朱蒙(チュモン)48話
あらすじ
帯素(テソ)王子の罠に向かった朱蒙(チュモン)をモパルモとムソンは馬で追いました。
チェサは様子がおかしいといいました。チュモンは偵察して敵の動きを探ろうといいました。そこにモパルモとムソンが到着してヨミウルが攻撃をやめろという伝言を知らせました。
「ヨミウル様が見えるまでどうかお待ちください。」
(なぜヨミウルはモパルモたちに罠と知らせなかったのでしょう!?)
ナロは敵が来たらいったん護衛兵は下がり流民に扮した兵だけを残し鉄騎軍と合流するように命じました。
金蛙(クムワ)王は「風に当たりたくなった」と外に出たら親衛隊が帯素(テソ)王子の命令なので部屋にいるように言いました。クムワ王は「お前のくびをはねる。下がれ」というと護衛は「引き下がったらテソ殿下に首をはねられますどうかお戻りください。恐れ入ります」とクムワ王に言いました。クムワ王は護衛から抜いた剣を捨てて部屋に戻りました。
扶余の貴族たちの中にはクムワ王の監禁はやりすぎだという声がありました。テソ王子は叔父に逆らったらただじゃおかないと伝えよと言いました。
ユファ姫はテソ王子の部屋に入りクムワ王を解放するように言いました。テソ王子はそれはできないというと王とともに私も監禁しなさいとユファ姫は言いました。王妃が部屋に入って来て「望み通り生きたまま一緒に王と埋めてやろう」とユファ姫を脅しました。
ヨミウルがチュモンに合流しました。
「流民の護送はテソ王子が仕掛けた罠かもしれません。かつて解慕漱(ヘモス)将軍も同様の罠にはまり敵に捕らわれました。流民と聞けば捨ててはおけない将軍の思いを利用したのです。」
ヨミウルはヘモス将軍がこの罠によって敗れたことを言いました。
「誰の仕業かはわかります。将軍を漢の売ったプドゥクプルテサジャです。」
チュモンはマリとヒョッポとオイに罠かどうか偵察に行かせました。
「あの流民たちが本物かどうかどうやってわかるんだ。」
「ヨミウル様の言う通りならあの流民の後に鉄騎軍が来るはず。」
マリとヒョッポとオイは流民に扮した兵たちが行った後から鉄騎軍が行軍していることを見つけました。
マリとヒョッポとオイはチュモンに罠であることを報告しました。
「敵は全部で百人以上いました。もし挟み撃ちにあったら全滅するところでした。もう本渓山に帰りましょう。」
ヒョッポはチュモンに言いました。
チュモンはこれを機会にテソ王子の軍をせん滅してテソの戦意をくじくとヨミウルに言いました。
ナロは渓谷に兵を止め後方の鉄騎軍の武将に中国語で話し会いました。
「もうすぐ漢に入る。現れなければ次の機会を待つことにしよう。」
「わかった。」
チュモンは玄莬郡の前で扶余軍と鉄騎軍は解散するだろう、そのときを狙うとタムル軍に言いました。
「休んでいこう。」
鉄騎軍の大将は兵士たちに言いました。
鉄騎軍が油断するとチュモンはチェサとともに鉄騎軍を襲いました。
夜。
「機会はまたある。」
扶余の軍が帰ろうとしているところをチュモンとタムル軍は襲いました。
ナロはチュモンの槍をかわしましたが兵士は倒されナロだけ取り残されました。
ナロは剣を抜きチュモンと戦いましたがチュモンに胸を蹴られ剣を首に突き付けられました。
「これまでのことを思えば首をはねてしかるべきだ。お前以外にこの無残な敗北を誰が宮殿に知らせる。帰って兄上に伝えろ。再び攻撃してきたら扶余は壊滅するだろう。行け。」
「タムル軍、万歳。チュモン大将。万歳。」
タムル軍が歓声を上げるとナロは馬に乗り逃げました。
宮殿に戻ったナロは「殿下。どうかわたしを殺してください。チュモンは我々の計略を知っていました。流民を装った兵を含め扶余側の兵をすべて失いました」と地面に座りました。
テソは「やー!」と大声で叫びました。
テソ王子とヤンジョンとプドゥクプルは集まりました。プドゥクプルはヨミウルの居場所を突き止めようといいました。
テソ王子と王妃とテソ王子の叔父は集まりチュモンの勢力を脅威に思いました。王妃はユファ姫とイエソヤを利用してチュモンを捕まえようといいました。
ユファ姫とイエソヤはナロにテソ一家の前に連れてこられました。
「チュモンが扶余宮殿に戻らなければお前たちの命はない。」
王妃はユファ姫に言いました。
「恥知らずにもほどがある。扶余の全権力を手にしながらなにを恐れてこのような卑劣なことをするのですか。」
「お黙り!恨むならテソではなく息子を恨め。この二人を投獄せよ。」
王妃はユファ姫とイエソヤを投獄しました。
テソはナロに「半月後まで戻ってこなければユファ夫人とイエソヤの首をはねる」と連絡を命じました。
クムワ王は高血圧の持病がありました。気を鎮めるようにと御医はクムワ王に言いました。そして御医はユファ姫とイエソヤが閉じ込められたことをクムワ王に教えました。クムワ王が部屋を出たら護衛がお戻りくださいと王を制しました。
「その首をはねるだけの力は残っている。死にたいのか。」
クムワ王は護衛を押し通りテソ王子の部屋に行きました。
