王と妃27話
「お前の言うとおりにする」と安平大君。首陽大君は謀反の気配を読み取っています。
イ・ヒョルロは「首陽大君を殺せますか?」と安平大君に問う。「殺すと決めたのだ」と覚悟を見せる。「キム・ジョンソは殺せますか?」「キム・ジョンソは私に味方したのだ。殺す必要はない」
理解していない安平大君にキム・ジョンソは事のあとに始末せねばならないといいます。
「主君は寛容さを示せば臣下は陰で主君の軟弱さをあざ笑うもの。己の不正が罰されずにすむからです。過ちを犯したものが許しや情けを請う時にこそ寛容さが意味を持つのです。ですが大君様は最初から寛容を示そうとなさってる。これでは成功させても主君の座を守ることはできません。」
首陽大君とキム・ジョンソを殺してこそ安平大君に皆がひれ伏すでしょうとイ・ヒョルロは安平大君に優しく諭します。
話をきいていたチョ都事(トサ)は部屋からでてきたイ・ヒョルロにひれ伏し「私は何もきいてません・・・」と服従を誓いました。
妓生と遊ぶ安平大君。
いよいよ事件になりそうですね。こうしてセリフを書き出してみると内容の濃い会話がなされています。王と妃のドラマはセリフが濃いのが魅力ですね。
安平大君は端宗と面談し、風流の話をして聞かせます。そして端宗が譲位するという噂が地方に流れていると端宗を動揺させました。端宗は首陽叔父上を陥れるための噂と悟ります。無力な安平大君はほんとうに首陽大君に譲位したいといいました。首陽を信頼してはならぬと安平大君は端宗をたぶらかします。首陽はそんな人じゃないと端宗は否定します。民も首陽大君を尊敬している。端宗はキム・ジョンソの言いなりだという噂を首陽大君が流していると嘘をつきます。殿下、どうか私を信じてください、信じられるのは私だけです、悪いのは首陽大君ですと、首陽大君の悪口を言い始めます。首陽は安平大君を臣下のように扱ったと。「私は天命を授かった」と首陽が安平を見下したといいました。キム・ジョンソは危険を感じ大殿を移したのですと。首陽大君はきっと安平大君とキム・ジョンソ、そして端宗殿下を殺すでしょう・・・私は兄上である先王を思うと涙が出ます。と今度は泣き落としをします。必ず首陽大君のもくろみを暴き、殿下をお守りします。殿下~国の将来のことをお考えくださいー。
端宗は姉夫婦に安平大君からきいた話をすべて話しました。スギョン王女夫妻は端宗を心配しています。
安平大君の陣営では私兵が料理を食べて力をつけています。首陽大君のスパイが一人入っているとも知らずに。
安平大君はキム・ジョンソに手を組もうと話をもちかけます。キム・スンギュ(息子)はキム・ジョンソに悩む必要はないと説得します。しかしキム・ジョンソは首陽大君が聖君の資質をお持ちであると悟っています。
ここで登場している「キム・スンギュ」どこかできいたような名前ではありませんか?「キム・スンユ」とちょっとだけ似てますね。「王女の男」の主人公の架空の人物キム・スンユ。スンユはスンギュの弟としてドラマに出ていましたね。
準備はできたと安平大君の子分が報告します。イ・ヒョルロはあれこれと指示をして、すべての計画を練る。武渓精舎の私兵に首陽大君を襲わせるので最後に吏曹判書が首陽大君を始末するように命令しました。皆で富貴栄華を享受できるでしょうとイ・ヒョルロ。私が約束すると安平大君は吏曹判書に言う。端宗は殺せないと安平大君は言いましたがイ・ヒョルロは端宗を生かしておくことはできないといいました。ひとまず端宗に謀反を告げ、挙兵の許可をもらうのですとイ・ヒョルロ。私には幼い甥を殺すことはできぬと安平大君。では私が殺しましょう、私にお任せください大君。子分が申し出ると「わたしゃしーらね」と安平大君。酒でも飲もう。しかしこの会話を首陽大君のスパイが屋根裏できいていたのでした。
安平大君、バレバレやーーーん。
このたくらみの話はすぐにハン・ミョンフェのところにいきました。ハン・ミョンフェは妻に子供を連れて実家に帰りなさいといいますが、妻は危機が迫っているなら実家も危ないわと固辞します。私たちのことは心配せずに信念を貫いてください。
なんとできた妻なのでしょう。ほんとうは怖いのにね。
安平大君の挙兵の日が10月15日という報告を受けたハン・ミョンフェはぼーっと空を眺めています。秋の空は澄み切っているな、昔から死が迫ると世の中が変わって見える。と言いました。權擥(クォン・ラム)は何か妙案があるのか?とハン・ミョンフェに問うが、何も思い浮かばぬ。歩きながら考えようといいました。
平安道観察使チョンの兵が水陸にわかれて城内へ攻め込みミン・シンの兵は宮殿を占拠する計画だとクォン・ラムは首陽大君に報告します。さらに驚いたことに左議政まで始末するそうです。結局殿下を殺して即位を・・・どうなさるのですか?
