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大王世宗(テワンセジョン)34話 35話の感想 あらすじネタバレ 韓国ドラマ時代劇

大王世宗(テワンセジョン)の34話35話

大王世宗(テワンセジョン)の34話35話のあらすじと感想

あらすじ

譲寧大君は父の李芳遠(太宗)と母ミン氏(元敬王后)が温泉に療養に出かけている間に無断で軍を鏡城に遠征しました。寝る間を惜しんで軍馬を北方に進め、半月で鏡城(キョンソン)に到達し大がかりな女真族の征伐をしようとしていたのでした。

譲寧大君の忠臣の工曹判書のファン・ヒは大君が軍を率いて遠征に行ったことを知り、左議政のパク・ウンと忠寧大君の義理の叔父のシム・オンに世子に引き返させるように忠告されました。

ファン・ヒは世子がどこに行ったのかわからないので世子派の官僚に行先を尋ねました。世子の譲寧大君は夜通し進軍し、鏡城まで急いでいました。

左議政のパク・ウンは自分なら忠寧大君に文(ふみ)を出し、忠寧大君を都に呼び戻す機会を作りたいといいました。叔父のシム・オンは忠寧を逆徒にしたくないので反対しました。

鏡城で忠寧大君は自分が作った玩具を息子のヒャン(文宗)に届けてほしいとユン・フェに言いました。ユン・フェはご自分で渡してください、1人では遊べませんと言い返しました。もうやめましょうという忠寧に意地を捨ててください、どれだけ鏡城の民が譲寧のせいで死んだのかと言いました。

忠寧大君「世子様だけに責任を押し付けるのか?ユン応教は?あなたはただ自分を責め大酒を飲み日々を過ごしていました。仮に私が動いたとして何が変わりますか?失敗すればまた同じ行動をとるでしょう。酒に逃げ、私を恨み、時を無駄にするのです。」
ユン・フェ「そうだったのですね。私のせいです。卑怯な私が王子様を追い詰めてしまった。」
忠寧大君「わかったのならかえってください。まだ何か?」
ユン・フェは忠寧大君からもらった筆をもう使うことはない、使う資格がありませんと返しました。
ユン・フェ「お許しください。王子様を失望させた罪を私は一生背負って生きていきます。」

世子派の官僚たちはゲルの中で密談していました。

オリはシム・オンに世子が数千の軍を率いて鏡城に向かったといいました。同じころ、ファン・ヒも官僚から同じことを聞かされていました。激高するファン・ヒ。ファン・ヒは張本人の譲寧大君が事を起こした責任を取るべきだと怒って部屋を出ていきました。オリはシム・オンにただの世子の情婦でないことを見抜かれていました。情婦ならば事実をシム・オンに知らせに来るはずがなかったのです。オリは鏡城(キョンソン)が火の海になるでしょうと言いました。深刻な事態にそれぞれ深く悩むファン・ヒとシム・オンは決断をしました。

太宗李芳遠(イ・バンウォン)の耳にも世子が鏡城に向かったことについて知らせが入りました。元敬王后は世子の暴走に胸を痛めました。

ファン・ヒはすぐに譲寧大君のところにたどり着きました。
(急いで進軍していたはずなのに、ファン・ヒが追いつくのが早いです)

ファン・ヒは世子に対して本音をぶつけます。許せない、王材として認められないと。なら私のことを捕らえればよいという世子に、「それでも私は世子様のことがあきらめられないのです。すべて間違っているのにあなたを見捨てられないのです」と言いました。

ファン・ヒ「ひざまずく私の姿を見て思い出してください。世子様は私にひざまずき朝鮮の真の主になるとおっしゃいました。私はあの日に感じた希望を持ち続けたいのです。お願いします。」
世子「帰ってください。ここまで来た以上は引き返せないのです。北方に向かい戦をします。たとえ死んでも国の自尊心を守った王子として残るでしょう。」

民や兵士の命よりも名誉に対しての欲が深く歴史に武人として名を残したい譲寧大君はどんなことがあっても引き返すことはできないのでありました。世子の忠臣のファン・ヒは、世子が間違っていてもついていくことを決意しました。

忠寧大君は筆の持ち主が素晴らしいから筆の状態がよいと領議政のユ・ジョンヒョンに言いました。
忠寧大君「よい主に出会ったのです。刀よりも筆を使いこなす素晴らしい主に。ところがその筆の持ち主は自分の心の扱い方はとても下手なのです。大監、ユン応教のことをよろしくお願いします。鋭い洞察力の持ち主です。かなりの策略家です。徐煕(ソヒ、高麗の外交家で江東六州を獲得した)にも劣りません。もう一度彼に前を向かせてください。どれほど苦しくてもあの能力を自ら捨てないように導いてください。そしていつか、時が来たら伝えてください。私がここに残るのはユン応教のせいではないと。私自身に勇気も責任感もないからだと伝えてください」
障子の裏で立ち聞きするユン・フェ。領議政は世子の失態が続けば期待は忠寧大君に向かいますといいました。しかし忠寧大君は「自分の行いについて自信がないのです。あれはダメこれはダメと言うこと(批判)はできても決定する自信がないのです。」といいました。

