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刑事フォイル(シーズン1)第22話 それぞれの戦場(後編)あらすじネタバレ感想


刑事フォイル(シーズン1)第22話 それぞれの戦場(後編)

刑事フォイル

刑事フォイル22話 あらすじ THEY FOUGHTIN THE FIELDS プロローグ

1941年4月。男性が戦地に駆り出され労働力不足に陥っていたイギリスでは女性を各地に派遣して農業に従事させていた。ある晩ドイツ軍の爆撃機が農村部に墜落。落下傘で脱出した乗員のドイツ兵二人シンメルザバルトフスキーが捕まる。その後まもなくジャクソン農場の主人の死体が見つかりフォイルが捜査をすすめているともう一人ドイツ兵バイザー少尉が農場で発見される。だがドイツ兵に関する捜査は捕虜尋問部コーンウォール少佐に遮られてしまう。

刑事フォイルあらすじ本編

イギリスの捕虜収容所。ドイツ兵のシンメル中尉コーンウォール少佐を呼び止めます。コーンフォール少佐はドイツ語で優しくシンメル中尉に「調子はどうだ?」と言いました。
「あ~すみません少佐。昨日ここに連れて来られた男がいましたね。背が高い・・・。」
バイザー少尉か?彼が何か?」
「実は戦友なんです。どこにいますか?」
「軽い脳震盪でね。療養所だ。でもすぐによくなる。」
「ああよかった。治ったら療養所を出てここに来ます?」
「ああ。明後日だ。軍医がそう言っていた。」
「ありがとう。」
「どういたしまして。」

朝。サム婦人農業部隊の宿舎に宿泊していたフォイル警視正を迎えに来ました。
サムは農場の女の子に何もしていないと言われたことを気にして農場を手伝いたいと言いました。
フォイルはサムにジャガイモの収穫の手伝いを許しました。
「感謝します。」
「がんばれ。」

農場。
サムの運転でフォイルは農場に着きました。ミルナー巡査部長は農場で事件の捜査をしていました。サムは作業服に着替えました。
フォイルは死んだ農場の主人ヒュー・ジャクソンの部屋の引き出しを調べていました。フォイルが引き出しから拳銃を見つけるとミルナー巡査部長も「警視正。ルガーです。玄関の薪(たきぎ)の中に隠してありました。それはジャクソンの?」と銃を持ってきました。
「銃声は三発。銃も三丁。」
フォイルミルナーに言いました。
「使った形跡は?」
ミルナーはフォイルに尋ねました。
「ごく最近だ。ルガーを返しに行こう。サムは祖国に貢献したいそうだ。かわりに運転を頼んでくれ。」
「わかりました。」

サムは農場のローズジェーンと一緒に地面のジャガイモを棒切れで掘り出していました。するとローズが急に吐き気をもよおしました。
「平気?ローズ?」
サムローズに声をかけ(ローズを病院に連れて行こうと思って?)るとサムの運転していた車が行ってしまいました。
ちょっとー待ってー!
サムは車に叫びました。
「まるで恋人に置いて行かれたようね。」
ジョーンサムに嫌味を言いました。ローズはやめなよと怒りトラクターを動かそうといませんでしたがトラクターのエンジンがかかりませんでした。
「これだからアメリカ製は。」
ローズが言うと、サムは少し触れクラッチのようなものを上げただけでトラクターのエンジンがかかりました。
「パパがトラクターもってンの?」
ジョーンは再びサムに嫌味を言いました。
「違う。いとこがもってンの。」

