「王と妃」 第92話 世祖の譲位宣言 とあらすじネタバレ感想
92話 世祖の譲位宣言 あらすじネタバレ感想
「私に休めと言ったのか?休めとはどういう意味だ?」
世祖はヤン・ジョンに訊きました。
ヤン・ジョンは「世子様がおられます」と物怖じせずに言いました。
「殿下は十数年君臨なさったため過労でご病気になられたのでしょう。私は殿下の体が心配なのでございます。」
「そなたの言う通りだ。私は王座にしがみつくつもりはない。都承旨よ、玉璽をもってこい。」
世祖はあっさりと退位を認めました。
(太宗が世宗を操ったように、しっかりと王権の継承を見張りたかったのでしょうね。でも決して本音を言わない首陽大君は・・・)
「かつて王たちは息子が賢くなかった場合ほかの人材を探し王位を譲ったそうだ。だが世子は王にふさわしい逸材である。譲位する迷いはない。私には人徳が足らんのだ。だから民心も離れてしまったのだ。ヤン・ジョンの話はもっともではないか。私は楊山君に従う。」
「お考え直しください殿下ー。」
世祖の部屋。
世祖はヤン・ジョンを愚直で無知な者だと亀城君に訊きました。亀城君はチェ・ハンとパク・ウォニョンの涙は本物だったと言いました。スクチュに私心はなさそうだとも言いました。
「ホン・ダルソンとホン・ユンソンは横を向いて薄ら笑いを浮かべていた。不届きなやつめ。ハン・ミョンフェの計略に違いない。」
王妃が入ってくると・・・・
「民が世子を望んでいるのだ!」
と世祖は妻に吠えました。
「クォン殿は領議政になるのが夢だったのに、殿下はそれを無視しました。ハン殿のおかげで殿下は王になれたのに。」
・・・と楊山君は退位に反対するシン・スクチュに言いがかりをつけました。
ハン・ミョンフェは皆で死ぬ気で上奏しようと言いました。
海陽大君は世祖の部屋の前で譲位撤回の席藁待罪をしていました。
(これはそういうしきたりなのかな!?)
「義務として反対しているにすぎぬ。」
世祖は妻に言いました。
「私は甥を殺した人間だ。その報いで王座を追われておる。」
(嘘ばっかり)
「民心を失ったのでもうこの座にはいられん!私は天罰を受けているのだ。」
亀城君もチョン内官もハン・ミョンフェもホン・ユンソンも譲位撤回の上奏をしました。
世祖と功臣の権力争いが表面化したのである。世祖の退位後を意識した官僚たちの争いでもあった。(ナレーション)
粋嬪ハン氏は乽山君(チャサングン)に自ら学問を教えていました。
(この時代に高貴な女性が学問を修めているのは珍しいかも!)
「ヤン・ジョンはハン・ミョンフェの配下なのです。そこが問題です。だから譲位しないでしょう。ヤン・ジョンは処刑されハン・ミョンフェ大監の立場は悪くなるでしょう。これは賢い韓明澮の作戦とは思いません。」
粋嬪ハン氏は従兄に言いました。
「ハン・ミョンフェがキム・ジョンソのようになるというのですか?」
「そのとおりです。」
「では媽媽はハン・ミョンフェの娘を・・・」
「殿下はもう長くはないでしょう。以前から死相が出ています。だから亀城君のような若い人材を置き功臣を遠ざけているのでしょう。太宗のように命あるうちに譲位し世子の王権を固めようとしているのでしょう。」
「月山君や乽山君には機会はないのですか?」
「天が味方しない限りないでしょう。」
「どういう意味ですか?」
「世子には側室の子しかおらず跡継ぎがいません。」
「月山君と乽山君は正統な子です。」
「つまり、そういうことですか。」
「殿下が譲位せずに逝去したとしましょう。功臣が権力を保ったまま誰を王座に据えるかわかりません。まだ機会はありません。私は王妃にはなれませんでしたが大妃になる夢はまだ残っています。」
(まるで悪党の密談です)
シン・スクチュは譲位に反対しました。
「そなたまで反対するのか。私は生きたくはない。太宗を見習い譲位すると決めたのだ。世子が幼く周りには任せられん。官僚が王を見下し権力争いをはじめたのだ。都承旨はそなたの息子ではないか。早く玉璽を持って来い。」
「本当にそれが殿下の望みなのですか?」
「他意はない。力を貸してくれ。」
「シン・スクチュは尚瑞院に行ったか?あやつまでが・・・・・・。」
世祖はチョン内官に言いました。シン・スクチュは玉璽を取りに行きました。
シン・ミョン(都承旨)は玉璽を持ってきました。
世祖は玉璽が来たのに翌日譲位すると異例の宣言をしました。
ヤン・ジョンは不安になりました。
「殺すことはできん。ヤン・ジョンは功臣ではないか。」
世祖は上奏するハン・ミョンフェとシン・スクチュに言いました。
「かつて退位をせまったチョン・インジを罪に問わずヤン・ジョンを罰することはできぬ。」
「殿下に仕えて二十年になるが、殿下のお考えが読めぬ。」
「殿下の標的はヤン・ジョンではなく私だ。このハン・ミョンフェを狙っているのだ。」
韓明澮はシン・スクチュに言いました。
王妃は桂陽君夫人とヒャンイと粋嬪の息子たちを招きました。
(なぜここにヒャンイが!?)
粋嬪ハン氏は世祖に会い、ハン・ミョンフェの娘を乽山君の妻にするといって泣きました。
「アガ。泣いているのか。」
醜い人間ばかりが生き残ったものだから話も汚くて面白くありません(苦笑)
首陽大君は清い人間を殺すときだけ生き生きとして、醜い人間を疎んじたいときは悩んでいます。前みたいに適当に罪を着せて殺せばいいのにどうしてそれをやらなかったのかな?悪党には優しいということでしょうか。