屋根部屋のプリンス1話 あらすじ
1話 輪廻の出会い
プロローグ
嬪宮(ピングン。世子セジャの妃の呼称)は王宮の池で水死していました。世子は涙を流し愛する嬪宮の死に悲しみました。
「嬪宮。なぜそんな所にいるんだ。嬪宮。嬪宮。嬪宮。離せ。離さぬか。」
本編
両班の邸宅。
「ねえお姉さま。ファヨンお姉さま。」
「プヨン。どうしたの騒がしいわね。」
「今都中が大騒ぎになっているわ。お父様が世子様の舅になるといってお祝いの品が届いているの。」
「私とあなたのどちらが妃になれるのかしら。」
「もちろんお姉さまがなるに決まっているわ。お姉さまがお妃さまになられたら私が宮殿に遊びに行ける。」
「そなたたちも話は聞いておるだろう。言うまでもなく世子様のお妃候補に我が家も名乗りを上げる。我が家からお妃に次女のプヨンを候補に上げる。ファヨンよくお聞きなさい。真心を尽くし妹の嫁入り自宅を手伝いなさい。」
「はいお父様。」
ファヨンは悔し涙を流しました。
現代。
レストランで幸福そうな父と娘が食事をしていました。そこに母と娘が現れました。
「娘よ。来たぞ。」
「こんにちは。あなたがパク・ハね。」
「あいさつしなさい。」
「こんにちは。」
パク・ハと呼ばれた少女は母子にあいさつしました。
「君がセナだね。」
「はい。おかあさん。あれが食べたい。」
ホン・セナは感情を出さずに食べ物を指さしました。
「ねえ。パク・ハ。これからはみんなで一緒に住むのよ。」
彼らが家族になると、父と母は姉のセナばかりをいじめて虐待していました。ラーメンを作ってパク・ハがやけどをすると母と父はセナのふくらはぎを打ちました。パク・ハはトラックの中で眠っているとトラックは出発してしまいました。
「おねえちゃん。助けて。こっちを見て。」
パク・ハはセナに助けを求めました。セナは憎しみの目でパクハを置き去りにしました。
両班の邸宅。
母はファヨンの髪紐を妹のプヨンに着けさせました。母はプヨンを「嬪宮様」と微笑みたいへん優しくしました。プヨンは姉のファヨンと仲よくしようとしましたがファヨンは転んで熱した焼きごてを(わざと?)プヨンの左ほおに当てました。父はファヨンを嬪宮にしました。
(アーッ!)
プヨンは薄い絹のマスクを常にしていなければならず、それから何年かが経ちいつも涙を流して一人部屋で刺繍をしていました。
嬪宮になったファヨンはプヨンの刺繍を自分が縫ったものとして世子に渡しました。
「蝶も錯覚してとまるほど見事だ。牡丹は含む真珠の粒。真珠の粒を含む牡丹を美人は折得て窓前過ぐ。新婦が手に持ち窓の外を通る。嬪宮。続きを詠んでくれぬか。」
嬪宮ファヨンはプヨンを見ました。
「笑みを含みて檀郎に問う。花は強か。妾(われ)の貌(かお)は強か。笑みを浮かべ新郎に問う。花とわたくしどちらが美しいかと。」
プヨンは続きを詠みました。
「ほお。そなたが詠んだのか。檀郎強道(い)う花枝好しと。新郎が戯れに花のほうが美しいと答える。」
「美人花勝るを妬む花枝を踏破して道(い)う。花のほうが美しいと言われすねた新婦は花の枝を踏みつけて言う。」
「花若し我に勝れば。私より花がよければ今宵同宿せよと。今晩は花と眠りなさい。」