フォイルは捕虜尋問所に来てバイザー少尉との面会を求めましたがコーンウォール少佐は断りました。
「あなたは違法な物を所持しておられますねぇ。闇で買った葉巻とか。」
フォイルコーンウォール少佐の弱みを刺激しました。
「・・・そうか。わかった。いいでしょう。私も立ち会う。今までの努力を台無しにされたくない。敵の飛行士の扱いは難しいので。」
「最初に捕らえた二人からは何かわかりました?」
「わが空軍の兵士が撃墜されて捕虜になった時おいそれと口を割るはずがない。ドイツ兵とて同じです。時間がかかる。脅せばかえって口をつぐむ。それより親切にして面食らわせたほうが効果的だ。結果もでています。」
「あ~ザバルトフスキーは丸腰で軍服も着ていなかったが?」
「飛行服は持っていたし丸腰の兵隊も多い。バイザー少尉と話したいならご案内しましょう。でも私の仕事に口出ししないでほしい。こちらです。」

収容所の病床。
「グーテンモーゲン。具合はどうだ?」
「前よりいい。ダンケ。」
「こちらフォイル警視正だ。」
「どうも。前に会いました。」
コーンウォール少佐バイザー少尉に言いました。
フォイルは撃墜された夜のことは覚えているかバイザーに尋ねました。
「頭を打って意識がなかったそうだ。」
コーンウォール少佐はドイツ語を通訳しました。
「なるほど。これを見てくれ。拳銃だ。」
フォイルは言いました。
「俺のだ。どこで?」
バイザー少尉は言いました。
「なんでなくした?」
フォイルは言いました。
「木からぶら下がっているとき女にとられた気がするそうだ。記憶はあいまいだが。赤い上着を着ていて金髪で美人だった。」
コーンウォール少佐はバイザーの言葉を通訳しました。

農場。
サムは丘で休憩していました。するとジェーンが来ました。
「ここにどうぞ。二人座れる。」
サムジェーンを歓迎しました。
「なんでそう親切なの?あたしさっき意地悪言ったのに。上流の学校じゃそう教わるの?感情を表に出すなって?」
「まあそんなとこ。」
「まあいいや。隣に座っちゃお。ここお気に入りの場所なんだ。ポピーの丘っていうんだ。ポピーは見たことないけど。田舎育ち?」
「あたり。」
「やっぱりね。野良仕事に慣れてたもの。あたしは違う。田舎で暮らしたことないの。生まれはイーストロンドン。ここに来る前はそこで育った。最初はここが嫌だった。でも今は出て行きたくない。実はね。ヒューおやじもね。ここがお気に入りだったの。ここで酒を飲むのもね。ヒューはこの草地がお気に入りでね。畑を作るときも向こう側にしたの。いばらや下ばえだのをぜんぶ抜いてたいへんだったんだから。それでもこの草地は残したの。変にやさしいのね。人使いは荒いくせに。」
「ありがとね。さあもうひと頑張りしよう。」
ローズが二人を呼びに来て言いました。
「ほんとにありがとう。」
ジェーンサム感謝しました。

WEST MILE STORESの店。
フォイルは店の女性に尋ねました。
電話交換手の女将は亡くなった農場の主人の妻は農場の下働きだったアンドリュー・ニームと逃げたと言いました。
「でも二人に手紙を出す人も向こうから連絡もなかったわ。まだちっちゃかった息子に誕生日のカードすら送られてこなかったわ。フランス人だったの。」
「そりゃ酷い。電話をかけてもいいですか。」
「どうぞ。」

フォイルミルナーは赤いジャンパーを着たバーバラと一緒に森を歩いていました。
「昨日仕事中に見かけたの。」
「拳銃をどう仕事に使うのですか?ドイツ軍の飛行士が木にぶら下がっているとき拳銃を持っていたのはあなただと言ったんです。」
「あたしが銃を奪ってヒュー・ジャクソンを殺したというの?会ったばかりの彼を?」
「そうはいってない。ただあなたが銃を持って行ったというだけです。」
「たとえ銃を奪ったとしてもあたしには殺せないわ。だって兵隊を見つけたのはヒューが死んだ後だもの。」
「証拠はない。」
「信じないのね。わたしよりドイツ兵を信じるのね。
「これが仕事なんです。」
「なんでドイツ兵が言うのは私だというの?」
「それは赤い服、金髪、美人、そして悲しげな目。」
「警視正!来てください!」
ミルナーフォイルを呼ぶと森の中にボロボロのテントがありました。
「こんにちは。」
フォイルは杖を突いた男に言いました。
男は逃げようとしましたがミルナーに捕まりました。
ニームさん。」

