刑事フォイル(シーズン1)第21話 それぞれの戦場(前編)あらすじネタバレ感想
刑事フォイル21話 あらすじ THEY FOUGHTIN THE FIELDS プロローグ
1941年4月。
夜の町に次々と爆弾が投下されていました。
ドイツ軍の飛行機の中。
「260度に敵機。」
「高度は?」
「わかりません。」
(爆発音)
「あ~。誰かやられた。射手だ。墜落する。制御不能。脱出しよう。制御不能だ。」
「射手戦死。」
「もうだめだ。」
「墜落する。位置は北64度南4度。急げー!」
兵士たちは飛行機からパラシュートで落下しました。
本編
広大な畑には小鳥の鳴き声と馬のいななきが響きました。
「がんばって~。よ~し止まって。いい子ね。いい子ね。」
金髪の若い女性ローズは二頭の馬に畑を耕せていました。
「よ~し行って。おいでおいで。」
栗色の髪の若い女性ジョーンは牛を移動させていました。
バーバラ夫人は主人ヒュー・ジャクソンにうなずくと赤いコートを着て自転車でどこかに出かけて行きました。
「せっかくの春なのに。空襲ばかり。」
サムはフォイル警視正とミルナー巡査部長を車に乗せて愚痴をこぼしていました。
「飛行機は落ちるし。」
ミルナーは言いました。
「道路封鎖は何回あった?」
フォイルは言いました。
「六回です。」
「空襲の翌日に生まれてくる羊だち。」
サムは嘆きました。
「春なのに漂う火薬の匂い。」
ミルナーは詩人のように続けました。
「ほんとうに、どうかしてますよね。」
サムは言いました。
「同感だ。」
フォイルは同意しました。フォイルたちは草原の現場に着きました。現場には落下傘が開かなかったドイツ兵士の遺体がありました。現場にいた老兵は敵はあと二人で逃げたと言いました。フォイルは敵が逃げた方向に向かいました。
「ああ。お嬢さんは見ないほうがいい。落下傘が開かなかったようでね。」
老兵は言うと兵士の遺体は粉々になっていました。
(だったら視聴者に肉片を見せないでよ!)
(だったら視聴者に肉片を見せないでよ!)
「コードが切られてる。」
ミルナーは言いました。
「そのようだ。」
フォイルは言いました。
「敵はあと二人。あっちの谷に逃げたようです。犬に追わせてます。」
老兵は言いました。
「墜落機のようだ。見に行こう。」
農家。
農家の主人ヒュー・ジャクソンはアメリカから輸入した耕運機を手に入れました。
「アメリカ様様ね。」
バーバラは言いました。
「アメリカ人はこの戦争で大儲けしてやがる。あんたこそなぜ宿泊所に泊まらないんだ?」
ヒュー・ジャクソンはバーバラに言いました。
「婦人農業部隊の指示よ。ジョーンとローズだって泊まってる。」
バーバラは言いました。
「それは朝五時に牛の乳しぼりがあるからよ。あんたも手伝う?」
ジョーンはバーバラに言いました。
「おかげでこれからは畑仕事がずいぶん楽になりそう。」
ローズとジョーンは抱き合って喜びました。
「どうやって手に入れたんだ。俺は一年以上前に注文したのに。あんたも委員会の仲間も俺の農場に一歩でも踏み入れたら頭をぶち抜いてやる。」
かつてヒューのたくらみで農場を没収されかけたカーリングはヒューに喧嘩をふっかけました。
「お前こそこっちに来るな。出ていけ。二度と顔を見せるな。」
ヒューはふとっちょカーリングを殴り追い払いました。
機体墜落現場。
「ドルニエだと思います。この尾翼の形は。定員三名。ひとりは機体の中に。遺体の一部を回収しました。」
兵士はフォイルに言いました。
「定員三名?無事に着地したんならどうして二人はここに戻ろうとした?無事なら海岸へ逃げるだろう。」
フォイルはミルナーを連れて海岸に向かいました。
農家。
ヒュー・ジャクソンが耕運機を試運転しました。
「明日はトムが帰ってきますね。」
ジョーンがヒュー・ジャクソンに言いました。
「お前とは関係ないだろ。息子をたぶらかそうって魂胆か?」
「私じゃいけません?」
