王と妃 第143話 仁粋大妃の反撃
あらすじ
成宗に王子(燕山君)が生まれました。新進の士大夫たちは仁粋大妃の政治を抑えなければならないと話し合っていました。
仁粋大妃は宮中の実権は絶対に手放さないと涙ぐんで高笑いしました。
「最近はなんだか目がかすんでしまって。」
仁粋大妃はイム尚宮に歳を尋ねると三十九歳と答え月日の流れを自覚し酒を飲みました。
成宗は息子に王位を継がせる気でいました。王妃ユン氏は成宗に寄り添いながら喜びました。
仁粋大妃は成宗が王妃と仲睦まじくしていると思うと腹立たしくて暴れました。イム尚宮は仁粋大妃の命令で大殿を見に行くと明かりは既に消えていました。ホン内官は中殿様は徳がありお優しい方だといいました。王妃は疲れている成宗にユン淑儀のところに行くように促したという話でした。イム尚宮とホン内官が話す内容を王妃ユン氏は部屋の中から聞いていました。王妃ユン氏はユン淑儀のところに王を行かせて正解だったと一緒に寝ている母に言いました。イム尚宮は王の行動を仁粋大妃に報告すると泥酔した仁粋大妃は本当に主上がユン淑儀のところにいるか探らせました。
成宗はユン淑儀と酒を飲んでいました。成宗は王子も生まれ王妃も徳が厚く気分がよいとユン淑儀に語りました。
次の朝。
成宗は仁粋大妃に挨拶に行きました。すると仁粋大妃は髪を下し白い下着服を着て成宗を男を誘惑する女の目で見つめました。
「何を驚いているのです。私が髪をとぐ姿を見るのは初めてですか?」
仁粋大妃が髪を結わえ終えるまで成宗は立ったまま驚愕のあまり放心していました。
王妃の部屋。
「歳をとると悪知恵が働くこと。殿下と私の仲を引き裂く気だわ。なんて性悪な女なの。」
王妃ユン氏は怒りました。
仁粋大妃は成宗にチョ・ドゥンニムを助けるよう頼みました。
「主上は実に親思いのお方です。後世に語り継がれる孝行者です。」
成宗は言い返す言葉がありませんでした。
成宗はキム・スオンとチョ・ドゥンニムを赦免しました。
チョ・ドゥンニムはならぬことだと成宗に上奏しましたが成宗は人情を優先すると言いました。
大司憲のユン・ゲギョムは面目が立たぬと政丞に辞職を申し出ました。チョン・チャンソンとキム・ジルは引き止めました。法を破った成宗にどう対応するか重臣たちの間で話し合われましたが成宗は大妃の言いなりという結論になりました。
大王大妃の部屋。
キム・スオンは不問とされたことを大王大妃に感謝しました。
仁粋大妃の部屋。
「このご恩は・・・。媽媽。私は・・・。」
チョ・ドゥンニムは泣いて感謝しました。
仁粋大妃は二度と大妃殿に近寄らぬよう命じました。
「情けないわね。この程度で落ち込むとは。お義父様が目をかけていた男よ。捨てるわけにはいかないわ。」
チョ・ドゥンニムがうなだれて大妃殿を去ると月山君夫人は大妃様は情の厚いお方ですと称えました。
「この辺で政丞たちが私の鼻をへし折ろうという魂胆よ。」
ハン・ミョンフェの家。
ノ・サシンは法を無視しては王の尊厳が失われると言いました。ハン・ミョンフェは大妃は権力を手放さぬだろうと言いました。
王妃の部屋。
王妃ユン氏は財物を兄(下級役人)のユン・ウに与え生活の足しにするよう言いました。王妃ユン氏は庶民は貧しい両班の自分に共感しているので今のみすぼらしい家を引っ越さないように言いました。
「実家が貧しくて幸いでした。貧しい生まれの中殿なのでお義母様を妬む者を味方にするのです。従う者は皆は以下にするのです。賢い者も愚かな者も両班も平民も味方にするのです。」
イム尚宮は王妃が財物を兄に下賜したと仁粋大妃に報告しました。仁粋大妃は実家を修繕するのだろうから放っておくように命じました。
夜。
士大夫たちはソン・ヒョッキュの家に集まっていました。士大夫の一人が我慢も必用だと言いました。もう一人は殿下は約束を違えたのだと言いました。士大夫たちはソン・ヒョッキュの後に続くと言いました。
成宗の部屋。
ソン・ヒョッキュはユン・ゲギョムに続き辞職上疏を提出しました。
「辞めたい者は好きにせよ。」
成宗は怒りました。
大王大妃は仁粋大妃に借りができたと感謝しました。
夜。
「母上の頼みを断ることができなかった。髪をとかしている母上の姿が・・・。」
成宗はなまめかしい母の姿を思い出してじっとしていられなくなり部屋を出ました。
「母上。私の心のなかには二つの母の姿があります。ひとつは妖艶な母の姿です。もうひとつは氷のように冷たい母上の姿です。どちらの母上にも逆らうことができません。もう・・・私を自由にしてください母上。幼い私の寝顔を見て涙していたただの母親に戻ってください。」
成宗は夜空を見上げて涙を流しました。
イム・サホンはユ・ジャグァンとともに王妃の実家の府夫人シン氏を訪ねていました。
ヒャンイは手ぶらで宮中に来た韓明澮夫人を咎めました。ヒャンイは自分も手伝うので王妃の機嫌をとるように助言しました。韓明澮夫人が王妃の部屋の前に立つと中から王妃ユン氏と両班の夫人たちの笑い声が聞こえてきました。
「誇れる家柄ではありません。構える必要はないのです。どうか気楽にしてください。」
ヒャンイが仁粋大妃の部屋に行くと仁粋大妃は正妻が中殿の部屋に行き側室が私の部屋に来たと笑いました。
「世の中はそんなものよ。あっはっはっは。あっはっはっは。」
感想
あ~なんだかストーリーが「インステビ」とまったく同じになってきましたね。「インステビ」が「王と妃」のリメイクみたいなものだから仕方ないかぁ。「王と私」も好きだったけどなぁ。これからのお話しはいつものパターンになりそうです。仁粋大妃が権力と息子にしがみついて鬼姑を演じるのですね。なんだか憂鬱です。143話では息子の成宗に女として妖艶な自分を見せつけるのですから変態すぎですね!