秘密の扉4話
目次
あらすじ 残された血文字
王宮内に設置された尋問場。
「どういうことだ。なぜ縄で縛られている!」
イ・ソン(思悼世子)は画員(ファウォン)のホ・ジョンウンが罪人として扱われて両手を後ろ手に縛られ冷たい地面に座らされていることに憤りを覚えました。
「殺人事件の容疑者です。」
南人(ナミン)で右副承旨(ウブスンジ)のチェ・ジェゴンは世子に言いました。
「縄を解け。」
「しかし・・・。」
「椅子を持って来い。容疑者は罪人ではない。椅子に座れ。」
イ・ソンは縄を解かれたホ・ジョンウンに命じました。
「そんな恐れ多い。」
ホ・ジョンウンは遠慮しました。
「大丈夫だ。」
世子は優しくジョンウンに言いました。ジョンウンはゆっくりと立ち上がり椅子に座りました。
「なぜ図画署(トファソ)から姿を消したのだ。何を恐れている。」
「・・・・・・。」
「シン・フンボクが殺されるのを見たのか?犯人は誰なのだ。どうやって、シン・フンボクが死んだか答えよ。」
「私が悪いのです邸下!」
ホ・ジョンウンは大きな声で申し訳なさそうに言いました。チェ・ジェゴンと東宮殿内官のチャン・ホンギは静かに見守っていましたが動揺を隠せませんでした。
「お前が、殺したというのか?お前が御井(オジョン)へ?だから逃げたのか!?」
「いいえ。そうではありません邸下。」
「ならば何だ。」
ホ・ジョンウンは懐から文書をチェ・ジェゴンを通じて世子に渡しました。
「フンボクの字だ。何なのだ。ここに書かれた内容は・・・答えるのだ!」
「フンボクからの手紙です。」
シン・フンボクからの手紙には「世子は無能だ。」と中傷する文書が書かれていました。
「では、ここに書かれている文章は・・・。」
「フンボクの言葉です。フンボクは、邸下と王室について、侮辱していたのです。」
「あ、違うだろ。違うと言えよ。フンボクが王室に逆心を抱くはずがない。王室を侮辱するなど考えもせぬ男だ。そう答えろ。お前は特検で証言したではないか。今更証言を覆すな。」
世子イ・ソンはホ・ジョンウンが腰掛けている椅子の肘掛けを掴んでしゃがみ込みました。
「私が悪かったのです!邸下。」
ホ・ジョンウンは泣きながら答えました。
「ならばどうして姿を消したのだ!なぜ隠れる必要がある!」
「発覚を恐れたのです。逆心を抱いた者を告発しなかったことで、私も逆徒(ヨクト)と見なされるかと考えたのです。」
ホ・ジョンウンはフンボクの汚名をそそぐ決心をしたはずが、自らフンボクを陥れました。
「私が欲しいのは世子イ・ソンの権力だ。イ・ソンの友情など必要ない。」
シン・フンボクの手紙にはこのように書かれていました。
ある夜の牢屋の中。
「兄貴~!」
ホ・ジョンウンは目の前で縛られている兄を呼びました。ホ・ジョンウンの兄は牢屋の中で縛られ黒ずくめの男たちに囲まれていました。
「ジョンウン!ジョンウン!ジョンウン!」
兄は弟の名を呼び助けを請いましたが黒ずくめの男が剣を抜いて振り下ろしました。するとジョンウンの兄の髪が斬られました。
「次は、首を斬る。」
ある夜のキム・テクの家。
「シン・フンボクから猛毅(メンイ、謀反の連判状)を取り返せ。本当の戦いはこれからだ。ホ・ジョンウンだ。すぐにやつを捕らえろ。」
キム・テクは東宮殿の別監カン・ピルチェに命じました。
尋問場。
カン・ピルチェはホ・ジョンウンを見て鼻で笑いました。
王宮の一角。
「危ないところだった。」
イ・グム(英祖)は将棋の一手を打ちました。
「王手です。殿下。」
キム・テクは大きな将棋盤に身を乗り出して駒を打ちました。
「腕は錆びていないようだ。」
王宮の門の前。
ホ・ジョンウンは放免されました。
パク・ムンスはホ・ジョンウンを追いかけ腕を掴み呼び止めました。
「お前、どうしてこんなことを。」
「大監に話はありません。」
「イボゲ、イボゲ(お前さん)・・・・!」
ホ・ジョンウンは何も言わずに帰りました。
世子の執務室。
「令旨(ヨンジ、世子の命令書)にご署名ください。」
右副承旨チェ・ジェゴンは世子にシン・フンボクを罰して家族を奴婢にする文書への署名を求めました。
「もう下がってくれ・・・・・・。」
世子は泣きそうになりました。
「邸下はおっしゃいました。思い込みは誤った裁きを生むと。邸下はおっしゃっていました。シン・フンボクが逆徒となり逆心を抱くはずがないと。その思い込みのせいで自ら罠に嵌ったのです。ご署名ください。ここで逆賊の肩を持てば世子の座(チョイ)が危うくなります。」
「世子の座?私が何を失ったか考えてみろ。世子の座が何だ。」
イ・ソンはチェ・ジェゴンを睨みました。
世子イ・ソンは白い馬に乗って宮殿を後にしました。
「フンボク。お前の夢は何だ?」
イ・ソンは少年の頃からシン・フンボクと友達でした。