「森の中で何をしているんですかニームさん。」
ミルナーは農場の元下働きの男ニームに言いました。
ヒュー・ジャクソンが自殺したって聞いた。本当なのか?」
「いいえ違います。殺されました。」
フォイルは言いました。
「ほんとか?じゃあジェヌビエームはどこだ?ジャクソン夫人は?」
「あなたとご一緒じゃ?」
フォイルは言いました。
夢の中じゃ一緒だけどね。」
「最後に会ったのは?」
1930年5月2日。

ニームが隠れ住んでいたあたりの森が捜索されました。
ニームと駆け落ちしなかったのに十一年間一度も目撃されていない。ケント州のキングスノース農場の人はどういってます?」
ミルナーはフォイルに言いました。
「確かに十一年前にニームがやってきた。そのうち様子がおかしくなって姿を消した。」
「警視正。」
警官はフォイルに何かを見つけたと言いました。
土の中から何かがでてきました。

捕虜収容所。
ドイツ兵のシンメルザバルトフスキーはトラックの裏にしがみ付き逃げようとしましたが力尽きて落ちてしまいバレました。
「待て。トラックを止めろ!」
「頼む。撃たないでくれ。」
「撃たないって。バラード。下を調べろ。」
「よ~し出てこい。」
建物の部屋の中からバイザー少尉が彼らに人差し指を横に振っていました。

農場。
「よーし。これで最後。」
「勝利のために掘ったぞ~!」
サムは叫びました。
「一面いばらだったの。39年の冬。ジョーンと一緒に掘ったの。15エーカーの命令だったけど20エーカーつるはしで掘ったの。三十トンもジャガイモが収穫できたわ。私も役に立ちたかったの。二人の兄は陸軍に行って戦地にいる。生きて帰ってほしいから。」
ローズサムに言いました。

フォイルは警察署にジェーンを呼び質問しました。
カーリングさんが聞いた午前五時の銃声は豚を殺したせいだね?肉の半分は売って残り半分は搾乳室につるしておいた。ところが事件が起きて私たち警察が来てしまったため森に隠してしまった。」
フォイルジェーンに言いました。
「証拠ある?」
「みんな生活が苦しくても国のために我慢してやりくりしている。闇市で肉を売るのは違法だよ?」
「やりくりとかそういう問題じゃないの。もう二か月給料が出てない。お金はぜんぶトラクターを買うのに消えた。ヒューが肉を売って給料を払うって言いだしたの。私は関係ない。私は反対したもん。悪いのはヒューでしょ。だって言っとくけどあたしは豚を殺して売るのが嫌だった。トムだってそうよ。でもヒューはやるしかないって。バーバラに見つからないように運ばなければいけないから手伝えって。ローズはヒューが豚を撃つのを見て気分が悪くなって畑に出た。あたしは何もしてない。」
「事情はどうであれ暴利をむさぼるのは違法だ。それに実際に関与はしなくても知ってはいたのだから君には通報の義務があった。」
「あたしに前科があるからでしょ?再出発したくてロンドンから逃げてきたのに邪魔するんだ。犯罪とは無縁の生活がしたくてようやくここを手に入れたのに。あたしがこの農場にいることは母親ですら知らない。二年間必死で生きてきたの。」

