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「薯童謠(ソドンヨ)」(全66話)第55話 試練のとき のあらすじとネタバレ感想

「薯童謠(ソドンヨ)」(全66話)第55話 試練のとき のあらすじとネタバレ感想

第55話 試練のとき あらすじ

ウヨン公主(コンジュ)はチャン(彰)に手縫いの官服を再び渡そうとして衛士部の執務室に行きチャンに迫りました。
「だから決めなさい。チン大人と一緒になるのはあきらめ彼女を新羅に帰すのだ。お前たちの恋に配慮する最大限の配慮だ。ほかに二人が助かる道はない。」
ウヨン公主はチャンの机に服の入った箱を無理矢理置いて部屋を出ました。
「ばれたのか?新羅人だと!)」
話を盗み聞きしていた衛士佐平のサテッキルはそうつぶやいて父のもとに走りました。

「チン大人が新羅人だとウヨン公主に・・・・・・。」
サテッキルは父キム・サフムのアビジ商団の家に行き父に報告しました。
「知られたのか?我々のことは?」
キム・サフムは慌てました。
「まだ大丈夫でしょう。ですがチン大人を新羅に帰せとのウヨン公主の命をチャンが拒めば・・・・・・。」
サテッキルが言いました。
「チン大人にウヨン公主がそんな命令を?」
「はい。命令に従えば許す気のようでしたが拒否すればチン大人を攻撃するはずです。」
「我々とチン大人との約束も決裂するぞ。」
「ええ。お互い命が惜しくて新羅人だと言わずにいました。我々の告発だとチン大人に疑われる可能性も。」
「はあ・・・・・・。だが、我々はこの状況をどうすることもできん。チン大人が新羅に帰るか、ウヨン公主が黙認するかだ。」
「もどかしい。」
「とにかく今はチン商団とチャンとウヨン公主の動きに目を凝らすしかない。」
「はい。衛士部の兵は動かせないので商団の私兵を見張りにしてください。」
「ああ、わかった。」

チャンはウヨン公主からもらった箱を見て考えると部屋を出ました。
「ウヨン公主様、達率です。入ります。」
ウヨン公主の部屋の中から侍女が出てきてこう言いました。
「お留守です。」
「では太学舎へ?」
「公主様はおひとりでお出かけになりました。」
「もしや・・・。」

「新羅へ帰れ。」
橙色から薄桃色の衣に着替えたウヨン公主はチン・ガギョン商団を訪れソンファ公主に命じました。
「公主様・・・。」
ソンファ公主はとても驚きました。
「先にお前に会うべきだった。」
「どういうことですか?」
「新羅へ帰りなさい。」
「できません。」
「チャンが四男だろう。」
「はっ・・・!」
ソンファ公主だけでなく話を盗み聞いていたソンファ公主の侍女とソチュン、ヨン・ギョンフとユリムは衝撃を受けました。
「これで分かったか?」
「・・・・・・。」
「私がばらせばチャンの命が危ない。私が協力せねばチャンは王にもなれない。たとえ王になっても新羅人の商人などと結婚はできない。チャンのためを思うならチン大人はチャンと別れてやりなさい。決断にさほど時間はかからないだろう?明日卯の刻にソングム亭に来なさい。この手でお前を新羅に送る。もし現れなかったらその足で陛下に伝えに行く。」
ウヨン公主は商団を後にしました。

「父上から話は聞いたか?私の護衛はいいからここで見張れ。」
サテッキルは側近(元花郎)に命じました。
そしてウヨン公主が町を歩いているのを見ました。
「ウヨン公主が来たのか?」
「はい。」
「私は公主様を追う。見張りを続けろ。」
「はい。」

サテッキルが走っていく様子を二人の男(ユリムの仲間)は見ていました。
「なぜでしょうか。警戒が厳重です。」
ユリムの仲間の一人がもう一人に言いました。
「今は無理そうだ。出直すとしよう。」

「何とかしなくては。」
商団の部屋でユリムはヨン・ギョンフ大将に言いました。
「はい。非常に深刻な事態です。時間もありません。」
「今すぐチャン太子様に相談しなければ。」
「それはなりません。」
ソンファ公主はユリムに言いました。
「こんな重大なことを殿下に言わないのですか?」
大将はソンファ(善花)公主に聞きました。
「まずは私に考える時間をください。」
「時間がありません。」
「少しでいいのです。私が話すまで薯童(ソドン)公には黙っていてください。私はソドン公のためになる決断をなるべく早く下します。待っていてください。」
「お嬢様、ソドン公が来ました。」
侍女が部屋の外からソンファ公主に告げました。
「頼みます。」
「はい。」