「嫁入り前であろう。かような妙な唄を詠むとは。」
世子とプヨンは意気投合しました。
世子はプヨンに二日のうちにこたえられれば褒美をやろうと言いました。
「生きても死に、死しても生きるものは何だ?」
世子はファヨンにはわからぬだろうと笑いました。
ファヨンは死にました。
「内官はよく聞け。嬪宮を辱めぬよう絹で嬪宮の全身を覆い隠すのだ。護衛武官に命じる。昨夜私と嬪宮が過ごした東宮殿に縄を張り誰も入れるなと命じろ。盃も動かしてはならぬ。よいな。恐れ多くもわが宮殿で嬪宮の命を奪うとは。必ずや嬪宮を殺めた者を私が見つけ出しそなたの体を八つ裂きにしてやろう。力を貸した輩もいるはず。そやつを決して許しはせぬ。」
世子はプヨンが縫った刺繍をファヨンのものと思い涙を流すと刺繍から蝶が飛び出しました。
現代の海外(アメリカに似ている)。
男は蝶を捕まえようと手を伸ばすと蝶は女性の肩にとまりました。かわいい物売りの女性がいました。
「野菜とトマトはいかがですかー?」
男は女性を見て微笑むと美しい女性をハガキの表側に鉛筆で描きました。
「こら。泥棒!待ちなさい。ただじゃおかないわよ!許さない!」
女性が少年たちにりんごを投げると男にりんごが当たりました。
「大丈夫か。彼は大丈夫だ。それよりもほら。」
男の友人が現れ男を介抱しました。
「こらあんたたち。泥棒!」
女性はりんごを盗んだ少年を追い回しました。
「大丈夫かテヨン。」
友人は男に声をかけました。
現代のパブ。
テヨンと友人の男性がパブで飲んでいるとそこで働いている女性がいました。
「お前にりんごを投げた女の子だろ?知り合いか?」
「かわいかったから絵を描いていた。」
テヨンは友人に言いました。
「なあテヨン。さっきのリンゴの子は明後日が休みだ。デートに誘ってみろよ。」
友人はテヨンに言いました。
「明日クルーザーを借りた。湖でスケッチしようと。一緒に行く?」
テヨンは友人に言いました。
パブの調理場。
「聞いて聞いてエイミー!明日韓国に行けるの!父を見つけたってさっき韓国から連絡があったの!」
リンゴ娘は金髪の娘と抱き合って喜びました。
テヨンと友人はボートに乗り海に繰り出しました。
「今回こそは連れ戻せって言われてる。おばあさまというか会長は引退する決心を固めたようだ。」
電話が鳴りテムはテヨンに出るように言いました。
「会社のことを何もわからない僕に継げって?おじさんやテムさんのほうが適任だ。」
テヨンがテムに言いました。
「俺も父さんも関係ない。会社はお前の家族の問題だろ。お前と俺がいとこだって?俺は夫が外で産ませた子だからな。会長はお前のおばあさまで俺は会長をおばあさまって呼んだことはない。会社のことはお前たち家族が解決しろ。」
二人は言い争いました。
「テムさんいい加減にしてくれ。そんな話ききたくない。」
「だったらこんな使いをさせるのは、十四時間も飛行機に乗せてこんなことを言わせるな。」
「やめてくれ!」
テヨンが言うとテムはテヨンを殴りました。テヨンは海に投げ出されて沈んでいきました。テムはボートから指紋を拭き取りスマホの記録を消し海に投げ入れるとテムも海に飛び込み岸まで泳いで逃げました。
(なんてこった!殺人事件!)