「病弱な母の薬代に困らないこと。もうひとつ叶うなら婚期を迎えた妹を嫁に出せれば十分です。」
キム・テクは妓房で宴を開いていました。
ホ・ジョンウンは開放された弟を抱いて家に帰りました。
「今夜水標(スピョ)橋で本を借りてから王宮へ行きます。命運を左右する大事なお話がありますので眠らずにお待ち下さい。」
イ・ソンはシン・フンボクの本物の手紙を手に取り読み返しました。イ・ソンは悲しそうに手紙をくしゃくしゃに畳むと川に投げ捨てました。
夜の王宮。
イ・ソンは宮殿に戻るとイ・グム(英祖)が草花の手入れをしながら待っていました。
「父上(アバママ)。」
「今まで外出していたのか。雑念がある時は、身体を動かしたくなる。だが一度で十分だ。二度とするな。邸下。王になる者にとって絶対に許されぬことがある。それは・・・友を作ることだ。どんなに寂しくても、絶対に心を開くでない。誰も信用してはならん。君主に友など、いない。」
王の便殿。
「逆賊シン・フンボクの首を斬り落とし町でさらし首にせよ。家族は奴婢として北方へ追放せよ。」
イ・ソンはイ・グム(英祖)と重臣の前で令旨(ヨンジ、世子の命令書)に署名しました。
シン・フンボクの母と妹は縛られ連行されました。
ソ・ジダムはその様子を見ていました。
妓房。
「何も見なかったことにするのよ。」
行首のウンシムは世子からチダムの人相描きとチダムへの手紙を燃やそうとしました。
「何を燃やしてるの?人相描とそれは何?」
チダムはウンシムに言いうと手紙を取りました。
「私、王世子からの頼みである。シン・フンボクの事件について何か知る者は直ちに参内し真実を述べよ。」
「信じられない。なぜ隠してたのよ!」
チダムは怒りました。
「終わったことはもう忘れなさい。」
ウンシムは縁側に腰掛けチダムに言いました。
「シン・フンボクの家族が奴婢にされたのよ!」
「じゃあどうするの。」
「反正(パンジョン)するの。」
「反正?」
「春香(チュニャン、春香伝の主人公)が罰せられて終わったら悔しいでしょ?」
「それが現実なのよ。夢龍(モンニョン)が門を開けて救いに来るとでも?所詮は詳説の中の話でしょ。現実じゃない。」
「現実にするの。見て見ぬふりは卑怯よ。私達には今、今の状況では、小説より劇的などんでん返しが必要なのよ。」
王宮の洗濯房(セタッパン)。
男は奴婢に荷物を運ばせていました。
「何の用だ。」
尚宮は男に厳しい口調で呼び止めました。
「ハン尚宮媽媽から頼まれた桐の櫃です。」
「運んで。」
尚宮は出入りを認めました。
王宮の部屋の中。
「強力できるのはここまでだ。無事を祈る。」
男は桐の櫃に向かって言いました。
「ありがとう。」
櫃の中からチダムの声がしました。
夜の王宮の庭。
剣と剣がぶつかる音が響いていました。
「今日もか。」
右参賛(ウチャムチャン)パク・ムンスは音がする方向を見ながら右副承旨チェ・ジェゴンに言いました。
「ずっとです。夕食も召し上がらずにずっと稽古をされています。」
チェ・ジェゴンは答えました。
「早く落ち着かれるとよいのだが。」
王に外出を禁じられた世子イ・ソンは武官と剣術の稽古をしていました。
王宮の一室。
チダムは櫃の中から出てきました。
「どうしよう。王族の衣装ばかりだわ。」
チラムは妃の衣に着替えると地図を頼りに庭を歩きました。
「媽媽。あれは媽媽のお召し物ではありませんか。」
尚宮は一緒に歩いている世子嬪に言いました。
「何者だ。所属を言え。王族の服を着るなど許されぬこと。」
恵慶(ヘギョン)宮ハン氏はチダムに言いました。チダムは嬪宮の手を振りほどき逃げました。
「捕まえよ。」
「待て~。」
宮女はチダムを追いかけました。
「逃げたのは東宮殿の方向だな。」
東宮殿。
「開けろ。何が何でも開けてもらう。」
嬪宮ハン氏は世子の部屋の前で控えているチェ尚宮に言いました。
「嬪宮様のご用件は媽媽にお伝えしておきます。」
チェ尚宮は事務的な口調で答えました。
「いいえ。部屋の中で何が起きているのかこの目で確かめる。」
「なりません。」
「なぜだ。怪しい女でも隠しているの?」
「媽媽!」
嬪宮ハン氏は扉を開けると世子イ・ソンは風呂に入っていました。
「そなたも入るか?その気がないなら帰ってくれ。」
世子が言うと嬪宮は扉を閉めて帰りました。
「見つかったら死は免れぬだろう。冷酷な掟と非情な者たちが支配し、危険極まりないのが王宮だ。危険を顧みずに忍び込んでそなたは私に何を言いたかったのだ?」
世子イ・ソンは衣を着ながらチダムに言いました。
「真実です。」
チダムは貸本札を世子に渡しました。
「水標橋の殺害現場で見つけました。」
この木札は世子が彫ったものでした。
事件前の睿真画師(イェジンファサ)を描く部屋。
「邸下。なりません。」
シン・フンボクは貸本札に目印を彫っている世子に言いました。
