王と妃-179話-あらすじネタバレ感想
Title:王と妃 Episode Title:廃妃の真実 Episode no.179 Season:1 Year: 1998-2000 キャスト: チェ・シラ 監督:キム・ジョンソン レーティング4(5段階中)
王と妃179話あらすじと感想 廃妃の真実
宮殿。
燕山君はハン・チヒョンに酒を汲んでやりました。ハン・チヒョンが掲げる盃から酒が溢れました。
「たっぷり注ぐべきでしょう?領相大監(ヨンサンテガム)。溢れるほど酒を供えて差し上げねばお祖母様は往生できません。」
「殿下。殿下は今夜、お祖母様を弔われました。それならば殿下。もう、和解なさってください。」
ハン・チヒョンは涙を流し酒を飲むと苦しそうにしました。
イム・サホンの家。廃妃尹氏の母シン氏はチャン・ノクスを廃妃と思い語りかけました。シン氏は廃妃尹氏がチャン・ノクスのように美しかったと泣きました。
宮殿。
酒に酔った燕山君はシノンペ(慎言牌)を重臣たちにも配りました。
「皆は諫言するときと、黙って地位を守るべき時を嗅ぎ分け大王大妃に取り行って富貴栄華を極めた。だからそなたたちに警告するのだ。お祖母様が懿旨(ウィジ)をくださり私の母上を殺したときに黙っていたのならこれからも口を閉ざし続けろ。それでこそ公平だ。」
「殿下。殿下の母君である廃妃様の復位は我々ももちろん願っています。ただ今後百年間は廃妃の復位を論じるなと・・・。」
ユン・ピルサン(大妃ユン氏のはとこ)が言いました。
「そなたの魂胆などわかっておる。母上の罪が晴れねば私は罪人の子のままだ。私がシノンペ(慎言牌)をかけられているも当然だ。口は禍の門というだろう。私を怒らせたらありとあらゆる災厄が皆にふりかかるぞ。呪いが雷のように頭上に落ちて骨の髄まで焼きつくすだろう。その時こそ私の母上が墓場から宮殿に蘇る日だ。」
燕山君は盃を床に投げて部屋を出ました。
重臣たちはただ黙って聴いていました。
「チャウォンや聞いていたか?あの卑劣極まりない大臣(テーシン)どもの顔を。私を罪人の子に仕立てあげ安楽に生きてきた奴らが私に睨まれるのを恐れてびくびくしておったわ。はっはっはっは。はっはっはっは。そんなに死ぬのが怖いか?ならば想像してみよ。毒薬を前にした私の母上がどれほど恐ろしかったか。私の呪いが降りかかったら母上のことを思い出せ!はっはっはっはっは。うっはっはっは。はっはっはっはっはっは。稲妻よ光るがいい。私の呪いの威力に比べれば子ども騙しだ。その程度では私の相手ではない。私の呪いは天地を燃やし尽くすだろう。稲妻よ!光れ!」
「領相大監(ヨンサンテガム)!」
目を閉じていて耐えていたハン・チヒョンは倒れました。
仁粋大妃(インステビ)の部屋。
「本当に寺に入るべきだったのは息子の嫁(月山大君夫人)ではなく私だったのに。かわいそうに。」
亡き月山大君の家。
「本当に興福寺(フンボクサ)に入るべきは姉上でなく仁粋大妃(インステビ)です。姉上。仁粋大妃(インステビ)が欲を出さねば月山大君が王位につき姉上は今頃大妃媽媽になっていました。その姉上が興福寺(フンボクサ)に入られるのですか?」
弟のパク・ウォンジョンは月山大君夫人パク氏に言いました。
イム・サホンの家。
チャン・ノクスは廃妃尹氏が罪を着せられたと知りました。チャン・ノクスは証拠が必要だと言うと、シン氏は血染めの服を見せました。チャン・ノクスは顔をしかめました。
「結構です。わかりました。それがあれば結構です。」
仁粋大王大妃はハン・チヒョンが倒れた知らせを受けました。
「あの人しか私を守れる人はいないのに・・・・・・。」
チョン貴人とオム貴人はチャン・ノクスがイム・サホンの家にいることを知り慌て何も知らないことにしようと口裏合わせをしました。
イム・サホンはチャン・ノクスに燕山君の火に油を注ぐよう言いました。
チョン貴人とイム尚宮は仁粋大王大妃の部屋に行きました。
「それがどうしたの?」
仁粋大王大妃は言いました。
「廃妃の件を主上にしらせるでしょう。」
オム貴人は言いました。
「主上は詳しいことは知りません。廃妃の母親から詳細を聞けば黙ってないはずです。」
