王と妃 第144話 日ごとに増す王妃の権力
あらすじ
仁粋大妃の部屋。
「王妃様はたいしたお方ですね。重臣の夫人たちが先を競って中殿様をお尋ねになっていますが泰然となさっています。巷で言われていることは本当ですね。徳があって賢い中殿媽媽をお迎えしたので大妃媽媽はのんびりした余生をお過ごしになられると。」
ヒャンイは仁粋大妃に言いました。
王妃の部屋。
王妃ユン氏は大妃の出す茶が家一軒分であるのに対し自分の出す茶は普通のものだと夫人たちに話しました。
「高慢なのは出来損ないの証拠です。栴檀は双葉より青しといいます。ただそれだけです。世間には宮殿のことを案じる者がたくさんいます。恐れながら中殿媽媽は嫉妬深いので側室をねたんでいるとか・・・。世論をお伝えしただけです。妙案があるのですがお聞きになりますか。女命婦(ネミョンブ)を司る監察尚宮(カムチャルサングン)を置かれてはいかがです?」
ヒャンイは仁粋大妃に提案しました。
韓明澮(ハン・ミョンフェ)の妻は手ぶらで王妃に挨拶に行きました。
ハン夫人が王妃の部屋に入ると貢物がたくさん置かれていました。王妃はハン夫人にとても優しく振舞いました。
「恭恵王后のかわりに王妃になりすみません。お座りください府夫人。」
王妃はハン夫人に言いました。
王妃はハン夫人に言いました。
「王子様のご誕生お祝い申し上げます。」
韓明澮夫人は王妃に拝礼しました。
「恭恵王后のことを考えると胸が痛むでしょうね。恭恵王后がお亡くなりになられたので私が王妃になれました。」
「いいえ。恭恵王后が亡くなられたのは天命ではありませんか。」
韓明澮夫人は袖で涙を拭いました。
王妃ユン氏は自分を娘のように思ってくださいと言いました。韓明澮夫人は感謝の言葉を述べ部屋を出ました。
「手ぶらで来るとは。上党君はまだ去勢を張る気なの?」
王妃ユン氏は夫人を憎みました。
韓明澮夫人はヒャンイに王妃様は徳のあるお方だと言いました。ヒャンイは夫人を心配しました。
仁粋大妃は配下のチェ尚宮が口をつぐみ王妃の動向を報告しないことを叱りました。チェ尚宮はとても王妃の真実を話すことはできませんでした。仁粋大妃はハン・チヒョンに貢物をたくさんもらった王妃が許せないと言いました。ハン・チヒョンは少しくらい許してやれと言いました。
王妃ユン氏はイム・サホンに貰った富を分け与えて味方を増やすと言いました。イム・サホンはもっと謙虚に振舞ってはどうだと言いました。王妃もそれに同意しました。王妃ユン氏は内官や尚宮に財物を分け与えていました。
「中殿媽媽は内官や尚宮、内人や下働きにまでお褒美をくださる。」
ホン内官は喜びました。
ユン淑儀の部屋。
側室たちは集まって王妃の悪口を言っていました。
「大妃様がお聞きになったらどう思われるか。」
「魂胆は見えています。内官たちの歓心を買うつもりでしょう。」
オム貴人は言いました。
「思い過ごしでしょう。」
ユン淑儀は知らないふりをしました。
仁粋大妃の部屋。
チョン貴人は仁粋大妃に王妃ユン氏の振舞いに苦言を呈しました。
月山大君夫人はささいなことではないかと言うとチョン貴人は引き下がりませんでした。
仁粋大妃は王妃から内官らへの心づけの相談があったとチョン貴人に嘘をつきました。
チョン貴人はますます王妃を憎みました。
「あさましい女め。」
仁粋大妃はつぶやきました。
成宗は王妃の行いを褒めましたが一度で十分だと言いました。王妃は王子が王位を継ぐためにやっていることで私欲ではないと言いました。王妃は成宗に貢物の話をした都承旨ソン・ヒョッキュとチェ尚宮を叱りました。
左副承旨のイム・サホンは王妃の実家を訪ね仁粋大妃の気勢も削げるだろうと言いました。
ハン・ミョンフェ夫人は貢物を持っていかなかったことを悩んでいました。
「やはり私が間違っていました。手ぶらで行くなんて。」
「奥様がてぶらでよかったと思いましたわ。大妃様は反撃なさいます。退くようには見えませんでした。」
ヒャンイは夫人を慰めました。
「どのくらい献上しましたか?私は楊州(ヤンジュ)の土地を献上しました。王妃様は誰が何を献上したか備忘録をおつくりになったそうです。」
チョン・チャンソンは重臣たちに話しました。
王妃ユン氏は仁粋大妃にもらった土地の権利書を差し上げると言いました。仁粋大妃はいったん断りましたが賄賂を受け取りました。
「私を屈服させるつもりね。こざかしいことを。」
仁粋大妃は怒りました。
チョン・チャンソンの家。
領議政のチョン・チャンソンはまだ懿旨(ウィジ)を出している大妃は摂政をしていると隠居を願っていました。チョン・チャンソンは吏曹判書に大妃を退かせようと言いました。
ヒョン・ソッキュの家。
士大夫たちは都承旨の家に集まっていました。ヒョン・ソッキュは王妃の人物を見て慎重になっていました。ソン・イムも関わらないほうがよいと言いました。チェ・スは大妃の懿旨(ウィジ)をやめる上疏を出そうと言いました。チョン・ナンジョンも大妃をよく思っていませんでした。ヒョン・ソッキュは成宗の意向や王妃の人物を見極めてからにしようと言いました。
孝寧大君は王妃が大妃に劣らず気が強く知世に長けた人物で波乱が起きそうだと報告を受けました。
ハン・ミョンフェは王妃の冗長ぶりが目に余る、一波乱ありそうだと側近に言いました。
大妃の懿旨(ウィジ)を廃すべきだという声が高まりました。懿旨(ウィジ)は大王大妃や大妃が出す命令で王命に匹敵する威力を持っていました。
「殿下は娘をお望みゆえ娘をお産みください。どうせ庶子なら娘のほうがよいだろう。」
王妃はチョン貴人に嫌味を言いました。
仁粋大妃はクォン淑儀に女命婦(ネミョンブ)を束ねるよう命じ王妃には王子を育てることに専念するよう言いました。
感想
でた~いじわる同士の戦いは面白いですね。いじめ合いということですね。同情の余地もありませんが、宮中の女性たちは派手に暴れてますね。「インステビ」のキャストよりも「王と妃」のキャストのほうが人選がしっかりしていて役柄も似合っているように思います。