「いたずらではない。創造的な変形だ。お前は画員だから画家(ファガ)貸本だ。うまいだろう?」
世子とシン・フンボクは笑いました。
「水標橋へ行ったのか。やっぱりな。あいつは約束をしたらどんなことでも守る男だからな。そなたの名は、何と申す。チダム。ソ・ジダムと申します。」
世子嬪の部屋。
キム尚宮はチダムが着ていた嬪宮の服を持ってきました。
「媽媽。キム尚宮にございます。」
「洗濯房(セタッパン)を見てきた?なぜお前は黙っている。」
「洗濯房に置かれていました。宮女が出来心で着て騒ぎになったので、脱いで逃げたのではないでしょうか。」
「問題は、誰にも見られずに逃げたことだ。一体誰がそんな神業を?」
日中の世子の部屋。
「ホ・ジョンウンはシン・フンボクは殺されたと言った?」
世子はチダムに尋ねました。
「次は自分の番と怯えていたそうです。」
平民の服を着ているチダムはイ・ソンに言いました。
「ホ・ジョンウンの前でもそう言えるのか。」
「必要なら証人も連れてきます。」
夜のホ・ジョンウンの家。
世子イ・ソンとソ・ジダムがジョンウンを尋ねると、ホ・ジョンウンは血だらけで殺されていました。
「遺書があります。逆心を見逃した罪を死をもって償う。」
チダムは世子に言いました。
「いや。本当の遺書はこれだ。」
イ・ソンは床に書かれた血文字を見つけました。
「火(ファ)阝(ブ)他(タ)刀(ド)」
「死に際に文字で書いたと?」
チダムは帳面を取り出しました。
「自殺する者は血文字など書かない。」
「自殺に見せかけ何者かが殺害を?」
「真実を伝えようと、この四文字を残したのだ。」
「火阝他刀(ファブタド)どういう意味だ。刀というと・・・。」
「もしや・・・これは・・・これが示すものは・・・持ち主に心当たりがあります。」
チダムは短刀に見覚えがありました。
剣契東方(コムゲトンバン)の砦。
世子イ・ソンは剣契東方(コムゲトンバン)の頭目ナ・チョルチュに会いました。
「お前(クデ)が東方(トンバン)の頭か?」
「そうだが。お前さんは誰だ?」
ナ・チョルチュが言うと剣士たちが世子を取り囲みました。
イ・ソンはナ・チョルチュに挑みました。ナ・チョルチュはどうといったこともないように世子の動きをかわしました。
「お前がシン・フンボクとホ・ジョンウンを殺したのはなぜだ。」
世子はナ・チョルチュと手をつかみ合い言いました。
「何を聞いたか知らんが俺たちは無関係だ。帰ってくれ。」
ナ・チョルチュは世子の手を振りほどきました。
「ならば!このあなたの短刀は何?剣契東方(コムゲトンバン)の刀がなぜあの場にあったの?」
ソ・ジダムはナ・チョルチュに血のついた短刀を見せました。
「ようやく合点がいったぞ。」
ナ・チョルチュは言いました。
東方(トンバン)の部屋の中。
「こいつは刀を失くして耳を切り落とそうとした。」
ナ・チョルチュはイ・ソンとソ・ジダムに説明をしました。
「コムゲにとって武器は命なので落とし前をつけました。」
刀を失くした男は耳に布を当てていました。
「もう帰っていいぞ。さあ。答えになったかな。何者かが我々東方(トンバン)の刀を盗み殺害に使って現場に残した。」
「万一の場合は東方(トンバン)に罪を着せようと?」
ソ・ジダムはチョルチュに言いました。
「そうだ。」
「誰が何のために?」
「東方(トンバン)を恨む理由なら山程あるだろうな。東西南北の剣契(コムゲ)が都城の縄張りを巡って昔から争ってきた。」
「ならば東方(トンバン)を狙う剣契(コムゲ)のうち火阝他刀(ファブタド)を使う者は?」
世子は頭目に尋ねました。
「火阝他刀(ファブタド)・・・初耳だな。」
ナ・チョルチュが言うと世子は刀を持って部屋の外に出ました。チダムは一緒について行こうとしましたがチョルチュがそれを遮りました。
「そろそろ答えを聞かせてもらおう。あいつは誰だ。夜中に殴りこんでくるとは殺された奴の友人か?」
「それは・・・。」
チダムは説明しました。
東方(トンバン)の砦の庭。
「私の無礼をお許し下さい。」
ナ・チョルチュは世子に態度を改め謝りました。
「謝るのは私のほうだ。」
世子は怒っていませんでした。
「亡くなった方にお会いになりますか?」
ナ・チョルチュはシン・フンボクの墓に世子とチダムを案内しました。
「そなたに、何と礼を言ったらいいか。」
「とんでもない。チダムが不憫がっていたので、葬ってやっただけです。」
世子はシン・フンボクの石積みの墓に酒を供えました。
世子と重臣の会議室。
「世子が、二年前に描いた絵だな。」
イ・グム(英祖)は一枚の紙を手に持ち大殿内官キム・ソンイクに言いました。
「ええ。」
「厳しい寒さの中、譲位の騒動に耐え、凍えた手で世子はこの絵を描いたのだ。苦難に耐えた後なのに、うれしそうに絵を描いた。その顔は、まるで、大丈夫。なんともない。頼もしい親友がいるから大丈夫。そう語るかのようだった。」