フォイルは次にローズに質問をしました。
「農場のリストがあるんです。従業員の数や建物の管理体制。第二の土地台帳って呼ばれてる。ヒューは豚の数をごまかしてた。羊の数も申告しているより多かった。国がロムニー・マーシュから羊を十万頭避難させたときヒューは何頭かくすねておいたから。この辺の農場主ならみんなやってる。
ジョーンの計画か?」
「いいえ。ジョーンは反対してた。絶対に捕まるからって。でもヒューは・・・この辺じゃ誰でもやってることだって。確かにそう。宿泊所の食事はおいしかったでしょ?そのはずよ。うちのだもん。牛肉豚肉卵に子羊。盗んだ羊を食べたのだからご自分も逮捕しないと。
「体の具合はどう?」
「え?」
サムジョーンも最近君は気分がすぐれないと言っていた。」
「大丈夫です。」
「そう。その体調不良はもしかしてヒューと関係ある?君がほかの人の下着を盗んで彼のために着たのは君が彼をとても愛していたか愛されていることに自信がなかっただろう。」
「彼に喜んでもらいたかった。気難しい人だったから。心が冷えてて。奥さんに逃げられたせいでしょうね。でも本当はいい人なの。本来は愛がわかる人・・・だったと思う。
「でも今君のおなかにいる子供を彼は望んでくれなかったんだね。」
いらないって。そういわれた。ううっ・・・。」
ローズは口を手で押さえて泣きました。

フォイルはさらにアンドリュー・ニームの尋問をしました。
「俺たちは愛し合っていた。駆け落ちしようと手筈を整えていた。俺は駅で彼女を待った。でも来なかった。列車を一本見送りその次も見送った。彼女は来たかったと思う。絶対に。でも子供が亭主のところに置いていくって言ってたけどやっぱりそれができなかったのだろう。子供を連れていけばいつか必ずヒューに見つかってしまうし子供を捨てたりできないんだから仕方ない。かえって彼女を見返した。言う意味わかるだろ?」
「わかるよ。なんで戻ってきたんだ?」
フォイルは顎に手を置きニームの苦労話を聞きました。
ヒュー・ジャクソンが死んだって聞いた。仕事でテンターデンの方に行ってるときにこれを見た。」
ニームはテンターデンタイムズ新聞の「疑惑の死」と書かれた切り抜きをフォイルに見せました。

フォイルニームは嘘はついてないとミルナー行方不明の夫人に未練があったのだと言いました。サム何か心当たりがあるとフォイルに言いました。

ポピーの丘。
フォイルたちは警官を連れてポピーの丘に行き地面を掘らせました。
「ポピーの丘っていうんです。ポピーは長年掘り返しなかった土地が掘り返されると咲きます。前の戦争でも終戦後砲撃された土地でも咲きました。ヒューはこの土地だけは畑にしなかった。お気に入りの場所なんです。死ぬ前もここでお酒を飲んでいたそうです。」
サムはフォイルとミルナーに言いました。すると森の中からバーバラの大きな鳴き声がしました。

森の中。
バーバラは大きな木に手を当てて泣いていました。
「犬と女とクルミの木は叩けば叩くほどよくなるっていうじゃない。」
バーバラはフォイルに言いました。
「・・・なんのこと?」
「森で働くのってほんとに素敵。忙しいしやることはたくさんあるし変化のたくさんある。だから余計な事考えなくて済むの。だけど時々記憶がよみがえるの。」
「何があったんです?」
「ある男と出会い結婚したけどうまくいかなかった。でも息子は・・・素晴らしい子でね。その息子は・・・あんなにいい子が・・・戦死したの。ダンケルクで。」
バーバラは泣きました。
フォイルはバーバラを抱きしめました。
「男も・・・戦争も・・・大嫌い。汚くて卑劣で残酷で。」
「警視正!警視正!」
サムがバーバラと抱き合っているフォイルを呼びました。

ポピーの丘。
地面の中から人骨が出てきました。
サムは気持ち悪くなり反対の方向を向きました。

捕虜収容所。
バイザー少尉は最初に捕まったドイツ兵士ザバルフトスキーをのほうを見ていました。ドイツ兵のザバルトフスキーは事務所のラジオを修理しました。イギリスの兵士で農場の跡取りのトムはクリケットの試合の実況中継のラジオを二年ぶりに聞いたと喜びました。そこにミルナー巡査部長が現れトムを連れて行きました。

