逆転の女王30話
逆転の女王30話あらすじ
夜、ヨンシクと特別企画開発室の社員の身の上を案じたテヒはヨンシクにもう会わないと喫茶店で告げました。ヨンシクはテヒの後を追い自分のジャケットをテヒに着せて抱きしめました。
「時間を100回戻しても、俺は変わらない。」
ヨンシクは会社に戻りポン・ジュンスをバーに誘いました。
「彼女は行かせません。強いられた決断です。」
「ヨンシク。お前は俺と彼女の関係を勘違いしているが俺たちは夫婦だった。もしよりを戻すときは状況と関係なく決める。特にお前を理由と思うのは勘違いだ。」
「正直俺は理由も彼女の心境の変化も興味はない。ただ、行かせたくない。」
ヨンシクとポン・ジュンスは顔を見つめあいながら真剣に語り合いました。
「だから俺にどうしろと?」
「あなた一人で行ってください。俺に恨みがあるなら謝ります。なんでもしますからファン・テヒさんはは韓国に、お願いです。ファン・テヒさんじゃないとダメなんです。」
「お前の話を聞いてるとお前のそばにはおいておけない。」
「お前は俺より裕福だけど誰かを守れる力がない。人に頼るな。」
日中の会社。
特別企画開発室の備品は椅子まですべて運び去られ社員だけが残されました。
ハン常務は特別企画開発室の社員を部屋に呼び自分なら救えるといいました。
カンウはヨンシクに社員がハン常務に奪われるかもしれないと慌てました。
「もうすぐ株主総会なのにどうする。大事な時に女は邪魔だな。高3の時母さんが男女交際に反対した理由がヨンシク先輩のおかげでわかった。」
「天然化粧品の契約はどうなった。」
高級レストラン。
会長とヨンチョルと彼の母はステーキを食べていました。
「まだヨンシクを社長に推薦する気ですか?恥をかく前に候補をハン常務にしてください。」
「根拠のないうわさは時間が解決する。」
「嘘とは限りません。」
「願ってるようだな。」
「無論願ってます。財産目当ての親父と違って母さんは愛したから親父と結婚した。苦しむべきは母さんじゃなくて親父だ。」
「それでヨンシクの将来の邪魔を?」
「かばえばかばうほど俺は何でもします。」
「俺がヨンシクだけかばったと思ってるのか?お前ば息子でなければすでに解任してる。容赦しなかった。」
「俺もです。」
車の中。
「株主総会で私の権利はあなたに譲るわ。お父さんが怖いから。」
ヨンチョルの母は息子に言いました。
「母さんの株を足したら過半数を超える。負け戦なのに親父はあきらめが悪い。」
「あの女を療養所から出国させて。」
夜のヨジンの自宅。
ヨジンは引き出しの中から赤い箱を取り出しました。
「ハン常務 裏金明細。」
朝のヨンシクの家。
「やっちゃった。気を付けてたのに。ハン常務が私たちに株主総会に出席しろと言ってました。社員も株を持ってますので。本部長の部下の私たちに本部長の短所や致命的な弱点を大げさに強調してほしいって。冗談ですよ。会場でチームを見かけても傷つかないでください。本部長はいい人です。私が保証します。」
モク部長は歯をみがきながらヨンシクの歯ブラシを使ってしまいながらヨンシクに言いました。
企画開発室。
カン・ドンウォンはポン・ジュンスに深刻そうに書類を渡しました。ポン・ジュンスはその足で常務室に行きました。
常務室。
「ライバル会社への資金の圧力を先方が問題としています。」
ポン・ジュンスがオフィーリアの代表が提携を白紙撤回した書類を見せました。
「その件はポン・ジュンスチーム長が説得をしたから代表が韓国に来るのでは?」
「失礼ですが相談なく担当を外し常務が仕切ることに抵抗を感じたようです。代表との信頼を取り戻さずにお会いしたせいかと。」
「私の考えは違うわ。ポンチーム長が功名心にはやって状況を楽観的に報告したのでは?この件は私が冷静に分析してみるからポンチーム長は手をひいて。」
車の中。
ヨジンはポン・ジュンスに嘘をついたと言いました。
