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詳しい解説:韓国ドラマ-王と妃 第172話 あらすじネタバレ感想-韓国ドラマ

王と妃 第172話 あらすじネタバレ感想

王と妃 172話 あらすじ 和解

燕山君と仁粋大王大妃は絶食して張り合いました。
王妃が仁粋大妃殿の前に来ると大妃ユン氏は主上が何を召し上がったのか尋ねました。女命婦(ネミョンブ)たちは帰るように仁粋大王大妃に命じられました。オム貴人は主上は仁粋大王大妃に不孝を働いていると批判しました。チョン貴人も廃妃をなじるとユン大妃は言葉を慎むように言いました。オム貴人は廃妃が復位したら私たちは殺されるわとチョン貴人に言いました。チョン貴人は大妃が見てるとオム貴人を連れて帰りました。ユン大妃は舌打ちして晋城大君(チンソンテグン)を連れて帰りました。

仁粋大王大妃は布団に入ったまま目を閉じていました。

燕山君は膳をひっくり返して都承旨を呼びました。

燕山君と仁粋大王大妃が絶食して五日が経ちました。

仁粋大王大妃は燕山君の不孝について領議政に責任を問うと月山大君夫人に言いました。

燕山君は仁粋大王大妃を恐れて動かない礼曹がだめなら議政府に墓の移転をさせ、それもだめなら自らやるといいました。

仁粋大王大妃は領議政シン・スンソンに「私が死をもって主上の親不孝を正します」と言いました。
「世祖大王が犠牲にしてきた者の数に比べれば廃妃一人の命など取るに足らぬ。」

尚膳のキム・チョソンは燕山君が聖君になることで廃妃の罪を消せると上奏しました。
「母の汚名すらそそげぬのに聖君になどなれまい。私以外に誰が汚名をそそげるのだ。」
「もつれた糸は大王大妃媽媽がお解きになるべきです。」
「私が東宮にいた頃、そなたには何度も助けられた。そのとき私は心に誓った。卑しい内官ではあるがそなたを家族と思い必ず恩を返すとな。だから今はそなたを殺さずにおこう。」
「殿下。」
「おばあさまが糸を解くべきと?」
「さようでございます殿下。」
キム・チョソンは目に涙をためました。
「そのための絶食なのだ。母上の墓前で許しを請うおばあさまの姿を見たいのだ。そうすれば晴れる。すべての恨みつらみが晴れるのだ!」

政丞らは便殿に集まりました。
ユン・ピルサンは殿下は不孝なので墓を移してはいけないと発言しました。反対する者もおり議論は結論が出ませんでした。

廃妃ユン氏の墓を移せとの王命は事実上王の生母を廃位し毒を飲ませて中殿ユン氏の命を奪った仁粋大妃への宣戦布告も同然でした。権力の中心はどこにあるのか仁粋大王大妃か燕山君か廃妃ユン氏の墓の移転をめぐり朝廷の議論が紛糾したのは官僚たちが権力のゆくえを見定めていたからでした。

ユ・ジャグァンは宮殿の庭でイム・サホンに会いました。武霊君(ムリョングン)ユ・ジャグァンは皆保身に走っていると言いました。
「世祖大王の功績の中で優れたことがひとつだけある。集賢殿を廃止したことだ。」
「そなたはまだキム・ジョンジクを恨んでいるようだな。武霊君(ムリョングン)大監。」

集賢殿の廃止以降学者を束ねてきたキム・ジョンシクをユ・ジャグァンは恨んでました。そのユ・ジャグァンの恨みが朝鮮王朝最初の政治的な粛清事件である戌午士禍(ムオサファ、新進勢力を朝廷から排除しようとする事件)の一つとなりました。

イム・サホンはユ・ジャグァンに耳打ちしました。
「わかりましたか武霊君(ムリョングン)大監。折を見て領議政殿に府夫人の存在を伝えるのだ。」
「府夫人(プブイン)が生きていることを伝えろと?」
「殿下はシン・スンソンとシン・スグンだけを信じれおられる。その領相(ヨンサン、領議政)が離せば府夫人に会われるかもしれん。」
「わかりました。」

「どうも私たちが動かねばならぬようです領相(ヨンサン、領議政)大監。」
左承旨のハン・チヒョンは領議政のシン・スンソンに言いました。ハン・チヒョンは大王大妃をわかっていないと言いました。
「媽媽が嫁が疎ましいというだけで廃妃にしたと思いますか?仁粋大妃は危機の克服によって権勢を維持してきたお方です。誰が逆らえますか。果たして何人があのお方に立ち向かえるでしょうか。私を信用してください領相(ヨンサン、領議政)大監。私はあのお方がすべて正しいともすべて間違っているとも思いませんが、仁粋大王大妃が権力の中心に立っておられたから泰平の世が続いたのです。十年です。あと十年待てば仁粋大妃は七十になります。それまで生きている保証はありません。生きていたとしても年寄りに何ができましょう。そのとき殿下は三十の男盛りです。二人がぶつかることはないと思いませんか領相(ヨンサン、領議政)大監。」
「わかった。私が殿下に諫言してみよう。」