「たわけめ。私を幽閉しただけでは足りずユファとイエソヤまで投獄したのか。すぐにユファとイエソヤを牢から出せ。」
「お断りします。できません。」
「これ以上チュモンに執着せずユファとイエソヤを話してやれ。」
「王様は何もわかっていない。チュモンに味あわされた屈辱を思えば、たとえ扶余に攻めてこずとも私は奴を決して許すことはできません。チュモンは扶余の永遠の敵です。」
「扶余の永遠の敵はチュモンではなく漢である。」
「王様の永遠の敵は漢であったかもしれませんが今はその漢と同盟関係にあります。扶余と漢は力を合わせ、必ずチュモンを捕らえます。」
「ええい!黙れ!」
「お斬りください。私の首をはね、母上もてにかければよい。」
「うっ・・・・・・。」
クムワ王は血圧が上がりすぎて具合が悪くなり剣を落としました。
「部屋へお連れせよ。」
ヤンジョンとヨン・チェヨンたちは話し合っていました。
ヤンジョンはチュモンを捕まえて見返りをもらおうといいました。ヤンジョンはチュモンと召西奴(ソソノ)の特別な間柄を利用しようと言いました。
隠居したヨンタバルは川で釣りをしていました。そこにケピルがソソノからの手紙を届けにきました。ヨンタバルは釣りをやめて馬で急ぎました。
「君長さま。なぜ急にこんなところに来たのです。」
「ここだ。ここに宮殿を築こう。」
「そんな。武装を解かれて兵士もいないのに宮殿なんて夢みたいなことを。」
「我が桂婁がチョルボンを統一し国を打ち建てる日に備えなくてはならん。それが召西奴(ソソノ)の望みだ。」
黄龍(ファンニョン)国にソソノたちは到着しました。ソソノは塩からさばこうとサヨンと優台(ウテ)に言いました。サヨンは黄龍国からの貢ぎ物をチュモンが襲って奪い、漢と扶余の連合軍を全滅させたという情報をソソノに教えました。夜、ソソノは宿の庭に出て愛するチュモンを想いました。
漢の長安。
ヨンポ王子はチンジュンムンと懇意にして皇帝から扶余に戻る許しを得ました。
「すべてチン大人のおかげです。私が扶余に戻り実権を握ったら必ずこの借りはお返しいたします。」
ヨンポ王子は扶余にいたときよりも知識を吸収し成長していました。
ヒョッポはソソノがソンヤンに脅迫して桂婁を出て旅をしたのだとチュモンに報告しました。マリは峡谷でのろしが上がったと報告しました。
マリとヒョッポとオイはのろしの場所に行くと扶余の兵士がいてテソ王子からの手紙を渡しました。マリが手紙を読むと悔しそうにしました。
「大将が宮殿に行かなければ母親と妻の命はないと。」
「なんて卑劣なやつらだ。」
「ぜったい知らせちゃだめだ。俺たちが宮殿に行って二人を救い出そう。」
オイは言いました。
「俺たちだけで救える確信はあるのか?しくじればお二人は死ぬんだぞ。」
マリはオイを叱りました。
マリはヨミウルに相談しました。
ヒョッポとオイはチュモンのもとに戻りました。
「マリはどうした。」
「あ。ちょっと。行くところがあると言いました。」
「ここはチャンチョン谷(玄莬郡の鉱山である中山チュンサン近く)だ。この部族をタムル軍に加えたいと思う。」
「それは名案でございます。その谷は軍事的にも重要な位置があります。」
ムッコは言いました。
「我々がお供します。」
ムゴルはチュモンに言いました。
チュモンはチェサ、ムゴル、ムッコを連れて様子を見に行くと言いました。
ヨミウルはマリとヒョッポとオイでユファ夫人を救うように言いました。
「大将にもしものことがあればタムル軍が果たすべき大業を果たすことができなくなる。ユファ様とイエソヤ様の運命は神に委ねるしかないのです。」
牢獄。
「お母さま。どうすればよいのでしょうか。」
「私たちのためにチュモンが敵の手に落ちる。それだけでは阻止しなければなりません。」
「でもどうすれば。」
牢獄の外。
「何の用だ。」
ナロは御医に言いました。
「身重のイエソヤ様の診察に来ました。」
「通せ。」
ナロは首をかしげました。
牢獄。
「医官長。ムドク(侍女)を何とか外に出したいのです。方法はありませんか。」
ユファ姫は医官長に尋ねました。
「方法はただひとつ。死なねばなりません。」
「丸薬を調合しましょう。それでしばし死んだように見せかけるのです。」
「時間がありません。すぐに薬を用意してください。」
チュモンは谷に向かいました。
マリとヒョッポとオイは扶余に向かいました。
感想
テソ王子はほんとうに嫌なやつですね。ヤンソルランも憎たらしい女です。悪と悪どうしで結構気が合うんじゃないでしょうか。今日もたいした感想はないのですが・・・・・・あえて感想というと、みんな馬に乗るのがすごく上手です!馬を操るのがすごくうまい!馬にも気持ちはあっていうことをきかなかったりするかもしれないのにソソノもヨンタバルじーちゃんも上手に馬にのってますね。悪党のナロもうすごく乗馬がうまい!馬に乗れることはかっこいいし尊敬します。ナロが馬に乗るとき一瞬だけ日本語の声優じゃなくて本人の声が聞こえたのですが、ナロ役の声優さんのように無表情じゃなくて凛々しい声でしたね。