チャクペ(相棒)
あらすじダイジェスト
物語の舞台はワン頭領という悪い両班が支配する地域です。
ある日、キム進士の妻と、両班の家から逃げた奴隷のマクスンという女性はそれぞれ1人の男の子を出産します。
キム進士の妻は亡くなってしまったためマクスンが乳母兼奴隷としてキムに買われました。
奴隷の暮らしのつらさを知っているマクスンは子の将来を案じ、自分の子供とキム進士の子供をすり替えました。
キム進士の実の息子は乞食となりチョンドゥンと名付けられて貧しく育っていました。
マクスンの実の息子はギドンと名付けられて両班の息子として育ちました。
チョンドゥンは履物職人のダリ(スベクヒャンの主人公をしていたソ・ヒョンジン)と出会います。ダリは銃に憧れて我来賊の女性ガンナーになりました。
またチョンドゥンは没落した両班の娘のドンニョと出会い、ドンニョを想うようになり、ドンニョの商売を助けるようになりました。
捕盗庁に入ったギドンもまたドンニョと出会い、ドンニョに恋をするようになりました。
ドンニョもまたギドンを愛しましたがキムはドンニョの父の仇であるうえキム進士の反対で結婚できませんでした。
キム進士の娘グムオクもまたチョンドゥンに好意を寄せているため見合いを断っていました。
我来賊は金持ちの両班を懲らしめて金品を強奪して貧しい人に分け与える義賊でした。ダリは彼らと行動をともにしていました。
商売の行首になったチョンドゥンはマクスンを孕ませた両班が亡くなり相続を受けることになりました。
チョンドゥンはマクスンに挨拶しました。そしてなぜ私を捨てたのかと涙を流しながら問いました。
(ほんとうはマクスンの息子ではありません)
チョンドゥン「オモニ・・・オモニ・・・」
ギドンはチョンドゥンに父と母がわかってよかったな、マクスンの愛を奪って育った、お前が飲むはずの乳を奪ったことについてすまないと謝りました。
お前は何も悪くはないとチョンドゥンはギドンに言いました。
(ますますチョンドゥンとギドンの友情は深まりました)
チョンドゥンはキム大監と面会し、「私がすり替えられた父上の実の息子です。私のうなじにも同じ赤いあざがあります。」と言いました。
キム大監は驚きマクスンを打ってなぜ赤ん坊をすり替えたのか拷問しました。マクスンは自分の息子が物乞い小屋で生まれたからすり替えたといいました。
・・・という夢を見てうなされるギドン。
グムオクはチョンドゥンの親が見つかったことを兄のギドンに報告しました。しかし実のきょうだいであるグムオクとチョンドゥン、ギドンは二度とチョンドゥンのことは話さないようにグムオクに言いました。
ある日、キム進士は昔マクスンの息子チョンドゥンを捨てたことを後悔していたのでチョンドゥンが両班になれたことをとても喜びました。そしてグムオクとチョンドゥンを結婚させるとギドンに言いました。(きょうだいなのでそれは)なりませんとギドンはキム進士に言いました。
マクスンを孕ませたイ参奉の臨終のところにギドンが来ました。ギドンはイ参奉が父だと知ったのです。マクスンは忘れなさいとギドンに言いました。何も知らないチョンドゥンは父だと思い込んでいるイ参奉の喪に服しました。
アレ賊の一員であるダリは仲間とともにワン頭領を銃撃します。民たちは我来賊をほめたたえています。ワン頭領は傷を負ったものの生きていました。
ギドンはチョンドゥンもドンニョを想っていることを知っていて、チョンドゥンがドンニョを守ってくれといいました。
キム進士はチョンドゥンが実の息子だということに気付いてマクスンを責めました。
チョンドゥンはダリが我来賊だということを知り、チョンドゥンも巻き込まれて我来賊になりました。
ドンニョは卑しい身分を平気で差別する女性のため、チョンドゥンの心はドンニョから離れてダリに傾きました。
やがて、チョンドゥンも自らの出自を知る時期がきます。しかしもう我来賊となったチョンドゥンはキム大監を殺す計画に後には引き返せませんでした。