「お前にこの農場もお前には渡さない。」
ヒュー・ジャクソンはジョーンに言いました。
「気に入らないならロンドンに帰ったら?ジョーン。」
ローズは腕を組みジョーンに言いました。
森。
「はあ。はあ。」
二人のドイツ兵が逃走していました。
「警視正。いました。」
ミルナーは二人を指さしフォイルに言いました。
農家の畑。
「腰が痛くてもうだめ。あとはお二人でどうぞ。」
ジョーンは立ち上げりヒュー・ジャクソンとローズから離れて休憩しました。
「冷静に考えて。お願い。」
ローズはヒュー・ジャクソンに何かを懇願していました。
「いい加減にしろ。まったく。」
ジョーンが休憩しているとヒュー・ジャクソンはローズを払いのけました。
森の出口。
「止まれ!」
兵士はライフルでドイツ兵士に発砲しました。ドイツ兵は両手をあげて降伏しました。
「落下傘で両腕が折れかけました。」
シンメルは英語でフォイルに言いました。
「君たちと一緒に飛び降りた乗員は着地に失敗した。なぜか落下傘のコードが切断されていたようだ。」
フォイルは二人の兵士に言いました。
兵士たちはドイツ語で話し合いました。
「僕用のだった。」
「何を言う。」
シンメルは言いました。
「僕はレーダーに詳しい。生き延びたら困るから壊れたのを。」
「黙ってろ。」
「君たち二人の名前は?」
フォイルは言いました。
「シンメル中尉です。」
「ザバルフトスキ。」
「そうか。君たちが乗ってきたのは三人乗りの爆撃機だが四人いたね。そこでひとつ聞きたいのだが・・・。」
「手を挙げろ。」
トムがやってきてドイツ兵に言いました。
「よせジャクソン。敬意を示せ。捕虜尋問部のコーンウォール少佐だ。歓迎しますよ。」
コーンウォールは二人のドイツ兵に敬礼しました。
「こちらへどうぞ。」
トムは不承不承言いました。
フォイルは不振な点があるとコーンウォール少佐に言いましたが「探偵の真似をしたいのはわかりますが所詮素人だ。迷惑です」とフォイルに言うと捕虜を連れて立ち去りました。
夜。
女性が眠っていると二発の銃声が聞こえました。
カーリングが農家から見える場所でライフルを撃っていました。
若い男が農家の窓の中を覗き込んでいました。
バーバラは目を覚まして窓を開けると男が庭でどこかに向かってライフルを撃っていました。
「ああ。まったく。」
バーバラは自転車に乗りどこかへ向かうとトムの自転車とすれ違いました。
「トムおかえりなさい。」
ジョーンはトムに抱き着くとキスをしました。
「ただいま。」
「出かけたわ。バーバラは。トムが帰ってきた。」
ローズはヒュー・ジャクソンに言いました。
「知ってる。予定通りに。」
ヒューは言うと引き出しから拳銃を取り出しました。ローズはうなずきました。そして一発の銃声がしました。
ライフルを撃っていた男カーリングは発砲音に気付き懐中時計を見ました。
ローズとジョーンは夜中に耕運機に乗ってどこかに行きました。
ヒューは森の中でウイスキーを飲んで酔っ払っていました。すると何かを見つけて口を押えました。
朝の農場。
フォイルとミルナーとサムは農場にいました。
ローズとジョーンとバーバラはベンチに座ってフォイルたちを見ていました。
農家の部屋ではヒューがソファーに座ったまま首元のあたりを撃たれて死んでいました。ミルナーはフォイルにこれは自殺ではない、スコッチを飲んでいたらしいが発見者は息子のトムだと言いました。
「たぶん朝の六時ごろです。俺は一日休暇で自転車で帰ってきた頃でした。親父は死んでいました。」
トムは言いました。
「自殺の原因は何だと思いますか?」
フォイルはトムに尋ねました。
「わかりません。」
ジョーンは牛の乳をしぼらなくちゃとフォイルに許可を求めました。バーバラはフォイルに「あえてこの制服を着ているの。私は森を調べて炭鉱の坑道や道路封鎖に使える木を探しているの。ヒュー・ジャクソンは特にほかの男と変わらない無礼で怠け者で女好きよ」と言いました。