「あなたをリストラしたのはク本部長だと。それは嘘。あなたを会社に戻らせるための嘘だったの。ハン常務よ。平社員のまま干したのもリストラ候補にしろと圧力をかけたのも私が最後にあなたの名前を外したのにリストに戻したのもハン常務よ。考えてみれば当然ね。あの人には味方と敵しかいないの。あなたはファン・テヒの夫だった。これは降格されても時期尚早と思って持っていたものよ。ハン常務の横領とわいろの証拠よ。着られるときに備えて保険にして持ってたの。今ファン・テヒさんが一番ほしがってる物よ。選択はあなたがして。ファン・テヒさんにあげてみいいし。いやなら自分で処分を。あるいはあなたの保険にして。最後の、プレゼントかもしれないのに。こんなので残念だわ。」
自然派化粧品のハウス。
社長をヨンシクとカンウが訪ねていました。女性社長は社長になれないんでしょ?とヨンシクに言いました。ヨンシクは天然化粧品で成功したいといいました。
「一見普通に見えますけどみんなに嫌われて気の毒な人なんです。」
カンウは社長に強調しました。
「提携後の運営計画の報告書です。御覧ください。」
ヨンシクは封筒を社長に渡しました。
夜のバー。
ハン常務はヨンチョルとワインを飲みました。
「今までの功績からして社長は私で当然。誰よりも輝かしく堂々と無傷で就任したいだけ。」
「本当に欲張りだな。」
「ないと思うけどあの件が問題になったら私は無関係ってことでいいわね。」
「それはできない。考えてみろ。俺と支援者で過半数だ。なのに火の粉が俺に飛んだら支援率にひびくぞ。先日俺に言ったな。自分に任せて身をひけと。」
「あなたは20年たっても変わらないのね。結婚すると言ったときもそんな顔だったわ。」
「傷つくなぁ。嫌味を言われて支えてるのに。あなたも言ったでしょう。起こらないことで言い争うのは無意味だと。ハン常務に祝杯を。」
会社の会議室。
テヒはポン・ジュンスからもらった不正帳簿の証拠を持ちヨジンと会いました。
「ぺク・ヨジンさん。ありがとう。」
「15年愛した男への最後のケジメです。」
自然派化粧品の会社。
女性社長は提携を承認しました。
ヨンシクとカンウは社長に感謝しました。
「やはり人間は顔が大事ですね。」
「変わってるわね。」
「この高慢さは病気です。治りません。」
夜の常務室。
テヒは常務室を訪問しました。
「明日で辞めるのね。」
ハン常務はテヒに言いました。
「常務。大学生のころ常務の記事を読んで入社を決めたのはお世辞ではありません。無論。本題に。明日これらが凶器となって輝くはずだった常務を粉々にします。星のような常務がどのような手段でのし上がったか示す証拠です。常務が会社にどれだけ損害を与えたのか細かく記載しています。モク部長から株主の議決権を委任されました。なので私も出席します。本当は会場で報告しようと思ってました。常務が総会で倒れてしまうとあこがれてる多くの社員の夢が壊れるから。なので選択権は常務にあげます。」
「こんなもので私を倒せると思うの?この私をひきずりおろせると?私はハン・ソンイよ。この25年間会社の人材を育てた張本人よ。この私を倒せると思う?なめてくれたわね。」
「自信がおありなら明日出席してください。あこがれの人の末路を見るのはつらいです。だからこそ会長に現れないことを祈ってます。」
テヒが部屋を出るとハン常務は不正のコピー用紙を破いて涙ぐみヨンチョルに電話しました。ヨンチョルは電話に出ませんでした。ハン常務はスマートフォンを投げました。そしてそのまま一晩が過ぎました。
株主総会の会議場。
テヒとヨンシクと特別企画開発室の社員は出席しました。ク会長とヨンチョルら役員が現れると皆は立ち上がり礼を尽くしました。ハン常務は遅れて黒い伊達メガネをつけて姿を見せました。テヒとハン常務はにらみ合いました。議題は社長の就任の件でヨンシクとハン常務が候補に上がりました。ハン常務は人生の半分以上をクイーンズに捧げたと演説を始めました。
「ですが今日私は株主の皆様の前で候補を辞退することを宣言いたします。」
ハン常務が言うとヨンチョルは涼しい顔をして笑いました。
「会長はク・ヨンシク本部長を社長に臨んでます。会長のお気持ちをくもうと決断しました。ク・ヨンシク本部長を単独候補としてみなさんに判断いただき私も従うつもりです。」
ハン常務は言いました。
「納得できない。常務が適任だ。」
「スキャンダルを起こす人が適任だと?」
「会長が圧力をかけたのでは?」
ハン常務の支持者は立ち上がり文句を言いました。
ヨンチョルは壇上で皆にク・ヨンシクの評価を聞いてみようと言いました。