フォイルトムに質問をしました。
「豚を見つけたよ。君が出かけたときお父さんは?」
「外で飲んでました。僕は殺してません。なんで僕が。」
「お父さんは上官に手紙を出したり君の恋人を気に入ってなかったり。お母さんのことを聞きたい。」
「僕がまだ小さいころお母さんは駆け落ちした。連絡もないし連絡していない。母はきっと・・・会いたくないでしょう。連絡したら迷惑だ。」
「そうかな。お母さんは亡くなっている。誰とも駆け落ちなんかしていない。出て行かなかった。」
「出て行ったよ。模型の動物で遊んでたら母が来てしばらく留守にするって言われた。でも僕は遊ぶのに夢中で注意を払わなかった。買い物か何かに行くんだなって。母とはそれっきりでした。」
「お母さんは・・・出て行こうとした。でもお父さんはそれを許せなかった。お母さんを殺したのはお父さんだと思う。」
「父は母を愛してたんでしょうね。お父さんは心が壊れているから許してやれって。ジョーンがいつも言ってた通りだった。」

警察署の拘束室。
「あたしたちを起訴するつもり?」
ジョーンフォイルに言いました。
「いや。帰っていい。」
「うそでしょ?」
ジョーン。お礼を言ったらどうなの。」
ローズは言いました。
「ありがと。」
「送ってやれ。」
サムフォイルとともにジョーンローズを農業婦人部隊まで送りました。

農業婦人部隊。
婦人たちはジョーンローズの無事を祝いました。
フォイルは農業部隊の庭で休憩していました。するとバーバラジンジャービールをフォイルに持ってきました。
「素敵な服だ。」
「実は落下傘で作ったの。」
「あのドイツ兵の?」
「染色してね。自分のとジョーンとローズとあと六着作れたわ。生地は傷んでなかった。新品同様。・・・トムジョーンプロポーズしてOKされた。」
「そうか。よかった。」
「ほんとに?」
「もちろん。」
「長続きする?」
「でも戦争のさなか今の幸せだけでも十分じゃないか。」
「よければ聞かせて。」
「私のことか?・・・ある女性と出会い結婚してうまくいった。子供にも恵まれた。息子はありがたいことにまだ生きてる。とはいえ妻を亡くしてね。だから私は女性を高く評価してるよ。君は男に厳しいけど。ふ・・・。」
「生きていくってほんとにたいへんね。」
「ああ。」
トムジョーンに。」
フォイルバーバラは乾杯しました。

警察署。
「これがバイザーの荷物です。」
ミルナーはフォイルに落下傘と荷物を出しました。
亜麻だ。亜麻は引っ張ると伸びるんだ。でもこれは伸びてない。」
新品だ。」
だ。」

捕虜収容所の庭。
バイザー少尉。」
「体調は?」
「良好です。ダンケ(ありがとう)。」
「そうか。仲間と一緒に楽しく過ごしてくれ。フィーリュブリック。」
「ダンケ。シェーン。」
コーンウォール少佐はバイザー少尉と握手しました。
「だめだ。(バイザー少尉を)入れてはだめだ。」
バイザー少尉は走りました。
フォイルコーンウォール少佐に言いました。
「フォイルさん。いきなり何なんですか。」
コーンウォール少佐はフォイルに言いました。
あいつはザバルフトスキーを殺しに来た。」
「どういうことだ。」
「墜落したドルニエは定員三名だ。なのにもう一人技術者のザバルフトスキーも乗っていた。彼が技術的に必要な情報を持っているからだ。その貴重な情報を我が国に知られないようドイツ軍は彼を殺そうとしている。あなたはかたくなに我々の協力を拒んできたが今回はそうはいかない。」
「ゲートを開けろ。」
バイザー少尉はザバルフトスキーを殺すために宿舎に入りました。