太宗は都に帰りました。元敬王后はいつまでも門の外で世子の帰りを待ち続けていました。世子妃は(太宗が気づいたので)王子(忠寧)の心配はいらぬだろうと忠寧の妻シム氏に冷たく言いました。シム氏は世子様を信じていますとだけ言いました。

太宗(バンウォン)はヒョンジョパンソのイ・スクポンが酒の一滴も飲まずに行ってしまったと泣きました。

太宗「酒をすすめるのは、いつもお前のほうからだった。昔、亡き王に逆らって光化門の前に陣を張った。天下のイ・バンウォンが一人隠れて震えていた。そんな時いつもお前が酒を持ってきてくれた。私を信じろ、一人じゃない、敵が来たら追い払ってやると。」
イ・スクポンは「そのような昔のことを王様が覚えていてはなりません。」
太宗「頼みたいのだ、お前に鏡城に行ってほしい。お前が兵を率いて世子を連れ戻してほしい。」
イ・スクポン「それはできません。もう昔の私ではありません。チョンアン大君イ・バンウォンに忠誠を誓った昔の私ではないのです。政治の世界も権力の使い方も知りました。そして何よりも国のすべての軍権を握りました。兵曹判書のイ・スクポンなのです。王様は沈む太陽で世子様は昇る太陽です。もし私が世子様に加勢し、北方遠征をすると言ったらどうしますか。そして王様に刀を向けたとしたら?私の握った権力にはそれだけの力があります。」
イ・スクポンは言い終わると笑みを浮かべてこう言いました。
イ・スクポン「流刑でも死罪でもお申し付けください。王様の命令にすべて従います。しかし北方へはイ・ジョンムを。王様を討つような大物ではありません。」
太宗「なんという男だ。」
イ・スクポン「殿下は王位を退いたあとは一緒に釣りをしよう。そういってくださいました。長く友でいようと言ってくださいました。あのときの約束は守ることはできません。お許しください王様。」
スクポンは太宗ではなく、譲寧大君に忠誠を誓っていたのでした。スクポンは太宗に平伏すと自分は罪人だから縛れと宮殿の兵士に言いました。

ユン・フェと領議政は世子の兵が鏡城にたどり着いたところを見て、村が火の海になるのではないかと心配しました。ユン・フェは領議政を都に連れていくようにと兵士に言いました。ユン・フェは忠寧大君のもとに向かいました。

女真族が金を叩く音が聞こえました。いつの間にか女真族を理解していたユン・フェはあれは防御の体制です、世子の中央軍が押し寄せてきているのですと言いました。 イ・チョン「上意下達が何よりも大事」と世子と一緒に戦うべきだといいました。鏡城節度使のチェ・ユンドクは上意下達よりも大切なことがある。「俺は逆徒になるしかない。軍人には上意下達よりも大きな原則がある。それは民を守ることだ。民を危険に晒すものがいたらそれが誰であれ軍人にとっては敵だ。」と言いました。

忠寧大君も逃げる気はありませんでした。ユン・フェはイ・チョンの官服を領議政から預かっており、軍の復帰の判断権とともに忠寧大君に差し出しました。イ・チョンはチェ・ユンドクに自分も一緒に行くといいました。チャン・ヘサンは民を殺すための武器を作るかもしれませんとユン・フェは言いました。彼らは朝鮮(チョソン)という国と民に澄んだ瞳の民たちに夢を抱いていました。王子様が大切に思われる彼らが夢を失い、倒れるのです。王子様にはそれを耐える自信はありますかとユン・フェは忠寧大君に言いました。家を飛び出した忠寧大君の先にいたのは子供たちでした。「本を読んで」と忠寧にねだる子供たちを見て忠寧は決意しました。

感想

世子が間違っていても付き従う決意をしたファン・ヒとイ・スクポン。そして世子に立ち向かう決意をした忠寧大君。このドラマの字幕が意味不明で省略されたセリフとセリフの間を想像力で補わないと物語が理解できませんのでちょっと頭を使うので厄介です。日本語訳が投げっぱなしのセリフになっていますが、なんとなく聞こえる韓国語の言葉にはしっかり意味が通っているようです。主語や目的語が省略されているので、つらいっ。韓国語のことはほぼわかりませんけど、きっとオリジナルはもっとしっかりした作りになっているのではないかと思います。

それにしても、訳のせいかわかりませんが、セリフが全部かっこつけすぎてますね。

こんなことを差別だらけの時代に貴族や王族たちが考えているはずがないのです。王族が奴婢や貧しい民たちのことについて思いをはせていたとしたらそんな制度は廃止されていたことでしょう。時代劇であっても、「武人時代」や「龍の涙」「王と妃」以外の時代劇ではどのドラマもみんな「民のため」という大義が話の中のメインテーマとして織り込まれているようです。

韓国ドラマではちょっしゅう「民あっての国で、国あっての民ではない」というメッセージが込められていますね。

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