諦めきれないと言いました。
夜更けに誠寧大君(忠寧の弟)が天然痘で危篤との知らせが忠寧の耳に入りました。こうなったのも太宗あなたのせいだと元敬王后は責めました。「この国の玉座にどんな価値が?血塗りの歴史に天罰が下ったのです。」見舞いに来た忠寧と譲寧大君をはじめとする王族たちに元敬王后は争う王子たちに会いたくないといいました。譲寧大君はばつが悪くて帰ってしまいました。誠寧は兄たちに会いたいといいました。忠寧大君と孝寧大君は誠寧に会いました。誠寧は「どうか仲良くしてください。世子様とほかの兄上たちが仲良く過ごしてくださるのが私の願いです。そうすれば母上・・・母上も悲しまないでしょう。」誠寧の手を握る忠寧。「どうか母上を・・・よろしく頼みます。」息を引きとった誠寧に涙する忠寧と孝寧と元敬王后、そして太宗。譲寧大君は馬で駆けていました。
オリはシム・オンに世子を罰しないように助けれくれといいました。忠寧とすれ違うオリに気づいたのはユン・フェと敬寧だけでした。そしてオリと譲寧の関係を暴く貼り紙がされました。心痛で倒れオリを抱きかかえ宮殿の太宗のもとに譲寧大君が来ました。
感想
いよいよ忠寧大君が世子になる準備がはじまりました!それと都合よくストーリーが展開していきます。いつの間にか元敬王后が一族繁栄のために悪いことをする人から単に忠寧以外の子供の心配する、忠寧以外にとっては善き母になっていましたね(笑)まったく意味不明でしたが、無理やりにでも感動的な要素がストーリーにちりばめられています。普段は悪知恵ばかり働かせている譲寧大君もオリの前だけ善良な紳士になっています。この時代時おいて善を描くことは難しいのですが、部分的にプチ善人、みたいなドラマになってますね。視聴者を無理やり感動させたい思惑をひしひしと感じますwそして貼り紙をしたのは・・・敬寧君だろうか?オリとすれ違うときに気が付いたのはユン・フェと二人だけでしたよね。汚いことを買って出そうなのはストーリー中の性格設定などからおそらくは敬寧君かなと思っちゃいますね。
そして「血塗りの歴史にしてのは太宗と忠寧王子のせいだ」という元敬王后。ミン兄弟をあやつって敬寧を殺めるよう指示したり、一族に土地を独占させて民を虐げさせたあなたがいいますか(笑)
そして「血塗りの歴史にしてのは太宗と忠寧王子のせいだ」という元敬王后。ミン兄弟をあやつって敬寧を殺めるよう指示したり、一族に土地を独占させて民を虐げさせたあなたがいいますか(笑)