王と妃38話 イ・ジンオクの乱
あらすじ
キム・ジョンソの腹心イ・ジンオク将軍はキム・ジョンソが殺されたことへの報復に挙兵しパク・ホムンを殺しました。インニョ(金宗瑞の側女)は首陽大君を倒すべきだ、キム大監の御恩を忘れたのかとイ・ジンオクに言いました。イ・ジンオクは挙兵に従えば1品昇進させることを約束しました。「大金帝国の滅亡後、この地に集まった多くの女真族は高麗と朝鮮の圧迫を受けてきた。しかも今の朝鮮では首陽が策略をめぐらし多くの忠臣を殺し幼い国王をも脅している。そのため北方の民は行き場を失った。徳の薄い私が民を導けるかは未知数だが天のおぼしめしに従い王座に就くことを決めた。」
イ・ジンオクは言いました。
イ・ジンオクは後任のパク・ホムンを殺し自らを皇帝と名乗ったため多くの者たちが彼に従った。だがこの反乱で幼い王が親政の意思を失うという予想外の結果を招いてしまった。
知らせをきいた端宗は不安になりました。どうすればいいかわからない端宗は首陽大君の意見を求めました。端宗「これは一大事だ、どうすればいいのだろう。」
イ・ジンオクの乱が首陽大君に有利になるとハン氏(インス大妃)は首陽大君の妃に言って喜びました。
首陽大君は端宗が呼ぶまで行かないと言いました。端宗は「何をしている。早く首陽大君を呼べ」と首陽大君を呼びました。
端宗は領議政であり判吏兵曹事(パニビョンジョサ)である首陽大君を中外兵馬都統使として国中の兵を統合し指揮する職につくよう命じました。兵権のすべてが首陽大君に渡ったのでありました。
ハン氏の姉の桂陽大君夫人は没落した両班の娘を端宗の妃にしようと迎えました。桃源君夫人ハン氏(インス大妃)はハン・ミョンフェの屋敷を訪ね、使用人のいない貧しさに同情しハン・ミョンフェの妻に指輪を与えました。
首陽大君は自ら軍を率いてイ・ジンオクを討伐しに行きました。
感想
せっかく前回で凛々しかった端宗が、すぐに怯えきってしまい元に戻ってしまいました。ちょっと期待していたのに残念です。情勢は首陽大君に有利に働き、領議政という職と文官を統率する地位に加兵権までも握ってしまいましたから、端宗には王という地位以外に何の力もない立場になってしまいました。
ここで端宗が兵権を行使していれば歴史は違ったのかもしれませんが、端宗には政治のことはまだわからない年なのでなんでも首陽大君に任せてしまいましたね。
せめて大妃がいれば端宗を守れたのでしょうが、その大妃も早逝してしまい不在です。大妃の力を改めて思い知りました!