「お揃いでしたか。」
チャンが三人(ソンファ公主、ヨン・ギョンフ大将、ユリム)のいる部屋に入ってきました。
「見張られているのに何の用です?」
ソンファ公主はチャンに言いました。
「はい。通りがかったので・・・・・・。」
「もっと警戒し行動を慎んでください。」
ソンファ公主はチャンに冷たい態度を取りました。

チャンとソンファ公主は湖のほとりで二人きりで会いました。
「追い返すなんて・・・。」
「そうではありません。」
そう言うとソンファ公主はチャンの左手の薬指から指輪を抜きました。
「当分はお預けです。私に会いたくなるから。」
「え・・・?」
「大業を成し遂げるまで私が預かっておきます。」
「いやです。」
「私があげたのですから私が好きにします。」
ソンファ公主はチャンにあげた指輪を預かりました。

夜になりました。ワング将軍がソンファ公主の部屋に現れました。
「ワング将軍がなぜ・・・・・・。」
「おかけください。」
ワング将軍はソンファ公主に席をすすめて座りました。
「・・・・・・。」
「ご用件は?」
「ソドン公への気持ちはよくわかっています。支えてくださったこともです。誰もそのことは忘れないでしょう。今はこんな時期です。とりあえずあなたは新羅に帰り・・・・・・。」
「私は新羅人です。ソドン公が王になったあと、みなさんは私に機会をくださるのですか?」
「・・・・・・。」
「ソドン公は信頼できます。でも、王位は信用できません。私が去るのは簡単ですが王になったあともみなさんが私を受け入れるかはわかりません。この地に残らなければ機会は永遠に与えられません。あのひとのそばにいられる機会が。」
「はい。今後のことは私にもわかりません。ですが王になってその話が出た際、今回共に戦った者たちは皆必ずチン大人を支持します。信じてください。ですが今は・・・・・。今は難しい。ウヨン公主に知られたのはあまりにも致命的です。どうかご決断を。」
「もしも断ったら?」
「方法は二つです。危険ですがウヨン公主を殺すか、強制的にチン大人を帰すか。」
「・・・・・・。」
「ですが太子様を深く思いやるチン大人のこと。ご勇断を期待します。」

チャンは仕事も手につかずに机に向かって腰かけていました。
ウヨン公主も、ソンファ公主も何もせずにただチャンのことを想っていました。
チャンは部屋を歩き回りました。

サテッキルはソンファ公主を見張っていたところ、何者かに殴られて気を失いました。新羅の密偵でした。チャンがチン・ガギョン商団に行きましたがソンファ公主はいませんでした。サテッキルは目を覚ましました。
「え、私に会いに行った?」
「ええ、入れ違いになったようです。」
大将はチャンに言いました。
「夜分に何の用で?」
「いいえ、直接お聞きになるほうがいいと思います。」
「まさか・・・!」
「ご存知でした?」
チャンは部屋を飛び出しました。

チャンはトウィルの部屋に行きました。
「来なかったか?」
「はい。」
「寝てたんだろ?」
「チャンを目を開けてましたよ?」
「寝てろと言ったくせに。」

「チン大人は来なかったか?」
チャンは宮殿の役人に言いました。
「来ていません。」

「え、どこにもいない?」
大将は戻ってきたチャンに言いました。
「何があったのですか?」
「ウヨン公主が来ました。」
「それで何と?」
「新羅に帰るかを卯の刻までに決めろと。実はワング将軍も来ました。」
「ワング将軍も?」
「チン大人の決断次第なので・・・・。」
「私に相談もなくなんということを!」
「決断を急いでいましたので。それにチン大人も口止めを・・・・・。」
「ならどこだ。一体どこへ行ったんだ。」

「公主様。」
ソンファ公主が部屋に入ると新羅の法師がいました。
「法師様。なぜ法師様がここに?」
法師は地面にひれ伏すとソンファ公主を椅子に座らせました。
「どういうことですか?どういうことですか?」
「公主様は冷たいお方だ。王妃様は毎日泣いておられました。」
法師は感情をいっぱい込めてソンファ公主に言いました。
「お母さま・・・・・・。」
「陛下も姫様の捜索を私に命じられました。」
「・・・・・・。」
「そして一年前ほどに見つけました。陛下は公主様の身分を回復できるまでは見守れとの命令だったのです。」
「こんな大罪を犯した娘を心配してくれてたなんて。許してくれるだなんて。一体どうして・・・・・・。」
「親だからです。じきに公主の身分に戻れます。王妃様がチョンミョン公主様を説得したのです。ですからお待ちください。来月の十五日に陛下が国境近くまで来られます。戻られる前に会いたいと。十五日にそこに来てください。」
ソンファ公主は机に伏して泣きました。