サンチョルは壇上に上がり発言しました。
「最初ク本部長は私たちを屑だとののしりました。腹が立ちました。傷つきました。会長の息子ってだけで偉そうに。そう思いながら歯をくいしばりました。ああやってやろう。必死で働きました。昼食を食べるだけが日課であだながランチの私が初めて人前で意見を発表し踏みにじられながらも何かを作りたい。そして成長したい。そう思いました。漠然と夢見てた大逆転はありませんでした。ですが私たちは成長し目標を持ち夢まで持てました。ク・ヨンシク本部長の経営能力のほどをきかれましたらそうですね。わかりません。ひとつ断言できるのは信頼できる人です。私たちに命ほど大切な仕事にすべてをかける勇気を与えてくれたのです。」
「あんな感傷的な発表に賛同できるか。」
ハン常務の支持者は言いました。
「みなさん。おっしゃるとおり私は半人前です。私は約束します。真心にまさる経営戦略はありません。どんなときも人を優先します。特別企画室の今までの成果をこの場で御覧入れます。」
ヨンシクは肌コンサルティングを導入すると株価が7%上がり株主に還元できるとプレゼンをはじめました。
途中休憩。
ク会長はヨンチョルにファイルを渡しました。
「なぜこれを親父が。」
「ファン・テヒが親父にも渡したのですか?」
「つまり帳簿の存在を知ってたのか。お前も相当かかわっていた。オフィーリアの件で会社に損害を。言ったはずだ。息子だからかばってると。お前にやるチャンスはこれが最後だ。お前の議決権は放棄しろ。拒むと臨時株主総会を開きクイーンズ流通の社長の解任議決を通すぞ。」
過去の会長室。
「会長も一部保管してください。」
ポン・ジュンスはク会長に言いました。
「ファン・テヒさんだけが持っていると危険だと?」
「今までお世話になりました。」
社長承認の投票が始まりました。
モク部長はテヒにどうだったか尋ねました。
「社長です。」
テヒと特別企画開発室の社員たちは喜びました。
ヨンシクも集まってきました。
「今日は店を貸し切り祝いましょう。」
夜の宴会場。
社長となったヨンシクはある人にプレゼントがあると言いました。
「モク部長。部長にプレゼントです。誕生日が過ぎてましたね。」
「別にいいのに。」
すると海外にいたモク部長の家族たちが現れました。
「パパ~。」
「いつ来たんだ?とにかくよく来たな。」
「ありがとうございます。」
モク部長はヨンシクに感謝しました。
サンチョルは目を潤ませ泣きました。
モク部長はギターを弾きました。
「このギターでそこにいる美女を口説きました。私が妻を口説いたときの歌を歌ってみます。みなさん愛してます。とても幸せです。♪海風は冷たくない。月のようにかわいい顔。ランプの明かりはゆらゆらし揺れて温かい情が流れる。今日みたいに心温かい日にはお酒に誘いたい。白いほおが赤くなったら君はどうなるんだろ。愛してる。愛してる。夜空に虹がかかって愛してる。愛してる。ベルベットのように穏やかなこの夜。おでこを寄せて小さな声でささやきましょう。この心の深くまで。君に息吹が広がる・・・。今目を閉じたらいい日がまたやってくるのかな。あの広い砂浜をはだしで歩きたい。はだしで歩きたい。はだしで歩きたい♪」
モク部長は亡くなりました。
「社長。私がいなくなったらク・ヨンシク本部長とチームを最後までお願いします。最後の情熱を注いだ仕事です。どうかお願いします。ずっとお元気で。モク・ヨンチョル。」
ハン常務の部屋は何もなくなっていました。誰かに割られたハン常務のネームプレートを見てハン常務は泣きました。
テヒは荷物を持って空港にいました。
感想
ハン常務は解雇されたのかな!?それとも自ら辞めたのか。ヨンシクは社長になってテヒが空港にいて最後はどうなるのでしょう。残るはヨンシクのお母さんの問題と、テヒとヨンシク、ポン・ジュンス、ヨジンの恋愛の問題だけになりました。わからないのはハン常務が候補から降りると言ったときにヨンチョルがほくそ笑んだところです。ヨンチョルにとって彼を慕ってきたハン常務は邪魔な存在だったのでしょうか。ヨンチョルとハン常務はどんな関係にあったのか謎ですね。
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