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詳しい解説:韓国ドラマ-王と妃-174話-あらすじネタバレ感想-韓国ドラマ

王と妃-174話-あらすじネタバレ感想

王と妃 174話あらすじと感想 成宗実録の波紋

「もし実録に淫らな文が載ったら左賛成殿の責任だぞ。世祖大王が徳宗の側室ユン昭訓とクォン淑儀に手をおつけになったと知れたら大事だ。実録は一度完成したら永久に変更できんのだ。その実録に世祖大王を貶める文が載るのだぞ。世祖大王だけでなくわが国の王室の名誉が汚されるのだ。」
ハン・チヒョンは左賛成を脅しました。
「私の責任ですと?うーん。うーん。別件のほうが問題です。」
左賛成イ・グクトンはそっぽを向きました。
「ならばどういうことだ。黙っていても解決しないぞ。」
「史官のキム・イルソンがいます。かつてキム・イルソンは昭陵(ソルン)の墓の復元を求める上疏を出しました。」
「昭陵(ソルン)は世祖が暴いた顕徳王后の王墓ではないか。」
「そうです。顕徳王后は文宗の王妃であり魯山君の母君です。今キム・イルソンは右参賛(ウチャムチャン)ユン・ヒョソンの下で働いています。キム・イルソンは実録に当時の上疏をのせるべきだと主張しているらしいです。」
「それは構わぬと。」
「いずれにせよ時間をください。私が、ユン・ヒョソンに会ってみます。」
「心しておくのだ。仁粋大王大妃が興味深く見ておられる。世祖大王を侮辱するような記述はお許しにならぬだろう。よいか?」
「ヨンガム(領監?)。よくわかっております。」

仁粋大王大妃の部屋。
仁粋大王大妃は世祖大王を中傷する記述は削除せねばならないとハン・チヒョンに言いました。ハン・チヒョンは史官が自ら取り消さぬ限りその記述は消えないと言いました。仁粋大王大妃はが学者をたいへん憎み集賢殿を復活させ自分たちの権勢を取り戻したいのだろうと決めつけました。
「昭陵(ソルン)を復元するなんてとんでもないことです!」

実録庁。
当時は王が死んだら実録庁(シロクチョン)を設けその代の記録を集めて実録を編纂していました。成宗実録の編纂者は左議政オ・セギョムを始めイ・グクトン、ユ・スン、ユン・ヒョソンたちでした。彼らは史官たちに草稿を書かせ年代別に実録を編纂していました。そして編纂が終わる頃に事件が置きました。世祖大王という仁粋大王大妃の義父が徳宗の側室に手を付けたという話が実録に載るらしいとの噂がヒロマしました。戌午士禍(ムオサファ)の始まりでした。

キム・イルソンの家。
史官のイ・モクはキム・イルソンに草稿の修正か削除がされるのではないかと話しました。

世祖大王を非難する草稿を書いたキム・イルソンはキム・ジョンジクの弟子でした。集賢殿の学士(ハクサ)が殺され儒学は衰退の道を辿りましたがそれを復興したのがキム・ジョンジクでした。この時キム・ジョンジクは他界しており彼の弟子が儒学界の中心をなしていました。
「死んでも阻みます!仁義のためなら死ねます。それが師の教えです。」
キム・イルソンは覚悟を決めました。
「もちろんだとも。」

実録庁。
学士らは左賛成イ・グクトンに草稿は王でも読めないし内容を改変するのは禁じられているのになぜキム・イルソンの草稿を載せないのだと言い寄りました。イ・グクトンはキム・イルソンの草稿は右賛成ユンヒョソンの仕事だと言いました。学士はハン・チヒョンに圧力をかけられているのだろうと言うとイ・グクトンは震えました。