イ・グム(英祖)はシン・フンボクの肖像画を見ていました。
「幼いころは動植物を描いておられました。」
キム・ソンイクは犬の絵を見せました。
「人間には、心を開くことができなかったようだな。それが王宮の生活というものだ。ソンが自分の真実を語ったのはこの画員が初めてだっただろう。尚膳(サンソン)。そなたが画員の息子だったら?その父親は好きな絵を思う存分描いて楽しく生きろ。そう教えただろう。だが父親が君主だと友を捨てることから教える。君主の家系というものは、実に残酷なものだ。」
ホ・ジョンウンの家。
「なぜ元に戻すのですか?」
チダムはイ・ソンに言いました。
「犯人に成功したと思わせる。」
「なら私が証言します。シン・フンボクの殺害を目的したと・・・。」
「そうすれば、お前が狙われる。お前を証人にしたり捜査をすすめたりすれば犯人は過激な手段に出るだろう。それが二度の捜査で得た教訓だ。当分は隠密に動け。決して犯人の思うようにはさせない。火阝他刀(ファブタド)。息絶える直前に何かを伝えたかったのだ。」
イ・ソンは火阝他刀(ファブタド)の血文字を拭いました。
「シン・フンボクが手に入れた危険な文書には秘密が書かれていたとか。」
「秘密とは何だ?何を知ったら殺されたのだ。」
キム・テクの家。
「抜かりないな?前のように失敗したら・・・。」
キム・テクは刺客(おそらく東宮殿別監のカン・ピルチェ)に言いました。キム・テクのほかには数人の老論(ノロン)派の大臣が座っていました。
「イノミはこの命で償います。」
「目撃者という貸本業の娘も消せ。」
領議政キム・テクはさらに命じました。
「そこまでする必要が?取り締まりにおびえて行方をくらましたとか。」
右議政キム・サンノは首をかしげました。
「消さずとも平気です大監。ただの小娘に何ができましょうか。」
副提学(プジェハク)のミン・ベクサンも言いました。
「念には念をだ。火種は消しておいたほうがいい。」
ソ・ジダムの仕事場。
「我知土(アジド)」
イ・ソンとチダムは部屋の中に貼られている様々な絵や文字を調べていました。
「グァンムン。主人公。私設捕校(ポギョ)で芸人。六尺の長身。まさか。」
イ・ソンはつぶやきました。
「お前が、氷愛居士(ピンエゴサ)か?」
イ・ソンが言うとチダムは懐から世子がメッセージを書いた貸本標を取り出し見せました。
「第二巻が出る前に犯人を言い当てたのが不思議で会いに行く途中・・・。」
「フンボクの最期を見たのか!」
チダムは頷きました。
イ・ソンは大きなため息をつきました。
「ところで邸下。遺留品の中に文会所(ムネソ)殺人事件第一巻の本は?」
「本のほかに画帳(ファチョン)まで消えた。」
「画帳・・・?」
「画帳に似顔絵だけでなく日記も書いていた。だから秘密を知ったなら、画帳に記録したはずだ。」
「ならば犯人が盗んだ可能性も?」
「そなたが知っていることを話してくれ。」
イ・ソンが言うとチダムは引き出しの中から帳面を取り出しました。
「これが、私が捜査した記録です。」
パク・ムンスの家。
剣契東方(コムゲトンバン)の頭目ナ・チョルチュは塀を乗り越え庭に降り立ちました。
パク・ムンスは庭でため息をついていました。
「大きな悩み事でもあるようですね。旦那。」
ナ・チョルチュは頭を下げました。
ソ・ジダムの仕事場。
世子イ・ソンはチダムの捜査日誌を読んでいました。
「お前の証言も証拠も・・・握りつぶされたのか。」
「左捕庁(チャポチョン)が自殺と処理したようです。」
世子はパク・ムンスが「ホン・ゲヒは老論(ノロン)にも少論(ソロン)にも属していません。特別検験都監の責任者として最適かと思います」と言っていたことを思い出しました。
「また来る。」
パク・ムンスの部屋。
「ここに来るなと何度も言ったはずだ。」
パク・ムンスはナ・チョルチュに言いました。
「シン・フンボク殺しの犯人は誰ですか?」
「おほう。その名を口にしてはならん。お前は知らないふりをしろ。」
事件の夜、殺されたシン・フンボクの荷物を持ち去ったのはパク・ムンスでした。パク・ムンスとナ・チョルチュはシン・フンボクの死を確かめて、御井(オジョン)の中にフンボクの遺体を投げ入れたのでした。
「あの夜、お前は何もしなかった。」
「その作戦は失敗しました。」
「世子邸下が私の根城に来ました。」
「邸下がどうして!?」
するとパク・ムンスの家の門を叩く音が聞こえました。
かわって世子がムンスの部屋を尋ねナ・チョルチュは隠れました。
「何と。おっしゃったので?」
驚いたパク・ムンスは世子に聞き返しました。