ソンファ公主と侍女は解放されました。
「また公主に戻れるのですか?」
「そのようよ。」
「よかったわ!」
「あなたは単純ね。」
「なぜです?」
「ソドン公といるためにすべてを捨てたのに、新羅人なのが問題なの。新羅の公主と知られれば未道のりはさらに険しくなるわ。ただでさえ、つらいときなのに・・・・・。」
二人の侍女は話しながら歩いていました。ソンファ公主はつらくて言葉もありませんでした。

「お嬢様!お嬢様!」
チャンがソンファ公主を探しに来ました。ソンファ公主たちは隠れました。
「お嬢様!離れてはならないと言っていたのに。どんな苦労も共にするんでしょう。それなのに一体どこへ行ったのですか。お嬢様!お嬢様!お嬢様!」

ウヨン公主は亥の刻に待ち合わせの場所に来ました。兵士はやぶの中に潜んでいました。

ソンファ公主は洞窟の中でチャンとの出会いの日々を思い出していました。
「揺れて折れながらも、根を張り、強くなる木のように・・・・・・。木のように・・・・・・。」
ソンファ公主は願いを込めて作った二つの木の指輪を見つめていました。

「帰る気がないので・・・・・。いいわ。私のものにできないのなら、チン・ガギョンにも渡さない。それに、チャンが女のために野望を捨てるなら、願い下げだ。私が捨てる。陛下に告げてやる。陛下に。」
ウヨン公主は一晩待っていましたがソンファ公主は来ませんでした。その様子をサテッキルと側近は隠れて見張っていました。
「あのまま放っておいていいのですか?」
側近はサテッキルに言いました。すると謎の賊(ワングの兵)たちがウヨン公主を囲みました。
「何者だ。私を誰だと思っている!」
謎の賊たちはウヨン公主を襲い、首に剣を突き付けました。
「一体誰の差し金だ。チン・ガギョンか?そうなのだな?」
「一体何の真似だ!」
チャンが来ました。
「下せ!下せ!」
賊はウヨン公主を解放しました。
「よくも・・・・・・お前を絶対に許さない。」
「ソドン公は関係ありません。私が去ります。私が新羅へ帰ります。」
ソンファ公主が現れました。

どこかの屋敷の部屋。チャンとウヨン公主は向き合っていました。
「チン大人は帰りません。」
チャンはウヨン公主に言いました。外で話を聞いていたソンファ公主は心配していました。
「なんですって?たかがチンに、あんな女一人のために王座をあきらめるのか?」
「いいえ、その道もあきらめません。公主様は私を脅迫すれば私がチン・ガギョンを捨てるだろうと考えた。王座のためなら叔父を殺し従兄を殺すのを見てきた公主様だ。無理もない発想です。王座のためなら愛も情も捨てるべきだと考える。しかもその道を覇道と呼び肯定する。それが法王(ポブワン、プヨソン)とサテッキルの姿です。私は違います。もちろん悩みました。でもチン大人を捨てて王になろうとしたのではなく、ウヨン公主を殺そうとしたのです。私に心を寄せてくれた従妹にあたる公主様を邪魔だから消すべきかと悩んだのです。それが公主様の知る覇道でしょう。」
「・・・・・・。」
「私はそうはしません。愛する者を捨ててまで権力を得たいとは思いません。だから遠回りになっても違う方法を考えます。しばらく公主様を監禁します。私はチン・ガギョンと去り武装抗争の道を選びます。私が去ります。」
「そんなに、そんなにもチン・ガギョンを愛しているのか?」
「愛しているという言葉では足りません。母を亡くしてつらかった時、自分が何者かと悩んでいた時、戦場で生き残ったとき、兄である阿佐太子様に初めて仕えた時、そばにはいつも彼女がいてくれた。彼女は私の人生です。人生を捨ててまで王になるつもりはない。」
チャンは部屋を出ていきました。チャンはソンファ公主の手を取りました。
「私の指示があるまで監禁しろ。」
「はい。」
兵士たちは指示に従いました。
「なりません。ウヨン公主を監禁してはなりません。私が去るべきなのです。」
ソンファ公主はチャンに言いウヨン公主のいる部屋に入りました。ウヨン公主はチャンに傷つけられて泣いていました。
「私が去ります。少し時間をください。ソドン公を説得します。」
「殺してやるわ。私が殺してやる。」
「公主様。おやめください。公主さまの想いはよくわかります。」
「殺してやる。殺してやる。殺してやる・・・・殺してやる・・・・。」
「殺せません。できるはずありません。」
「行くなと伝えて。姿を見ていたい。協力すると。仲間になると。共に命をかけると。あの男にそう伝えて。」
ソンファ公主とウヨン公主は一緒に泣きました。ウヨン公主は机に伏しました。
ソンファ公主は部屋から出てきました。チャンは待っていました。