「私達を殺そうとするでしょう。」
チョン貴人は言いました。
「そなたたちに何の罪があるというの。責め立てるならこの年寄りでしょう。」
「媽媽のために殺されるなんてまっぴらです。お助けください。媽媽にも責任があります。」
「私達を救えるのは媽媽だけです。」
命乞いをする貴人に仁粋大妃(インステビ)は具合が悪くなったふりをしてまた眠りました。
シン・スンソンを追うようにハン・チヒョンが死にました。燕山君と仁粋大王大妃の間に立つ人物がいなくなりました。温和なハン・チヒョンがいたからこそ燕山君と仁粋大妃(インステビ)の決定的な対立を避けることができたのでしょう。そのハン・チヒョンが不帰の客となりました。新しく任命された朝廷の要職には大王大妃の息がかかった者や王に諫言できるような者は含まれませんでした。
宮殿。
「殿下は近頃チャン・淑媛(スゴン)媽媽と部屋にこもりきりか?」
斉安大君(チェアンテグン)は燕山君を訪ねて来ました。
「チャン淑媛(スゴン)様の衣の中は桃源郷ですからね。」
チャウォンが答えました。
「けしからん奴め!下婢たことを言うでない。淑媛(スゴン)は殿下に敬語を使わぬとの噂は本当か?」
「ご自身でお確かめください。」
「そうか。」
斉安大君(チェアンテグン)が王の部屋に入ると燕山君はチャン・ノクスに膝枕をしてもらっていました。
「床での手並みもたいしたものです。」
燕山君は斉安大君(チェアンテグン)に言いました。
「懐墓(フェミョ、廃妃尹氏の墓)へはいつ行かれますか?」
チャン・ノクスは燕山君に行きました。
斉安大君(チェアンテグン)も主上の母上の墓に行き孝行してくださいと言いました。
シン・スグンは王妃シン氏から燕山君は大妃たちに挨拶をしなくなったという話を聞きました。
燕山君は目隠ししてチャン・ノクスと女官たちを庭で追いかけて遊びました。斉安大君(チェアンテグン)も楽しそうに見守っていました。シン・スグンはこの様子を見てけしからんと内官を叱りました。燕山君はこれが私の仕事なのだと笑いました。
王の部屋。
燕山君は深刻そうな表情をしているシン・スグンに言いたいことがあるなら話してみよと言いました。シン・スグンは寝込んでいる仁粋大王大妃を見舞いに行ってはとうかと諫言しました。燕山君は自分で罪人の子という足かせを外すので義兄も一緒に懐墓(フェミョ、主上の墓)に来るようにと言いました。
「自分で足かせを外すことにしました。遠からず罪人の子という重荷を降ろすときがきます。義兄(あに)上は晋城大君(チンソンテグン)の義兄上でしたね。うっかりしてました。」
燕山君は馬を走らせ懐墓(フェミョ、廃妃尹氏の墓)に酒を供えに行きました。
仁粋大王大妃はシン・スグンから話を聞いて激怒しました。シン・スグンは廃妃を復位すべきだと言うと仁粋大王大妃はあり得ないと意地を張りました。
燕山君の生母の墓の近く。
キム・ジャウォンは道が細いのでここからは歩いてしか行けないと言いました。
燕山君はこのようなところに母を葬るとはと憎しみを募らせました。
懐墓(フェミョ、廃妃尹氏の墓)。
法要が行われました。
「これが・・・私の母上の墓なのか?」
燕山君は新しい墓に移されていない母を見て涙ぐみました。
「誓います。母上を陥れた者に仕返ししてやつらの肉を母上の墓に供えてみせます。さもなくば安らかに眠れぬでしょう。」
宮殿。
「私の力ではもはや殿下を止められん。」
シン・スグンはキム・チョソンに言いました。
イム・サホンの家。
「大監は廃妃という火薬庫に火をつけてくれ。」
ユ・ジャグァンはイム・サホンに言いました。
大妃の部屋。
晋城大君(チンソンテグン)と大妃ユン氏は身の上を案じました。
王の部屋。
燕山君はイム・サホンを呼び廃妃の死の真相を尋ねました。
「当時起きたことをありのまま話してくれ。そなたは死を顧みず母上の廃位に反対したとか。」