「ホ・ジョンウンが殺された。無論、自殺として処理されるだろう。ここに来る途中で、必死に考えました。なぜ先生(サブ)はホン・ゲヒを推したのか、覚悟のほどはと捜査現場で私に聞いたのか。自分を捕まえてみよと世子(クッポン、国本)である私を挑発してあざけるためだったのですか。次は先生の番です。お前の考えは的はずれだと叱責してください。先生じゃない。隠蔽や捏造など。先生には似合いません。」
「邸下。」
「シン・フンボクとホ・ジョンウンは何の文書を見たせいで殺されたのですか。主犯はホン・ゲヒでか?もしくは黒幕がいるのですか?おっしゃってください先生!真実は何ですか?」
「・・・・・・。真実を言ったら、受け止められますか?」
「私はこの国朝鮮の世子(クッポン、国本)です。民の非業の死を見逃せません。これを黙殺すれば私は世子の座、朝鮮二十二代目の君主となる資格を失います。真実を教えてほしいのです。どんな残酷な真実でも受け止めます。」
「邸下が強い覚悟をお持ちでも私に申し上げられるのはひとつだけです。真実は、ご自身で究明なさるのです。」
「先生!(サブゥ)」
「真実を知りたいのなら誰も信じてはなりません。ここにいる私さえ邸下は信じてはならぬのです。」
「・・・・・・。」
世子は涙ぐみました。
早朝。
世子イ・ソンはパク・ムンスの家を後にしました。
「邸下にも隠し通すおつもりですか。」
ナ・チョルチュはパク・ムンスに言いました。
「帰ってくれ。」
「事件の隠蔽を防ぐために大監が何をされたのか真実を明らかにすれば・・・。」
「それは真実ではない。邸下は真実を明かせとおっしゃったが知りたいのは私のほうだ。だから悪いと思いつつも遺体を御井(オジョン)に投げた。だが何の成果も得られなかった。敵をみくびっただけで犠牲者を増やした。これは単純な殺人事件ではない。国運を左右する重大な事件だ。むやみに動いてはならぬ。確かな物証を得る方法をじっくり考えねばならない。」
「いつまで考えているつもりですか。我々東方(トンバン)の短刀が現場に落ちていました。我々を犯人に仕立てるのが目的なら、私でも対処はできますが、しかし、我々の関係を知る者の仕業なら話は変わります。その場合、我々が先手を打たねばならぬのです。旦那(オルシ)。」
ホ・ジョンウンの家。
左捕盗庁の従事官(チョンサグァン)ピョン・ジョンインは自殺と結論づけました。
「明白に自殺だ。」
図画署(トファソ)の門前。
ホ・ジョンウンの遺体が持ちだされました。
「ジョンウンや。かわいそうに。」
「ジョンウンや!何でしんじゃったの。」
ジョンウンの母とジョンウンの弟がおいおいと泣いてむしろに包まれたジョンウンの遺体に付いて行きました。画員たちも門の階段を下りてジョンウンを見送りました。
パク・ムンスは遠くからおsの様子を見守っていました。
妓房。
ジョンウンの恋人の妓生チュノルは泣きつかれて眠っていました。
ソ・ジダムは一晩中チュノルに付き添い慰めていました。
「お父さん。人間って何?人間らしく生きるには、どうすればいい?」
縁側に腰掛けたチダムは父に尋ねました。
「チダムそれは・・・。」
ソ・ギュンは言いかけました。
「恋人を失った友達にいったい何て言えばいい?」
世子の執務室。
「ホ・ジョンウンも殺されたのですか?」
南人で右副承旨のチェ・ジェゴンは世子に尋ねました。
「特検にいる者達の名だ。従事官のピョン・ジョンインとミン・ウソプから密かに調べよ。この捜査は、誰にも知られてはならぬ。」
世子は命令を下し書状をチェ・ジェゴンに渡しました。
「承知しました。しかしどうも腑に落ちません。一体どんな奴が邸下の目を詐欺したのでしょうか。」
「少なくとも捕盗大将(ポドテジャン、捕盗庁の長官)を、意のままに動かせる者だ。」
宮殿の庭。
庭を眺めているイ・グム(英祖)のところにキム・テクがやって来ました。
「蓮の花を眺めておいでなのですか。いつ見ても美しいですな。」
「汚い泥に根を張ったおかげだ。」
「三十年前。我々が盟約を結んだ日から、飛んできた泥をかぶるのは私の役目でした。今日もまた然り。きれいに始末しました。もう誰も猛毅(メンイ)について口出ししないでしょう。」
「はははははは。礼を言うぞ。領相(ヨンサン、領議政)のおかげで私は蓮の花となって王座に居座れるのだ。ふっふっふっふ。」
イ・グム(英祖)は嫌味ったらしく笑いました。
「これからは蓮ではなく鯉におなりください。我々と手を組んで政を正す時ではありませんか。」
「国王が鯉か。それも悪く無い。」
「手始めにホン・ゲヒを。」
宮殿の東屋。
イ・グム(英祖)はホン・ゲヒに酒と食事を振る舞いました。控えめな音楽が演奏されていました。
世子は静かな宴の場に呼ばれました。
「お呼びですか父上。」
食事を振る舞われているホン・ゲヒは世子に軽く礼をしました。
「突っ立ってないで座れ。」
イ・グム(英祖)は軽い調子で世子に言いました。
「はい。」
世子も少し会釈をしました。