高官の会議室。
イ・グクトンは左議政オ・セギョムに事の解決を頼みました。
「私を殺す気か。」
左議政は嫌がり病欠しました。

イム・サホンの家。
ユ・ジャグァンはイム・サホンに左議政が仮病を使って休んでいると実録の編纂で問題が生じている情報を伝えました。
「機会が訪れた。私がまず左相(チャサン、左議政)大監に話をつけて騒ぎを起こすので大監は廃妃の母親を使って援護してほしい。」
「どういうことか話してくれ。」
「キム・イルソンの師はキム・ジョンジクだ。以前キム・ジョンジクは弔義帝文を書いて世祖大王のことを義帝を殺した項羽になぞらえた。世祖大王は暴君だという意味だ。これだけでも儒者をしりぞけられる。仁粋大妃が激怒なさるはずです。儒者らは仁粋大妃がしりぞけてくれる。殿下には廃妃の恨みを晴らす機会を与えるのだ。廃妃の廃位に同調した者たちが朝廷を掌握している。この際やつらを排除できれば天下は我々のものになるではないか。私の意図が、まだわからぬのか。」
「どうやらわかってきた。ふっふっふっっふ。だはははははは。一石二鳥だな。これぞ一挙両得というに相応しい状況だ。」

左議政の家。
ユ・ジャグァンは左議政オ・セギョムに会いました。ユ・ジャグァンはどちらに転んでも責め立てられる立場であることを指摘し策を授けました。

世祖大王が徳宗の側室を辱めたという記述は氷山の一角でした。キム・イルソンは世祖が端宗を亡き者にしたと書いていました。そして端宗の復位を企てたソン・サンムンら死六臣を忠臣と書いたのでした。

「それだけじゃない。世祖大王の実弟である永膺大君(ヨウンテグン)の夫人が高僧と密通していたと書いておる。それに世祖大王の側近のこともこき下ろしておる。」
オ・セギョムはユ・ジャグァンに言いました。ユ・ジャグァンは弔義帝文になぞらえた文もあると大逆罪に値する内容まで書いてあると教えました。
「これは謀反ですぞ。キム・イルソンの草稿を無視して事が大きくなったら左相(チャサン、左議政)大監の責任ではありませんか。」
「なななっ・・・私にせっ・・・私に何の責任があるのだ!」
左議政オ・セギョムは自分に火の粉がかかることを恐れました。
「左相(チャサン、左議政)大監が責任をお取りにならないのであればこのユ・ジャグァンがやります。左相(チャサン、左議政)大監は養生していてください。」
ユ・ジャグァンは左議政の家を出ました。
「あれでも左議政か。信念のかけらもないやつだ。」

イム・サホンは復讐の機会が訪れたので喜び廃妃尹氏の弟に言いました。ユン氏の弟は母にこのことを伝えました。

シム家。
シン・スグンは父シン・スンソンにキム・イルソンが謀反になりうる内容の記述をしたことを話し合いました。
「ユ・ジャグァンは余計な波風を立てようとしておる。」
「殿下の威厳を高める絶好の機会です。」
シン・スグンは仁粋大王大妃より先に燕山君を動かし立場を有利にしようと言いました。

燕山君の部屋。
シン・スグンが燕山君に謀反だと言うと燕山君は酒を飲み酔っていました。
「謀反だと?誰が謀反を企てたのか先に教えてください。ふっ。謀反だそうだ。恐ろしさのあまり冷や汗が流れるな。王位を狙っている者が晋城大君(チンソンテグン)のほかにいるのですか?」
「殿下。晋城大君(チンソンテグン)はまだ十になられたばかりです。」
「その年なら十分狙えます。お祖母様は彼の成長を待っていました。晋城大君(チンソンテグン)が十歳になれば即位するのに十分ですから。謀反なら大王大妃のしわざでしょう。」
シン・スグンはなぜ斉安大君(チェアンテグン)の家で酒を飲んでばかりなのかと言うと暇だからだと燕山君は言いました。
「殿下は君主の威厳を示される機会が来ました。殿下。武霊君(ムリョングン)ユ・ジャグァンに会ってください。」
「わかりました。それくらいお安い御用です。うーん。うん。あ~。」
シン・スグンは退室しました。
「どうせキム・イルソンの草稿の件に決まっている。」
燕山君は尚膳キム・チョソンに言いました。
以前、斉安大君(チェアンテグン)はこの件について高みの見学をしていないと痛い目に遭うと酒を交わしながら笑っていました。