シン・スンソンが王の寝所に行こうとするとユ・ジャグァンと出会いました。
「廃妃の生母が生きていることをご存じですか?」
「なんということを言うのだ。余計な問題を増やさんでくれ。」
「殿下は知りたがっておられるかと。殿下に聞かれたらイム・サホンを呼ぶようにと領相(ヨンサン、領議政)大監。」
シン・スンソンは咳ばらいをして行きました。
「まったく小心者だな。」

左承旨のハン・チヒョンは仁粋大王大妃に燕山君が食事をされたので重湯を飲まれてはと言いました。

王妃とシン・スグンとシン・スンソンは部屋に集まりました。シン・スグンは燕山君の決意は固いので墓の移転に従うしかないと言いました。シン・スンソンの見解はそうではありませんでした。シン・スグンは墓の移転を押し通せば朝廷の重臣も味方するだろうと言いました。

ハン・チヒョンは仁粋大王大妃に墓の前で頭を下げても損はないと言いました。
「人情に弱いのが民です。民が殿下に味方しているのです。」
「下賤な者に何がわかりますか。」
「民心は天心とも言います。」
「民は私のことを悪姑と言ってるとか。私は悪口を言われてもかまいません。世祖大王はさらにひどい言いようだったとか。甥の王位を奪ったとか。魯山君があのまま王座にいたらこの国は勲旧大臣らの手に渡ったはず。上党君(サンダングン、ハン・ミョンフェ)は君主より財産が多かったそうです。表では忠臣ぶりながら裏では私腹を肥やすのが大臣です。祖母と孫の対立を利用し甘い汁を吸おうとするのが大臣らの魂胆です。だから私は殿下の親不孝に目をつぶっているのです。孫に謝罪しろというのですか?」
「そうではなく殿下が頭を下げられたら負けたふりをして・・・。」
「何を言うのですか。主上が頭を下げるもんですか。」

シン・スンソンは燕山君に頭を下げるのは恥ではないと説得していました。
「大王大妃様にご許可をいただくのも孫である殿下の勤めです。」
「もういいです。許可を得られるなら何回でも謝ります。」
「お聞きくださりありがとうございます。」

燕山君は輿に乗り大王大妃殿に行きました。
「私が席藁待罪に参ったと大王大妃にお伝えしろ。」

「折れるべきは主上ではなく大王大妃よ。いつまで権力を握るつもりかしら。」
王大妃ハン氏は病床から起き上がりました。
「引き下がる方ではありません。はっはっはっは。」
息子の斉安大君(チェアンテグン)は笑いました。

ハン・チヒョンが部屋から出てきました。
「許しを請いに来ました。おばあさまのお怒りがおさまるまで席藁待罪をします。」
「中にお入りください殿下。大王大妃様は扉を大きく開けて殿下をお待ちです。」
「そうか。ならば入ります。」
燕山君は開かれた仁粋大王大妃の部屋に入りました。
「ようこそ主上。この私が愚かでした。許してください殿下。」
仁粋大王大妃は両手を広げて燕山君を迎えました。
「おばあさま。」
「主上。」
「私の不孝をお許しください。」
燕山君は膝をつきました。仁粋大王大妃も泣いたふりをしながら主上の様子を観察していました。
夜になり部屋に膳が運び入れられ王妃と大妃と月山大君夫人が部屋に呼ばれました。
「召し上がってください主上。祖母からのお酒です。」
燕山君は横を向いて酒を飲みほしました。燕山君も仁粋大王大妃に酒を返しました。
「主上。私がお酒を飲む前に一言だけ言わせてもらいます。一に国家の安泰であり二にも国の安泰です。ただ座っているだけでは守れません。ときに慈悲深く時に冷酷にこの国を守っていくのです。廃妃ユン氏を廃したのは王室の綱紀を正すためです。しかしながら道端に埋もれ十年が過ぎたのですから十分罪の代価を払ったと思います。主上の望み通り廃妃の墓を移しましょう。主上の望み通りなさいませ。主上。私のことを恨んだでしょう。」
「めっそうもございません。」
「もうお忘れください。殿下が人情にこだわり朝鮮の朝廷をおろそかにせぬか心配で少々意地悪をしてみたのです。おわかりになりますかチュサーン。はっはっはっは。はっはっはっは。」
「(次は母上の番です。私の母がおばあさまに罪を問う番です。)」
燕山君は心の中で思いました。