「この者がへそを曲げてしまってな。今日は、この父にかわって捕盗大将(ポドテジャン)ホン・ゲヒに、酒を注いでやってほしい。」
イ・グム(英祖)は青磁の酒壺を世子に渡しました。
「酒・・・ですか?」
「私のところに辞職上疏を持ってきて、都を去らせてくれと言い出したのだよ。」
イ・グム(英祖)はホン・ゲヒの辞職上疏を広げました。
「邸下のご下命の特検のために全力を尽くしましたが私の不徳で疑惑と不信を招いたため公務から退きたく存じます。」
ホン・ゲヒが言うと世子は僅かに口を歪めました。
「受け取れん。」
イ・グム(英祖)はホン・ゲヒに辞職上疏を返そうとしました。
「殿下・・・。」
「しまえ。」
イ・グム(英祖)が命じるとホン・ゲヒは辞職上疏を受け取りました。
「ソンや。ホン・ゲヒを兵曹判書にしてやれ。判書になってもよい頃だろう。」
「いけません殿下。」
ホン・ゲヒは固辞しました。
「何も言うでない。早く酒を注いでやれ。え?忠誠心を分かってやれず申し訳ないとな。優秀な臣下を失うわけにはいかんだろう。」
イ・グム(英祖)は笑顔で言いました。イ・ソンは気に入らないといった表情でカン・ゲヒと目を合わせました。カン・ゲヒは勝ち誇ったような目でイ・ソンを見返しました。
「さあ。」
イ・グム(英祖)は酒壺をイ・ソンに渡すとイ・ソンは壺を投げ割りました。
「貴様を殺してやるー!!!無実の民を死に追いやった罪は、貴様の死をもって償ってもらうぞーーーー!!!」
イ・ソンはカン・ゲヒの首元に足を押し付け押し倒し激昂しました。
イ・グム(英祖)はその様子を見て怒りで笑いました。
「なんと無礼な・・・殺すぞ!!!」
イ・グム(英祖)は顔をくしゃくしゃにしてイ・ソンに怒鳴りました。
「消さずとも平気です大監。ただの小娘に何ができましょうか。」
副提学(プジェハク)のミン・ベクサンも言いました。
「念には念をだ。火種は消しておいたほうがいい。」
ソ・ジダムの仕事場。
「我知土(アジド)」
イ・ソンとチダムは部屋の中に貼られている様々な絵や文字を調べていました。
「グァンムン。主人公。私設捕校(ポギョ)で芸人。六尺の長身。まさか。」
イ・ソンはつぶやきました。
「お前が、氷愛居士(ピンエゴサ)か?」
イ・ソンが言うとチダムは懐から世子がメッセージを書いた貸本標を取り出し見せました。
「第二巻が出る前に犯人を言い当てたのが不思議で会いに行く途中・・・。」
「フンボクの最期を見たのか!」
チダムは頷きました。
イ・ソンは大きなため息をつきました。
「ところで邸下。遺留品の中に文会所(ムネソ)殺人事件第一巻の本は?」
「本のほかに画帳(ファチョン)まで消えた。」
「画帳・・・?」
「画帳に似顔絵だけでなく日記も書いていた。だから秘密を知ったなら、画帳に記録したはずだ。」
「ならば犯人が盗んだ可能性も?」
「そなたが知っていることを話してくれ。」
イ・ソンが言うとチダムは引き出しの中から帳面を取り出しました。
「これが、私が捜査した記録です。」
パク・ムンスの家。
剣契東方(コムゲトンバン)の頭目ナ・チョルチュは塀を乗り越え庭に降り立ちました。
パク・ムンスは庭でため息をついていました。
「大きな悩み事でもあるようですね。旦那。」
ナ・チョルチュは頭を下げました。
ソ・ジダムの仕事場。
世子イ・ソンはチダムの捜査日誌を読んでいました。
「お前の証言も証拠も・・・握りつぶされたのか。」
「左捕庁(チャポチョン)が自殺と処理したようです。」
世子はパク・ムンスが「ホン・ゲヒは老論(ノロン)にも少論(ソロン)にも属していません。特別検験都監の責任者として最適かと思います」と言っていたことを思い出しました。
「また来る。」
パク・ムンスの部屋。
「ここに来るなと何度も言ったはずだ。」
パク・ムンスはナ・チョルチュに言いました。
「シン・フンボク殺しの犯人は誰ですか?」
「おほう。その名を口にしてはならん。お前は知らないふりをしろ。」
事件の夜、殺されたシン・フンボクの荷物を持ち去ったのはパク・ムンスでした。パク・ムンスとナ・チョルチュはシン・フンボクの死を確かめて、御井(オジョン)の中にフンボクの遺体を投げ入れたのでした。
「あの夜、お前は何もしなかった。」
「その作戦は失敗しました。」
「世子邸下が私の根城に来ました。」
「邸下がどうして!?」
するとパク・ムンスの家の門を叩く音が聞こえました。
かわって世子がムンスの部屋を尋ねナ・チョルチュは隠れました。
「何と。おっしゃったので?」
驚いたパク・ムンスは世子に聞き返しました。
「ホ・ジョンウンが殺された。無論、自殺として処理されるだろう。ここに来る途中で、必死に考えました。なぜ先生(サブ)はホン・ゲヒを推したのか、覚悟のほどはと捜査現場で私に聞いたのか。自分を捕まえてみよと世子(クッポン、国本)である私を挑発してあざけるためだったのですか。次は先生の番です。お前の考えは的はずれだと叱責してください。先生じゃない。隠蔽や捏造など。先生には似合いません。」