捕虜収容所の中。
「伍長。門を封鎖しろ。早く探せ。」
バイザー少尉は捕虜の片割れシンメル中尉と出会いました。
「やつは?」
バイザーはシンメルに尋ねるとシンメルはトイレを指しました。バイザーはトイレに入るとザバルトフスキーを見つけ首をしめました。
「バイザー!開けろ!」
トイレの扉が開きバイザーはミルナーとコーンウォール少佐に捕まりました。

捕虜尋問所。
「ついさっき息を引き取りました。意識が戻ることなく。」
ミルナーが部屋に入ってきてフォイルたちに言いました。
「殺された理由は?」
コーンウォール少佐はフォイルに尋ねました。
「何を積んでいたか知ってるから。乗員のひとりがコードが切られていて落下傘が開かずに死んだことをザバルトフスキーに教えたところ彼はそれが自分用のだと知りショックを受けていました。彼はこういった。自分が墜落を生き延びると困るからコードが切れた落下傘があてがわれたがそれをクラウスが間違えて使ったと。」
「ドイツ語がわかるのをなぜ言わなかった。」
「あなたに言っても無駄だと思いましてね。まあ私のドイツ語は先の大戦で覚えただけです。こいつ(バイザー)の語学力と大した違いはない。」
「彼はドイツ語ができない。」
コーンウォール少佐は言いました。
「そこそこできるよな。この前私がここに来たとき君は私の質問を通訳されずに理解していた。最初に木にひっかかっていた君を降ろしたときもだ。君は我々がそこにいた女性が殺したんじゃないかという話を聞いてあとで誰に銃を奪われたか聞かれたときにその女性を連想させる発言をした。」
「ザバルフトスキーが知っていた重要情報とは?」
「それは君から答えるか?そうか。シンメルに言っていたことから考えると彼はRDFの専門家だろう。ドイツ語でフンクメス。つまりレーダー。墜落したドルニエには最新のレーダーシステムが搭載されていたのだろう。だから必死に機体に戻ろうとした。我々が装置を見つける前に装置を壊すために。こいつが送り込まれたのも同じ理由からだ。最新の装置とザバルフトスキーを始末するため。わざと捕まってザバルフトスキーと同じ収容所に送られるようにした。そして収容所の中でザバルフトスキーを殺すというさんたんだった。」
「落下傘で降下したのが見せかけだとすれば俺はいったいどうやってここへ?」
バイザー少尉はフォイルに言いました。
「実に流暢な英語だ。船だろ。ズボンに海水のしみがついていたし落下傘もハーネスも一度も使われた形跡がなかったからね。」
「お見事。Uボートから上陸したんだ。」
「そうか。ザバルフトスキーを殺した理由はわかった。しかしなんで農場主を?」
「なんで俺だと?」
「君は農場に着いた時見られている。海岸から自転車で墜落現場まで行くところだった。でもあの夜はいろいろあった。君は計画発覚をおそれた。墜落現場まで行くのをあきらめ自転車を捨て落下傘で降りたよう装おうとした。ところがヒュー・ジャクソンに見られた。警察に通報しようとしていたヒューを君は撃ち殺し受話器を元に戻した。あれだけ飲んでいれば自殺かと思われるだろう。だからヒューの猟銃で自殺と見せかけた。母屋を出るとき君はまた誤りを犯した。拳銃を玄関に捨てたことだ。」
「お見事。」
「君が殺したのはわかったが理由がわからない。もしかして落下傘で降りかけているよう見せかけているのを目撃されしゃべられたら任務の妨げになると思ったからか?それ以外に何がある。」
「イギリス人だからだ。」
「死刑を覚悟しろ。」
コーンウォール少佐はバイザーに言いました。