便殿。
「私が廃妃になられた母上のお墓を移し供養するよう王命を下していたがやっと大王大妃の許可が下りた。議政府と政丞らと相談し諡号は孝思(ヒョサ)とし墓は懐(フェ)と呼ぶことにした。礼曹はその通りにせよ。」
「スグニマンガカウニダ(一同)」
すると重臣のひとりが諡号に「孝」という字は王室の掟で王室しか使えないので使ってはならんと言いました。
「君主の孝は士大夫とは違います。殿下は王位を継承なさりご先祖を供養されるお方です。孝行のためとはいえ廃妃に孝は行き過ぎです。」
「王室の人間だけしか孝の字を使えないなら私は母上を王妃に復位する。」
「殿下。廃妃の復位を論じるなとの成宗大王のご遺言です。」
「だから私が母上の墓の移転で済まそうとしているのだ。私を親不孝者にするでない。できることなら私の母上の罪をこの手で調べて父上の傍に埋葬してやりたい。だが多くの者が傷つくから我慢しているのだ。誰が母上を殺した?母上を弁護する者は一人もおらなかったそうだな。もう異論を唱えるな。私もこれ以上母上のことは口にしない。聞けば母上には流刑にされた母と兄がいるとか。彼らを釈放しなさい。」
「仰せの通りにいたします。」
ハン・チヒョンが言うと皆も後に続きました。

王宮の池。
「はっはっはっは。はっはっはっは。見たか。母上を復位すると言ったら大臣らは真っ青になっておった。皆動揺していたな。あの場にいた大臣らはおばあさまが怖くて母上の廃位に賛成した者たちだ。肝を冷やしただろう。」
燕山君が言うとジャウォンもその通りだと言いました。
「私も皆と変わらぬ。私もおばあさまの顔色を窺っている・・・。」
「大王大妃様はもうお迎えが近いですよ。」
「死ぬまで待てと?それまで息を潜めていろというのか。はっはっはっは。できぬことはない。国務はおばあさまに任せて私は自由きままに生きればよい。はっはっはっは。はっはっはっは。」
「殿下・・・殿下・・・。」
ジャウォンは心配そうにしました。
「そう突っ立ってないでそなたも一緒に踊れ。さあー。」
燕山君とジャウォンは手をつないで踊りました。キム・チョソンは複雑な表情で見守っていました。

仁粋大王大妃は燕山君が舞っていたときいて笑いました。
「お母さまのお墓を移し廟も立てられるからそれで主上は踊っておられるのでしょう。」
「だから舞っておられる・・・・くっくっくっく。」

燕山君の部屋。
シン・スンソンは辞職を申し出ました。
「義父上がおやめになればおばあさまはハン・チヒョンを昇格するはず。」
「ハン・チヒョンを左議政にするかわりに都承旨の座を要求してください。私めの未熟な息子ですが・・・。」
「シン・スグン義兄上ですか。」
「政治は取引です。大王大妃様が諡号を許可してくださったお礼に殿下は大王大妃様に左相(チャサン、左議政)の座を。またそのお礼には大王大妃様は・・・。」
「いいでしょう。義兄上が都承旨になれば私はもっと楽になる。そうしましょう。まだ話があるのですか?」
「殿下。廃妃様のお母上はご存命でいらっしゃいます。」
「だから放免とし財貨を与えたのです。」
「お会いになりますか?殿下が会われるのであれば・・・。」
「その必要はありません。どうしたのですか?」
「なんでもありません。」
「私は母上の顔も知りません。どんな方だったか知りたいという反面嫉妬深く粗暴だったという母上が恥ずかしい時もあります。考えても仕方ないので忘れます。おばあさまも喜ばぬはず。私は風流を楽しみながら生きていくつもりです。斉安叔父上のところに行ってきます。斉安叔父上のところには楊貴妃並の美女がいますから。あっはっはっは。」

イム・サホンはシン・スンソンにどうだったか尋ねました。シン・スンソンは会わないそうだと言いました。
「大王大妃の側近を追い出す絶好の機会です。」
「殿下にそのつもりがないのだ。」
「廃妃の死を詳しく殿下に申せば殿下の怒りも爆発するつもりです。領相(ヨンサン、領議政)大監。」

廃妃の母と奴婢は廃妃ユン氏の墓の前で悔しがって泣いていました。
「媽媽を死に追いやった輩は栄華を極めているのに。媽媽の息子の殿下は仁粋大妃に言われるがままです。どうすれば媽媽のことを殿下にお伝えできるのがまったく方法がわかりません。アイゴー。媽媽。」

燕山君は斉安大君(チェアンテグン)とともに妓生の舞を堪能しました。
「あ~。さ~皆こっちに来い。」
燕山君は妓生と踊りました。

睿宗大王が在位一年で亡くなり仁粋大妃の次男である乽山君が王になりました。成宗でした。本来の王位継承者は斉安大君(チェアンテグン)でした。

感想

燕山君もまた権力争いに巻き込まれてしまい、ドラマを見る限りでは重臣のせいで王座を追われたといってもいいですね。権力を得ようと目論むイム・サホンとユ・ジャグァンらがシン・スンソンと同盟関係があるように今回は描かれていました。しかも諡号の議論のことについても細かく記録が残されているというのは凄いですね・・・。斉安大君(チェアンテグン)は燕山君と平和に過ごせていたようで。あと8話くらいしかありませんが、変に装飾された「インステビ」や「王と私」よりも面白いドラマだと思います。

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