「後を追え。」
サテッキルは部下にチャンの兵士の行き先を探らせました。
「このまま何事もなく終わるのだろうか?」
サテッキルはソンファ公主を見つめていました。

衛士部の部屋。
「達率は戻ってきたか?」
サテッキルは部下に報告を求めまました。
「訓練を指揮してもこちらの狙い通り統率が乱れている。」
「わかった。やつは達率だが重要な情報は流すな。お前から私に伝達しろ。」
「野戦で苦労させればいいわけですね。」
衛士部の部下が出ていくと、サテッキルの腹心(元花郎)が報告に来ました。
「なぜ追わない?」
「申訳ありません。見失いました。ですが公主様がよく使われる部屋のようでした。人が常駐していました。」
「本当か?」
「そこを見張ります。」
「そうしろ。」
「今後、我々はどうなりますか?」
「どうだろう。チャンにもウヨン公主にも変わった様子はないし事態は収拾したようだが・・・。」
「チン・ガギョンも普段通りです。」

夜。
チャンとソンファ公主、ヨン・ギョンフ大将とワング将軍、ユリムは席に着きました。
「心配をかけました。ですがたとえ私のためでも次回からは許しません。私に内緒で何かをしようとすることも王座のためだと言って人を殺すこともです。私がウヨン公主を殺したら阿佐太子様と威徳王を殺した今の王を裁けなくなる。行動に正当性がなければ民たちもどうせ次の王も同じとしか思わない。」
チャンは皆に言いました。
「私が浅はかでした。お許しを。」
ワング将軍は謝りました。
「肝に銘じるように。」
「はい。」


「お嬢様も同罪です。すぐ私に知らせてくれないと。一人で苦しむのもいけません。一人で決めるのもいけません。新羅へ帰るようにと私が言った時、お嬢様は私たちは離れていけないといった。だから一緒にいます。共に死ぬことになろうとも、お嬢様に迷惑がかかろうとも一緒にいます。分かりましたね?」

ソンファ公主は法師様の公主の身分に戻れるという言葉を思い出していました。

元山島。
ユリムは船を漕いでモンナス博士とモジンい会いました。
「ユリムと申します。」
「兵士に気づかれなかったか?」
「反対側の海岸に船を泊めました。ご心配なく。」
「そうか。用件は?」
「太子様が決行の日を五月の東明祭にすると。」
「何だって!」
「必要な物がないか聞くようにと。」
「土地と私兵に関する各国の資料が欲しい。生地も必要だ。」
「では・・・。」
「毎月一日に兵士の交代があります。その日に反対側の海岸に来てください。私が行きます。」
モジンがユリムに言いました。
「わかりました。」
仲間の合図が三人に送られました。
「見つかる。」
「では帰ります。」
「東明祭か・・・・・・。」

法王(扶余損)と重臣たちの会議。
「モンナス博士を?」
「はい。蓮灯祭はともかく東明祭を盛大に行うには二年前との同じ程度の新しい技術を用意しなくては。モンナス博士を呼び戻しましょう。」
サドゥガンは王に言いました。
「あれはモンナス博士がチャンに妙な考えを起こさせないための措置だ。」
ヘドジュが発言しました。
「しかし達率チャンも心を入れ替えたようですし、陛下も博士の解放を約束したと。」
サドゥガンが反論し、フクチピョンがうなずきました。
「ウヨンはどう思う?二年前のようにできそうか?」
プヨソンは妹に聞きました。
「はい陛下。一人でも準備できます。」
「陛下、ウヨン公主が力不足という意味ではなく、陛下の即位後初の東明祭ですし盛大に行いたいのです。首長はウヨン公主でも構いません。」
サドゥガンが言うと扶余損はうなずきました。

