「王と妃」 第95話 野望の実現 とあらすじネタバレ感想
95話 野望の実現 あらすじネタバレ感想
亀城君とチョン内官は世祖を支えていました。心配する王妃に世祖は薬はいらないと言い張りました。「何も召し上がらないから起き上がれないのです殿下。」王妃は世祖に重湯を差し出しましたが「私は罪人だ。食事を絶てばあの世で救われる」と言い皆下がれと茶碗をひっくり返して暴れました。「魯山君を殺したのはハン・ミョンフェではない。なぜいつも王妃は含みのある言い方をするのだ。私は中殿の本心は分かっているとも。ハン・ミョンフェを嫌うふりをして内心では私を恨んでいる。私に罪滅ぼしをさせたいのだろう?名のある山を訪ね仏に祈れと言った。そうとも私は言うとおりにした。その上、都城に寺院を建設し宮殿内に内仏堂まで建てた。それなのになぜ私の病気は治らん。体中の発疹に膿がたまり異臭を放っている。これが仏さまの法力というのですか。私を御代。ここに来て私の発心を見てみよー。」
世祖は暴れましたが亀城君は世祖をしっかりと捕まえました。
「殿下。」
「三人いればよいのだな?世子の補佐は三人いれば大丈夫だと言ったな。だがそなたたちには世子を支えるだけの権力がないではないか。たとえ千人の忠臣が世子を守ろうとも権力がなければ泥棒一人も退治できぬだろう。退治できるものか。」
世祖は亀城君を抱きしめて泣きました。
世祖は起き上がるだけで精一杯でした。
シン・ミョンは父のシン・スクチュに五衛都摠府(オウィトチョンブ)の兵が都の要所を占領したと報告しました。王命もなく上党君(サンダングン、ハン・ミョンフェ)は兵を動かしたのでした。シン・スクチュは若輩者のお前は元老に従えと息子に言いました。
「殿下に従うだと?そなたは父の助言よりも王命のほうが大事というのか?」
シン・スクチュの忠誠心は世祖にありませんでした。そこにハン・ミョンフェが来てシン・ミョンに「門を閉ざす前に我々に相談してほしい」と言いました。シン・ミョンはミョンフェに従いましたが、父に言われたことは殿下に報告するといいました。
ハン・ミョンフェは亀城君とシン・ミョンとユ・ジャグァンがいれば功臣たちと張り合えると殿下が言ったとシン・スクチュに言いました。シン・スクチュはユ・ジャグァンはだれかと尋ねました。
「もはや殿下は庶子まで傍に置くのだな。このハン・ミョンフェがよほど気に入らんのだろう。」
ハン・ミョンフェの忠誠心もまた世祖にありませんでした。
「殿下が気がふれたと噂が立ってしまう。」
亀城君たち三人は世祖の心配をしました。ユ・ジャグァンは「六曹直啓制を世祖が唱えたのは王権を強化するために功臣を遠ざけるためであり、これからは承政院に六曹を牛耳らせるべきで、そうすれば功臣は世子に手も足もでないだろう」と亀城君に策を授けました。
シン・ミョンは亀城君が庶子を登用したことに苦言を呈しました。亀城君は任せろと言いました。
ユ・ジャグァン箕城君(キソングン)ユ・ジャファンの腹違いの弟でありました。庶子は官職に就けぬという厳格な制度があったにもかかわらず、ユ・ジャグァンは世祖の寵愛を受け破格の待遇をされた庶子でした。だが庶子という弱点がその後も絶えず彼を苦しめました。ユ・ジャグァンの行った数々の殺戮は朝鮮王朝の身分制度に対する彼の復讐のあらわれかもしれませんでした。
(ひえ~っ)
粋嬪ハン氏と乽山君は世祖を見舞いました。
「おじいさま。」
「チャサングンか。」
「はいおじいさま。」
乽山君は世祖の手を取りました。世祖は涙を流しました。世祖の涙をチャサングンはぬぐってやりました。ハン氏は冷たい表情でそれを見守っていました。
世祖は孫に会い乽山君に薬を飲ませてもらいました。
粋嬪ハン氏は王妃に東宮が空き家であることを指摘し、私にくれないかといいました。時折懿敬世子が住んでいた東宮を改修し休憩したいといいました。王妃はそれを「たやすいことだ」と承諾しました。
ハン氏は懿敬世子の部屋を訪れました。
「そなたはいつも王座の心配だけだ。私が死にそうなのにそなたの頭の中は欲で満ちている。」
ハン氏は夫の今際の言葉を思い出していました。
「心配するな。海陽大君は甥を殺すような男ではない。嬪宮、そのようなことを考えるな。そなたが山を見たいといえばこの世は山となり、そなたが川を見たければこの世は川となるのだ。そなたの心に満ちている欲望と疑心を捨てよ。この通りだ。嬪宮。」
「山を見たいなら山になる、川を見たいなら、天にもなるのですね。ならば乽山君が天になる夢を見ます。」
懿敬世子の座に向かってハン氏は言いました。
東宮に乽山君の財物が運ばれて行きました。粋嬪ハン氏は懿敬世子の家具をすべて外に運ばせました。
ハン氏は起き上がった世祖には政治をしていただかねばと従兄に言いました。
(ハン氏は世祖に家族の愛情がなく政治の道具としてしか見ていません。)
思政殿の重臣たちが集まっていました。王妃は怒りました。重臣たちは思政殿で殿下に会えなければ大殿に行くといいました。亀城君はユ・ジャグァンに相談しました。
ホン・ユンソンは大殿に行こうと言いました。領議政はここで待とうと言いました。
粋嬪ハン氏は泣いて借りを返してハン・ミョンフェを領議政にしてくださいと言いました。部屋にハン・ミョンフェが入って世祖に挨拶しました。
「お祝いします。」
粋嬪ハン氏はミョンフェに言いました。
「そんなにも領議政の座がほしいのか。持っていけ。その座は私の息子の妻からの贈り物だ。粋嬪には困ったものだ。ふっふっふっふっふっふ。」
世祖は宣旨をハン・ミョンフェに投げました。
ハン・ミョンフェと粋嬪ハン氏はほくそ笑みました。
感想
やーっ!面白くない!!!憎たらしいです(笑)もうどうしようか、感想書くのやめようかwでも燕山君も見てみたい気がします。ここからは少し手抜きして解説していこうかと思います。柳子光(ユ・ジャグァン)が気になったので、少し調べてみました。ユ・ジャグァンは李施愛の乱で登用され南怡の謀叛事件で睿宗に謀反の告発をして大粛清に発展した人物なんですね。燕山君の時代におこった戊午士禍でも粛清する側になり、士林派から目の敵にされたそうです。世宗が大事にしていたハムギルドの土地は世祖が李施愛の乱を経て無毛地帯となったそうです。