「邸下。」
「シン・フンボクとホ・ジョンウンは何の文書を見たせいで殺されたのですか。主犯はホン・ゲヒでか?もしくは黒幕がいるのですか?おっしゃってください先生!真実は何ですか?」
「・・・・・・。真実を言ったら、受け止められますか?」
「私はこの国朝鮮の世子(クッポン、国本)です。民の非業の死を見逃せません。これを黙殺すれば私は世子の座、朝鮮二十二代目の君主となる資格を失います。真実を教えてほしいのです。どんな残酷な真実でも受け止めます。」
「邸下が強い覚悟をお持ちでも私に申し上げられるのはひとつだけです。真実は、ご自身で究明なさるのです。」
「先生!(サブゥ)」
「真実を知りたいのなら誰も信じてはなりません。ここにいる私さえ邸下は信じてはならぬのです。」
「・・・・・・。」
世子は涙ぐみました。
早朝。
世子イ・ソンはパク・ムンスの家を後にしました。
「邸下にも隠し通すおつもりですか。」
ナ・チョルチュはパク・ムンスに言いました。
「帰ってくれ。」
「事件の隠蔽を防ぐために大監が何をされたのか真実を明らかにすれば・・・。」
「それは真実ではない。邸下は真実を明かせとおっしゃったが知りたいのは私のほうだ。だから悪いと思いつつも遺体を御井(オジョン)に投げた。だが何の成果も得られなかった。敵をみくびっただけで犠牲者を増やした。これは単純な殺人事件ではない。国運を左右する重大な事件だ。むやみに動いてはならぬ。確かな物証を得る方法をじっくり考えねばならない。」
「いつまで考えているつもりですか。我々東方(トンバン)の短刀が現場に落ちていました。我々を犯人に仕立てるのが目的なら、私でも対処はできますが、しかし、我々の関係を知る者の仕業なら話は変わります。その場合、我々が先手を打たねばならぬのです。旦那(オルシ)。」
ホ・ジョンウンの家。
左捕盗庁の従事官(チョンサグァン)ピョン・ジョンインは自殺と結論づけました。
「明白に自殺だ。」
図画署(トファソ)の門前。
ホ・ジョンウンの遺体が持ちだされました。
「ジョンウンや。かわいそうに。」
「ジョンウンや!何でしんじゃったの。」
ジョンウンの母とジョンウンの弟がおいおいと泣いてむしろに包まれたジョンウンの遺体に付いて行きました。画員たちも門の階段を下りてジョンウンを見送りました。
パク・ムンスは遠くからおsの様子を見守っていました。
妓房。
ジョンウンの恋人の妓生チュノルは泣きつかれて眠っていました。
ソ・ジダムは一晩中チュノルに付き添い慰めていました。
「お父さん。人間って何?人間らしく生きるには、どうすればいい?」
縁側に腰掛けたチダムは父に尋ねました。
「チダムそれは・・・。」
ソ・ギュンは言いかけました。
「恋人を失った友達にいったい何て言えばいい?」
世子の執務室。
「ホ・ジョンウンも殺されたのですか?」
南人で右副承旨のチェ・ジェゴンは世子に尋ねました。
「特検にいる者達の名だ。従事官のピョン・ジョンインとミン・ウソプから密かに調べよ。この捜査は、誰にも知られてはならぬ。」
世子は命令を下し書状をチェ・ジェゴンに渡しました。
「承知しました。しかしどうも腑に落ちません。一体どんな奴が邸下の目を詐欺したのでしょうか。」
「少なくとも捕盗大将(ポドテジャン、捕盗庁の長官)を、意のままに動かせる者だ。」
宮殿の庭。
庭を眺めているイ・グム(英祖)のところにキム・テクがやって来ました。
「蓮の花を眺めておいでなのですか。いつ見ても美しいですな。」
「汚い泥に根を張ったおかげだ。」
「三十年前。我々が盟約を結んだ日から、飛んできた泥をかぶるのは私の役目でした。今日もまた然り。きれいに始末しました。もう誰も猛毅(メンイ)について口出ししないでしょう。」
「はははははは。礼を言うぞ。領相(ヨンサン、領議政)のおかげで私は蓮の花となって王座に居座れるのだ。ふっふっふっふ。」
イ・グム(英祖)は嫌味ったらしく笑いました。
「これからは蓮ではなく鯉におなりください。我々と手を組んで政を正す時ではありませんか。」
「国王が鯉か。それも悪く無い。」
「手始めにホン・ゲヒを。」
宮殿の東屋。
イ・グム(英祖)はホン・ゲヒに酒と食事を振る舞いました。控えめな音楽が演奏されていました。
世子は静かな宴の場に呼ばれました。
「お呼びですか父上。」
食事を振る舞われているホン・ゲヒは世子に軽く礼をしました。
「突っ立ってないで座れ。」
イ・グム(英祖)は軽い調子で世子に言いました。
「はい。」
世子も少し会釈をしました。
「この者がへそを曲げてしまってな。今日は、この父にかわって捕盗大将(ポドテジャン)ホン・ゲヒに、酒を注いでやってほしい。」