便殿。
ユ・ジャグァンは燕山君を謁見しました。
「謀反なのか?謀反なのか答えよ。」
「そうです殿下。」
「武霊君(ムリョングン)ユ・ジャグァンの評判は聞いておる。ナム・イやヒョン・ソッキュを謀反で陥れたほど能弁だそうだな。宣政殿(ソンジョンジョン)へ来るとき空を見上げたら怨霊がうごめいていた。宮殿で殺され怨霊になった者は大勢いる。いや怨霊ではなく悪鬼だ。その悪鬼たちの吐く呪いが夜空に浮かぶ星々よりも余の心を強く動かした。悪鬼の中には我が母上もおられる。寝ているときも目覚めていても私の母上が泣き叫ぶ声が聴こえる。母上も謀反の犠牲者だ。」
「殿下。私は堂上官(タンサングァン)までなれて願いが叶いましたがまだ一つ心残りがあります。私は廃妃媽媽の件を・・・。」
「廃妃媽媽と言うな!私が君主となったのにまだ廃妃と呼ぶ気ですか!」

この話は内官により仁粋大妃の知るところとなりました。
「もっと聞いてきなさい。」
仁粋大王大妃は内官に命じました。
ハン・チヒョンは仁粋大王大妃にキム・イルソンの草稿を削除し実録を完成するように言うと仁粋大妃も了承しました。
「キムたちを捕らえてこらしめたいところだけど。」
「よく我慢されましたね媽媽。」

便殿(宣政殿(ソンジョンジョン))。
燕山君はユ・グァンから話を聴きました。
「実録を持って来い。私が草稿をこの目で確かめて処罰する!」

仁粋大妃は史官が実録を見せるはずがないので傍観すると決めました。

燕山君はシン・スグンにこれくらいすればお祖母様も認めてくれるだろうと無邪気に笑いました。
「私は傍流です。はっはっはっはっは。」

燕山君が実録の草稿を見たいということで政丞らは集まり話し合いました。左議政は問題の部分だけ見せたらどうかと言うと、別の重臣はそういうわけにもいかぬだろうと言いました。

府院君で王の義父シン・スンソンは燕山君に会いました。シン・スンソンは草稿は読んではいけないと訴えました。
「母の記録もあるでしょう。世祖を項羽にたとえた奴らが母を殺した仁粋大妃を慈悲深いと書きますか?私はやっと君主になれた気がします。書いてあるでしょう。母上が汚名を着せられて死んだと。はっはっはっは。はっはっはっはっは。」
燕山君は宣政殿(ソンジョンジョン)へ行きました。
「ええ。私は国王です。私は国王なのです。」

王大妃の部屋。
「嵐が吹きそうですよ母上。せいせいするでしょう。はっはっはっは。はっはっはっは。」
斉安大君(チェアンテグン)は愉快そうに王大妃に言いました。

便殿。
政丞らは問題の六ヶ所だけ抜き出して燕山君に見せました。
「母の死にまつわる記録はなぜ一行もないのだ。キム・イルソンを捕らえよ。奴は魯山君に同情しなぜ母上に同情を見せぬのか私が直接聞いてやる。」

王と妃174話の感想

いよいよ燕山君が暴君とされるような行動がではじめましたね。今回は水面下の動きが活発でユ・ジャグァンがまたしでかしてくれました。斉安大君(チェアンテグン)も世祖と仁粋大妃を恨んでいたのですね。でもこのような詳細については日本では知ることができませんので、このドラマは興味深いです。王でさえも手を加えられない朝鮮王朝実録、日本と歴史書の作られ方が大違いですね。

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