王と妃 第135話 ハンミョンフェ(韓明澮)の失脚
あらすじ
夜。
仁粋大妃(インステビ)は成宗に優しくした後に突然「ハンミョンフェを懲らしめてください。どうして上党君(サンダングン、ハン・ミョンフェ)を弾劾せぬのですか!子ども扱いされたでしょう。魯山君と比べられるなんて。なのに魯山君に例え大王大妃に摂政を続けろとは殿下を侮っているのです!母は悔しくてなりません。ハンミョンフェの財産を没収するのです!」ときつく言いました。
ハン・チヒョンは部屋から漏れ聞こえる怒鳴り声に笑顔を浮かべ成宗が立ち去った後に明日殿下は断罪なさるでしょうと言いました。
「おにいさま。私は立派に息子を育てたでしょう。」
仁粋大妃(インステビ)は笑いました。
成宗はその足で側室ユン淑儀(廃妃ユン氏)の部屋を訪ねました。淑儀ユン氏は慌てて服を着て「寝付けずに過ごしておりました。母のおやき(貧しい者が食べる食事)を食べていたのです」と言いました。「私にも食べさせてくれ」成宗が部屋に入るとユン淑儀の母がひれ伏していました。
「表をあげてください。」
「私を罰してください。」
ユン淑儀は顔をあげませんでした。
「義母上。宮殿を案内してもらってください。」
「まことにありがたき幸せでございます。」
成宗はユン淑儀と二人きりになると寝床でユン淑儀の腹に触れて喜びました。ユン淑儀はチョン貴人を王妃になさるのですかと悲しむと成宗は母上の一存で決めさせないと言いおやきを食べました。ユン淑儀の母は何度も何度も成宗とユン淑儀のいる部屋に祈っていました。成宗とユン淑儀を抱き寄せました。
ユン淑儀の母は自宅に帰ると息子に「義母」と呼ばれたと話し喜びました。
チョン貴人とオム貴人は成宗がユン淑儀の母を「義母上」と呼んだことに腹を立て仁粋大妃(インステビ)に告げ口をしました。仁粋大妃(インステビ)はカムチャルブを呼び噂が広まらぬように命令を下しました。イム三群は女官を力いっぱい何度も叩きました。
「ユン淑儀はだめだわ。卑しい相よ。」
仁粋大妃(インステビ)は息子の嫁月山大君夫人に愚痴をこぼしました。
「月山君大夫人は私以上に恨みつらみを抱えているはずよ。月山大君がもう少し賢ければ・・・。」
月山大君夫人が帰ると仁粋大妃(インステビ)はイム尚宮に言いました。
淑儀ユン氏。燕山君の実母で貪欲で嫉妬深く独占欲が強く自ら破滅を招きました。
便殿。
成宗は左議政ハンミョンフェを呼ぶように命じました。
チョン・チャンソンは弾劾されているので謹慎中だと言いました。
ハンミョンフェが成宗と魯山君を比べた発言に対し王を侮辱したも同然と訴える上疏が殺到しました。首陽大君とともに癸酉靖難を起こし勢力を伸ばせたハンミョンエに衰えの兆しが見えました。
「この難局をどう乗り切ればよいかわからぬ。万策尽きた。もうお手上げだ。」
ハン・ミョンフェは渋りながらも宮殿に行きました。
かつてはハンミョンフェに頭を下げていた武官はハンミョンフェを無視しました。
成宗はハンミョンフェから話を聞いていました。
重臣たちは成宗の決断を待つことにしました。
「よりによって殿下を魯山君と比べるとは。別の例を出せばよかったものの。」
キム・ジルは義父のチョン・チャンソンに言いました。
仁粋大妃(インステビ)は臣下にハン・ミョンフェの財産を徹底して調べるよう大司憲ユン・ゲギョムに命じました。
便殿。
「言うことはありますか?話があればどうぞ。」
成宗はハンミョンフェに言いました。
「殿下。私は言い訳するつもりはございません。殿下のお顔が見られて幸せでございます。亡き王妃様のお顔が思い出され言葉に詰まります。」
「義父上。私の手で・・・辞任させることは・・・。」
「殿下。聞くところによると王には王の物差しがあると大妃様がおっしゃったとか。その通りでございます。この老いぼれの辞任を許可なさいませ。」
ハンミョンフェは辞職上疏を出し成宗に拝礼しました。
成宗は涙を流しました。
「大した御仁だな。お前は千年生きる悪鬼だ。」
ハンミョンフェは自分を弾劾したユ・ジャグァンに言いました。
「お喜び申し上げます。」
ハン・チヒョンは仁粋大妃に言いました。
仁粋大妃(インステビ)は不敵な笑みを浮かべました。
感想
これでやっと仁粋大妃のハンミョンフェへの執着が終わるのか!?常にだれかを攻撃していないと気が済まない仁粋大妃の次のいじめのターゲットはもしやユン淑儀では!いじわるな人でもいじめられる恐ろしい世界です!