テムは韓国の空港に帰ると女性(パク・ハの義理の姉)がテムを出迎えました。会長はテヨンがニューヨークで行方不明という知らせを聞いてうろたえました。会長はピョ常務にテヨンの捜索を命じました。
パク・ハは韓国に来ましたが、父は死んでいました。パク・ハは父の遺影の前で泣き崩れました。
「あの人誰なの。」
パク・ハの義理の姉ホン・セナは泣いているパク・ハを見ました。姉は自分が見捨てたパク・ハを思い出しました。パク・ハには記憶がありませんでした。義理の母はパク・ハに家の手伝いをするように命令しました。
朝鮮の便殿。
世子の義兄は嬪宮のおつきの女官を捕まえたと言いました。女官はしばし嬪宮から離れて戻ってみると嬪宮は死んでいたので宮殿から逃げ、その女官たちも護送中に逃亡を図ったので兵士に切り殺されたと王様に言いました。高官のひとりも問題は解決したと王に言いました。
世子は賢い学士を呼びました。
「ソン・マンボ。齢(よわい)二十二。神童と呼ばれたが庶子ゆえ科挙を受けられなかった。昨年事件の謎を解き殺人犯を捕らえたようだな。別件の殺人があるぞ。」
世子はソン・マンボを味方に引き入れました。
「ウ・ヨンスル。母と妹を殺した両班を討った。そなたは罪人だ。両班を護衛していた私兵七人と追手九人を一瞬にして切り捨てた。そなたはなにゆえ剣術を習得した。」
「民と国を守るため。」
「世子。すなわち国だ。私を守れるか。」
(笑)
「ト・チサン。内官の身でありながら女官と親しくしすぎるという理由で宮殿から追放された。男のことも女のこともすべてを知り尽くしている。朝鮮一の妓楼とはいえここにおりながら宮殿や重臣たちの内部事情を知らぬことはないそうだな。嬪宮の死は事故か殺人か。そなたはどう思う。」
「ソン・マンボ。そなたを侍講院(シガンウォン)の司書(サショ)に特別採用する。ト・チサン。そなたを内侍府の尚洗(サンセ、王族の世話係)に特別採用する。ウ・ヨンスル。そなたを翊賛(イクチャン、世子の護衛武官)に特別採用する。」
世子は三人を雇いました。
「あの日の夜。酒と肴を運び込ませ嬪宮といろいろ語った。」
世子は三人に説明しました。
「そういえば嬪宮の妹プヨンが訪ねてきた。私のなぞかけが解けたと参ったのだ。プヨンは見事正解を言い当てた。私はプヨンが帰ったあと酒を飲み眠りについた。明け方目を覚ますと嬪宮の姿はなかった。」
ソン・マンボは世子に嬪宮が毒を飲んでも池まで歩いて行け、池で死ぬことが可能だと報告しました。ウ・ヨンスルは毒薬ヒソウを扱う闇商人を見つけたが殺されていたと世子に言いました。ソン・マンボは干し柿に白い粉がかかっていたのではないかと言いました。ト・チサンは芙蓉池で嬪宮を見た者がいたと報告しました。世子たち四人は目撃者のところに行きました。すると弓矢が飛んできて世子は襲われました。世子たちは闇夜の中を馬で駆けました。世子たちは崖の上を飛ぶとどこかに消えてしまいました。
「帰国してたった二年で自分の店(鮮魚店)を持つなんてたいしたもんだわ。」
義母はパク・ハをほめました。
パク・ハは自分の家に帰ると水を飲みました。すると背後に世子とソン・マンボたちが座っていました。
「あんたたち誰!」
パク・ハはフライパンを持って構えました。
感想
ハチャメチャサスペンスコメディーって感じですね。一話だけ見ました。主人公のパク・ハという女性は「イ・サン」に出ていたソンヨンを演じていたハン・ジミンという女優さんですね。世子は「スリーデイズ」「会いたい」に出ていたパク・ユチョンというポップスターですね。出演者はいい組み合わせですね。面白そうなドラマです。ソン・マンボの役者さんは「太陽を抱く月」で陽明君や「いばらの鳥」でヨンジョの少年時代を演じていた人で「大風水」でウ王を演じていたイ・ミノという俳優さんです。いじわるお姉さんのセナを演じているチョン・ユミは「大王世宗」でチャン・ヨンシルの恋人のダヨンを演じていた人だったようですよ!気づかなかった!