首陽大君とハン・ミョンフェとクォン・ラムは話し合います。安平大君を甘く見ていました。優柔不断な安平大君がこんなに早くも決断するとは。問題はイ・ヒョルロです。イがいなければ安平大君は動けぬはず。彼を始末せねばならぬがその方法が見当たりませんとハン・ミョンフェは言いました。
領議政のファンボ・インに登庁するように言うイ・ヒョルロ。領相(ヨンサン、領議政)大監が登庁しない限り計画は成功しません。ヒョルロは占いによると10月15日が首陽大君の命日となりますというと、ファンボ・インはひえーっと驚きました。口を震わせるファンボ・イン。私には無理だと恐れるファンボ・イン。私に相談するべきではない!と心底嫌がるファンボ・イン(命はないということです)。
首陽大君がイ・ヒョルロを地方に飛ばそうとすれば、彼らは計画に気づかれていないと安心するはずです。またイ・ヒョルロがいなければ安平大君はまったく動けぬはずです。ですから挙兵するにはまずイ・ヒョルロの排除が先決です。
クォン・ラム「安平大君より先に挙兵するのか?」
ハン・ミョンフェ「その方法しかない」
クォン・ラム「挙兵するにも人がいないではないか」
ハン・ミョンフェ「かえってそのほうがよい」
ハン・ミョンフェ「大君様。彼らはこう考えるでしょう。もし計画に気づかれたとしても大君様は何もできないはずだ。それゆえこれ見よがしに武器を城内に運んだり武渓精舎で昼間から私兵を訓練させているのです。また殿下はヨンヤンウィ宅にいるので謀反が起きたとしても何もするすべはありません」
クォン・ラム「だが挙兵するには少なくとも数十人は必要だ」
ハン・ミョンフェ「大君がある人物さえ始末すれば成功します」
首陽大君「キム・ジョンソのことか?」
ハン・ミョンフェ「左様でございます。どうなさいますか?」
ハン・ミョンフェ「ならば始末するしかないな」
重要な計画が首陽大君宅でも話し合われていたのでした。
ハン・ミョンフェ「10月10日に兵を挙げましょう。それまでは内密に。そして当日に兵を集めるのです。大君様が説得なさればきっと多くの者が大君様に従うはずです。ただひとつ気がかりなことがあります。私のこの計画はお粗末なものでございます。まかり間違えば大君様は命を落としかねません・・・」
首陽大君「私は死など恐れておらぬ。安平大君は殿下を殺害し王位を奪おうとしているのだ。殿下を守れぬのなら死をもって償うほかない」
ハン・ミョンフェ「申し訳ございません。大君様」
首陽大君「涙もろいのは私だけと思っていたが、いつも冷静なそなたが涙を流すのか。はっはっはっは。はっはっはっは。」
安平大君よりも5日早く首陽大君は挙兵するようです。そうとも知らずに端宗は弓を壺に投げ入れる遊びを淑嬪と一緒に楽しんでいます。端宗は宮殿から離れているのに自分の運命に無頓着でありました。
恵嬪ヤン氏と息子の永豊君(ヨンプングン)は夜な夜な話し合っています。ヤン氏はヨンプングンに首陽の家を訪れ安平大君の計画をばらしなさいと命令しました。
知らないふりをしながらヨンプングンから謀反の報告をきく首陽大君。信じられぬと一喝する首陽大君。もし嘘なら殺してくださいとヨンプングン。殿下にさえ謁見できれば・・・と首陽大君。殿下は今夜宮殿にお戻りになられます、宮殿に先回りし待っていれば殿下に謁見できます。恩に着るぞヨンプングン。この恩は一生忘れぬぞ・・・(ほんとかなぁ)
永豊君(ヨンプングン)から情報を得た首陽大君は妻とインス大妃夫妻と会議します。
(これからどうなるの!?)
端宗が宮殿に戻ったことを驚いているキム・ジョンソ。先王のひん宮に先回りして拝礼している首陽大君に端宗が会う。喜ぶ端宗(笑)
今日のお話しは内容が濃かったですねぇ。見ていたみなさんは理解できましたか?