キム大監はギドンとドンニョの結婚を許しました。捕盗庁のコン捕校はギドンとチョンドゥンの秘密に気づきます。
最後の日、チョンドゥンとダリは婚礼を挙げました。そこに捕盗庁のギドンたちがやってきてチョンドゥンとダリは逃げました。
ダリを逃がすため一人小屋に入るチョンドゥン、そして小屋の中にギドンも入ってきました。ギドンはチョンドゥンを逃がすために二人は服を交換しました。ギドンの服を着たチョンドゥンは、ギドンだと思い込んだコンに殺されてしまいました。
その後・・・ギドンはドンニョと結婚し、土地を離れてキム大監と一緒に暮らしていました。ドンニョは女子に学問を教えていました。そしてチョンドゥンのこどもを抱いたダリが来ました。
感想
ところどころ忘れてしまっているところがあり、あらすじをうまく説明できませんでした、すみません~。今またチャクペが放送されていて録画してもう一度見ようと思ったのですが、すでに見るべき時代劇が3本あって、もうこれ以上は見られません@@。何とか思い出してみましたが、やはり忘れているみたいで最後のダリとの結婚のあたりがあやふやです。いったいいつダリとチョンドゥンが結ばれたのかまったく記憶にございません。
このころはまだ「スベクヒャン」や「神々の晩餐」を見てなくてダリの女優さんについてはまったく存在を知りませんでした。ギドンの俳優さんもどこかで見たことあるなぁと思ったら時代劇「火の女神ジョンイ」のクァンヘグンでした!「奇皇后」でパン内官をやっていたおじさんも出ていますね。童顔のチョンドゥンの俳優さんのことは初めてお目にかかりました。
それにしてもストーリーが暗いっ。せつないっ。抑圧された朝鮮の人たち。卑しい身分を差別するドンニョも憎たらしい娘です(笑)。貧しいマクスンも親分もみんな憎々しい性格です。それもそのはず文字や教育やおむつやトイレットペーパーなんて皆無の時代ですから頭の中まで貧しくて当然の時代です。しかしこの物語は「虐げられた民」については非情によく描けてますね。物乞いの暮らしや貧し人たちの「思考」について。差別されていた人たちの心情を描いているとう点においては今まで見た数々の時代劇の中ではナンバー1の出来栄えではないかと思います。こんな暗い時代のなかで身分を超えた現代的友情、それが二人の主人公です。主人になされるままの奴婢のマクスンもかわいそうな人ですね。おそらく当時の朝鮮では女性がそのように扱われていたのだと思いました。あの医女でさえ性奴隷という時代でしたから、それより下々の女性がどのような扱いを受けていたのか、考えるだけでもおぞましいことですね。女性が奴隷として中原の主に送られていたような時代ですから・・・。しかしどうしてギドンだけ生き残らせたのでしょう!ギドンが人気があったからかな!?まだまだ掘り下げてみると、キム大監とドンニョという二人の両班の思考が最後は現代的に変わったんですよね!?少なくとも奴婢との結婚は100%拒否!だけど没落した両班ならま、いっか、みたいな感じかなぁ。きっとそうですよね、ドンニョの奴婢嫌いはおそらくパラダイムが転換するくらいの衝撃的な事件があっても治っていない、超絶イケメンの奴婢と恋に落ちる以外にドンニョが思考を変える機会はないと思います。どちらにせよ救いのない物語でしたね。女性のヒロインに美女ではない女優さんをもってきたこと、ドンニョが特にブーちゃん(ほんとはいっちゃいけないけど、かわいくないとうい意味じゃないですよ)を配役したことにもポイントあげたいですね。
私たちは西洋の思想を一部学んでいるからこそ、チャクペの世界観を否定することができるだけで、きっとそれらの知識がなければ差別は当然だと思っていたかもしれない危うさを自覚しました。
私たちは西洋の思想を一部学んでいるからこそ、チャクペの世界観を否定することができるだけで、きっとそれらの知識がなければ差別は当然だと思っていたかもしれない危うさを自覚しました。