捕虜尋問所のゲート。
「フォイルさんには謝らなければ。私のせいだ。」
コーンウォール少佐はフォイルに言いました。
「いや~。」
「私は捕虜の調書を見ることで結果を出してきた。私は戦争前にハイデルベルク大学に一年留学して私はドイツ人は親切で礼儀正しいと信じている。」
「サッカーをしたことは?」
「いや。私はクリケットだけだ。でもハイデルベルクにはクリケット場が少なくて。」
「私は警察チームで36年にドイツと試合をしました。対戦チームのドイツ人はみんな賢くて親切で礼儀正しかった。いや~楽しかった。歓迎会で朝までしこたま飲み食いしましてね。翌日の試合、ピッチに立ってみたところ二日酔いでふらふらだ。ところがドイツ人のチームを見たら11人全員が新しい選手だったんです。1一滴も飲まず10時前に寝た連中に勝てません。やられましたよ。この戦争は敵はどんな手を使ってくるかわかりません。クリケットとは違う。」

農場。
「農場は売らないの?」
サムは言いました。
「今までがんばってきたのに?これから家族も増えるし。」
ローズは言いました。
「サムまたね。」
ジェーンは言いました。
「ちょっと聞いてもいいかな?バーバラは?宿泊所に聞いてもいないんだ。」
フォイルはトムに尋ねました。トムは手紙をフォイルに渡しバーバラは密命が下って異動になったと言いました。

サムの車の中。フォイルは手紙を読みました。
「異動になりました。場所はいえないの。ごめんなさい。でも男性観が変わりました。あなたのおかげで。バーバラ。」
フォイルはバーバラの手紙に慰められました。

感想

いや~今日のドラマはややこしかったですね。フォイルはバーバラの耐えがたい悲しみに同情していましたね。フォイルとバーバラの束の間の恋。フォイルはアンドリューを失ったら・・・ということを日々思っていたようですからバーバラの悲しみがわかるのですね。だから一瞬でもバーバラを愛していたようでした。オトナの恋というのでしょうか。コーンウォール少佐は名前からして貴族なのでしょう。クリケットしか知らないとドラマ中で言っていましたから。普段なら罪を見過ごさないフォイルもローズとジェーンの身の上に同情したのか、はたまた自分が咎められる面倒もあってかジェーンがヒューを止めようとしていたことに罪がないと判断して見逃してやりました。ジェーンもサムの友好的な態度に心を開いて警戒心を解きましたね。ヒューはおそらく妻を殺して埋めたとんでもなく悪い男でした。でもそんなヒューをローズが愛してしまうのですからへんな話ですねwローズは子供を降ろせと言われて自分が愛されてない単なる性の道具であることに気が付きました。今回は愛についても対比的に描いていたとも考えられますね。フォイルとバーバラのオトナの愛。ジェーンとトムの年相応の健全な愛。ローズとヒューの思いが通じてない愛ですらない性欲だけの愛。そしてヒューが一方的に奥さんに抱いていた歪んだ異常な愛ですらない暴力的な支配欲。駆け落ちの男とヒューの妻との危険でロマンティックな愛・・・。バーバラも切ないですが、「夢の中でいつも一緒」というニームもかなり切なすぎてかわいそうなくらいでしたね。ニームがもっと見た目がイケメンだったら視聴者の同情が得られたのではないかと思います。