イ・グム(英祖)は青磁の酒壺を世子に渡しました。
「酒・・・ですか?」
「私のところに辞職上疏を持ってきて、都を去らせてくれと言い出したのだよ。」
イ・グム(英祖)はホン・ゲヒの辞職上疏を広げました。
「邸下のご下命の特検のために全力を尽くしましたが私の不徳で疑惑と不信を招いたため公務から退きたく存じます。」
ホン・ゲヒが言うと世子は僅かに口を歪めました。
「受け取れん。」
イ・グム(英祖)はホン・ゲヒに辞職上疏を返そうとしました。
「殿下・・・。」
「しまえ。」
イ・グム(英祖)が命じるとホン・ゲヒは辞職上疏を受け取りました。
「ソンや。ホン・ゲヒを兵曹判書にしてやれ。判書になってもよい頃だろう。」
「いけません殿下。」
ホン・ゲヒは固辞しました。
「何も言うでない。早く酒を注いでやれ。え?忠誠心を分かってやれず申し訳ないとな。優秀な臣下を失うわけにはいかんだろう。」
イ・グム(英祖)は笑顔で言いました。イ・ソンは気に入らないといった表情でカン・ゲヒと目を合わせました。カン・ゲヒは勝ち誇ったような目でイ・ソンを見返しました。
「さあ。」
イ・グム(英祖)は酒壺をイ・ソンに渡すとイ・ソンは壺を投げ割りました。
「貴様を殺してやるー!!!無実の民を死に追いやった罪は、貴様の死をもって償ってもらうぞーーーー!!!」
イ・ソンはカン・ゲヒの首元に足を押し付け押し倒し激昂しました。
イ・グム(英祖)はその様子を見て怒りで笑いました。
「なんと無礼な・・・殺すぞ!!!」
イ・グム(英祖)は顔をくしゃくしゃにしてイ・ソンに怒鳴りました。
感想
たった今気づきました。日本語吹き替えの声優バージョンもあったんですね。エンディングに「てそらまさき」「てらそらまさき(まぎらわしい!)」「てらそま まさき(ほんとにまぎらわしい名前だわ)」とひらがなで書かれていて「根の深い木」の声優さんが出演されているのだとわかりました。ああ、あのホ・ジョンウンは4話にして退場されてしまったのですね。気に入ってたのに残念ですw秘密の扉4話のラストでとうとう英祖(ヨンジョ)の本性が現れましたね。「世子、お前を殺してやる」と。英祖(ヨンジョ)はイ・ソン(思悼世子)を愛してないということがこの演技で明らかになりました。それにしても英祖(ヨンジョ)の演技は強烈ですね!怪演とでもいいましょうか。ほんとに嫌なやつを演じきってます。実物のハン・ソッキュも相当嫌味な人間じゃないとこの演技はできないのではないかと思います。もう普段のハン・ソッキュが笑っている時は心のなかで激昂してるんじゃないかと思えてくるくらいです(笑)顔では笑って心では笑ってないのですねぇ。ハン・ソッキュの歯も黄色いし演技から臭ってきそうでwそういえば、日本語吹き替え版も少し再生してみましたが、やはり声でまったく物語の雰囲気が違いますね。ハン・ソッキュの声を吹き替えしている人は本物ほど強烈なキャラじゃありません。いやぁ実に素晴らしい演技ですよ、ハン・ソッキュ。演技に力と説得力を感じます。でもこの嫌味たっぷりな役では視聴率は稼げないでしょうねw登場人物の98%が悪党なドラマって意外と人気が出ないんじゃないかと思います。そして世子についてです。韓国では誰もが世子の結末を知っていますから、おそらくは視聴者も世子の身の上を心配しながら見てたんじゃないかと思います。せめて世子に恋慕の情を演じさせたら・・・ドラマに感情的な盛り上がりもあったかもしれませんね。
※今回もわかったところだけ本来の漢字と韓国語に直して翻訳していますが私は韓国語の知識0です。
ラストで世子イ・ソンがカン・ゲヒを蹴倒したところは痛快でしたね。カン・ゲヒは現代ドラマで悪役ばかりですが、時代劇も似合ってます。
この秘密の扉のドラマのあらすじは難解すぎてついていけないという視聴者も多いのではないでしょうか。犯人はまだ謎ですが黒幕はわかりきってますし私は辛うじてあらすじに付いて行けてます。中央値より格段に高い知能の脳みそを持て余している人にはよい暇つぶしとなるドラマだと思います。なぜならセリフの言葉のひとつひとつがきれいで歴史に忠実そうに思えるからです。これがダメな脚本だといい加減な言葉になっているんですよね。剣契(コムゲ)って「トンイ同伊」にも出てきましたよね。東西南北があるんですか~。実在したとはいえ、ドラマみたいに礼儀正しかったのでしょうか?活動資金を得るには悪いことをしないとやってけないはずです。
※今回もわかったところだけ本来の漢字と韓国語に直して翻訳していますが私は韓国語の知識0です。
ラストで世子イ・ソンがカン・ゲヒを蹴倒したところは痛快でしたね。カン・ゲヒは現代ドラマで悪役ばかりですが、時代劇も似合ってます。
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