王と妃 第146話 母と子の駆け引き
あらすじ
宮殿を出た仁粋大妃を巡り王室は騒ぎました。
大王大妃は孝寧大君に母を見捨てるような者に国王は務まらないと言いました。
「仁粋大妃は疎ましい中殿を放っておかぬでしょう。」
「私は誇らしくてなりません。失望などしていません。私はむしろ殿下が駆けつけたらどうしようと思っていました。これでいいのです。」
仁粋大妃はハン・チヒョンに言いました。ハン・チヒョンは王妃がわいろを受け取ったことを大目に見てはどうかというと・・・「私の息子を奪いました。私の権力まで奪う気です。不届きではありませんか。はっはっはっは。」と仁粋大妃は笑いました。
息子の月山大君と夫人は仁粋大妃の機嫌をとっていました。
「そなたは殿下の兄だというのによく楽器を弾いてられますね。」
仁粋大妃は息子につらく当たると月山大君は成宗のために楽器を弾いて(権力に近寄らぬようにして)いるのだというと「弱虫だ」と仁粋大妃は月山大君をバカにしました。
怒った月山大君はひとり楽器をひっくり返し泣きました。
仁粋大妃は成宗に対しても攻撃性を見せました。
「わかりました主上。私が頭を下げましょう。あっはっはっは。あっはっはっは。」
仁粋大妃は大慈庵(テジャアム)に行きました。成宗は母の怒りがおさまったのだと都承旨を迎えに行かせるよう命じました。
「そしられてもかまわぬが親不孝と言われたくない。中殿と大妃の板挟みになっている私の気持ちも考えてみろ。母上は譲歩なされた。以前と変わられたのだ。」
オム貴人はチョン貴人に仁粋大妃に会いに行くべきだと言いました。チョン貴人は行きたくないと言いました。身重のチョン貴人は腹の子のために慎重になっていました。
左副承旨のイム・サホンは王妃に大慈庵(テジャアム)に行き仁粋大妃の機嫌をとるよう助言しました。王妃は大妃の気勢をそぐつもりだから放っておこうと言いました。しかしイム・サホンは弱った虎でもかみつくことがあるので今機嫌をとっておけば後で制圧できると王妃を説得しました。
王妃ユン氏は大王大妃の部屋に行き泣いて大慈庵(テジャアム)に行きたいが成宗の命令で一歩も宮殿を出られないと言いました。大王大妃は万一の場合は自分が王妃をかばうので大慈庵(テジャアム)に行きなさいと言いました。
王妃ユン氏は迎えの輿を用意して大慈庵(テジャアム)に行きました。
「道を開けよ~中殿媽媽のお通りだ~。」
たいそうな行列に民たちは地面にひれ伏しました。
イム・サホンは王妃が大妃を迎えに行ったので今日中に戻られるだろうと成宗に言いました。
王妃ユン氏は大慈庵(テジャアム)で仁粋大妃に会いました。
「(私が怒っていると思わせて)私が軽率だったわ。帰りましょう。」
仁粋大妃は輿を見なり「あまりに華やかで棺かと思ったわ」と王妃ユン氏に嫌味を言うと輿に乗りました。
大王大妃は成宗に母を出迎えるように言いました。成宗は部屋に戻られたら伺うと断りました。仁粋大妃が宮殿に降り立つと側室たちが侍るだけで成宗はいませんでした。
ハン・ミョンフェは騒動を知り笑いました。ヒャンイは韓明澮に同じ船に乗っていると忠言しました。
成宗は母に挨拶に行かずに母が怖くて脂汗をかいて我慢していました。仁粋大妃はそんな成宗を見越して笑っていました。
便殿。
成宗は仁粋大妃を気にする重臣たちに自由に意見を述べよと求めました。これは成宗の親政の宣言でした。
感想
成宗と仁粋大妃が対立してしまいました。母に怯える二人の息子たち。実に面白いですね。そして私たち視聴者は権力の前に人は無力だということを学習させられるのですね~。