牛舎。
ジョーンはローズ・ヘンショルとジョーン・ディロンに質問していました。二人は母屋ではなくコテージに泊まっていて昨夜はカーリングのウサギ狩りの銃声をたくさん聞いた、トムの母は十年くらい前に農場で働いていた男と駆け落ちしたと言いました。
ドイツ兵士はコーンウォール少佐から尋問を受けていました。ドイツ兵は名前と階級しか言えないと言いました。
「ああ心配するな。1929年のジュネーブ条約は守る。君の仕事は黙ること。私の仕事は話せって頼むこと。」
コーンウォールは軽く捕虜の兵士に言いました。
農家。
フォイルとミルナーはヒュー・ジャクソンが死んだ部屋を調べていました。ミルナーは酒瓶がどこにもないと言いました。
「銃弾だ。血がこびりついている。拳銃の玉だ。犯人はここから撃った弾がドアにめり込んだ。そのあと猟銃で撃って自殺に見せかけた。やるね。でも我々も騙されるほど馬鹿じゃない。」
フォイルは部屋のドアにめり込んだ弾を取り出しました。
「素人ですけどね。」
ミルナーはコーンウォール少佐に言われたことを皮肉りました。
「その通り。しかしここの人たちには自殺で通そう。」
「誰かが違うって言ってくるまで。」
「ああ。その通りだ。」
そこにサムが入ってきてバーバラがドイツ兵を見つけたと報告しました。
フォイルが現場に行くとカーリングが猟銃で木にぶらさがっているドイル兵を罵っていました。
フォイルは警官を呼び気を失った兵士を木から降ろされました。
「意識不明で木からぶら下がった彼から拳銃を盗みジャクソンを殺したのかも。」
ミルナーは言いました。
「ああ。」
「例えばバーバラとか。」
「ああ。車に乗せろ。話がしたい。」
フォイルはミルナーに指示しました。
バーバラは午前四時にアナグマが見たかったからここに来たの、でもドイツ兵は見ていないと言いました。
フォイルは尋ねるとバーバラはカーリングのせいで昨夜は眠れなかったと言いました。
「男がお嫌いなようだ。」
「懲りているから。」
サムはドイツ兵を車に乗せたら「ダンケ」と礼を言われました。
フォイルはカーリングの農場に行くとカーリングはヒュー・ジャクソンは飲んでばかりで荒れ果てていたが1939にローズとジョーンを雇い荒廃した農場が復活したと言いました。そしてヒュー・ジャクソンは農業委員会でカーリングの土地を取り上げようと耕作できてない土地があるといちゃもんを付けたのでした。ヒュー・ジャクソンは妻がニームという下男と出て行って酒浸りになったのだろうとカーリングは言いました。
ミルナーとサムがドイツ兵を尋問場に送りフォイルは農場の主人ではないとコーンウォール少佐に訂正しました。フォイルは再び農場の現場に戻るとヒュー・ジャクソンの部屋のベッドにシルクのブラジャーが落ちていました。サムはローズかジョーンのものだろうと言いました。
サムはフォイルとミルナーを宿屋に案内しました。
「質素ですけど清潔ですしお湯も出ます。食事も最高です。婦人農業部隊の宿舎です。」
夕食の時間。農業婦人たちのにぎやかな声がしていました。
「ヨークシャー産牛のローストビーフ!ヨークシャー産ポテトのロースト。プディングの中はなーんだ?アップルクランブルのカスタード添え。朝食にはベーコンが出る。」
サムはミルナーに言うとおいしいおいしいと食事をほおばりました。
ミルナーは婦人たちに「おいしいですね」と言いました。
先に捕まったドイツ捕虜の二人は木にぶら下がっていた捕虜を見て肝が冷えました。木にぶら下がっていた捕虜は二人を見て皮肉な笑みを浮かべました。
ジョーンはローズとトムを連れて森の中の地面を掘らせました。ローズは「フォイルさんに話したほうがいいんじゃない」と言いました。
朝、フォイルが浴室を使おうとするとバーバラが出てきて驚きました。バーバラは人が死んだところで寝るのは嫌よと婦人隊の宿泊所にいました。
どこかの店(電話交換手のような感じ)。