「殿下。この日を待っておりました。私は殿下がこの国の君主として天下に号令するりりしいお姿を見るまでは心残りで死ぬに死ねません。おそれながら申し上げます。殿下の実の母上の中殿媽媽は濡れ衣を着せられて宮殿から出て行かれました。殿下は物心もつかぬ幼子でした。私は死を恐れず廃位は不当だと上奏しました。朝廷の奸臣どもがあらゆる手段を用いて中殿媽媽を追い出したのです・・・・。殿下。中殿媽媽が粗末な藁葺のご実家に住まわれていた頃、私は宮殿の庭で遊んでおられる殿下を見ました。私は血の涙がこぼれ臓腑がえぐられる思いでしたチューナー。殿下。この年寄りがいまだに死ねずにいるのはあの奸臣どもが朝廷の重職を占めて栄華を誇っているからです。奴らが天罰を受けて罪を償う姿を見るまではこの年寄りはやるせなくて死ぬに死ねません。」
イム・サホンは泣きました。
「私の母上は死に値する罪を犯していあにのか?嫉妬は七去の最たる物。しかも王に嫉妬し引っ掻いたなら廃妃になって当然だ。そして実家では謹慎するどころか化粧をして王を恨んでいたとか。死を賜るのも無理はなかろう。」
「爪の跡がついたのは中殿媽媽が夫婦喧嘩をしたからです。小さな粗相も許されぬのですか。夫婦の間にはいろいろなことがおきます。暗い部屋での出来事です。先王様が身を寄せたとき中殿媽媽はやるせなくてすねてみせ先王様を振り払いました。それで爪の跡がついたのです。それで先王様もあとになって廃妃にしたことを悔いておられました。中殿媽媽がご実家で化粧をなさっていたのも先王様が恋しく思っていたからでしょう。普段は粗末な身なりで一日に一食しか口になさらずその量もわずかなものでした。ですが宮殿の使者が来た時は身なりを整えて成宗大王をお迎えしなければとお考えになったのです。それで青白いお顔に化粧されてぼろぼろの着物を着替えたのです。これが真実なのになぜ奸臣どもの言葉を信じこみ母上の恨みを晴らそうとなされないのですか殿下。」
「当時のことをなぜそんなに詳しく知っているのだ。」
「私をお信じになれぬのなら府夫人マーニーにお尋ねください。殿下のお祖母様のシン氏夫人は最後まで媽媽とお暮らしになっていたので当時のことをよくご存知です。」
「いいでしょう。私がお祖母様に会うからここに呼んでくれ。」
夜、廃妃尹氏の母が宮殿に呼ばれました。
「サンガンマーマー(上様、燕山君のこと)。お招きくださるのが遅いです。早く呼んでくれれば媽媽の無念を晴らし魂がこの世をさまよわずにすんだのに。あいつらめ。覚悟するがいい。私がサンガンマーマーにあの時のことをひとつのこらずぶちまけてやる。人でなしめ!」
チョン貴人とオム貴人は大王大妃にかくまってくれと頼みました。
「私を殺すわけがない。私は主上の祖母だもの。頭がどうかしたのかしら。こんなことを考えるなんて。」
仁粋大妃(インステビ)は茶を飲みむせました。
「中に入れてやりなさい。隠れるところがないらしいわ。」
仁粋大王大妃はイム尚宮に言いました。
チョン貴人とオム貴人は「媽媽」と泣きじゃくりました。
「中へお入りください府夫人マーニー。」
若い内官は輿で寝殿に到着したシン氏夫人に言いました。
「あの悪人どもめ。二十二年間待ち続けたわ。見るがいい。」
「シン氏夫人がお見えになりましたチューナー。」
内官は部屋の中に伝えました。
「私の母を産んだ方なのですね?」
燕山君はシン氏夫人に言いました。
「媽媽。」
シン氏夫人は泣き崩れました。
燕山君は老婦人に駆け寄り頬に手を当てました。
「教えてください。母上はどのような方でしたか?」
燕山君も泣きました。
感想
アン・ジェモが泣く姿が全然似合ってないです(笑)この俳優さんはガキ大将タイプの男性なので、泣いても悲しそうに見えませんw朝鮮の人って当然のように復讐をするのか、復讐することが許される社会なのかな?日本では復讐したら自分も死ななきゃならない文化があったし今では復讐は禁止されてるし。韓国ドラマは復讐がテーマであることがほとんどですよね。必ず仕返ししてやる~って根性が国民的に認められているのでしょうか。朝鮮の人にとって恨みを晴らすことは生きる目的のひとつなのかと思ってしまいます。ほんとうはどうなんでしょうね。それにしてもこのドラマ、画質はよくありませんが、しっかり話が作られていてさすがですね。こんなに人間的なことまでしっかり記録してあるなんてさすがです。