「太学舎の者たちを左遷したとか。モンナス博士に首長の座を譲ろうとしない。想いを受け入れないチャンに腹が立ちましたか?力になります。」
サテッキルはウヨン公主に言いました。
ウヨン公主はサテッキルを無視しました。サテッキルが見た先にはソンファ公主とフクチピョンが仲良く雑談していました。

「お前たちの考えは?」
プヨソンはサテッキルとフクチピョンを呼び考えを聞きました。
「まだ反対勢力の者たちが残っていますし・・・・・。」
サテッキルが先に意見を述べようとするとフクチピョンがそれを遮り話し出しました。
「陛下、全員捕らえたとしてもモンナス博士はだめです。チャンは忠実な部下を装っていますが心の中はわかりません。人質のモンナス博士を守るためかも。東明祭も大事ですが妙なまねをしないようモンナス博士はあのままにすべきです。」
「ああ。呼び戻すには早い。」
扶余損は納得しました。サテッキルも妙に納得させられました。
二人は王の部屋を出ました。
「賢くなりましたね。」
サテッキルはフクチピョンを挑発しました。
「なんだと?」
「チン大人が助言を?」
「私の考えだ!」
フクチピョンは怒って去りました。
「(なぜモンナス博士の復帰をソンファ公主が反対するのだ?)」

「官軍が出てきません。兵士たちも動きません。」
衛士部の兵士はチャン達率に報告しました。
トウィルが兵士を見に行ってみると、兵士たちは賭け事をして遊んでいました。
「チクチョウ!何をしているんだ。達率様の命令だ!訓練に出てこい!」
「俺の価値だったのにー。」
「こうなったら勝負はおあずけだ。」
「チクショウ!」
「何の騒ぎだ。」
衛士部の副官と元花郎が現れました。
「休んでいたらこいつが来て暴れました。」
「暴れた?今は訓練時間ですよ。達率様の命令に逆らうなんて!」
トウィルが恩率に抗議すると恩率はチャンとは別の命令を下しました。
「お前たちは佐平様の護衛をしろ。」
「はい!」
兵士たちはサテッキルの護衛に出かけました。
「佐平様のご命令でして。」
恩率はチャンに言って部屋を出ました。
「衛士佐平のせいでいうことを聞きません。」
トウィルはチャンに言いました。

夜。
チャンとヨン・ギョンフ大将とトウィルは集まりました。
「兵士のことは何とかなりますが、公安条例(宮殿の武器の携帯禁止令)を掌握しなければ。貴族の兵士を動かせません。困難でも権利を得るべきです。」
ヨン・ギョンフ大将はチャンに言いました。
「でも衛士佐平と恩率が裏で操っています。」
トウィルは言いました。

チャンとトウィルは「どこかで一杯飲んで・・・。」と帰り道を歩いていると、町で騒ぎが起きました。
「あれはさっきの官軍だ。」
官軍が謎の武士に素手で倒されていました。
「訓練をさぼるからだ。ざまあ見ろ。」
隠れて見ているトウィルはチャンに言いました。
「ヘドジュ上佐平の荷物だと言ったはずだ。」
貴族の男が官軍に向かって言いました。
「荷物を調べろとの命令で・・・。」
衛士部の兵士が言い訳をしました。
「ヘドジュ様の荷物を調べるとは!」
「申訳ありません。」
「今回は許すがまたやったらヘドジュ様に報告するからな。」
「はい。行くぞ。」

「これだ。これなら解決できる。あの官軍たちを呼べ。」
チャンはトウィルに命じました。
「はい。」

次の日、チャンは官軍を拷問していました。
「訓練に出なかった罰なのですか?衛士佐平様の命令だったのです。」
「そうではなく昨夜のことだ。」
「昨夜というと、私兵と揉めたことですか?荷物検査をした相手と少し衝突しただけだ。」
「いいや。お前たちの罪は負けたことだ。衛士部の軍官ともあろう者が個人の私兵に負けるとは。昨夜の奴らを負かして連れてこい!」

感想

ちょっと勘違いしていました。今日で最終回かと思っていたら、まだお話しが残っていました!どういうわけか、全56話以上あるようでしたがインターネットでは55話となっています。ウヨン姫はチャンが好きで恨めしい気持ちと好きという気持ちが同居していてかわいそうな状態になってしまいましたね。ソンファ姫も新羅に帰らなければいけないかもしれなくなってきて、苦境に立たされています。それをチャンに黙っているのですから・・・どうなるのでしょうね。

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