交換手の女性はキャサリンと電話をして「あんなに離れた所の奥さんをみごもらせるなんてイエス様の御業だって奇跡よ」と言いました。フォイルは婦人この女性に尋ねると、トムからは朝の六時に電話がかかってきた。もう一回はその三十分前と言いました。女性にウサギを届けに来たカーリングは朝の五時と五時半に銃声がしたとフォイルに言いました。
トムとジョーンズとローズは地面をほじくっているとフォイルが来ました。
「また戻ってきた。絶対顔に出しちゃだめ。」
「わかってる。」
「川底を攫おう。女性三人に前歴がないか、それと消えた妻と駆け落ち相手を探ってくれ。コーンウォール少佐にもジャクソンの息子のトムのことと木に引っかかってきたドイツ兵と捕まえた二人。それからブラジャーについても。」
フォイルはミルナーとサムに命令しました。
サムはローズにブラジャーを見せました。
「これあなたの?」
「違う。これあたしのじゃない。そんなこと聞くなんて何様のつもり?」
「確かに。どうもありがとう。」
フォイルは農場の牛の作業場を調べていました。
バーバラがやってきて自転車でリュックサックに乗った男とぶつかったと言いました。するとバーバラは自分のブラジャーをサムが持ってることに気付きました。バーバラはヒューの部屋にブラジャーがあったことについて何も知らないようでした。
コーンウォール少佐はトムは入隊を免れようとし、ヒューが亡くなったときに兵役免除を申し立ててきたとミルナーに言いました。
フォイルはジョーンとローズを呼び牛舎の床に血がついていると言いました。ジョーンとローズは朝の五時にトラクターで畑に出ていたと言いました。
「農民を見張ってるの?偉そうに。じじいに自分で運転させなよ。戦争中なんだよ。こっちは汗水たらしてんのにあんたときたら身ぎれいにして突っ立ってるだけ。じじいと寝てんの?愛人だから楽できるんだ。」
ジョーンはサムに言いました。
「ジョーンやめなよ。行こう。」
ローズはジョーンを連れて行きました。
川の中から錆びていない自転車が見つかりました。バーバラは知らないと言いました。
「手伝えることはありますか。」
サムは突っ立っているだけと言われたことを気にしていました。
「いや。いい。ありがと。」
フォイルは言いました。
その様子を男が見てました。
ミルナーはトムに尋ねていました。
「君は兵舎を十二時に出ている。かかっても四時間だ。」
「暗かったし道路封鎖もあったし道に迷ったんだ。」
「なぜうそをつく?」
「僕は殺していません。」
「君が殺したなんて言ってない。お父さんも苦労しただろうね。お母さんが出て行って。」
「おやじがまともなら出て行かない。」
ミルナーはフォイルにトムのアリバイは立証できないと報告しました。
「どう思う?トムは父親を憎んでいた。ジョーンとも結婚できる。兵役免除になって軍を抜けられる。ジョーンはジャクソンがいなくなればトムと結婚できて農場が手に入る。ローズはジャクソンを恐れていたようだ。理由を隠してる。ドイツ兵の銃が使われたのか、バーバラがすれ違ったリュックの男は誰だ。」
フォイルはミルナーに言いました。するとバーバラの自転車がパンクしていたのでサムは車を止めてバーバラを乗せました。バーバラは春の森が大好きとサムに言いました。男は茂みに隠れていました。
感想
なんだかいや~な雰囲気ですね。ローズとバーバラはまるで女ギャングですね。トムは本当にこの農場ヒューの息子なのでしょうか。ローズとヒューのただならぬ関係に見えたのはいったい!?もしかして本物のヒューは殺されて死んだとかそういうオチかな!?そういえばマイケル・キッチン(Michael Kitchen)のキャリアを簡単にまとめてみました。007に出演していたそうですが、私もその映画を観たことがあるのに全然思い出せませんでした。マイケル・キッチンはいろんな作品に出演していてすごい俳優さんのようですね。相棒の杉下右京の水谷豊よりも経験が豊富そうです。