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朱蒙(チュモン)のあらすじ一覧 朱蒙(チュモン)の1話から最終回81話までのあらすじを解説し感想も述べています。途中でちょっと面倒になったこともありましたが、何とか最後まで視聴することができました。朱蒙(チュモン)は感情移入するようなドラマではないと侮っていたのですが、最後らへんになると思わず登場人物の結末に涙してしまいました。 チュモンの全話あらすじ詳細とネタバレ感想 チュモン 1話 あらすじネタバレ感想 チュモン 2話 あらすじネタバレ感想 チュモン 3話 あらすじネタバレ感想 チュモン 4話 チュモン 5話 あらすじネタバレ感想 チュモン 6話 チュモン 7話 あらすじネタバレ感想 チュモン 8話 チュモン 9話 あらすじネタバレ感想 チュモン 10話 あらすじネタバレ感想 チュモン 11話 あらすじネタバレ感想 チュモン 12話 あらすじネタバレ感想 チュモン 13話 あらすじネタバレ感想 チュモン 14話 あらすじネタバレ感想 チュモン 15話 あらすじネタバレ感想 チュモン 16話 あらすじネタバレ感想 チュモン 17話 あらすじネタバレ感想 チュモン 18話 あらすじネタバレ感想 チュモン 19話 あらすじネタバレ感想 チュモン 20話 あらすじネタバレ感想 チュモン 21話 あらすじネタバレ感想 チュモン 22話 あらすじネタバレ感想 チュモン 23話 あらすじネタバレ感想 チュモン 24話 あらすじネタバレ感想 チュモン 25話 あらすじネタバレ感想 チュモン 26話 あらすじネタバレ感想 チュモン 27話 あらすじネタバレ感想 チュモン 28話 あらすじネタバレ感想 チュモン 29話 あらすじネタバレ感想 チュモン 30話 あらすじネタバレ感想 チュモン 31話 あらすじネタバレ感想 チュモン 32話 あらすじネタバレ感想 チュモン 33話 チュモン 34話 あらすじネタバレ感想 チュモン 35話 チュモン 36話 チュモン 37話 あらすじネタバレ感想 チュモン 38話 あらすじネタバレ感想 チュモン 39話 あらすじネタバレ感想 チュモン 40話 あらすじネタバレ感想 チュモン 41話 あらすじネタバレ感想 チュモン 42話 あらすじネタバレ感想 チュモ

薯童謠(ソドンヨ)最終回第66話恋の成就のあらすじとネタバレ感想

薯童謠(ソドンヨ)最終回 あらすじ 夜の百済王宮。 女性たちが華やかに舞い、貴族の男とメクトスたちは庭で酒と食事を楽しんでいました。 「こんなに楽しい日は生まれて初めてだ。ははは。」 メクトスは有頂天でした。 「親父、俺も結婚したいよ。」 ポムノはメクトスに言いました。 「何だと。」 「チョギとだよ。陛下がうらやましいよ。」 「父親を片付けてから結婚しろ。」 「あー!ちくしょう。」 「ところで陛下は男女の営みをご存知だろうか。事前に教育するのを忘れてたよ。」 メクトスは卑猥な想像をしていました。 「そんなの心配いりませんよ。(未経験の)俺でも知っています。」 トゥイルはメクトスに言いました。 「そうか?」 「今頃うまくやってますよ。」 「はっはっはっはっはっは。」 男たちは笑いました。 「紙に穴をあけてのぞきたいところだけど、陛下にそれはできないな。」 メクトスは笑いました。 寝所の控室。 「結髪(キョルバル)の用意はできた?」 モジンはウンジンとウスに言いました。三人は桃色に白地の縁取りの刺繍の絹を着て初夜の営みの準備をしていました。 「はい。」 「香油は?」 「用意しました。」 ウンジンはモジンに言いました。 「櫛は?」 「置きました。」 ウスが答えました。 「浄化水は?」 「用意しましたー。」 チョギは明るく言いました。 「分かったわ。」 三人は王の寝所を出ました。 「準備が整いました。」 寝所の前で控えていたボミョンが外に出てきたモジンに言いました。 「はい。では五歩下がるように。」 モジンは侍従と侍女たちに命じました。 ウンジンとチョギとウスは口に手を当てて照れ笑いして顔を見合わせました。 「陛下。初夜の儀式を始める時間です。今から申し上げる順序でなさいませ。」 モジンは寝所の中に向かって話しかけました。 「まず、生涯を共にすると誓う意味の結髪をしてください。」 ベッドの上には白地の縁に金の刺繍が施された衣に着替えたチャンと白い絹に薄桃色の縁取りの絹を着たソンファ公主が腰かけていました。二人の髪が少し切られて絹の敷物の上に赤い紐で結ばれ置かれていました。 チャンは置